がっこうぐらしのめぐねえとエロいこと出来るまで頑張るオッサンの話 作:mototwo
『あれ…?』
『抱きついてきたまま動かない…?』
『どういうつもりなんだろう』
少し目を開けて見ると、彼の肩が少し震えていた。
『ひょっとして、泣いてる…?』
伸ばしていた腕を下ろすと、自然と彼の肩と頭に手を置いていた。
○○「神様。。。懺悔します。。。」
震える声でつぶやき始める。
『懺悔…?』
○○「私はこの数日で、たくさんの。。。
とてもたくさんの人を。。。
殺しました。。。」
『え…?』
○○「ズズッ」
鼻をすすり、息を整え、静かな口調で話し続ける。
○○「初めは外に出たときに、いきなり襲い掛かってきた男性でした。
彼の目は正気を失っているようにしか見えず、咄嗟に私は殴り倒しました。
そのとき倒れる方向が悪く、電柱に頭をぶつけた彼は、いやな音を立てて首がおかしな方向に向いてしまいました。
ああ、取り返しの付かない事をしてしまった。。。
そう思った私は立ちすくんでいました。
でも、彼はそのままゆっくりと立ち上がりました。
そのまま。。。そう、曲がった首もそのままに!
怖くなった私は、逃げるのも忘れて彼を凝視していました。
どう見ても首の骨が折れている。
しかしその顔は先程と同じ、正気を失った目で口を開け閉めして歯をガチガチ鳴らして。。。」
『ゾンビの事よね…?』
○○「我に返った私は、すんでの所で彼に背を向けて駆け出し、通りで助けを呼ぼうとしましたが。。。
そこは既に地獄でした。
多くの人が彼と同じように正気を失い、人を襲う。
襲われた人も暫く経つと他の人を襲いだす。
立ちすくむ私に最初の彼が追いつき、また襲い掛かってきました。
私は。。。私は恐怖のあまり、彼を完全に殺めてしまいました。。。
そのあとも何人も何人も殺し続けました。
何人も、何人も、何人も、何人も。。。」
感情が高ぶっていくのか、また肩が振るえ、涙声になっている…
『そうよね…あんなに血まみれになるまで戦ったんだもの…普通でいられるわけない…』
せめて慰めようと頭を撫でながら話しかける。
佐倉「あなたは私達を救ってくれたわ…
それに相手はゾンビだったんだもの…しょうがない…」
○○「違うっ!!」
いきなり大きな声を上げて両拳で床を叩く。
ビクッ
驚いて手を離した。
○○「俺にはわかる、アレはゾンビなんかじゃない!
パンデミックでバイオハザードだ!
きっかけは分からん。
だがこれは人為的な生物兵器の類の仕業だ!」
佐倉「そ、そんなこと…」
○○「この体が証拠だ!」
バッ
いきなり服を脱ぎだした。
驚く私に、彼は上半身裸になって傷跡を見せる。
○○「奴らに噛まれた跡だ。
最初の男性に追いつかれた時、彼を殺める前に俺は噛まれていたんだ。。。
どうせゾンビになると思ってた俺は、この学校を離れた後、一人で静かにそのときを迎えるつもりだった。
だけど。。。何日経ってもそのときは来なかった。。。
俺には。。。奴らの感染に対する耐性があったんだ。。。」
また声が弱々しくなっていく。
佐倉「そんな…どうして…」
○○「ランダル。。。コーポレーション。。。」
佐倉「え?」
『ランダルコーポレーション?!』
○○「職を失ってから、金が要る時はバイトで食いつないだ。
その一つがランダルコーポレーションの試薬被験者だ。
あの時はやけに拘束時間が長くて、泊まりの仕事になった。
血圧・脈拍・体温。。。
色々測ってデカイ機械にも通されて。
吐き気や体が熱くなったり寒くなったり。。。
体調が良くなった頃になんか歓声が上がって。。。
多分そこの一番偉い人なんだろう、俺の手を両手で握り締めて、
『よくやってくれた。詳しく話すわけにはいかないが、君は世紀の一瞬に立ち会えたんだよ。』
ってやけに喜んでくれたんだ。
俺もなんだかわかんないまま良いことした気になってた。」
佐倉「それってまさか…」
○○「そうだ、どう考えてもアレで耐性が付いたとしか考えられない。
アレは生物兵器のワクチンか何かだったわけだ。」
佐倉「…………」
○○「その事に気づいてからは奴らを殺すのに躊躇いが出来た。」
佐倉「なら…」
○○「でも殺し続けたんだ!」
佐倉「でも、それは…」
○○「生き残るためじゃない!
殺さなくてもいくらでも方法はあったんだ!
それに薬が完成していたなら、彼らも助かったかもしれない。。。
でも、殺した。。。
彼らが日々腐っていく様を見て、我慢できなくなった。。。
(※11)彼らが諦めたからじゃない。。。
俺がその存在を許せないから。。。殺したんだ。。。」
彼はそれ以上語らなかった。
そのまま下を向いて声を押し殺して泣いていた。
この数日で何度も噛み付かれたのだろう、よく見るとその体は傷だらけだった。
かける言葉が思い付かなかった。
キュッ
自然に手が伸びて、彼の頭を胸に抱きしめていた。
○○「う。。。ううっ。。。ひっく」
彼は泣き続けていた。泣きながらずっと
○○「めぐねえ。。。めぐねえ。。。めぐねえ。。。」
そうつぶやいていた。
いきなりのめぐねえ視点に戸惑われた方もいるでしょうか。
この話では○○は感情が高ぶっていて、めぐねえや自分の様子を冷静に見れないと思ったので、視点を変えてみました。
いわゆる神の視点で書いても良かったのでしょうが、こうしたかったので仕方ない、としか言えません。
さて、注釈です。
※11 『黒い艦これ漫画』という、艦これ二次創作の中の台詞
史上稀に見る艦娘を、最も多く殺したであろう提督が登場するギャグ?漫画。
○○はこういう何度も読んだ漫画の台詞が体に染み込んでいるので、感情が高ぶると自然に出てくる。
この先生、キノコれないな!と同じですね。
考えてからの言動ではないので、深く突っ込まないでやって欲しい所です。
さあ、せっかくめぐねえの胸に抱かれたのに懺悔して泣いただけのオッサン。
いえ、違うんです!
エロいとこにはちゃんといく筈なんです!
まだそこまで状況が進んでないだけなんです!
さあ、言い訳はコレくらいにして、それではアデュー!