※この作品はR-18です。

真説・凄ノ王   作:鳳凰009

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第133話:マジンガーZ対悪魔王ゼノン(その3)

 天浮舟では、激闘を続けるマジンガーZを装備した甲児と、悪魔王ゼノンの戦いが映し出され、皆が甲児に声援を送って居た。

 

「何か、マジンガーって、戦っている間に徐々に大きくなってない?」

 

 十文字菊乃の言葉に、そう言えばと鳴神緑も答える。

 

「おそらく、人々の意思を吸って居るのでしょう・・・皆、しっかり兜甲児君を応援しましょう!」

 

 千草の声に皆が同意する中、梵天翁はマジンガーと言う言葉が気になって居た。

 

(マジンガーか・・・確か、ムー大陸の守護神がそんな名前だと・・・いや、今は考えるのは止そう!頑張れ、少年!!)

 

 梵天翁も甲児に声援を送った。

 

「ねえ、私達のお色気で、甲児君に声援送ろうよ!!」

 

「馬鹿ねぇ、そんな事したら、マジンガーの一部分しか大きくならないじゃないのよ?」

 

「アハハ、嫌ぁねぇ、二人共、イヤらしいんだから・・・」

 

 弁天ゆり、神薔薇あけみ、万華鏡子のトリオが、その場の空気を和ませる。千草も微笑み、

 

(私達も応援に向かいます!負けないで!!)

 

 天浮舟は急ぎ山陰地方を目指し進んだ・・・

 

 

 和子と咲苗は、甲児の言葉を聞き、ハッとすると、

 

「か、和子さん、甲児君は無事だったのですね!」

 

「そのようね、良かったわ!」

 

 和子と咲苗が喜び合うと、青沼と小百合は小首を傾げる。

 

「和子さん、甲児君って?」

 

 青沼の問い掛けに、和子や咲苗が甲児達との出会いや、今までの事を語って聞かせた。

 

「皆、大丈夫そうね・・・此処に何時までも居ても埒が明かないわ!皆の所に行きましょう!!」

 

 和子は三人を連れ、戦士達の下にテレポーテーションするのであった。

 

 突然現れた和子達に、皆が喜びの声を上げ、

 

「小百合、無事だったのか?良かった・・・」

 

 瓜生が、竜子が、ガイデルが、そして、ミーコやモサが、小百合の無事な姿を見て喜ぶ。そして、動けない真悟も、目で小百合の無事な姿を確認する。

 

(雪代さん・・・良かった、無事に生きて居てくれて・・・)

 

 真悟に気付いたのか、小百合も真悟を見て涙を流した。だが、この場を動けない真悟は、小百合を抱きしめる事は出来なかった。

 

(雪代さん、今は皆と共に、兜甲児の勝利を信じよう!!)

 

 小百合は頷き涙を拭った・・・

 

「甲児く~~ん!皆、あなたの勝利を待ってるからね~~!!」

 

 さやかが絶叫し、皆が口々に甲児に声援を送り続けた。そんな中、複雑そうなヤマトの表情を見て、アイラは訝った。

 

「ヤマト様、どうかなさったんですか?」

 

 不安そうなアイラを見て、ヤマトはアイラの肩を抱き、何でもないと答えるも、

 

(おそらく、これが甲児さんの・・・)

 

 ヤマトは、この戦いを見届けねばと思って居た・・・

 

 自分でも、何故そう思うのかは分からなかったが・・・

 

 悪魔王ゼノンとの壮絶な死闘を続ける兜甲児にとって、これがマジンガーZと同化しての、最後の戦いになるとは、まだこの時本人にも知る由は無かった!!

 

 

 人々の意思を吸い込み、マジンガーZは悪魔王ゼノンにも引けを取らないぐらいに巨大化して居た。さすがのゼノンも、マジンガーZの力に脅威を覚えて居た。

 

「貴様は何だ!?我と戦える者が、奴以外にも居るとは・・・信じられん・・・信じられぬ!」

 

「ヘン!マジンガーZは、人々の希望、平和を願う心を吸収し、強くなる!そして、最後にはお前を倒す!!ロケットパ~ンチ!!!」

 

 甲児のロケットパンチは、ゼノンの超能力の前に再び弾かれる。ならばとZブレードで切りかかるも、ゼノンの超音波で砕け散る。一方のゼノンは、強大な攻撃力のエネルギー波で甲児を追い込むが、甲児がブレストファイヤーで相殺する。

 

「おのれ~!この我が・・・悪魔王ゼノンが・・・おのれ、おのれ~~!!」

 

 自分と対等に戦える者に遭遇し、怒り狂うゼノンが、自然の力を利用し甲児に攻撃を仕掛ける。嵐が、雷が、甲児を襲う。

 

「チィィ!負けるかよぉぉ!!」

 

 甲児は、左右の角に雷を吸収し、Zの身体が光輝くと、

 

「ゼノン、お返しだぜ!サンダーブレェ~ク!!」

 

 甲児は雷を吸収し、逆にゼノンにサンダーブレークをヒットさせると、さしものゼノンも苦悶の表情を浮かべた。

 

「おのれ~!ならば、貴様の力の源を・・・断ち切ってくれるわ!!」

 

 悪魔王ゼノンが甲児に踵を返すと、眼下で戦いの行方を見守る戦士達に狙いを定めた。

 

「クッ、皆!?奴が、ゼノンが・・・」

 

 瓜生の叫びも虚しく、強大なゼノンの攻撃が、戦士達の居る場所に直撃を喰らうと思った時、甲児がその身体でゼノンの攻撃を受け止めた。

 

「ヘ、ヘヘヘ、待てよ!お前の相手は・・・俺だろう!?」

 

「グゥゥゥゥ!?」

 

 ゼノンは、明らかにマジンガーZ、いや兜甲児に恐怖を感じて居た。さやかが、ボスが、皆が悲鳴を上げ、必死に甲児に声援を送る。

 

「皆悪ぃ~!もう、限界だ・・・だが!!」

 

「ヌゥゥゥ!?貴様、何を?」

 

 甲児は、ゼノンの身体を羽交い絞めにすると、上空高く舞い上がった。ゼノンは藻搔くも、甲児を振り解く事は出来ず、激しく動揺した。

 

「は、離せ~!き、貴様、何をする気だ~~!?」

 

 何とか逃れようと暴れるゼノンを、甲児はしっかり掴みながら、

 

「ヘヘ、俺とマジンガーZの力の全てを・・・お前にぶつける!!」

 

 マジンガーZを装着した甲児の身体が、目映い光を周囲に輝かせた。まるでゼノンを光の中に飲み込むように・・・

 

「グゥゥゥ・・・バ、バカな~!我が、我が・・・この悪魔王ゼノンがぁぁぁ!!」

 

 ゼノンを光の中で消滅させたマジンガーZは、その力を使い果たし、元の大きさに戻りながら落下して行った。甲児の視界に、マジンガーZの頭部が映った時、甲児は微かに微笑んだ。

 

(朱紗真悟・・・後は任せた・・・ぜ!)

 

(甲児さん・・・)

 

 甲児からのテレパシーを受けた真悟の瞳からは、ポロポロ涙が零れ続けた・・・

 

 兜甲児とマジンガーZは、分離しながらも側を離れず、共に地上向けて落下して行った。

 

 

 弓さやかが、ボスが、絶望の表情で絶叫する。

 

「イヤァァァ!甲児くん、甲児く~ん!!」

 

「か、兜~~!ちくしょう、ちくしょう!!」

 

 瓜生と和子が、慌てて甲児を救おうとテレポートさせようとした時、甲児の身体を、羽衣を纏った二人の美女が優しく抱え込んだ。それは、如月ハニーとジルだった。

 

「甲児君、大丈夫?あなたを死なせたりしないわ!!」

 

「ああ、ハニーの言う通りだ・・・素晴らしかったぞ、兜甲児!!」

 

 ハニーとジルが、甲児の両頬にキスのプレゼントをすると、気を失って居た筈の甲児は徐に目を見開き、

 

「ヘヘヘ、キスも良いけど・・・どうせなら、二人の魅力的な胸に挟まれたいな~~!」

 

 何時の間に意識を取り戻したのか、甲児にリクエストされたハニーとジルは、思わず顔を見合わせて苦笑を浮かべた。

 

「まあ、甲児君ったら・・・さやかさんに叱られますよ?それでも良いなら・・・ねえ、ジルお姉さま?」

 

「そうだな、英雄のささやかなリクエストなら・・・答えてやるかハニー?」

 

 二人は顔を見合わせると、

 

「ハニーフラ~ッシュ!!」

 

「エェェイ!!」

 

 ハニーとジルが光に包まれると、二人は一糸纏わぬ姿になり、ハニーは甲児の左頬に右胸を、ジルは右頬に左胸を当てた。思わずスリスリして感触を味わう甲児だった。

 

(ああ、この感触・・・生きてて良かったぁぁ!!)

 

 二人の柔らかな胸に挟まれ、心の底からそう思う甲児だった。

 

「イヤァン、甲児君ったら・・・はい、もう終りよ!!」

 

 ハニーの合図で、ハニーとジルの身体を再び羽衣が覆った。朱紗真悟は、そんな行為を見ると、心の底から兜甲児が羨ましいと思い、自分も邪神を倒せば、ハニー達のサービスが受けられるのだろうかと、ふと思うのであった。

 

 一方、ハニーとジルが甲児を救出してくれた事を知り、モサの双眼鏡で甲児の無事な姿を見て居たさやかだったが、突然震えながらモサの双眼鏡を真二つにする。モサは涙目になり、

 

「ああ!俺の双眼鏡がぁ・・・さやかさん、何するんだ・・・よ!?」

 

 振り向いたさやかの般若のような顔に、思わず文句を言うのを恐れたモサは後退り、

 

「モサ、何か今のさやかに触れない方が良いよ!何か見たくない場面見たみたいだからさ」

 

 モサに近付いたミーコが、小声でモサに告げると、モサは只黙って頷いて居た。

 

「アンニャロ~~!戻って来たら覚えてろ~~!!」

 

 さやかの物凄い殺気に、ボスはもちろん、アイラやヤマトも、さり気無くさやかの側を離れて行った。

 

 さやかの妙な雰囲気は、甲児、ハニー、ジルにも伝わって居た。甲児は思わず背筋がゾッとし、

 

「ハ、ハニーさん!ジルさん!もう一つ、お願いがあるんだけど?」

 

「エッ、お願い?何かしら!?」

 

 ハニーとジルが、不思議そうに甲児に聞くと、甲児は引き攣った表情を浮かべながら、

 

「俺を、日本の反対側に降ろしてくれないかなぁ!?さやかさんには、遠くに旅立ったと伝えてよ!!」

 

「「む、無茶言わないで~~!!」」

 

 ハニーとジルに却下され、兜甲児は、さやかが爪を研いで待つ、皆の下へと帰って行った・・・

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