1.
この世界には、学校というものがない。
いつも死と隣り合わせの状況では学校というのどかで平和な空間を作っても勉強の妨げにしかならない。
普通の読み書きは親が教える。
親によって教え方や教える事が違うせいで、日常会話に支障をきたす事があるとかないとか。
しかし大学や専門学校、大学院などの高等専門教育がなくてもこの世界では生きていけるのだ。確かに、生きていくだけなら研究施設は要らないな。
だから、バカがこんな事を言いはじめるのだ。
「ねぇカズマ、学校を作りましょう!そしたら誰も始めてないから儲けまくりよ!」
「お前、何のためにこの世界に来たか覚えてる?」
「もちろん覚えてるわ。カズマはいったい私を何だと思ってるの?」
「暗いところが苦手な単なるバカ」
「………否定できないのが悔しいわ」
「やーい、バーカバーカ」
「イラッ」
「この無能女神め」
「イラッッ!」
「なんか反応したらどうだ?この駄女神」
「《セイクリッド・クリエイトウォーター》ーーッ!」
「や、やめ!うわぁぁぁぁぁぁぶくぶくぶく…………………」
2.
アクアのせいで屋敷の一階部分が水浸しになった一週間後。
「さぁ、部屋も元どおりにした事だし学校づくりの為に頑張るわよ!」
「諦めてなかったのかよ」
「まずは校舎を立てましょう!出来れば窓ガラスは割れてないのが望ましいわね」
「《が●こうぐらし!》じゃあるまいし……」
「出きれば4階建て、備蓄施設、菜園、発電施設、浄水施設、プールが欲しいわね!」
「だからそれ《がっこ○ぐらし!》じゃねぇか!」
思わず早口でツッコむ。このすばと関係のない作品の名前を出すんじゃない!
「というか、校舎立てる前にまずは人集めだろ」
「私、形から入るタイプなのよ!」
「うん、有形のことじゃないからな?雰囲気とかそれっぽい道具とか揃えるって事だからな?」
「じゃあ取り敢えず、ビラを配りましょう!」
「というか、この世界にそういう法律とかないのか?」
「なければ罰せられないわ!罪刑法定主義よ!」
「きっとその思想もないだろうな」
「ギルドに行ってくるわ」
「おぅ、いってら」
「帰りに土地も買ってくるわね」
「待て、俺も一緒に行く」
「お金ないんだけどどうしましょう」
「身体で稼ぐしかないな」
「なっ……!カ、カズマ、私に何をさせようとしてんのよ!」
「うーん、そうだなぁ……。早く終わる方がいいよな」
「当たり前じゃない、早く終わって同じお金貰えるならそうするわよ!」
「じゃあ土木工事のー」
「あの人はいやぁぁぁ!ゴットブロー!」
「ぐはぁぁぁあっ!」
3.
「昼メシおごりな」
「ごめんなさい」
誤解の解けたアクアを連れ、昼過ぎの冒険者がいない閑散としたギルドをアクアと並んで歩く。
日本なら独身無職住所不定なら外を歩けないが、この世界ならそれが普通だから人の目を機にする事もない!あぁ、何て素晴らしいんだ!
この素晴らしい世界に祝福を!
完.
嘘です。続きます。
なんて思いながら、ギルドの受付のいつもの胸が大きいルナさんの所まで向かう。
今日も胸が大きい上に服がダブダブですけどいつになったらポロリするんですか。早くしてください。
「学校を作りたいの!」
「いきなり何ですか。そしてがっこう、とは何ですか?」
「読み書きができない子供たちに教えて、国語数学理科社会体育家庭科を教えて、冒険者になる子もそうならない子も日常生活に支障がないように教える教育機関よ!別に違法ではないでしょ?」
「まぁ、そんなもの作った事ありませんしね……でも、周りに迷惑かけないでくださいよ?苦情くるのはここなので……」
「大丈夫よ、任せなさい!」
「いや、こうなるから任せられないのですが……カズマさん、よろしくお願いします」
「できる限りの事はします」
もう半ば諦めている受付嬢にご愁傷様と心の中で慰めておく。
きっと、また迷惑かかっちゃうんだろうなぁ。
「じゃあ早速土地と建物を手に入れましょう!」
「いや、もうあるぞ」
「え、どこに?」
「俺らの屋敷に空いているスペースがあるだろ?そこでいいじゃん」
「ムムッ。確かに空いてはいるけど女神な私としては校舎が欲しいんですけど」
「まずはそこでやって、金を貯めて校舎を立てよう」
「ムムムッ。さすが小銭を稼ぐのには定評のあるカズマね。一理あるわ」
「じゃあそういう事で」
何かと問題があるだろうけど、俺とアクアの学校設立計画が始まった。
やるからには、成功させたいしな。
「きっと4日後には計画中止よ」
「なんで4日後?」
「次の更新日じゃない」
「そういう事言うなよ」
続く。
次回もアクア編です。
今回は前回9分遅れて投稿してしまったので9分早めて投稿しました。
次回の更新日は16日です!
先述した通りアクア編です、お楽しみに!