4.
アクア、粘液まみれ。
佐藤和真、無傷。
いや、まぁ確かに無傷だよ?だけどさ。
なんであのカエルあんなデカいんだよ。
何より、『カエルぐらい何とかなるだろう』とか言った奴を殺してやりたい。
【帰還後】
「うぅっ、うぐっ、汚されちゃったよぉ……カズマに、カズマに汚されちゃったよぉぉ………………」
「ばっ、おまっ、語弊しかないからこんな外で言うなよ!」
「うぅ……沢山かけられて凄い匂いしちゃうし、全身を舌で舐められて………なんだか乾いてカピカピになっちゃうし……カズマァ…………もう、鬼畜………」
「だから待てって!何か俺がしたみたいになってるじゃねぇか!」
「こんなの、見られたら色んな人に幻滅されちゃう」
「大丈夫だ、アクア。俺はもう今更幻滅してないから安心して風呂に行ってこい」
「ゔんっ、ありがどね、カズ………………え?もう?」
「早く風呂浴びてこいよ、俺はギルドへ報告してから風呂行くから」
「え、あぁ…うん…………いや待って、それよりも」
アクアを風呂場へ誘導しギルドへ向かう最中、今日の事を振り返る。
俺はまだ追いかけられただけだからよかったものの、あの女神様は頭から食べられた。
それも、アクア曰く食べられた上に口の中で舌で舐め回されたらしい。
更に、丸呑みにされて暗い胃の中に閉じ込められるという精神衛生上大変よろしくない事をされたらしい。
その精神的ダメージは計り知れないだろう。
しかしその献身のおかげでカエルを二匹倒せたから結果オーライ。
そうさっきから言っているのにこの女神様は納得しない。
しょうがないじゃん。初めて戦ったんだし。相手の特性はおろか、姿すら見たこともなかった相手にどう完璧に立ち回れと?
さっきから言っているのにあの駄女神は納得しない。
いや、俺も納得してないことがある。
ギルド行ってきたらあのカエル、命懸けだったのに土木作業工事と同じ価格だった。一体どういう事だ。もう明日からクエストやめようかな……。
風呂へ向かい、ざーっと体を洗い風呂を出ると、まだアクアは風呂に居るのかいつもの位置にいない。
ー5分経過ー
俺より早く入ったはずなのに遅い。
ーー10分経過ーー
…………遅くね?
ーーー30分経過ーーー
…………………………………水の女神が溺死とかしてないよな?
いや、でも魚も溺死するって言うし……。
いよいよ心配になってきたので、多少抵抗はあるが、風呂から出てきた女性を捕まえてアクアの事を尋ねようと決める。
その時、小走りでお風呂からまだ7.8歳くらいのあどけない女の子が出てきて辺りをキョロキョロしている。
よし、この子にしようと思い、椅子から腰を浮かせる。
すると、女の子は何故かこちらを見て弾丸もかくやという速度で全力疾走してきた。
…え?
そして、開口一番。
「あ、あの!青の人のいn……連れですよね⁉︎」
青の人…………アバター?
「えーっと、それってアークプリーストの水色の髪のバカ?あとお前、俺のこと犬って言いかけたろ」
「そんな事はどうでもいいんです!」
………え?
「それより、青の人が!アバターが!」
アバターって言っちゃったよ。
「茹で上がりました!」
「卵?」
「そんなボケいらねぇんだよボケ」
「それはボケとボケを掛け……」
「うざい黙れキモい変態粘液」
「おい待て、最後なんつった」
「なんか粘液がどうとか言ってずっと浴槽浸かってたらしいんですよ」
「…………………………」「……………………………………………………………………………………………………………………犯人はあなたです」
「そんな汚らわしいものを見る目で見た上に俺と決めつけるな」
「とにかく、テイクアウトしください」
「なぜ英語」
「take out.」
「そういう問題じゃない」
「あ、そうだよね……英語聞き取れないよね、耳悪そうだもん。頭もだけど。あ、追加で性格も!」
このクソガキ!
「あぁ、もういいよ。じゃあ取りに行くか」
「いやいや。何ナチュラルに女子風呂に入ろうとしてんだこのカス」
「お前の親の顔を見せろ」
「持っ…………連れてくるから待ってろ」
そしてダルそうに風呂へと戻る。
あのガキ、最初は敬語だったのに調子のりやがった。
そして女子風呂から引きずられて来たアクアを抱えて、酒場へと急いだ。
続く。
次回は3月8日に投稿します!
お楽しみに!