霞竜子とガイデルは小百合を連れて、近くの荒れ果てた街に戻った。そこで、竜子達は十数人の生きのびた人々と共同生活を送って居た。
「皆さんただいま!食材はここに置いて置ききますので後で分けてください!じゃあ、病人が居ますので私達は先に家に戻りますね!」
竜子とガイデルは、そう言って街の人に挨拶して家に戻った。超能力が使え、戦闘もこなせる竜子とガイデルは、自ら進んで生きのびた人々を魔物から守る使命を課していた。
最初はガイデルの不気味な顔の包帯姿などもあって、竜子達を怪訝そうに見ていた街の人々も、今では彼女達を頼りにしていた。
「ガイデル、その子を私の布団に寝かせてあげて・・・私は大丈夫よ!寒かったらあなたの布団に入れてもらうから・・・ウフフ」
どうやら、二人はまだまだ新婚のように仲睦まじいようだった・・・
布団に寝かされた小百合は、悪夢でも見ているのか時折うなされる。その姿を、竜子とガイデルは心配そうに見つめる。竜子は小百合に小声で話し掛け、
「大丈夫よ、怖い事何って無いから、ゆっくりお休みなさい!」
竜子は、優しく小百合に声を掛けながら、髪を撫でてあげると、夢の中でも安心出来るシーンに変わったのか、小百合は再び眠りについた。その時、人々の騒ぐ声が聞こえてきた。
「鳥神魔王だ!奴隷狩りに来たぞ!!皆隠れろ、鳥神魔王が来たぞ!!」
竜子とガイデルの顔色が変わった!
街は忽ちゴーストタウンの様相になった・・・
鳥神魔王・・・
3メートル以上はありそうな巨大な人型の鷹のような容姿をし、鷲のように鋭い眼光と爪を持つ魔神、その名の通り大空を気ままに飛び、処女の女を見つけては嬉々として犯す。また、奴隷男を集めては殺し合いをさせ、勝ったものには褒美として自らが犯した女を譲ると言う。処女の女にしか興味を示さず、処女では無い女を見ると嫌悪感を抱き、部下の慰め物にされ苦しむ姿を見て喜ぶ。凄ノ王パニックで半壊した高層マンションを己の住処とし、この関西で猛威を振るっていた。
数十分の空からの偵察を鳥神魔王は行っていた。
「クッ、またどこかに隠れおったか!?このまま、この近辺を消し去っても良いが、処女が居るかも知れんな・・・まあいい、ワームを喰らって引き上げるとするか!」
鳥神魔王は、鳥目が影響して視力が著しく弱かった。人の探知能力も、獣神魔王、龍神魔王には遠く及ばないが、先ごろ手に入れた獣神魔王の力により、鳥神魔王の超能力に磨きが掛かって来ている事を、街の人間達は侮っていた。
鳥人魔王は、瓜生と小百合が居たワームの巣の上空を旋回すると、一匹の巨大なワームを見つけるや、急降下してその爪で捉え、ワームの身体を真っ二つに切り裂き、その身体をムシャムシャ食べながら、住処へと戻って居った。