武団連合本部・・・
耳宇高校内にありながら、関係者以外を入らせないように、柵で周囲を覆われた場所・・・
その敷地は広く、裏山とまで繋がっている程だった。続々と武団連合本部に集合した各部の部長達は、会長九頭木の到着を待ち続けていた・・・
空手部の鬼頭は、困惑した表情で一同に語り掛け、
「こんなに急に幹部会を開くとは・・・やはり朱紗の事か?」
「ウム!それもあるが、剣道部の身堂のように、我ら武団連合に反旗を翻した者達の事も関係してるのでは無いか?」
鬼頭の言葉に、射撃部の麻生は反武団連合の事も関係しているのでは無いかと推測した。相撲部の権田原は、鬼頭をジロリと睨むと、
「おい、鬼頭!テメェの所のクソの役にも立たねぇ部員共の失態、どうすんだ?」
「何だと!?貴様の部の豚共よりマシだ!」
「アァァン!?やるのか、鬼頭?」
「上等だ!豚野郎!!」
互いに席を立ち上がり、険悪な雰囲気になる空手部の鬼頭と相撲部の権田原、応援団団長藤倉は両者を諫め、
「止めんか、鬼頭!権田原!もう間もなく会長が到着されるぞ!!」
そんな藤倉の言葉を肯定するかのように、入り口に不気味な足音が近づいて来た。今さっきまで、険悪な雰囲気だった鬼頭と権田原も、スゴスゴと席に座り直し、会長九頭木の到着を待った。ドアの向こうに居るだけで、圧倒的威圧感が、一同の心に恐怖心を脇起こす。ドアがゆっくり開くと、座っていた全員が一斉に立ち上がった。
「全員揃っているか!?」
「い、いえ、まだ合田が来ていません!おそらく、入院している佐々木も・・・」
九頭木の問い掛けに、額から汗を流した藤倉が、合田は遅れて居て、入院している佐々木は来れない事を告げると、九頭木は、一同が驚愕する事を話し出し、
「佐々木は、既に行動に移って居る!合田は・・・武団連合を裏切り、朱紗真悟に付いた!!」
「「「「「「エェェェ!?」」」」」」
九頭木から、合田が真悟側に付いたと言う報告を聞き、一同が思わず響めいた。直ぐには信じられず、藤倉は念を押すように九頭木に問い、
「か、会長!?本当ですか?」
だが、九頭木はその問いに答えず、
「朱紗、合田、身堂を中心とした反武団連合の面々が、この部会を襲撃する為に向かって居る!全員、戦闘配置に付け!!愚か者共を・・・皆殺しにしろぉぉぉ!!!」
武団連合会長九頭木が吠え、一同は慌てて室内を飛び出して行った・・・
意気揚々と武団連合本部目掛け歩き出した一同だったが、真悟と涼子は思わずハッとして一同に歩くのを止めさせると、一同の目の前の空間が歪んだ。真悟と涼子は、敵の襲撃かと警戒し、合田や身堂を始めとした面々は、何があったのか分からず呆然としていると、一同の目の前に、美剣千草がテレポートして現われた。真悟はホッと安堵し、涼子も警戒心を解いた。だが、千草の表情が冴えない事に気付くと、
「美剣さん、どうして此処が!?」
「ゴメンなさい!昼間朱紗くんと合田くんの話が聞こえたから・・・それより、向こうにも超能力者が居て、皆が乗り込むのがバレているわよ?」
「何だって!?」
「私のようなテレパシストか、予知能力者が居るようね・・・」
「クッ!?」
計画がバレているならば、この小人数で乗り込むのは自殺行為だった。今日の襲撃は止めるべきかどうか、真悟は心の中で迷って居ると、
「朱紗くん・・・私も行くわ!」
「エッ!?だが、あなたは・・・」
「千草様が行くなら、当然私達もね?」
「エッ!?」
千草の背後から、霞竜子を除いた美剣九人衆が姿を現わした。真悟は驚くも、見知った顔も何人か居たが、霞竜子の姿が見当たらず、
「美剣さん、霞竜子の姿が見えないが!?彼女にも世話になったからな、礼の一つでも・・・」
「竜子は・・・それより、鏡子!武団連合の配置を映し出せますか?」
「お安いご用です!ですが、そのぉ、男の人に見つめられると、色々と・・・」
万華鏡子が身体をくねらせモジモジしていると、弁天ゆりと神薔薇あけみがニヤニヤしながら鏡子を肘で突っつき、
「アハハハ、こんな大勢に見られたら、何時も以上に発情しちゃうもんねぇ?」
「ヨッ!このスケベェェ!!」
「何なの!?この人達?」
涼子は三人のやり取りを聞き呆気に取られた表情を見せ、千草は恥ずかしそうに俯いた。竜子の代わりにリーダーに指名された十文字菊乃は、
「ゆり!あけみ!千草様が恥ずかしがってるでしょう!!男性の方は、申し訳ありませんが、耳を塞いで後ろを向いて貰えますか?」
「「「「「「「「エッ!?」」」」」」」」
真悟、合田、身堂を始めとした八人の男達は、呆然としながらも、言われるまま耳を塞いで後ろを向いた。それを見た鏡子は、セーラ服の上を脱ぎだし、ピンクのブラジャーを外し、形の良い胸がポロンと現われ、ピンク色の乳輪と乳首まで露わにした。涼子は顔を真っ赤にして驚くと、
「ちょ、ちょっと、あなた何を!?」
「シィ!鏡子の集中力が途切れるわ・・・」
白鳥は人差し指を涼子の鼻に当て涼子を黙らせた。鏡子は自分の胸をまさぐりながら、
「秘儀万華鏡!!」
鏡子は、まるでオナニーするように胸を弄り、悶え始めた・・・
「アァァン・・・アッ、ハアァァン・・・ウッフゥゥゥン・・・アッアッアァァ」
鏡子は、あの時のように一層激しく悶え始めると、鏡子の胸から母乳が数滴下に垂れた。床に広がった鏡子の母乳は、まるで鏡のようで、そこに映像が映りだした・・・
「美剣さん・・・あれも超能力なの?」
涼子に聞かれた千草は、頬を染めながらコクリと頷き、
「はい!鏡子の超能力は・・・別名千里眼とも呼ばれています!鏡子が鏡に映したい者を思い描きながら万華鏡を発動させると、鏡子の胸から溢れた母乳が、鏡と成って知りたい事実を映し出すのです!!」
(凄いような・・・微妙なような・・・)
千草に鏡子の能力の内容を聞いた涼子は、微妙な表情を浮かべた。鏡子は再びブラジャーとセーラー服を着ると、男性陣に合図をし、こっちを向いても大丈夫だと知らせた。一同は、鏡に映った武団連合の配置を見ると唸り、
「射撃部も居るのは厄介ね!」
「ウム!離れた場所から狙い撃ちにされたら、こちらは打つ手無しだ!!」
身堂の言葉に合田も同意し、真悟もコクリと頷くと、
「射撃部は俺が相手をしよう!超能力で破壊するしか無い!!」
「そうね・・・それしか無いわね!私も朱紗くんと一緒に行くわ!射撃部の裏まであなたをテレポートさせるわ!!」
「美剣さん・・・頼む!!」
千草も共に行くと真悟に話し掛け、真悟も同意した。千草一人を行かせる訳にはいかないとばかり、
「千草様、念の為私も一緒に参りましょう!」
「緑!分かりました!!」
緑が付いてくる事を千草も涼子も了承した。次に千草は空手部の対処に最適な人材を考えると、合田の顔を見つめ、
「空手部は・・・合田君に任せるわ!」
「了解だ!鬼頭の奴とは、少しばかり因縁もあるしな!!」
「では、私も行こう!」
合田は千草の策に同意し、銀狼いぶきも空手部の対処に回ると立候補した。銀狼いぶきも共に行く事を伝え、千草は了承した。
「次は柔道部ね・・・涼子さん、お願い出来るかしら?」
「もちろん!任せてよ!!」
「私も参りましょう!フフフ、久々に私の力を使えると思えると、身震いしてきますわ!!」
「私もさつきと一緒に行きます!」
涼子と共に柔道部と戦うのは、夢魔さつきと和泉白鳥の二人、
「次は剣道部・・・ハッ!?佐々木剣道が居るわ!」
「って事は、あたしの出番じゃない!」
「気を付けて!超殺人剣を使えなくなった怪我人とはいえ、佐々木剣道は手強いわよ?」
「勿論、承知の上!超殺人剣が無いなら、あたしにも勝ち目はあるってね!!」
「フフフ、私も行きましょう!この神薔薇あけみが、美しい舞を見せて上げるわ!!」
「やれやれ、あけみが行くならあたし達も行く?」
「そうね!千草様、私とゆりも一緒に剣道部にあたります!!」
あけみが身堂と共に剣道部を対処すると知り、仲の良いゆりと鏡子も共に行く事を進言した。千草は、三人トリオを些か不安そうに見つめるも、コクリと頷き許可をだした。
「そして相撲部・・・こちらは、反武団連合の1、2年生のみんなに頑張って貰うしか無いわね!」
「任せて下さい!権田原のやり方には、付いていけない・・・ここを正念場として!!」
褌姿の生徒が頬をピシャンと叩き気合いを入れると、他の四人も同様に気合いを入れた。千草は菊乃にテレパシーで語り掛け、
(権田原は手強いわ!菊乃、カオルと一緒に、彼らのサポートをお願い!!)
(分かりました!)
段取りも決まり、真悟は拳を前に突き出すと、
「よ~~し!行こうぜ、みんな!!武団連合会長九頭木剛を・・・俺達の手で倒す!!!」
真悟の合図と共に、一同は再び武団連合本部へと歩き出した・・・