待ってくださっていた皆さんには申し訳ありませんでした。
久しぶりすぎて、読んでくれる人がいるのかどうか。
不安ですが、よろしくお願いします。
1.その敵ー[ガイア]は大抵の魔法攻撃が効かない。
そのくせ近づけば、蔓に巻き取られて死ぬ。
なんだそりゃ。
なんでそんなものがここに居るのか。
「あの木何ー?邪魔だから早く切ってやりたいんですけどー。なんか蔓がウネウネ動いてて気持ち悪いんですけどー」
……こいつか。
いや、こいつを選んで異世界に持ってきた俺が悪かったのか。
もし、何か大きな要因で眠りから覚めたのだとしたら、それは俺の責任だろう。
この世界の人、ごめんなさいすいませんでした。
街が不安に包まれる中、アクアは自分が原因なのに不満を言い、めぐみんは爆裂魔法の効果範囲にいるにも関わらず、
「撃っていいですか。撃っていいですか。」
と繰り返し。ダクネスに至っては
「あれに捕まって触手に身体中を弄られて………ハァ、ハァ」
とか言ってる。しかもこいつの中では蔓ではなく触手に見えてるようだ。病気かな。死なないと治らないだろう。
そんなバカトリオを放っておき、俺はこいつの倒し方を考える。
非力な俺に、直接攻撃で勝とうなんて土台無理な話だ。
頭を使って(ずる賢く)、戦略を立て(謀略を用い)、うまくこいつを倒すことしか出来ない。
「でもこいつ、人を襲うんだよなぁ……戦いたくないなぁ。……いっそ戦わないという手もあるな」
「いや、ないですよ。倒さなくてはダメなのですよ!」
「なんで?そんなに賞金かかってんの?」
「どうしてコイツはお金のことにしか目がないんでしょう」
「えっ、じゃあ何?倒せばサキュバス店のサービス券でも貰えるのか!?」
「違いますし、そもそも何ですかそのサキュバス店とやらは!後で吐いてもらいますよ!」
「めぐみんの服の中に?」
「エクスプロー」
「やめろ」
「カズマが悪いんですよ」
「はいはい。で、何で倒さなきゃいけないんだ?」
「私は今まで、殆ど動かないもの相手にしか撃ってないじゃないですか?」
「うん、そうだな」
「はい、そういう事です」
「なるほど、さっぱり分からん」
「これだから頭の悪い黒髪無個性終身名誉童貞は………」
「おい待て、今なんて言った。というか黒髪は関係ないだろうが」
「それはともかく、動かないものしか倒してなかったから、動いてるものを倒したい。これは自然の摂理です」
「何だろう、わかる気もするけど分かったらダメな気がする」
敵を前に何を呑気な、と思うかもしれないが、こちらから何かしなければ基本的にあいつは何もしてこないので、敵の前でものんびりとした会話が出来るのである。
「その爆裂脳はどうにかしたほうがいいな」
「なにもできない人に言われても説得力ないのですが」
「おいおい、失礼なこと言うなよ。俺の知略によって今まで何体の敵が葬られて来たと思ってるんだ?」
「知略っていうか、罠にはめたというかしょーもない勝ち方なきが……」
「いやそんなことはないぞ」
「まぁ、取り敢えず撃ちますね。」
「何で今までの流れ無視したこというんだ?」
「爆裂魔法なら効きますよ?」
「魔法は効かないんじゃなかったのか?」
「いえ、大抵の魔法が効かないだけで爆裂魔法なら効きます。無論、上級魔法ならある程度は効きますね。あのゆんゆんの《ライト・オブ・セイバー》も、それを使って地中の根を切ればそれ以上は伸びて来られないですしね。」
「なるほど、じゃあ爆裂魔法をお願いしようかな。どのくらい効きそうなんだ?」
「木っ端微塵にしてくれます!それでは、いきます!」
「え、早い早い待っ」
「《エクスプロージョン》!」
「この馬鹿があぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
その日、世界は紅蓮の炎と空を割らんとするばかりの爆裂に見舞われた。
爆裂魔法を浴びた以上、木っ端微塵になった。
これにより、ガイアそのものは街に被害を及ぼさなかった。
倒壊家屋……7棟
死者……13名
蘇生者数……13名
実質死者……0名
怪我人……206名
治療済み……206名
これは、爆裂魔法を撃ったことに対する内訳だ。
あのアクアが珍しく頑張ったのは言うまでもない。とは言っても働いたのは5分くらいなんだけどな。
当のめぐみんも少しやり過ぎたと珍しく反省していた。反省するくらいなら最初からやるなよ……。
翌日、俺は密かにめぐみんにお仕置きをすることに決めた。