和子は、門土と身堂が言った、街の住民が皆殺しにあった現場に来ていた。かつては森林公園だったのか、荒れ果てては居るが、川を塞き止めて作られた水浴び場、心を癒すための森林の数々が近くにあったが、それとは裏腹に、門土達の言ったような凄惨な場面が想像できる、大量の血痕と数十体の遺体が放置されていた。
「む、惨い!みんな・・・私は、あなた達になんてお詫びをすれば・・・ン!?」
和子は、森林の中で女性の悲鳴が聞こえたのを聞き、まだ生存者が居るなら、何としても救わなければと思った。しかし、時既に遅く、女性は3体の魔物に犯され、その魔物達は女性の乳房や尻などを引き千切り、美味そうに喰らっていた。和子は怒りで身体を震わせていると、3体の魔物は和子に気付き、食するのを中断して、和子にジワリジワリと近づい来る・・・
「マタ、オンナダ!キョウハツイテイルゾ・・・オカシタアトデ、オマエモクラッテヤルゥゥ!!」
3体の股間は既に膨張し、和子の身体を吟味するような視線を向ける。和子は憤怒の表情を見せ、3体の魔物に強烈な念動力の一撃を放った。和子は3体の魔物を、骨も残さず消し去った。
「その死を持って、街の人々に償え!!」
和子は、魔物の群れに犯され、殺された女性に黙祷した。
(今の魔物程度なら、早乙女門土ともう一人の男なら、逃げ出す必要も無かった筈だわ・・・この近くに獣神魔王が・・・居る!?)
和子は気を引き締め、辺りに注意をするのであった・・・
モサは、獣神討伐隊から聞いていた、獣神魔王の居城に向かっていた。殺されるのは分かっていたが、自分を助ける為に捕まった、ミーコを見殺しには出来なかった。
「ミーコ・・・死ぬ時は一緒だぞ!!」
モサは、ミーコの笑顔を思い出し、震える自分を励ました。その時、モサの肩を誰かの手が叩いた。モサの表情は見る見る青ざめ、獣神に見つかったと脅えながら振り向くも、後ろを振り向いたモサの顔は、段々輝きを取り戻した。何故ならそこには・・・
「ア、アニイィィ!朱紗のアニイィィィ!!」
モサは嬉しさと、懐かしさと、安堵感から涙が止まらなかった。真悟は、そんなモサを穏やかに見ていた。無論真悟の隣には、雪代咲苗も居た。真悟はモサを安心させるかのように微笑み、
「どうした、モサ!?いや、何も言わなくても良いよ!」
真悟は、モサの心の中を覗いた・・・
世界崩壊後、ミーコと身堂と行動していた事、獣神討伐隊という組織に救われ、そして裏切られた事、最愛の人ミーコを、獣神魔王達に連れ攫われた事、その一つ一つに真悟は頷いた。
「事情は分かった・・・モサ、獣神魔王の居城の場所は、分かっているのか?」
「ヘイ!大体の場所は、獣神討伐隊から聞いてますんで!!」
モサは街に居た時に、獣神討伐隊から大体の場所は聞いていると真悟と咲苗に語った。真悟は頷き、
「そうか・・・では、私も行こう!モサ、君は道案内してくれるだけで良い・・・獣神魔王は・・・私が必ず倒し、ミーコを含め、捕らわれた人々を助ける!!」
真悟はそう言って、モサに微笑むと、モサの心は安堵に包まれた。何故かはモサにも分からなかったが、真悟なら本当に獣神魔王を倒し、ミーコを助けてくれるように思えてならなかった。モサは、真悟からかつて以上の安らぎを与えられ、再び涙した・・・
(アニイィィ・・・アニイなら必ず、必ずミーコを救ってくれる!ミーコ、辛いだろうが、もう少し辛抱してくれぇぇ!!)
モサは、再び生きる希望を取り戻した!