※この作品はR-18です。

真説・凄ノ王   作:鳳凰009

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第107話:剣士再び立つ!

 身堂は、これならば何時でも出掛けられる事を確認した。ちょうどそこに、水を取り替え終わったタランチュラが戻って来た。タランチュラは、先程までの大怪我をしていた身堂が、元気になっている事に驚き、慌てて身堂に話し掛けると、

 

「お、お前、もう大丈夫なのか!?さっきまで・・・」

 

 身堂はニヤリと笑い、タランチュラに無言で頷くと、京子は身堂に話し掛け、

 

「身堂さん!このタランチュラさんが、大怪我をしているあなたを見つけて、此処まで運んで下さったのよ!」

 

 京子の言葉に、思わずタランチュラは色白の頬を赤く染め、

 

「バ、バカ、余計な事を・・・無事ならそれで良いさ!だが、無理はするなよ!!」

 

 そう言い残し、立ち去ろうとするタランチュラを、身堂が呼び止め、

 

「あんたがあたしを助けてくれたんだ?ありがとう!ところで、あんたの仲間は女が多いの?」

 

「ン!?確かに、私達は元々女だけの魔の集団さ!それが、どうかしたのか?」

 

 タランチュラは、不思議そうに小首を傾げて身堂に聞くと、

 

「なら、仲間を全員室内に入れて置いた方が良い・・・あたしの仲間だった男は、不思議な力で女を虜にする事が出来る!もし門土が此処を嗅ぎつけたら・・・ここは淫靡な館と化し、女は門土の性奴隷にされる!!魔だろうと、人だろうとね!!」

 

「何・・・だと!?」

 

 タランチュラは、身堂の発言の真意を測りかねたものの、身堂の真剣な表情を見たタランチュラも動かされ、仲間を呼びに行く。身堂はそれを見ると無言で頷き、

 

「さてと、京子さん世話になったわね!私はそろそろ行くわ!!」

 

「む、無茶ですよ・・・まだ治り掛けたばかりなのに・・・」

 

 京子が身堂を止めて居る所に、柴竜一郎とイキドマリがやって来た。二人は身堂がもう起き上がって居る事に驚き、身堂はそんな二人に軽く会釈するも、イキドマリが持っていた刀に目が行った。身堂も剣には中々目利きが利くようで、イキドマリが持って居る刀に興味が湧いて居た。

 

(ムゥ、あの男の持っている刀、中々の業物ね・・・とてもあいつ強そうに見えないけど!?)

 

「あんた達にも迷惑掛けたわね!ところで、あんたが持っているその刀、かなりの業物だけど、あんた剣術をやるの?あたしはこれでも、元剣道部副将を務めた事もあって、興味があるのよねぇ・・・良ければ、身体を慣らす為にも一手ご指南して頂戴!!」

 

 身堂は、相手の反応を楽しむように、イキドマリに声を掛けた。イキドマリは、慌てふためき、両手を振って違うとジェスチャーすると、

 

「と、とんでもない!これは、僕の知り合いの愛刀ですよ・・・僕のミスで攫われてしまったんですが・・・」

 

 イキドマリはしょんぼりと肩を落とすと、身堂は悪い事を聞いたと思ったが、刀の持ち主の事が気になった。

 

「良ければ、その持ち主の事を、あたしに話してくれないかしら?場合によっては、力になれるかもしれないしね!」

 

 イキドマリは、身堂の言葉に頷き、身堂に刀の持ち主、柳生十兵衛みつ子の事を話した。柳生新陰流の使い手でもあり、忍びとしても使い手な事、龍神魔王や七大将軍の事、ザンガーに卑劣な手で攫われてしまった事などを語った。

 

「フ~ン・・・面白い!その娘に会って見たくなったわ!ねえ、その刀を私に預けない?今から、その十兵衛って娘が攫われた、龍の洞窟とやらに行って来るわ!!」

 

 身堂は、心底楽しそうにイキドマリに語った。剣士としての血が騒いでくるのが自分でも分かった。イキドマリにとっても、それはありがたい申し出で、イキドマリは十兵衛の愛刀を身堂に託し、十兵衛救出をお願いする。

 

「既に、如月ハニーって人と、合田さん、ヤマト君って人達が向かって居るから、もし出会えたなら、僕に頼まれて来たと仰って頂ければ、必ず協力してくれると思います!身堂さん、気をつけて!!」

 

「エッ!?合田?・・・もしかして、合田源児の事?彼も無事だったの!?」

 

「ハァ!?身堂さん、合田さんと知り合い何ですか?そうです!合田さんは、身体は魔に憑依されちゃったそうですが、心は人のままで、僕達を助けてくれたんです」

 

 身堂は、不思議な縁もあるもんだと思いながら、出かける準備をする。

 

 身堂が出掛ける事を知ったタランチュラは、少し心配そうだったが、身堂に自分が知って居る龍の洞窟への近道となる秘密の抜け道を教えた。

 

「何から何まで世話になったわね!あなた達も気をつけて!!タランチュラ、情報サンキュー!!」

 

 身堂がタランチュラにウインクすると、タランチュラの頬が真っ赤になり、仲間にからかわれる。

 

(死ぬなよ、身堂竜馬!!)

 

 タランチュラは、複雑な心境で身堂を見送った。

 

 皆に別れを告げ、身堂は旅立った!

 

 タランチュラから聞いた近道を行く道中、身堂は門土の事を思い出して居た。

 

(門土、あんた一体!?関西の頃にも兆候はあったけど・・・今のあんたは、まるで私の知っている早乙女門土とは別人だわ!あたしすら騙し討ちにする何て・・・門土、今度会ったら・・・あたしがあんたを殺してあげる!!)

 

 身堂は殺気を一瞬漲らせ、タランチュラに聞いた抜け道を突き進んだ!!

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