早乙女門土は、女ジャックが真悟と接触して、正気を取り戻した事を悟った・・・
「所詮は女か・・・まあいい、また俺の虜にしてやるぜ!!」
門土が邪悪な笑みを浮かべたその時、背後から物凄い殺気の塊の存在を感じた。
「チッ、俺の居る場所に感づきやがったか・・・何しに来やがった?」
門土は、後を振り向くのも面倒とばかり、背後に居る人物を、忌々しげに言葉を吐き捨てた。
「もちろん、この世界を混乱に陥れた元凶・・・早乙女門土、お前を殺す為だぁぁぁ!!」
2メ-トルを優に超える巨人、バイオレンスジャックが、巨大なジャックナイフを構え咆哮を上げる。門土は低い声で笑い、
「クククク、俺を殺すだと!?面白ぇ~!!」
門土は凶暴さを滲ませ、いきなり振り向くと、何処から取り出したのかバズーカをジャックに発射する。ジャックは瞬時に反応し、門土の攻撃を避けた。
「フハハハ!そうでなけりゃ面白くねぇ~!!行くぞ~、ジャック~~!!」
門土とジャック、二人の壮絶な戦いが始まった!
女ジャックは、ヒミカ達6人の霊体と共に、人の亡者、魔物の亡者を駆逐して居たが、女ジャックの力の前では、七大将軍のザンガー、ゾルバの二人掛かりの攻撃さえも、赤子同然であった。だが、黄泉比良坂の深い穴の底からやって来る、圧倒的な力を感じ、ヒミカ達を下がらせた女ジャックは、険しい表情でジャックナイフを構えた。
(来る!)
「ハァハハハ!私の存在に気付くとは、お前只者じゃないね?あたしはゾラ、わが魔力の前に跪くが良い!!」
黄泉比良坂を浮遊するかのように、魔女ゾラが姿を現わした。その頭頂部は、豹が化身して居て、ゾラの不気味さを漂わせる。嘗てその強力な魔力で、ジルを魔界に引き込み、傀儡にした程であった。
「本来ならお前の相手は私では無いが・・・相手になってやるわ!!」
女ジャックがジャックナイフを構え、ゾラに身構えると、ゾラはせせら笑い、妖術で女ジャックに火炎、雷、突風攻撃を次々に浴びせた。その間にもゾラに続けとばかり、魔物が黄泉比良坂を這い登って来る。ゾラの魔力の前に、女ジャックは近づく事すら出来ず、苦戦を続けた・・・
女ジャックは忌々しそうに、
「お前が相手では面倒ね・・・私のもう一つの姿を見せてあげる!!」
「何!?もう一つの姿だと?お前は一体!?」
ゾラは少し動揺するも、思わず目を見開いた。女ジャックの髪が逆立ち、まるで蝙蝠のような頭部に変貌する。その頭部からは、二本の触角が生え、美しい裸体にも毛が生えてきて、手首、足首は毛で覆われ、両肩から乳輪の辺りまで、ラインのような毛が覆う。恥毛は、女ジャックの時同様剛毛のままであったが、尻尾も生えて来て、その姿は悪魔のようでもあった。
「さあ、このデビルマンレディーが相手をしてあげるよ!!」
変身した女ジャック、いやデビルマンレディーは、圧倒的な力で魔の亡者を駆逐し、ゾラの前に再び立ち塞がった。
「此処からが本当の勝負さ!行くぞ、魔女ゾラ!!」
ゾラは、目の前の女がデビルマンレディーとなった事に驚くも、
「そうか、お前は・・・この世界に来てまで、我らの邪魔をする愚か者めが、此処が貴様の墓場と思え!!オンマヤカアームダ・・・カァァァァ!!!」
魔女ゾラが忌々しげに呪文を唱えると、レディーが咆哮し、俊敏に紅蓮の炎を避け、飛び込んだレディーと、それに合わせてカウンターのように攻撃するゾラ、二つの強力な爪と爪がぶつかり合った!!
ジャックと激闘を続ける門土は、武器の雨霰をジャックに浴びせ続け、さらに漆黒の力を体内から沸き起らせ、ジャックは何度も攻撃した。何度か攻撃を受けたジャックは、血塗れになって居た。
「フハハハ、どうした!?そんなもんかよ?三人揃わなきゃその程度か、ジャック!?」
ジャックは、自らの血をペロリと舐め、ジャックナイフに血を浸すと、一瞬口が裂けたかと思えるようにニヤリとし、物凄い咆哮を上げて門土に突進する。ジャックの強烈な殺気に、一瞬門土が飲まれた時、勝敗は決して居た!結末は呆気なく、ジャックが門土の首を刎ねた。門土の首を手に取り、高々と掲げたジャックは咆哮した。ジャックは門土の首を投げ捨てると、その場に腰を下ろし、傷の手当てを始める。そこに少年ジャックが舞い降りて来た。
「やったね!これで魔王の復活は阻止出来たね!!」
少年ジャックが、笑み混じりに話し掛けるも、ジャックは不気味に微笑み、
「フハハハハ!どうかな!?魔王はまだ死んではおらんぞ!俺達は、奴の罠に嵌って居たようだ・・・奴が復活しても、俺達は間に合わんだろう!!」
「エッ!?」
少年ジャックは、ジャックの言葉を受け門土の死骸を思わず見つめた。