翌朝、ミーコが門土に犯された事など何も知らないモサを、門土は、この辺を案内してやると言葉巧みに騙し、仲間達と一緒に連れ出した。その事を知ったミーコは、門土がモサを殺すつもりだと悟った。
「み、身堂ちゃん!モサが、モサが殺されちゃう!!」
身堂に助けを求めたミーコだったが、頼りの身堂の態度は、今までと違い冷たかった。
「あんたもいい加減気付く事ね!弱い者は死ぬ!門土は、あんたらにそれを分からしてやろうとしているだけでしょう?仮にモサが死んだら、それまでの男だと思って、あんたももっと強い男に股開いて生きていけば!?門土のような強い男にね!!」
「身堂・・・」
ミーコは、身堂の変貌に愕然とした。見る見る目から涙が零れて来た。
(こ、こんな・・・こんな町に来るんじゃなかった・・・モサ、モサァァ・・・)
ミーコは外に飛び出し泣いた・・・
助けに向かいたくても、モサが何所に居るのか、ミーコには分からなかった。只泣き続けるしか無かった・・・
そこに、偵察に出ていたつばさが戻って来た。つばさは膝を抱えながら泣いているミーコを見ると首を傾げ、
「どったの?何かあったの!?」
ミーコは、無駄かも知れないと思ったが、つばさに門土の事を打ち明けた・・・
門土が自分を脅迫して犯した事、約束を破り、モサを殺そうとしている事を・・・
見る見るつばさの表情が険しくなり、
「まったく、あいつのやりそうな事ね・・・良いわ!おおよそ何処に連れ出したか分かってる!ミーコ、一緒においで!!門土を止めるよ!!!」
ミーコは、つばさの予想外の言葉に喜び、つばさのバイクの後ろに慌てて跨った。
「ミーコ、飛ばすからしっかり掴まってぇぇ!!」
「うん!」
つばさとミーコは、モサを助ける為飛び出して行った。身堂は、そんな二人の様子を、冷たい眼差しで見つめていた。
「まさか、さっきの男が獣神討伐隊のリーダーだったとわね・・・彼は、本能のまま生きている野獣のような男だわ!危険な男・・・でも、何故あの男は魔に憑依されないでいられるのかしら!?彼らの組織を頼りには出来ない!私一人でやるしかないわね!!」
半壊したビルの上から見ていた朱紗和子は、早乙女門土に危惧を抱き、自分で獣神魔王を倒す決意をした・・・
「ウゥゥワァァ!み、みんな逃げろぉぉ!に、人間狩りだぁぁ!!」
3メートルは超えるだろう獣神魔王は、鬼の姿の上半身と、虎の下半身という見るものを恐怖にさせる姿で、逃げ惑う人間をニヤリとしながら引き裂き、抉り、人間を狩りまくった。その口には、今狩り取った人間を喰い、無惨な屍を撒き散らす・・・
「グウゥゥ、歯ごたえ無い奴らばかりだ・・・アオ、エース、つまらん・・・後はお前達で殺せぇぇ」
獣神魔王の命令を受けて、長い首を持ち、鬼のような容姿の魔獣エースと、頭から二本の角を生やしたモヒカン頭の魔人・・・いや、これは、魔に憑依された青沼であった。この二人こそが、獣神魔王の側近として、獣神魔王と共にこの関東を暴れ回っていたのである。
「ハッ、獣神魔王様・・・女が居ないのは癪だが、皆殺しだぁぁぁ!!」
青沼が吼え、逃げ惑う人々を八つ裂きにし、エースと呼ばれた魔人は、超能力で人間を引き裂いていく。
ちょうどそんな場面に、門土率いる獣神討伐隊とモサはやって来た。モサは噂に聞く獣神魔王を見て怯え、
「ヒィ、ヒエェェ・・・あ、あれが獣神魔王!?も、門土さん、ヤバイッスよ、逃げましょう?」
門土は、モサの発言を意外そうに、
「逃げる?何故!?お前は・・・ここで死ぬんだよ!!」
門土はそう言うと、モサをバイクから引きずり降ろし、獣神達の方に蹴り飛ばすと、高笑いしながらバズーカを発射する。モサは頭を抱えながら逃げ回り、門土はそんなモサ目掛けて笑いながらバズーカを構えると、
「ヒャハハハハ!オラオラオラ!纏めて死んじまえぇぇ!!」
「ヒィィ!?も、門土さん、止めてくれぇぇ!!な、何で?」
「フハハハ、安心しろぉ!お前は勇敢に獣神どもの群れに突っ込み、戦死したと伝えてやる!ついでにお前の女も、俺の性玩具として養ってやるよ!!」
門土は、全軍に攻撃命令を出し、愉快そうにバズーカを撃ちまくった。青沼とエースが左右に別れ、獣神討伐隊のメンバーを狩り始める。門土の眼前に青沼が現われ、切っ先の鋭い爪で引き裂こうとすると、門土は仲間を盾にして後方に下がると、再びバズーカを前方に発射させる。
「あれが、獣神討伐隊とやらのリーダーか!?クックック、面白い奴だ・・・自分の野望の為なら、平気で部下でも見捨てる・・・我が部下に欲しいくらいだが・・・」
獣神魔王が唸り声を上げると、周りをサイコバリアーで固めて、バズーカ攻撃にまるでびくともしない・・・
獣神魔王にバズーカ攻撃がまるで効き目無く、さすがの門土も焦り始める。そこに、ミーコを乗せたつばさのバイクがやって来た。
「門土・・・あんた何やってるのよ!?モサはどうしたの?」
「アァ!?あそこでくたばったんじゃねえのか?」
その言葉にミーコが切れ、門土に平手内を喰らわすと、モサの名を呼びながら獣神の居る方に走り出した。
「あっ、ミーコ駄目だよ!」
ミーコを引き止めようと、つばさもバイクで走り出すも、門土は、二人の行動に舌打ちし、
「バカが!魔物の前に出て行きゃ、犯してくれって言ってるもんじゃねえか・・・ン?」
不意に門土の肩を叩く者が居た。それは、身堂竜馬であった。
「門土、これだけの被害を受けたら、獣神討伐隊は駄目かも知れないわ?武器と食い物持ってずらかろうぜ!」
そんな身堂の提案に、門土は不敵に笑い、
「甘ちゃんになったかと思えば・・・その辺は昔と変わらないなぁ竜馬?良いだろう、俺達は正義の味方でも何でもねえ・・・利用するものは利用し・・・」
「捨てるものは捨てる・・・だろう!?」
門土のバイクに身堂が跨り、二人はその場を後にした。それに気付いたつばさは、門土が自分達を見捨てた事を知る。周りで無惨に殺された人間狩りの被害者、獣神討伐隊のメンバーの数々を見て、つばさは拳を震わした。
「畜生!も、門土ぉぉ!!クッ、ミーコ、ヤバイヨ・・・あたしらも逃げなきゃ・・・キャッ!?」
バイク事エースの超能力で吸い寄せられ、錦織つばさが捕らわれる。ミーコは、モサがまだ生きている事に安堵して、わざと相手に悪態をつき、モサの居る所から二体の獣人の視線を逸らした。持ち前のすばしっこさで相手を翻弄しようとするが、呆気なくつばさ同様捕らわれる。
「クックック、これは上玉だ!獣人魔王様、性奴隷が新たに2匹手に入りました!!」
青沼は舐めるような視線でミーコとつばさを見て獣神魔王に報告した。獣神魔王は、念動力をミーコとつばさに直撃させると、二人の身に付けていた衣服は一瞬で消し飛び、魅力的な裸体を、獣神魔王達に惜しげもなく披露させられる。
(モサ・・・あたいの分まで生きてぇぇ)
ミーコはとつばさは、それぞれ青沼とエースに担がれて、獣神魔王の居城に連れ去られた。モサはただその姿を、涙を流して見ている事しか出来ない自分を恥じた。
(アニイ、アニイ・・・どこに居るんだよぉぉ!ミーコが・・・ウッウウ)
モサは、こんな時真悟が居てくれたらと号泣していた・・・
お詫び・・・
第40話の前半部分抜けてました!
ここにお詫びして加筆致します・・・
申し訳ありませんでした!