※この作品はR-18です。

真説・凄ノ王   作:鳳凰009

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第64話:真悟VS鳥神魔王(その1)

 朱紗真悟は、遂に鳥神魔王の砦前に姿を現した!

 

 真悟は念を込めると、挨拶代わりの衝撃波を砦に放った。部下の一部が、真悟に気付き攻撃を仕掛けるが、真悟の圧倒的な攻撃力の前に、その数を減らして行く。

 

「何事だ!?クゥゥゥ・・・我を呼んでいるのか!?身の程知らずがぁ・・・後悔させてくれる!!」

 

 鳥神魔王は烈火のごとく怒り、憤怒の表情で砦を飛び出し、真悟に向き合った。

 

「なるほど・・・獣神魔王の残像が怒りに震えておるわ!貴様か・・・俺は、獣神魔王のように甘くは無いぞ!!」

 

 鳥神魔王はそう言うと、真悟の周りを超高速で飛び回る。真悟は目で追うのを止めた。

 

(瓜生の言った通りだな・・・スピードは俺より上だ・・・だが!)

 

 真悟は、サイコバリアーを張りながら、鳥神魔王の動きを探った。真悟の脳裏に、鳥神魔王の動きが、まるでスローモーションにさえ見えてくる。

 

「そこだ!!」

 

 真悟は鳥神魔王の動きを見切り、強烈な念動力の一撃を与えた。

 

「グゥゥギャァァ!おのれぇぇ・・・おのれぇぇ・・・これならどうだ?」

 

 鳥神魔王は蹌踉めきながらも、咄嗟に両目を怪しく光らせ、真悟の瞳を捕らえた。

 

(クッ!?瓜生に注意されていたのに・・・)

 

 真悟は、油断した事を後悔するも、無の空間に引きずり込まれた。

 

 

「奴の影響が、この世界を再び狂わそうとしているわ!私は、これ以上我慢出来ない!!あの娘達を救うわよ?」

 

 黒い影は、もう一つの影に同意を求めた。

 

「致し方あるまい・・・だが、助けるのは朱紗真悟の思い人だけだ!もう一人の女は、自分の力でこの危機を回避出来る!今、あの状態の雪代小百合を、朱紗真悟と再会させる事だけを阻止すればそれで良い!!再会すれば・・・英雄神として目覚め始めた朱紗真悟の心に、再び憎しみが沸き起こる!奴らの狙いはそれだ!!」

 

 影はコクリと頷き、疾風のように駈け出し、行動を開始した!

 

 

 霞竜子は、何時終わるとも知れない悪夢に必死に耐えて居た。その時、一陣の風が側を通り過ぎると、竜子を犯していた魔物が真っ二つになる。辺りがざわめく中、竜子は一人の女性を目撃した。上は筋肉逞しい胸を露にし、下はセクシーな黒い下着、背中にはマントを背負い、手には巨大なジャックナイフを持つ女性を・・・

 

(今、朱紗真悟が鳥神魔王と戦っている!今なら奴の結界も効かないわ・・・あなたなら、この程度の魔を打ち払える筈よ!雪代小百合の事は私に任せて!ワームの巣から、私が救い出す!!あなたは、自分の身を守る事に専念しなさい!!)

 

 竜子は、そう脳にテレパシーを受けた。女性は竜子に念を送り終わると、忽然と姿を消した。

 

(今の女性は一体!?・・・でも、確かに今なら!)

 

 竜子は、身体中に魔物の精液が付着した状態ながら美しかった。キッと表情を引き締めると、

 

「今までの恥辱、雪代さんにした酷い事、倍にしてお前達に味合わせてやるわ!!」

 

 霞竜子は、戦士として復活した!

 

 

 暗い穴の底から、小百合の狂気な笑い声が木霊するのを、奴隷達は遠巻きに眺めていると、マントを羽織った女性が現われた。男達は狂喜し、女に襲いかかろうとするが、女の一睨みで恐怖に震え思わず後退った。

 

「お前達は何だ!?死にたいなら、このジャックナイフで全員死なせてあげるよ?人間の心を取り戻せないなら、魔に憑依されるだけさ!!」

 

 女は、蔑みの目を奴隷達に向けると、一気に穴に飛び降りた。

 

 精神を崩壊した小百合の身体を、再びワームが取り付くのを、女はジャックナイフで切り裂き、小百合に取り付く無数のワームの子を蹴散らすと、狂気に笑い続ける小百合を抱えた。

 

「少し静かにして貰うわよ!」

 

 女は小百合に当て身をして気絶させると、ワームの住処に突入して、次々ジャックナイフで蹴散らして行った。彼女が通り過ぎた後には、ワームの死体の山が朽ち果てるだけだった。

 

 女が地上に出ると、嘗てミーコを救った少年と、2メートルを超える筋肉隆々とした大男が待ち構えていた。

 

「その女をあの女に預けよう!だが、身堂と共に奴がまだこの辺りをうろついているかも知れん・・・奴の前では、如何にお前でも・・・只の女にされる!気をつけろ!!」

 

 女は頷くと、巨大な鳥となって小百合を背に乗せ大空に舞った!

 

 

「き、君は・・・雪代なのか!?」

 

 真悟は、無の空間の中で、全裸の雪代小百合と再会した。小百合の目には涙が溜まり、悲しげな表情で真悟をジィと見つめ、

 

「朱紗君、朱紗君!私、私待っていたのに・・・あなたが助けに来てくれるのを待っていたのに・・・あなたは・・・私を捨てた!!」

 

 顔を覆って泣き出す小百合に、真悟は必死に弁明するが、小百合は真悟の弁明を聞き入れようとはしなかった。

 

「嘘よ!現にあなたは凄ノ王になった時、私より母を選んだ!!」

 

 そう言った小百合の表情は見る見る険しさを増し、憎しみの目を真悟に向けた。

 

「あなたのせいよ!あなたのせいで私は、私は、数々の酷い仕打ちを受け、そして・・・そして、人間の身体を失ったわ!!」

 

 小百合の下半身がワームになり、真悟に巻きつくと、真悟は苦しみ藻掻くと、小百合の口元はニヤリとし、

 

「朱紗君、あなたにも味合わせてあげる・・・私が、どれだけ酷い目にあったのか!!」

 

 小百合の目が更に凶暴さを増し、一層真悟を締め付けた。堪らず真悟が呻き、

 

「グゥゥワァァ・・・や、止めてくれ、雪代さん!」

 

 苦しむ姿の真悟を見て、小百合は愉快そうに笑い、

 

「ウフフフ!何故止めなければいけないの?あなたが私を捨てた報いは、まだまだこれから味わうのよ!!」

 

 小百合は更に締め付けをきつくし、真悟を痛めつける。

 

 鳥神魔王の見せる幻覚に、真悟は踊らされ、悪夢を見続けていた・・・

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