何となく窓から差す光を浴びて竪琴を弾くヒカセンたんの絵が頭に浮かんで書いたものなので、ヒカセンたん=メイン詩人という訳ではないです。
基本的にこういう何気ないイチャラブを妄想しているので、盛り上がりに欠けるなぁ…。と、番外編を作品にし辛いのですがこんなでもいいんですかね?
一日のうちで一番寒いのは夜明け前だっていう話を前に誰かから聞いた事があるけれど、たった今、ちょうどそんな時間に目が覚めた私は、温もりに包まれていた。
石造りの部屋の暖炉には熾火が静かに燃えているし、眠っていた寝台の寝具も、……隣で健やかな寝息をたてている私の大好きな人も、みんな私を優しく温めてくれている様に思えて、私は密かに、一人で幸せを噛み締めている。
まだ時間も早いから彼の腕の中で微睡んでいようかな?と思ったけれど、今朝はキャンプ・ドラゴンヘッドの朝鍛練に参加する約束を彼としていた事を思い出して誘惑を振り切って起き上がり、彼を起こさない様に気をつけながら寝台から石の床に降りた。
部屋の中は暖かいものの寝台を出ても全裸でいるとなるとさすがに肌寒くなって、とりあえず下着を身に付けてから手始めに自分の荷物の中から愛用している弓を取り出して、弦や本体の具合を確かめた。
自分の命を預けている武器や防具のメンテナンスは怠った事なんてないけれど、さすがに人の手本になるということになったら、こういった事も気になってしまう。……何より彼の部下の模範になるのだから、基本的な事にこそ気をつけないと……。
一通り武器をチェックした後に念のためコールマターで修理して、仕上げに詩歌を奏でる為の竪琴の調律をする。その後防具の点検と修理を済ませてから、私は物音で彼が起きてしまっていないか確認する為に、静かに足音を忍ばせて寝台に近づいた。
夜が白々と明けてきて、暖炉の熾火だけが光源だった部屋も段々と薄明かるくなっていく。
私が目覚めた時と同じように眠っている彼の端正な顔に触れたくなるのを我慢してそっと寝台から離れると、私は竪琴を手に取って弦を爪弾き、静かに歌を口ずさんだ。
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………ほの明るい部屋の中に竪琴の音色が響き、小さく抑えてはいるがよく通る優しい歌声が聴こえてくる。
彼女に気取られぬ様に注意しながら薄目を開けると、我が愛する人は窓から射す朝日を浴びながら竪琴を爪弾き、楽しそうに微笑みながら歌を口ずさんでいた。
……下着姿のまま竪琴を弾く彼女は、朝日を体じゅうに浴びているせいか逞しい体の輪郭が淡くなり、まるで彼女が巷で呼ばれている『光の戦士』の名の通りの………彼女自身が実際に光そのもので形作られているのではないかと錯覚してしまいそうなその光景は、思わず息を飲んでしまう程神々しく、そして美しい………。
本当は今すぐにでも起き上がり彼女の演奏と歌声を褒め称えたいのだが………その様な事をするとしきりに恥ずかしがって演奏を止めてしまうので、……私はこうして狸寝入りをしながら、朝日に照らされて輝いているイイ肉体を愛でつつ、密やかな歌声に耳を傾けている。
……そろそろ起き出して支度をせねばならない時間ではあるのだが………この素晴らしくイイ歌声をもっと聴いていたくて、暫しの間目を閉じる。
彼女もきっともう少しで歌うのを止めて、再び朝鍛練の準備にかかるのだろう。
………その後で、私がまだ眠っているものだと思い優しく起こしてくれるのか、……それとも既に私が目覚めているのを察して、少し怒った様に……だが可愛いらしく照れながら起こしてくれるのか………。
………フフフ………たまには、こんな風に朝寝坊をするのも…………イイ………!
ヒカセンたんが歌っている歌は、FFのヴォーカルコレクションの一枚目に収録されている『PLAY』という曲をイメージしています。
オーケストリオンで言うと『そして世界へ』という曲に歌詞をつけたものになりますね。
FFのメインテーマに乗せてしっとりと歌い上げる女性ヴォーカルがとてもFFの世界観に合っていて、個人的には大好きな曲です。14ちゃんの視点で聞いてみても、とても趣きがあります。