※この作品はR-18です。

真説・凄ノ王   作:鳳凰009

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第122話:龍神魔王の最期・・・そして!

 龍神魔王の猛攻の前に、和子達は劣勢であった。いくら攻撃を加えても、龍の硬い鱗を突破する事は難しかった。

 

(想像以上ね・・・もう直ぐ真悟も来る!それまでは何としても・・・)

 

 怒れる龍神魔王は、大津波を巻き起こし、雷の雨を降らせる。

 

「絶対に許さぬぞ!!嬲り殺しにしてくれる!!!」

 

 龍の逆鱗に触れた和子達は、龍神魔王の攻撃を避けるのみになって来て居た。

 

(このままでは・・・真悟はまだなの?)

 

 焦る和子、ハニーとジルは、龍神魔王以上の脅威が迫ってくる事に気付くと顔色を変え、

 

「ジルお姉さま、感じましたか?」

 

「ああ、これがアマテラス様やツクヨミ様が仰って居た・・・邪神ヤマタノオロチか!?」

 

「おそらく・・・もし今この地に奴が来れば・・・世界は・・・」

 

 ハニーとジルは、邪神が迫ってくる事に恐怖した。その時、テレポーテーションして涼子、光子を吸収した真悟が現われた。その姿は髪型こそ真悟と同じであったが、その神々しい力は、龍神魔王を圧倒して居た。和子はホッと安堵し、

 

「真悟!良かった・・・今のあなたなら・・・真悟、急いで!邪神が・・・来る!!」

 

 和子の言葉に、真悟は無言で頷き、龍神魔王に向かって行った。龍神魔王は真悟の姿を見て驚き、

 

「貴様、脱出出来たのか?まあ、いい・・・何だその顔は?我を見下すようなその顔は!?ふざけるな~!!」

 

 龍神魔王が、先程和子達を苦しめた大津波や落雷攻撃を仕掛けるが、真悟のサイコバリアーは、まるで何事も無かったように攻撃を無効化する。まるで、捕らわれていた時の真悟のように、龍神魔王は力を封じられて行った。焦る龍神魔王は、部下の名を連呼し、

 

「な、何だ?貴様は・・・我が、我が・・・ヘル、手を貸せ!ヘル!ドラド!ザンガー!!」

 

 そこに、ヤマト、アイラ、ムラジを連れた瓜生がテレポーテーションで現われ、龍神魔王に毒づ居た。

 

「生憎だったな!既にドラドもザンガーも俺達が倒した!残るヘルとやらも、兜甲児にやられるのも時間の問題だろうぜ!!」

 

「な、何だとぉぉぉ!?おのれぇ、おのれぇぇぇ!!」

 

 龍神魔王は、忌々しそうに真悟を始めとする戦士達を睨みつけて行く。真悟は、アポーツで剣を出し、念を込めると、

 

「終わりだ!龍神魔王!!」

 

 真悟が龍神魔王の頭上にテレポートすると、剣を振り下ろして龍神魔王目掛け一気に下降した。龍神魔王は断末魔の悲鳴を上げ、口から真二つに裂けて行った。凄ノ王の分身龍神魔王が破れ、凄ノ王は完全に滅びた!!

 

(終わった!!俺はようやく自ら撒いた暗雲を払えた・・・だが!!)

 

 真悟は上空を見上げて息を呑むと、和子、瓜生に指示を出し、

 

「母さん、瓜生、力を貸してくれ!皆をこの地よりテレポートさせる!!」

 

 和子も瓜生も、迫る強大な力の前に、真悟の意見に頷き、三人の意識が集中し、龍の洞窟の半径3キロ以内に居る人々を、強制的に一箇所にテレポートさせた。

 

 龍の洞窟から3キロ程離れた崖の上に、戦士達が集結した!真悟を始めとし、和子、瓜生、さやか達7人、身堂、八十八と十兵衛、竜子にガイデル、ヤマトとアイラ、ハニーとジル、合田、ムラジ、だが、兜甲児の姿は無かった。

 

「な、何だ!?何がどうなって?」

 

 身堂は突然の出来事に驚愕するも、それは皆同じ感想であった。そんな一同の不安な心を汲み取り、和子は天を見上げ、

 

「皆、この地に邪神が現われる!今の私達では、為す術が無いわ・・・」

 

 和子に釣られるように、皆も天を見上げると、天空より禍々しい金色の八つの頭がうねりながら下降して来る。海は荒れ狂い、地上には地震が起こり、人々はその禍々しい気に当てられ、あるものは跪き脅え、またあるものは吐き気を覚えながら咽る。

 

「な、何なの・・・こ、怖いわ!!」

 

 さやかが脅え、ガタガタ震える。

 

「あれが、邪神か・・・だが、どうして俺達は奴を見て居ても、たいした影響が無いんだ?」

 

 瓜生は、凄ノ王より凄いのに、サイコバリアーを張らずに無事で居られる事を疑問に思い和子に聞くと、

 

「真悟よ!真悟がその力で邪神の力を押さえ込んで居るのよ・・・でも、それだけ・・・今のままでは全滅を待つだけだわ!!せめて、せめて、真悟が私を吸収する時間を稼げれば・・・」

 

 和子は、邪神の来るのに間に合わなかった事に悔しさを滲ませた。真悟もただ、結界を張るだけしか出来ない自分に苛立って居た。

 

 邪神ヤマタノオロチは、光輝く八つの頭をくねらせながら、一体の頭が、龍神魔王の屍を絡みつき奇声を上げると、龍神魔王の屍から黒い煙がどんどん流れ出し、それは空を覆い尽くして行った。

 

 

 兜甲児と対峙していたヘルは、邪神の出現に歓喜し絶叫し、

 

「オオ!邪神の力により、この地は今、黄泉と繋がった!この世界は、今魔界へと変貌したのだ!!!さあ、闇の魔神達よ、今こそこの地に現れ給え!!」

 

 甲児にも、ヘルが言うように、禍々しい気が世界を覆い尽くして居る事を感じて居た。そんな心を払拭するかのように、甲児はヘルに攻撃を仕掛け、

 

「ふざけるな!ロケットパ~ンチ!!」

 

 甲児がヘルにロケットパンチを放つが、ヘルは羽織ったマントで甲児の攻撃を無効化する。

 

「無駄だ!死ね~、兜甲児!!」

 

 ヘルの指先から、怪光線が発射され甲児に命中する。甲児は絶叫し、

 

「ウワァァァ!ち、ちくしょう、負けるかよ!!ダブルZブレード!!」

 

 甲児は、両手にZブレードを持ったまま、ロケットパンチを放った。

 

「何の真似だ?そんな攻撃が・・・な、何!?」

 

 左手のロケットパンチは、先程同様マントに無効化されたが、右手のロケットパンチが背後に回りこみ、Zブレードでマントを切り裂いて行く。

 

「お、おのれぇ!兜甲児!!」

 

 よろめくヘルに甲児が叫び、

 

「今だ!ブレストファイヤー!!」

 

 Zを装備した甲児の胸元が赤く輝き、紅蓮の火炎がヘルを包み込む。堪らずヘルは藻掻き苦しみ、

 

「グゥゥギャァァァ!や、闇の帝王様!わしに、わしに力を~!!」

 

 その言葉に刺激されるように、ヘルの周りを邪悪な生命体が浮遊する。やがてそれはヘルに憑依し、ヘルの身体を醜い毛が多いだし、禍々しい気を辺りに発散すると、ヘルの身体を醜い巨大怪物へと変えていった。ヘルの身体に憑依した、邪悪な存在を感じ少年ジャックが騒ぎ出し、

 

「来た!奴が来たよ!!」

 

「分かって居る!奴らの企みにより、邪神の出現が早まり、朱紗真悟は、スサノオウノミコトになるのに間に合わなかった!この世界は終わりかも知れん・・・だが、全ての元凶となった、早乙女門土は倒さねばならない!!その結果、奴が完全に蘇る事になっても・・・此処から先は、俺達にも分からん・・・行くぞ!!」

 

 三人のジャックが、早乙女門土を倒す為に動き出した!

 

 

 和子は、邪神以外にも現れる強大な気に恐怖する。そして、その中の一つと兜甲児が戦っている事に気付く、和子に手招きされたさやか達は、甲児に気付居た。モサから双眼鏡を借りたさやかは、無敵を誇った筈のZが、ボロボロの姿を目にする。双眼鏡を持って居た手が震えて来る。

 

「Zが・・・こ、甲児くんが・・・逃げてぇぇ!」

 

 魔神となったヘルの攻撃に、Zは為す術も無くボロボロにされる。勝ち誇った魔神は、甲児を抱え上げると、荒れ狂う海に放り込んだ。既に意識を無くしていた甲児は、為す術も無く、荒れ狂う海に消えて行った・・・

 

「甲児くんが、甲児くんが・・・イヤァァァァ!!」

 

 泣き叫ぶさやかを咲苗が抱きしめ、その場に居た戦士達は、皆絶望的な表情になって行った。

 

 

 

 火星での修理を終えた天浮舟は、地球に帰還する為旅立った!

 

 体力を回復した美剣千草と美剣九人衆も復帰し、地球に戻る準備をする。

 

「エンジンの方も順調のようですね!これならスーパーリープも行えそうね!!各員、これより一気に地球までスーパーリープで飛び、遅れを取り戻します!!!」

 

 千草の言葉を受け、皆が慌ただしく動き出す中、梵天翁は眉間に皺を寄せながら、

 

「艦長、嫌な予感がするのじゃ・・・急ごう!!」

 

「ええ、私にも感じました!」

 

 千草は梵天翁の言葉に頷き、スーパーリープを行った。スーパーリープを終了した天浮舟の乗組員達は、眼下の星を呆然と見下ろして居た。

 

「こ、これは・・・ここは地球で間違いないのだな?」

 

「は、はい、間違いありません・・・こ、ここは地球です!!」

 

 千草の問いかけに白鳥が答えるが、その声は震えて居た。千草も動揺し、

 

(そんな・・・あの青く輝く星が・・・)

 

 千草は呆然としながら、闇に閉ざされた星を見続けた。

 

「艦長、どうする?」

 

「行きましょう!何が起こるか分からないけど・・・目標は山陰地方、竜子が言って居た山陰の地に手掛かりがある筈です!天浮舟は、地球に突入します!!」

 

 天浮舟は、闇に覆われた地球に降下して行った・・・

 

 

             第八章、魔の企み・闇の世界編

                    完

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