※この作品はR-18です。

真説・凄ノ王   作:鳳凰009

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最終話:再生への一歩

 アマテラスを迎えた戦士達は、思い思いを皆で語り合って居た・・・

 

 知り合って間もない筈なのに、戦士達は、昔からの親友のように語り合って居た。

 

 そんな中、アイラは物思いに更けて居た。ムラジは、そんなアイラに気付いて声を掛け、

 

「如何なされました、アイラ様?」

 

 ムラジは心配してアイラに声を掛けたが、アイラはムラジに心の悩みを悟られまいとするかのように、

 

「ヒミカお姉さまにも、この安らぎを見せたかったわね・・・」

 

「そうですなぁ・・・ですがアイラ様、そんな悲しい顔をされて居ては、ヒミカ様も心配なされますぞ!一人で御寂しいなら、ヤマト殿をお呼び致しましょうか!?」

 

「ム、ムラジ、何を!?」

 

 アイラは顔を真っ赤にして、からかうミヤジにうろたえた。そのヤマトは、どうしたものかと思案して居た。自分の居た未来へ帰る為に、瓜生が力を貸してくれるとは聞いたが、そこにアイラを連れて行くべきか悩んで居たのであった。

 

(この世界はしばらく平和だろう・・・だが、俺の世界に戻れば、アイラも鬼との戦いに巻き込まれるかも知れない・・・)

 

 ヤマト達の世界には、最近鬼と呼ばれる異形の者が現れ、真悟の娘を次々殺害する事件が起きて居た。未来の真悟は、別の世界に旅立ち留守にして居た為、真悟が居ない未来の世界を守る戦士の中に、ヤマトと、柴夫妻の子供、子郎、そして、改心したヤマタノオロチの分身、オロチ八人衆と呼ばれる者達も居た。十人の戦士達が、真悟の子供達を守りながら、まだ正体の掴めぬ鬼と戦い始めて居た。

 

(やはり、アイラを危険な目に合わせるのは・・・)

 

 ヤマトは、アイラをこの世界に残そうと決意した!

 

 

 アマテラスは、ハニーとジルを呼び、今後について話し合って居た。

 

「私は、この世界を癒す為、各地を巡ってみようと考えて居ります!邪神の脅威は去りましたが、まだこの世界は、暗雲が晴れきれてはいないでしょう!疫病、破壊の爪痕、人々の心を癒して回るのが、私の使命!!」

 

「アマテラス様、我ら二人もお供致します!この人達を見てつくづく思いました・・・この世界を救いたいと・・・」

 

「ハニーの言う通りです!我ら二人もお側に置いて下さい!!」

 

 アマテラスは頷き、傷付いたこの世界を共に癒す事を承諾する。

 

「では、先ずこの戦いで傷ついた殿方を癒しましょう!」

 

 アマテラスの視線の先には、愛を語る相手も無く、おろおろしているボスの姿があった。ハニーとジルは顔を見合わせ、

 

「アマテラス様・・・あの者は、ただ単に恋人が居ない事に、いじけているだけだと・・・」

 

「それも十分に心が傷ついて居ると言えます!二人共、一緒にいらっしゃい!!」

 

 ハニーとジルの二人は、顔を見合わせると、慌ててアマテラスの後を追った。

 

「何で俺様には相手が居ないんだよぉ!!」

 

「ボス、焼くなよ!見っとも無いぜ!!」

 

 甲児の側には、さやかがベッタリくっつき介抱し続ける。ボスはそんな甲児をみて地団駄踏んで悔しがり、

 

「う、うるせ~!兜にゃ、俺様の気持ちが・・・ン!?」

 

 肩を叩かれたボスが後を振り向くと、アマテラスがニッコリ微笑んで居た。思わず直立不動になったボスは、緊張して固まった。

 

「まあ、大分傷ついていらっしゃいますねぇ・・・私で良ければ、あなたを癒して差し上げますわ」

 

 アマテラスの聖母の微笑みに、ボスはメロメロになって大喜びした。その場に居た全男性陣が、ボスを羨ましげに見た。女性陣は在る者はヤキモチを、在る者は悲しみの表情を男性陣に向けるのを見て、ジルとハニーは変顔浮かべて動揺し、

 

「お、おい、ハニー・・・何か不穏な空気が漂い始めたぞ?」

 

「そ、そうね・・・お、お姉さま、あの人使えない!?」

 

 二人は、視線の先に居たジャンボに狙いを定め、ボスの身体を体当たりで飛ばした。

 

「何をするのです!二人共!!」

 

 自分の邪魔をするハニーとジルに、アマテラスの叱責が飛ぶと、ハニーとジルはその場で跪きながら謝罪を始め、

 

「も、申し訳ありません!ですが、ご覧下さい・・・あの者もまた、あの女性に癒されておりますれば、アマテラス様の手を煩わせるまでも無いかと存じます!!」

 

 ジルの口上を、不快そうに聞いて居たアマテラスだが、成る程ボスは、ジャンボの巨大な胸の中でもがいて居た。

 

「ウフフ!あたいのオッパイに飛び込んで来る何て・・・良いわよ!好きなだけ可愛がってあげるわ!!」

 

 ジャンボは抱きしめているつもりだが、ボスの身体はさば折りを喰らい、ミシミシ軋んで居た。ボスは悲鳴を上げ、ジャンボの胸の中で気を失った。ハニーとジルは、心の中でボスに詫びながらも、何とかこの場の雰囲気を納めた事にホッと安堵した。

 

 

 タランチュラは、身堂に何か伝えたくてモジモジして居たが、以外に純情なのか、言い掛けては言葉を飲み込んで居た。

 

(あたし、こんなにシャイだったかなぁ!?ただ一言、身堂にこれからどうするの?って聞きたいだけなのに・・・)

 

 まごまごしているタランチュラを訝り、身堂が声を掛けると、

 

「何かあたしに用かしら?ところで、あんたはこれからどうするの!?」

 

 タランチュラは、自分が聞きたかった事を、逆に身堂に聞かれ、動揺してシドロモドロになる。身堂は、そんなタランチュラを見てクスリと笑い、タランチュラと共に居ると、心が癒されるような気がした。

 

「あんた、これから特に行く所も無いなら、あたしと旅にでも行かない?」

 

「エッ!?あたしが一緒に居ても・・・良いのか?」

 

「もちろん!」

 

 身堂はタランチュラを放浪の旅に誘うと、タランチュラは嬉し泣きして身堂に抱き付いた。

 

 

 千草は、美剣十人衆と談笑して居たのだが、向こうでヤマトと話していたアイラが、突然泣き出しこちらの方にやって来た。千草は眉を顰め、

 

「アイラさん・・・どうかなさったの?」

 

 千草は心配そうにアイラに声を掛けるが、アイラは涙を拭いながら、

 

「ち、千草様・・・い、いえ何でも・・・あり・・・ウッウウ」

 

 感情を抑えきれず、アイラは千草の胸の中で号泣すると、千草は十人衆に命じ、ヤマトを連れてくるように指示する。まもなくして、十人衆と共にヤマトがやって来た。先程母千草にした行為を思い出し、ちょっとドキドキするヤマトであったが、千草の胸で泣いて居るアイラの姿を見て胸が痛んだ。千草は、何も言わずジッとヤマトを見つめて居たが、徐に口を開き、

 

「アイラさんを悲しませたら駄目じゃないの・・・あなたの住む未来に、どんな危険があるのか私は知らないわ!でも、お互い好きあっているのなら、離れるべきじゃないわ!!私や麗と同じ様な目に合わせたく無いわ!!」

 

「し、しかし、どんな敵なのかさえまだ・・・」

 

 ヤマトは、千草に視線を合わせず口篭る。アイラは溜息を付くと、

 

「千草様・・・良いのです!私がわがままを言って、ヤマト様を困らせたのですから・・・」

 

 アイラが無理をし、自分の心を抑えようとしている事に気付いた千草は、首を横に振ると、魔利支天だった時のような威厳でヤマトに命令する。

 

「ヤマト、母として命じます!アイラさんを共に連れて行きなさい!!じゃないと、麗に頼んで未来に戻してあげないわよ!!」

 

 自分が息子だと気付いている千草に、ヤマトもアイラも驚愕する。隠して居た筈なのに、何時バレたのだろうかと動揺を隠せなかった。

 

「し、知って居たんですか?い、何時気付いたんです!?」

 

 千草はニコリと微笑むと、

 

「未来の私達は、あなたに教えてはくれませんでしたか?私と麗は、相手の心を読めるのですよ!では、今一度命じます・・・アイラさんを、一緒に連れて行っておあげなさい!!愛する人を守る時、人は己の限界を超える事が出来る・・・アイラさんは、あなたの手助けにきっとなるわ!!これ以上駄々を捏ねるなら・・・産んであげないから!!!」

 

 千草はプイとヤマトから首を背けると、ヤマトは大慌てで千草に縋り付き、それだけは勘弁して欲しい事を願った。見て居た美剣十人衆も呆気に取られ、

 

「何か千草様変わられたわよね?」

 

「そうね、やっぱり私達の影響なのかしら!?」

 

「瓜生と良い関係になれたからかもね?」

 

 千草は、弁天ゆり、十文字菊乃、霞竜子が小声で話して居るのを聞き、軽く咳払いすると、

 

「聞こえてますよ、三人共!で、どうするのヤマト!?」

 

(どうするのって・・・俺、母さんに脅迫されてるんだけどなぁ・・・)

 

 話を聞きつけ瓜生が話に加わると、

 

「ヤマト、アイラを置いて行くなら構わんぞ!俺の2号にするから・・・」

 

 ニヤニヤしながら瓜生がヤマトをからかうと、千草は目を丸くして呆気に取られ、

 

「れ、麗!まったく・・・ヤマトがスケベなのも分かる気がするわ!!」

 

 千草は呆れたように、瓜生とヤマトを見た。ヤマトは思わずクスリと笑い、

 

「わ、分かりました!アイラは一緒に連れて行きます!!父さんの2号何かにさせられませんからね!!!」

 

 ヤマトは笑いながら、アイラの肩を抱き、千草と瓜生に告げると、アイラは嬉し泣きし、千草と瓜生は満足そうに頷いた。それを見ていたムラジは何度も頷き、愛しそうにアイラを見て居た。

 

「アイラ様、良かったですなぁ!ヒミカ様達は、このムラジがこの世界に残り弔いますれば、どうぞご安心を!!」

 

「ムラジ・・・ありがとう!」

 

 アイラは、ヤマトに、千草に、瓜生に、そしてムラジに頭を下げて感謝して居た。そこに、Zを持ったさやかがやって来る。

 

「ヤマト君、はいこれ・・・甲児くんがあなたに使ってくれって」

 

 ヤマトは、さやかからZを受け取ると、向こうで座りながら頷く甲児を見る。甲児は大声で、

 

「ヤマト、もう、Zは俺の手を離れた!ヤマト、お前ならマジンガーZを俺以上に使いこなせるだろう・・・未来で戦うお前への餞別だ!受け取ってくれ!!」

 

「甲児さん・・・」

 

 マジンガーZは、兜甲児から美剣ヤマトへ正式に引き継がれた。

 

 

 

 合田と和気藹々と話して居た涼子だが、向こうで楽しそうに談笑する母和子と青沼を見て複雑そうだった。

 

「ママと青沼って人・・・良い雰囲気だよねぇ・・・あたし、複雑だなぁ!そりゃあ、ママには幸せになってもらいたいけど・・・あたしより一つ年下が、パパになる何て!!」

 

「まあ、涼子からすればそうだよな・・・でも、朱紗は認めたんだろう?」

 

「らしいけどね・・・でも、あんな幸せそうなママを見ては、娘としては祝ってあげなくちゃね!!」

 

 合田もチラリと和子達を見たが、直ぐに涼子に視線を戻すと、

 

「と、ところで・・・どうだ涼子・・・その、俺と、俺と一生仲良く付き合わないか?」

 

「エッ!?それって・・・」

 

 合田が覚悟を決め、しどろもどろになりながら涼子にプロポーズする。涼子は驚き、見る見る頬を染める。

 

「だ、駄目かな!?」

 

「ううん・・・そうじゃないの・・・嬉しくて!合田君なら・・・良いよ!!」

 

 はにかみながら、合田のプロポーズを承諾する涼子に、合田は大喜びで涼子を抱きしめた。

 

 二人の様子に気付いた和子は、温かい目で涼子達を見て居たが、さり気無く青沼が和子の腰に手を回し、

 

「娘さん達幸せそうですね!僕達も負けないように・・・」

 

 青沼は和子の唇を奪うと、

 

「まあ、一馬さんったら・・・不束者ですが、これからもよろしくお願いしますね!あなた!!」

 

 和子も嬉しそうに、人目を憚らず青沼に抱き付き口づけをした。

 

 

 雪代咲苗は、少し疲れたのか岩場に腰掛休んで居た。心配して、関東から一緒に旅をして来たミーコ、レイ、つばさ、そして、朱紗一族の女性達が近づいて来る。青沼と合田は、離れた場所で互いに上手くいった事を喜び合って居た。

 

「咲苗さん、大丈夫かしら?顔色が優れませんけど!?」

 

 レイが代表して声を掛けると、

 

「あっ、心配お掛けして・・・でも大丈夫ですわ!!」

 

 咲苗は疲れた表情をして居たが、ニッコリ一同に微笑んだ。和子は、女の直感で咲苗が妊娠して居るのではと感じ取る。

 

「咲苗さん・・・あなた、もしかして赤ちゃんが?」

 

 女性陣は、和子の言葉に驚き咲苗を見ると、咲苗は恥ずかしそうにしながらも、お腹を大事そうに摩り、コクリと頷いた。

 

「まあ、やっぱり・・・おめでとう咲苗さん!!」

 

 女性陣が祝福の声を上げると、その声を聞きつけヤマトとアイラ、十兵衛と竜子達も話しに加わって来た。場の空気の読めないヤマトが徐に話し出すと、

 

「咲苗さん、オメデタですって?咲苗さんが、真悟さんと初めてした方ですものね・・・真悟さんの初めての子かぁ・・・」

 

 咲苗は、ヤマトが何故知って居るんだろうと驚いた表情で見ると、

 

「だって、僕は未来から来たじゃないですか!真悟さんと交わった女性は、皆妊娠してたんですよ!!」

 

「エッ!?」

 

 ヤマトの発言を聞き、真悟と交わった事のあるその場に居た女性陣が凍り付き、思わず自分のお腹を撫でて居た。アイラはチラリと隣に居るヤマトを見ると、どうすれば良いのか途方に暮れた。朱紗一族の女性陣は、時が止まったように呆然として居た。

 

「マ、ママ~・・・どうしよう!?」

 

 今にも泣き出しそうな表情で、涼子が和子を見ると、和子も動揺を隠せず、

 

「だ、大丈夫・・・大丈夫よ!じゃないと・・・ア~ン、どうしよう!?」

 

 普段の冷静さは何処へ、さすがの和子も大いに動揺して居た。ヤマトも女性陣の様子を見て口が滑ったと思い、

 

「ハハハ、い、いや~、この世界と僕の住む未来は、少し違って居るみたいだし・・・今の話は気にしない方が良いんじゃないかなぁ?」

 

「ヤマト様!」

 

 ヤマトの下手くそなフォローに、真っ先にアイラが不満そうに声を発し、他の女性陣は口を揃えて、

 

「気にするわよ!!!」

 

 困り顔で叫ぶ女性達の騒動を聞きつけ、アマテラスは、ハニーとジルに男性陣が近づかないようにするよう指示を出し、皆の下にやって来た。

 

「どうかしたのですか?困った顔を致して!?」

 

「アマテラス様!実は・・・・・」

 

 和子が代表してアマテラスに泣きつき、事情を説明すると、アマテラスは何度も頷き、

 

「まあ!そうだったんですの・・・私も遥か昔、スサノオウとの間に三人の娘を授かったのを思い出しますわ!!確かに弟の性欲は凄まじかったですからね・・・あなた方は、スサノオウの子を産む事を望むのですか?」

 

「出来れば子宝には・・・」

 

 女性陣は顔を見合わせると、出来れば子宝を授からない方が良いのですがと訴える。アマテラスはコクリと頷き、

 

「わかりました!そちらの女性は、既に妊娠してしまって居るので間に合いませんが、他の方々は、まだ間に合うでしょう!!」

 

 アマテラスの前に跪く女性陣に、アマテラスは印を唱え、女性陣の下腹部を順番に撫でて行った。

 

「はい、これで大丈夫ですよ!!ご安心なさい!!!」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

 女性陣は気色笑み、アマテラスに感謝の言葉を投げ続けた。

 

 

 安心した十兵衛が皆に提案を始め、

 

「皆さん、此処で皆が知り合ったのも何かの縁ですわ!どうでしょう!?今日一日ハレンチ砦の温泉でも入って、皆で英気を養ってからそれぞれ旅だっては如何かしら!?」

 

 十兵衛の提案に皆が賛同した・・・

 

 戦いの連続で身体が悲鳴を上げていたのだから・・・

 

 特に男性陣は、満場一致で大喜びであった。十兵衛は呆気に取られ、

 

「あ~ら、男は男同士で入ってね!!」

 

「そりゃねえぜ、十兵衛!!なあ、皆!!!」

 

 八十八の言葉に、男性陣が賛同し、

 

「そうだ、そうだ!共に命懸けで戦って来た同士に、男も女も無いぜ!!皆で裸のスキンシップとるのに俺も賛成!!!」

 

 甲児も八十八の提案に大賛成と言うと、男性陣から混浴コールが鳴り響いた。女性陣は、男ってとつくづく思うのであった。

 

 アマテラスはクスリと笑い、

 

「良いではないですか!皆で全てを曝け出し、語り合うのも良いものですよ!!」

 

「で、でも、こんなに大勢が入れる程広く無いんですよ?」

 

 アマテラスの言葉に十兵衛が答えると、アマテラスはニッコリ微笑み、

 

「では、私も力をお貸ししましょう・・・ハニー、ジル、あなた達も手伝いなさい!では、其処に案内してください!私達が露天風呂にしてさしあげますわ!!」

 

 アマテラスの言葉に全員が大歓声を上げた。ハレンチ砦の十兵衛、八十八を始めとする皆が、アマテラス達と共に、テレポーテーションで先にハレンチ砦に戻る事になった。

 

「じゃあ、俺達先に戻るから、楽しみに待っててくれ!朱紗真悟と雪代さんにもよろしく伝えておいてくれよな!!」

 

「じゃあ、皆さん、また後で!真悟様達によろしくね!!」

 

 八十八、十兵衛が皆に言付けして、アマテラス達と共にテレポーテーションして去った。

 

「ウフフ、まさかこんな展開になるとはね・・・では皆さん、真悟と雪代さんを迎えに行きましょう!!」

 

 和子の言葉に皆が頷き、残った戦士達は、真悟と小百合を迎えに行った。

 

 

 

 雪代小百合は、心地良い眠りから目覚めた!

 

 上体を起こすと、自分の股間から真悟との愛の証が零れてきているのを見て、先程の事を思い出し頬を染めた。

 

「私、朱紗くんと・・・キャッ、思い出すと恥ずかしいわ!!」

 

 真悟が置いて行ったのか、自分のお腹の上に白い布生地が置いてあった為、小百合はその布で股間を拭った。

 

(朱紗くん・・・何処に行ったのかしら?)

 

 小百合は少し不安になり、辺りを見回すと、真悟は少し離れた場所で、虚空をジッと見続けて居た。小百合はホッと安堵し、真悟の側に向かった。

 

「朱紗くん!朱紗くんってば・・・」

 

 小百合は、呼びかけても返事が返ってこない真悟に不安を抱き、小百合は何度も真悟に呼びかける。

 

「・・・紗くん、朱紗くん!!」

 

「エッ!?」

 

 ようやく我に返った真悟は振り返り、小百合の白い裸身を見るや、改めて美しいと思った。

 

「奇麗だ・・・雪代さん!!」

 

 だが小百合は、真悟が誤魔化しているように感じられ、少し頬を膨らませると、

 

「もう、誤魔化してぇ・・・さっきから何度も呼びかけて居たのに・・・」

 

「エッ!?ゴ、ゴメン・・・考え事をして居て気付かなかったよ!アハハ!!」

 

 真悟は、右手を頭の後ろに乗せて笑うが、小百合はジッと真悟の顔を見つめた。真悟はドキリとして小百合に問い、

 

「ゆ、雪代さん・・・俺の顔に何か?」

 

 小百合は再び頬を膨らませると、

 

「朱紗くんったら、またスケベな事考えてたんでしょう?ハァ・・・朱紗くんのお嫁さんになったら・・・苦労しそうだわ!!」

 

 小百合は、真悟をからかいながら冗談で言ったのだが・・・まさかその通りになるとは、この時の小百合には知る由も無かったのだが・・・

 

 ドキリとする真悟を他所に、小百合が更に話しを続け、

 

「空を見上げて居る時、こんな顔してたわよ!!」

 

 小百合は、真悟の両目尻を人差し指で、中指で真悟の鼻の下を伸ばした。見事に間抜けそうな真悟の顔が出来上がった。小百合は、そんな真悟の顔を見て噴出し、笑い出すと、

 

「アハハ!朱紗くんったら変な顔~!!」

 

 小百合にからかわれたと知った真悟も笑い出し、

 

「アハハハ!騙したな~!コラ、雪代さん!!」

 

 小百合が笑いながら逃げ出すと、真悟も笑いながら小百合を追いかける・・・

 

 追いついた真悟が小百合にキスをし、二人は闇が晴れた青空を見上げて居た。そこに、真悟達の名を呼びながら、仲間達が迎えに来る。和子と青沼が、合田に肩車された涼子が、両手を振るモサが、瓜生と千草が、その直ぐ後に美剣十人衆とガイデルが、少し遅れて梵天翁が、ヤマトとアイラ、そしてムラジが、甲児とその両脇を支えてさやかとボスが、ミーコとつばさが咲苗を労わりながら、レイはニックと腕を組みながら、美剣十二神将の生き残った者達が、身堂と嬉しそうに腕を組み歩くタランチュラが、ジルの配下達が、皆が手を振りながらやって来る。

 

「見て、雪代さん!皆が、俺達を迎えに来てくれたよ!!」

 

 真悟は、自分と小百合の身体に白い民族衣装を身に纏わせた。

 

「行こう、雪代さん・・・皆の所に!!」

 

「ウン!」

 

 小百合はコクリと頷き、真悟が差し出す手を握り締めた。二人は見詰め合うとニコリと微笑み、皆の下に走り出した。

 

 

 世界は闇から解放された・・・

 

 人々は、再生への道を今進みだした!!

 

 

                 真説・凄ノ王

                   完結 

 

 




 真説・凄ノ王、如何だったでしょうか?
 約10年前に書いた作品でしたので、ちょっと手直しすれば直ぐ投稿出来ると思い、毎日投稿にチャレンジしてみましたが、2章は大幅な書き下ろしが必須な状況で苦労したのが思い出されます・・・何とか毎日投稿のノルマを達成し、ホッと安堵致しました。
 内容的には、永井豪作品らしく、オールスター物を書こうと書き始めた作品ですが、真悟とデビルマンの別れの場面は、第1章書いて居た時から目に焼き付き、この場面を早く書きたいと思ったのを思い出します・・・

 長編の投稿を終えホッとすると同時に、もう一本の長編を早く完結させねばというプレッシャーもありますが、何はともあれ、お気に入りにして下さった皆さん、感想を頂いた皆さん、評価して頂いた皆さん、そして、読んで下さった皆さん、ありがとうございました!!
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