※この作品はR-18です。

真説・凄ノ王   作:鳳凰009

35 / 147
第35話:天浮舟(ラン・グ-ン)発進!

 瓜生麗は、仲間と共に地下のシェルターで、不敵に笑いながら、TVで凄ノ王の破壊活動を満足気に見ていた・・・

 

 だが、真の魔神凄ノ王が現われた時に、状況は一変した!

 

 魔神凄ノ王は、強力な精神波を流しながら動きまくると、少しでも能力のあるものは狂い、お互いを殺し合い、女を犯す・・・

 

 そう、地上だけでは無く、此処瓜生麗のシェルター内でも同様だった・・・

 

「こ、こんな・・・こんな筈じゃ無かった・・・」

 

 瓜生麗は、呆然としながら死体の山を見詰めた。樫村を始め、ノスフェラトゥ生き残り部隊の死体の山を・・・女は犯された後に絞め殺され、男は殺し合う、勿論瓜生にまで襲い掛かる者も居たが、瓜生は返り内にしたのだが・・・

 

 荒い呼吸をする瓜生は、壁に背を持たれ、そのままズルズル床に崩れ落ちていった。

 

「俺は・・・俺は・・・凄ノ王を侮っていたのか?」

 

 瓜生麗はヨロヨロと歩きながら、地下牢に閉じ込めていた、全裸の雪代小百合の前で座り込んだ。まるで腰が抜けたかのように・・・

 

 瓜生は、小百合を見ると徐に服を脱ぎ出し、牢の鍵を開けると、小百合を押し倒し、荒々しく犯した。

 

「止めてぇぇ!」

 

 そう叫びながら、瓜生を拒絶しようとした小百合だったが、瓜生が泣いている事に気付くと、思わず犯されていながら、瓜生にその身を任せた。瓜生は、まるで先程の悪夢を忘れる為だけに、小百合を犯した・・・

 

 瓜生が精液を小百合の体内に放出すると、小百合の股間からは、瓜生の精液が垂れてきた。小百合は涙ながらに瓜生に問い掛ける・・・

 

「す、朱紗君は・・・もう、元に戻れないの?お母さんは?」

 

 全裸の瓜生は、牢の壁にもたれながら、

 

「知らん・・・俺は、幼馴染の美剣千草の意識を読み取り、凄ノ王の存在を知った!俺は、凄ノ王の力に憧れ、我が物としたかった!!その時、俺は夢を描いた・・・凄ノ王の力を利用し、世界を壊し自分の理想郷にする夢を!!」

 

「私は、私はあなたに言われるままに、朱紗君に近づいたわ!あの日も命令通り、お母さんと共に、人気の無い場所に朱紗君を連れて行った!あなたの計画とは知らないで、あんな暴漢達が居るとも知らず・・・その計画の理由は、朱紗君をあんな恐ろしい悪魔の姿に変える事だったの?あなたは、あなたには・・・人間の心が無いの?」

 

 一瞬ギロリと睨む瓜生だったが、直ぐに俯いた・・・

 

「あなたは、大勢の人を苦しめる為に生まれてきたの!?人より優れた力を持っていれば何をしてもいいの!?朱紗君が苦しみながら、あんな姿に変わったのを見て、あなたは心が痛まないの?あの悪魔の姿は・・・朱紗君じゃなくてあなたよ!!」

 

 自分の奴隷である筈の小百合の言葉に、瓜生は返す言葉も無かった・・・

 

 

 魔神凄ノ王は、物凄いスピードで日本を、世界中を暴れ回った。海は荒れ、天は暴風、陸は地震を巻き越した。世界中に魔が溢れ、人間が支配する時代の終わりを告げようとしていた・・・

 

 たった数時間の間に・・・

 

 そんな地上から、天浮舟(ラン・グ-ン)は今飛び立った!

 

「これより、我が艦は凄ノ王を追います!!」

 

 千草は、そう艦内に指示を出した時、モニターに朱紗真悟の姿を見つけた。思わず画面に近付いた千草は、

 

「あ、あれは・・・朱紗君!!」

 

 驚く千草を、祖父が嗜め、

 

「最早あれは奴の抜け殻じゃ、放っておけ!!」

 

 祖父の言葉に千草は涙を流しながら頷いたが、テレパシーで真悟に呼びかけた。

 

(朱紗君!聞いてくれるだけで良い・・・今私達は、魔神凄ノ王を倒す為飛び立ちました・・・しかし、老獪な魔神凄ノ王は、己が分身を3体地上に放ちました。しかし、凄ノ王本体を倒さねば地上への影響は続きます・・・邪神ヤマタノオロチも蘇った今、邪神の影響を受けて、凄ノ王がより強大な力を手に入れる前に、我々は凄ノ王を倒さねばなりません・・・あなたは、罪を償わなければなりません!私は信じています!!あなたが、3体の凄ノ王の分身を倒し、英雄神となる事を・・・)

 

 そんな千草を見て、祖父はまだ完全に魔利支天に目覚めていないのかと苛立つのであった・・・

 

 

 M市を巨大な地震が襲った!

 

 しかし、壊滅的な打撃をうけているこの町に、さしたる影響は無かった。地下シェルターに居る小百合は、巨大地震に驚いたが、瓜生はそんな小百合に教えるように話し掛け、

 

「凄ノ王だよ・・・凄ノ王の力が日本全土に広がり、巨大地震を引き起こしているのさ!このシェルターも、そう長くは持たないかも知れない・・・」

 

 瓜生は、美剣千草の顔を思い出していた・・・

 

 必死で自分を説得しようとしていた千草の事を、瓜生は懐かしそうに思い出していた。

 

「千草の言う事を聞いておくべきだった・・・凄ノ王は、俺などに操れる者では無かった!俺はM市に、第二次大戦時に作られた、巨大な防空壕がある事に目を付けた。防空壕を整備し、俺の思想に賛同した同志達と、このシェルターに篭る計画を練った!同士は日本だけで無く、世界中に居る・・・その者達と共に世界が滅びた後、新しい時代を作ろうとした・・・そう、超能力者ばかりの人類を!!」

 

 小百合は、瓜生に渡されたティシュで、瓜生に汚された股間を拭きながら、瓜生の話を聞いていた。

 

「そんな時、俺は千草の頭の中を占めている、神話や伝説が事実である事を知った!」

 

 瓜生の言う伝説とは、日本人なら一度は聞いたことがあるであろう、天岩戸伝説の事である。

 

 天照大神(アマテラスオオミカミ)が治める高天原で、乱暴な行為を繰り返す弟、須佐之男命(スサノオウノミコト)に怒り、天岩戸に天照大神が隠れ、世界中が闇に覆われた話である。

 

「俺は凄ノ王に興味を持ち、千草の心をテレパシーで覗いたが、伝説が違っている事を知った!天照大神が隠れたからでは無く、凄ノ王自体が闇となった!凄ノ王自体が、闇のトンネルと成り、異次元の魔は、凄ノ王を通り地上を覆い尽くした!だから、凄ノ王のエネルギーは、無限とも言ってもいいだろう・・・奴は、世界どころか、地球を破壊する力を持っている・・・俺は甘かった!!」

 

 瓜生は、本心から自分の迂闊さを思い知った。

 

「このシェルターにはもう・・・俺達二人しか生きている者は居ない!皆、凄ノ王の影響で殺しあって死んだ!!俺は咄嗟に、凄ノ王の精神波を受けないように、サイコバリヤーを張った!他にもサイコバリヤーを張った者が居たが・・・凄ノ王の強力な力の前には無意味だった!!!」

 

 瓜生はそう呟き、涙を流して言葉を続けた・・・

 

「俺の・・・俺の夢が、その瞬間崩れたよ!凄ノ王が生まれたら、人類は・・・生き残れない!!千草の忠告を聞くべきだった・・・」

 

 頭を抱えていた瓜生は、ある事に気付きハッとして小百合に問い掛けた。

 

「さ、小百合、君は何ともないのか?」

 

「エッ!?ええ、私には超能力が無いから、何も感じなかったわ」

 

 瓜生は、不思議そうに首を傾げ、

 

「例え超能力が無い者でも、多少なりとも影響を受ける筈だが・・・」

 

 小百合は、瓜生の言葉を不思議そうに考え込むも、何故自分が平気だったのか、思い当たる事は全く無かった。小百合は表情を険しくすると、

 

「あなたの夢が絶たれたのなら・・・私をここから出して!私がここに居る意味は、もう無いんでしょう?」

 

 瓜生は、小百合に後ろに下がっていろと合図し、念動力で牢屋を破壊する。

 

「ありがとう、瓜生さん!!」

 

 雪代小百合は、今自由を手に入れた!!

 

「だが、ここから出てどうするつもりだ?まだ、地上は凄ノ王の超能力、それに魔物で溢れているだろうぜ!?」

 

「それでも、私は朱紗君をあのままに出来ないわ!それに、お母さんの事も心配だし・・・私が凄ノ王に変身する要因になったのなら、私は償いをしなくてはいけないわ!たとえ、この命が無くなろうと・・・」

 

 小百合はさっきの瓜生の話を思い出すと、思わずニコリとし、

 

「瓜生さん、さっきの神話の話には・・・続きがあるはずよ!」

 

 瓜生はハッと気が付き、思わず小百合を見直した。

 

「そうだ!アメノウズメの踊りに釣られ、少し天岩戸を開けた所を、アメノタチカラオが、天岩戸を強引に開いてアマテラスを外に出し、そして、闇が払われ世に再び光が戻る!!」

 

「そして、スサノオウは改心し、長い旅に出て・・・八岐大蛇を討つ!!」

 

 瓜生と小百合は、共に天岩戸伝説のその後を語り、微かながら希望を見出した。

 

「俺も、俺も行こう!アマテラスの伝説が何なのか!!だが、その前に・・・」

 

 瓜生は、もう一度小百合を抱きしめた。また犯されると思った小百合だが、先程とは違う瓜生の扱いに、思わず身を預けた・・・

 

「そんな格好じゃ、魔物に犯してくれと言っている様な者だな・・・このシェルターにも、女物の服ぐらいはあるよ!」

 

 そう言って、小百合を抱きながら部屋を出て行った・・・

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。