※この作品はR-18です。

真説・凄ノ王   作:鳳凰009

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第94話:甲児と阿修羅(その2)

 甲児は、阿修羅軍団を壊滅させた。

 

「やれやれ、ちょいと手間取っちまったな・・・さあ、後は親玉だけだぜ!出てきやがれ!!」

 

 阿修羅は死を覚悟し、甲児の前に姿を現すと、

 

「おのれ~!兜甲児・・・だが、私もヘル様の片腕と言われる阿修羅、貴様に決闘を申し込む!!」

 

 阿修羅はビビリながらも甲児に向かって行った。阿修羅の攻撃にたじろがない甲児は、逆にパンチで阿修羅に攻撃を当てる。その風圧で、阿修羅の着ている紫のフードが裂け、阿修羅の色白の肌を露出させる。阿修羅は邪魔だとばかり、紫のフードを脱ぐと、色白の肌に、柔らかそうな盛り上がりを見せる乳房を布で隠し、足は色黒で毛深く、上半身と下半身のアンバランスさを醸し出して居た。

 

 甲児は阿修羅の意外な姿に面喰らうも、豊かな色白の乳房を見ると、思わずスケベ顔になる。それには阿修羅も思わず呆気に取られながらも、阿修羅の顔に悲しみが宿った。

 

「フフフ、貴様も化け物と思うのだろうなぁ・・・私とて、好きでこのような姿になった訳ではない!貴様には分かるまい、同じ人間でありながら、化け物と呼ばれる者の辛さが・・・」

 

 阿修羅の目から思わず涙が零れた・・・

 

 阿修羅は、今まで人々から受けた屈辱を思い返して居るのかも知れない。甲児は、阿修羅に同情心が芽生えて居た。

 

「戦う前に聞きたい・・・お前は人なのか?魔なのか?俺は、お前が人の心を少しでも残して居るのなら・・・戦いたくない!人として生きるというのなら、俺と共に来い!!だが、魔として生きると言うのなら・・・」

 

 阿修羅は、甲児の意外な発言に衝撃を受けた・・・

 

(何だと!?こやつ・・・ヘル様に命を救って下されて以来、私を人と認めようとする者など・・・)

 

 阿修羅は、元々Drヘルの助手として夫婦で働いて居た。実験の失敗で夫を亡くしたのだが、夫は無惨にも下半身以外は爆風で消滅し、泣き叫ぶ阿修羅は、ヘルにより夫の下半身と自分の下半身を融合させ、己の身体を一つにされる。その醜さに阿修羅は泣き崩れ、己の身体を隠すフードを全身に着た。だが、それを知った人々は、阿修羅を化け物と呼び忌み嫌った。仲の良かった者までが・・・阿修羅の心は傷つき、人を憎むようになって居た。

 

「そんなに美人なのに勿体無いぜ!何があったかは知らないが、あんたより酷い目にあっても、希望を捨てずに生きて居る人だって居るんだぜ?」

 

 阿修羅は甲児の言葉に聞き入っていたが、ハッと我に返った阿修羅は首を振り、

 

「黙れ、黙れ、人間の言葉など信じるか!貴様の言葉など・・・」

 

 だが、阿修羅が甲児の言葉に迷いが生じたのは確かであった。

 

「主人を事故で無くし、醜い身体となり、親しい者達にも裏切られた者の気持ちなど、お前に・・・」

 

 阿修羅は過去を思い出し、拳を振るわせた。甲児は、阿修羅の姿に自らの過去を語りだした・・・

 

「俺の両親も、爺ちゃんの実験中の爆発事故で死んだ・・・二人共即死だった!もっとも、俺達には爺ちゃんが居たから、引き取って育ててくれたが、俺の爺ちゃんは変わり者でなぁ・・・研究に没頭すると、俺達の事などほったらかしだった。だから俺が、おふくろ代わりで弟の面倒を見て居た・・・炊事、洗濯、掃除などの家事も、俺が全てやってたんだぜ?両親の居ない子供の苦しみを、お前は分かるか?俺の弟は、両親の顔すら覚えて居ない!親無しと罵られた事もある・・・だが、俺達兄弟は負けなかった!!」

 

 甲児の告白を、阿修羅は呆然と聞き入って居た・・・

 

(奴も、私と同じような苦しみを・・・兜甲児・・・奴は私を人として認めてくれるのか?だが、もう、もう遅い・・・)

 

 阿修羅は、甲児にニコリと微笑むと杖を甲児に向けた。

 

「兜甲児!お前とはもっと早く会いたかった!!だが、もう後戻りは出来ん・・・行くぞ!!」

 

 阿修羅は、杖に仕込んだレーザーを甲児に向けて発射する。何とかかわし続ける甲児だったが、まだ、阿修羅の説得を諦めては居なかった。自分から攻撃しない甲児を訝る阿修羅だが、更に甲児の行動に驚かされる。

 

「パイルダー・・・オフ!!」

 

 攻撃が止んだ時、甲児はZを分離させた。Zは、甲児の身体を分離し、元の姿に戻り地面に落ちる。

 

「な、何の真似だ、兜甲児!?」

 

 呆気に取られる阿修羅に、甲児が啖呵を切ると、

 

「ヘン!Zを装着して戦うのは対等じゃないからな・・・此処からが本当の勝負だ!行くぞ、阿修羅!!」

 

 甲児は、ヘルメットもZの側に脱ぎ、ライダースーツで阿修羅に向かって行く。戸惑う阿修羅に甲児が飛びつき、二人は地面をゴロゴロ転がり、体勢が目まぐるしく入れ替わる。偶然だが、甲児の唇と阿修羅の唇が触れ合う。二人はお互いにドキリとした。

 

(な、何だ!?私は、兜甲児に男を見たのか・・・人の心など捨てた筈なのに・・・)

 

 阿修羅は、自分が忘れかけた感情に戸惑い、甲児もまた阿修羅の反応に、男の本能が芽生え始める。

 

(い、良い匂いだ・・・母さんも確か・・・)

 

 甲児は、阿修羅に亡き母を重ね、阿修羅は甲児に亡き夫を重ねた。阿修羅の胸に顔を埋める甲児を、阿修羅は愛しそうにその頭を撫でた。甲児の愛撫に、阿修羅の胸が露になり、白い肌に少し黒味を帯びた乳輪と乳首が露になると、甲児は舌で刺激し、口に含んだ。

 

「アアァァン・・・こ、こんなの・・・忘れて居た・・・わ」

 

 阿修羅は甲児を突き放すと、恥ずかしげに一旦息を吸い込み、甲児に尋ねた。

 

「兜甲児・・・あなたは、私を・・・女として見てくれるの?」

 

 阿修羅は、甲児の目の前で一糸纏わぬ姿を見せると、甲児もライダースーツを脱ぎ去り、阿修羅に一糸纏わぬ姿を晒した。甲児の股間は反り返って居た。阿修羅の男の下半身が徐々に女の下半身に変化して行った。阿修羅の本来の下半身は、上半身と同じく色白で、恥毛は薄めに生えて居た。阿修羅は、照れくさそうに甲児に話し出し、

 

「ああ、久しぶりだわ・・・女の身体に戻る何て・・・フフフ、私は、性的興奮を覚えると女の姿に戻れるの・・・他人に見せるのは、兜甲児・・・あなたが初めてよ!!」

 

 阿修羅が甲児にもたれかかると、甲児が優しく地面に阿修羅を押し倒す。甲児は、阿修羅に女性と交わるのは初めてだと照れたように告白すると、阿修羅はクスリと笑い、甲児を優しく男へと導いて行った・・・

 

 兜甲児と阿修羅は、愛憎を超え今一つに繋がった!

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