pixivにもあげたものです。タイトル通り、山城の初夜を描きます。相手は提督ではなく、鎮守府で働く男という設定です。艦娘についての設定は、前作「飛龍夜伽」と同じです。なお、最後にこの話オリジナルの山城の本名が出てきますので、予めご了承ください。

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山城初夜

「山城初夜」

 

 

ここは横須賀のとある鎮守府。その外れに、鎮守府で働く人間のための寮がある。その中の独身男性用の寮は六畳一間、一人で暮らす分には十分な広さだ。

だがオレの住む部屋に住むのは一人だけじゃない。いや、「昨日までは」一人だった。そこで独身生活を謳歌していたものだ。

 

それが今日から一人増えたのだ。それも一緒に住むのは男ではなく「女」。さらに普通の女じゃなくて、深海棲艦と唯一戦える存在であり、オレの同僚である「艦娘」だったのだ。

 

 

「この部屋、相変わらず狭い上に清潔感がありませんわね。お掃除くらい真面目になさってくださいよ。そもそも、どうしてこんなところで暮らさなきゃならないのでしょうかね。艦娘寮の方がよかったですわ。広くて綺麗で、その上姉様もいることですし。ああ、不幸だわ。」

 

そんな文句をたれながら、風呂上がりの浴衣姿でオレの隣にやって来る女。そいつこそ、この狭い部屋に同居することになった女、いや、オレの「嫁」になった艦娘「山城(やましろ)」だ。

 

歳は17、8の女で、身長は高めで170センチくらい、肩の辺りまで伸びた黒髪に、上物の絹みたいに真っ白い肌、発育はいいのか胸と尻は大きいが腰は細くくびれている。

一方で顔立ちはどこか子どもっぽくあどけなさが残る。整った眉に切れ長の目、鼻筋は通り、赤くふっくらとした唇で、かなり整った顔立ちなのだが。

 

「文句言うならお偉いさん方に言えよ。所帯持ち用の寮の改修工事が始まって、入れないっていうんだからよ。代わりの部屋も、もともとそっちに入っていたやつらで満杯だ。艦娘のお前が鎮守府外に暮らすわけにもいかんのだし。」

「いつになったら入れるんですか。」

「さあな。2、3ヶ月したら工事も終わって入れるらしいけどな。」

「それまでこんな部屋で暮らすのですか。はあ、不幸だわ…。艦娘寮に戻りたいわ。」

「不幸不幸言ったところでしょうがないだろうが。もう聞き飽きたぞ。艦娘寮は女しか入れんのだし、他に部屋は無いんだ。我慢して暮らせ。」

 

いつもこういう感じで、不満を漏らす山城にオレも荒っぽい口調で返す。まあ、一見仲が悪そうにも見えるがそんなことはなく、不思議と大喧嘩にはならなかったりするのだが。

 

 

オレは鎮守府で働く自衛官ではあるが、艦娘を直接指揮する「提督」なんかじゃない。提督や艦娘の手足となって事務を手伝ったり、工厰やドックで力仕事をしたり、鎮守府周りの見張りをやったりする、いわば下っぱの「雑用係」だ。

 

仕事量が多い割には給料は大したことないし、それも酒・タバコ・ギャンブルというお決まりの趣味に消えていくので、金なんぞほとんど持ってない。特段きれいな顔してるわけでもなければ、口の悪いやさぐれた性格ゆえに女にモテるなんてこともない。よくいる「うだつの上がらない男」だったわけだ。

 

一方の山城、まあ、別に本名はあるのだが、やつも似たようなものだ。

 

「戦艦」の艦娘というのはその攻撃力で艦娘の花形、というイメージがあるものだが、山城の艤装は構造上の欠陥があるらしく、他の戦艦と比べると見劣りするという。

 

特に回避と防御に問題があって、敵の攻撃を食らっては大破するの繰り返しで、「艦隊にいるほうが珍しい」なんて陰口を言われているほどだ。

 

山城がことあるごとに「不幸だわ」なんて漏らすのはそういう身の上からだったりする。とはいえ、もとは箱入りのお嬢様育ち、贅沢ぬかすなと言いたいものだが。

格好はかなりの美人だが、性格についても、オレが言えたものじゃないが、陰気で甘ったれで口も悪いものだから、そんなに人に好かれるようなタイプでもなかった。

 

 

でも、さっきみたいに悪口を言い合ったりするものだが、「似た者同士」だからか、オレと山城は不思議と気が合うのだった。

 

さっきは悪いところばかりあげたが、実際のところ、山城にはけっこうかわいいところもある。

 

たしかに暗いことは多いが、案外喜怒哀楽ははっきりしていて、表情は豊かだったりする。たまに嬉しいことがあったときの笑顔なんかは、子どもっぽい表情ではあるが、本当に幸せそうだ。不器用だが根は優しい女で、泣いてる迷子の子どもが泣き止むまで世話したりとか、そういう一面もあったりする。

 

あととにかくさみしがり屋なのか、誰かと一緒にいないと落ち着かないようだ。さっきみたいに悪口を言い合っていても、それはそれで楽しんでいるのだ。

まあ、「姉様」と呼んで敬愛している実の姉の艦娘「扶桑(ふそう)」にべったりで、オレは二番目みたいだが。

 

プロポーズした時だって、「わたしの心は姉様とともにあるんです」なんて言い出す始末。

もちろんオレから見ても、扶桑は完璧ともいえるほど「できる女」だと思うが、そんなことをプロポーズで言われたらたまったもんじゃない。

それでも「扶桑姉様には遠く及びませんけど、あなたも特別ですから」なんて言って引き受けるんだから、悪い気はしない。

 

オレといるときも、本気で嫌という素振りは見せないもので、「わたしに本当に優しくしてくださるのは、姉様とあなただけです」なんて言うほどだ。もっとも、「姉様と違って、あなたは悪口ばかり言いますけどね」と続くところ、そこはかわいくないのだが。

 

ともかく、「やさぐれ者」の下っぱ自衛官と欠陥艦娘、オレと山城は結ばれ、一緒に暮らすことになったのだ。

 

 

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「…風呂も浴びたことだ。そろそろ…「やる」か。」

「…下品な言い方ですね。もっと知的な言い方はできないのですか。雰囲気も何も無いじゃないですか。」

「やかましい。学の無いオレに気の利いたことなんぞ期待するな。雰囲気もへったくれもあるか、こんな狭い部屋でよお。」

「あれだけ立派な式を挙げていただいて、「初めての夜」はこんな風に始まるのですか。不幸だわ…。せめてきれいなホテルくらい借りてくださらないのかしら。」

「贅沢言うな。式をやるにもあちこちから金を借りたんだぞ。」

 

 

ついさっきまで、オレと山城の結婚式が行われていた。酒や博打で使ってしまって、式を挙げられるような金を持っていなかったが、せっかく結婚するのだからと、出世払いということで提督や他の艦娘から出してもらえた。

 

艦娘の結婚は縁起事らしく、しがない一自衛官のオレでも盛大に祝ってもらえた。たくさんの艦娘や鎮守府関係者に拍手で迎えられ、普段到底食べられないようなうまい料理や酒が並び、楽しい余興でもてなしてくれる。

 

オレみたいな下っぱが会えるわけもない、「初野(はつの)」とかいう偉い元帥から丁寧な祝電と豪華な花輪が届き、普段叱られてばかりの提督からも直接、暖かいお祝いの言葉をかけられたりもした。

 

その中でも一番目に焼き付いたのは、山城の姿だったかもしれない。真新しい白無垢とドレスを身に纏っていたが、そのなんとも美しいこと。もともと美人だとは思っていたが、きれいな衣装と場の雰囲気も手伝ってか、さらに見栄えしたのだった。

…もっとも当の本人はオレそっちのけで、妹の晴れ姿に嬉し涙の扶桑に夢中だったが。まったく、誰の結婚式だと思っていたのやら。

 

 

そして式が終わって戻ってきた狭い部屋。その真ん中に敷かれた煎餅布団。安物の枕と掛け布団とともに、寝巻き姿のオレと山城が座っている。これからここで、オレたちは「初夜」を過ごすわけだ。

 

煎餅布団の上でオレに向き合う山城。悪口を叩くわりには、その様子はどこか緊張しているようだ。色白の顔が少し赤くなっている。そしてこう言いだしたのだった。

 

「最初に言っておきますけど、…乱暴になさらないでくださいね。わたし、あの、処女(しょじょ)…ですから…。」

「…悪いがその願いには、応えられんかもしれんぞ。」

「どういう意味ですか。自分さえ気持ちよくなれば、わたしのことなどどうでもいいと言うのですか。」

「そんなんじゃない…。それは、その…。」

「はっきり仰ってください。」

口ごもるオレに詰め寄る山城。鋭い目付きでにらみつけてくる。とても誤魔化せそうにはない。言いたくはなかったがしょうがないと思い、言うことにした。

 

「オレも、童貞(どうてい)だからだ…。」

「童貞って、経験がない、ということですか…?」

「ああ、そうだよ…。オレだって恥ずかしいんだ。言わせるなよ…。」

「てっきり、経験おありかと思っていましたけど。あなたの普段の趣味からして、女性を買っているのかとも思っていましたし。」

「こんな性格だ、モテるわけないし、それに、…勘違いしないでほしいが、淫売婦(いんばいふ)を買う金も趣味もない。」

 

女に手を出したことが無いのが、山城には意外みたいだ。無理もない。酒に博打ときたら女もついてくると、誰もが考えるだろう。

だがオレにはそういうのに興味はない。別に金の有無は関係なくて、金を出してまで好きでもない女を抱いて、春を買うことに価値を感じないだけだ。まあ、それだけではないんだが…。

 

「なんだ、童貞は嫌か。」

「嫌か、と言われても…。勝手がわからない人にされては、その、…快楽を、十分に得られないのではと思って…。」

「山城…、おまえ、セックスは気持ちよくさえなれば良いとでも、思っているのか。」

「?」

「オレはその、…好きな女と愛を確かめるためにやるもの、そう思って、いるんだが…。」

柄に合わないことで恥ずかしいから、できれば言いたくないことだった。そもそも経験したこともないのに…。この通りやさぐれた男だが、なぜかこういうところにはウブだったりするのだ。

 

「…ふふっ…」

「?」

それを聞いた山城が微笑む。陰気なイメージが強いから、笑顔というのはいつ見てもドキッとする表情だ。

 

「雰囲気も何も無いわりに、そういうところは気にするのね。」

「な、なんだよ。悪いか…。」

「いいえ、…わたしのこと、好きな女だと、思ってくれているのね…。愛を確かめあうだなんて、あなたに似合わず素敵なこと考えるじゃない。」

「なんだ、…嫌いだなんて一言も言ったことはないぞ。それに、好きでもない女と結婚なんかしないし、セ、セックスだって、しないぞ…。」

突然好きだなんて言われて慌ててしまう。この山城という女は、普段はツンツンしているのに、時おりこうして「デレる」のである。さらに山城が続ける。

 

「…それなら、あなたにこの身体、委ねてもいいかもしれませんね…。」

「山城…?」

「愛を確かめるためって、考えているのでしたら、わたしのこと、一応大事に扱ってくれるでしょうから…。」

「おいおい、自信はないというふうには言ったが、誰も大事にしないとは言っていないだろう。その、好きなやつをわざわざ苦しめたいとは思わん。できれば、…気持ちよくさせて、やりたい…。」

「あなた…。」

 

山城の気を許す言葉につられて、オレも恥ずかしくて言いにくいことを言ってしまう。そしてこう続けた。

 

「だから、…勝手がわからんからうまくいかんかもしれないけど、オレに、任せてくれないか…。」

「…。」

オレの申し出に一瞬黙った山城。だが、微笑みながら、こう返したのだった。

 

「…ええ。お受け、いたしましょう。「夫婦」になったこの日に、わたしの純潔、あなたに捧げましょう…。」

こうして、オレと山城の「初夜」がはじまったのだった。

 

 

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「じゃあその、…服、脱ごうか。」

「…ええ。あの、いいですか。」

「なんだ。」

「脱がせて、いただけますか、わたしの服…。」

「…ああ。」

 

山城に頼まれて、山城の着ている浴衣を脱がそうとする。

普段の制服を意識した、淡いピンクの生地に少し濃いピンクで扶桑花(ぶっそうげ、ハイビスカス)のシルエットが描かれたものだ。腰には普段のスカートの生地と同じ濃い赤の帯が締められている。

 

女の服など脱がせたことがなかったので少しぎこちなかったが、帯をほどいて浴衣をはだけさせ、脱がせて全裸の状態にした。

 

「…綺麗だな…。」

 

目の前の山城の一糸纏わぬ姿を見て、思わずつぶやいてしまった。実際、山城の裸体はとても綺麗だった。

 

汚れひとつない純白の肌に、ボールのように真ん丸で大きな胸、その先には淡いピンクで五百円玉より一回り大きいくらいのサイズの乳輪に、同じ色の乳首が埋もれている。

腰は細くくびれ、赤ん坊を産みやすそうな安産型の大きい尻、脚はすらりと長く、白い太ももはむっちりとしている…。

ろくに見たこともない女の裸。そのあまりの美しさに言葉を失い、しばし無言で見とれてしまったのだった。

 

「あまりじろじろ見ないでいただけます…。は、恥ずかしいんですから。」

「何を言うんだ。こんな最高の身体、隠すなんて勿体無いだろう。」

「わたしより姉様の方が綺麗です。」

「せっかく気に入ったのに、興の冷めること言うんじゃないよ…。じゃあ扶桑のはどれだけすごいんだよ。」

「言葉では言い表せないくらい、ですわ。姉様の身体は至高なのです。」

「なんじゃそりゃ。…山城、おまえ男とは寝たこと無いんだろうけど、ひょっとしたら扶桑といちゃいちゃしてたんじゃないのか。」

「失礼な!姉様はそんなことする方じゃありません!姉様を汚すようなことを言ったら、怒りますわよ!」

「じょ、冗談だよ…、むきになるなよ…。すまなかった。…ごめん。」

少しからかったつもりが怒らせてしまい、すごい剣幕で睨み付けてきて、それにビビってオレは平謝りしてしまったのだった。

 

「それより、いつまでこの姿で放っておくのですか?は、早く抱いてくださいな!」

「あ、ああ…わかったよ…。」

頬を膨らませながらそう言われて、オレも寝巻きを脱いで裸になり、山城の目の前に座った。

 

 

(まずは、キスか…。)

 

最初はキスからだろうと思い、山城の背中に手をまわして抱き寄せる。そして互いの顔を近づけて、唇を交わした。

 

「ん…。」

「んむ、…っはあ…。」

女と付き合った経験の無いオレには、勿論これが初めてのキス。触れた山城の唇の感触は、触れた瞬間にぷるんとふるえ、ふんわりと柔らかかった。

 

唇の感触を味わったあとに、小さめの口をこじ開けて舌を口の中に入れ、互いの舌を絡め合い、唾液を交換しあった。

別に味があるわけではないが、好きな女の体液を含んでいると思うと無性に身体が熱くなってくる。どんどん味わいたくなって、ぴちゃぴちゃと水音を立てながら舌を絡め続けた。

 

夢中で楽しんでいると、山城の表情が少し苦しそうなのに気付いた。オレも息が続かなくなってきたので、口づけを解いた。

 

「はあ、はあ…。息苦しいわよ。」

「こんなもんだろう。楽しくなかったのか。」

「ちょっと苦かったわよ。煙草の味かしら、ヤニの匂いがしたわ。あなた、ちゃんと口を濯いだの?」

「失礼な。おまえがタバコ苦手なのわかってるから、ちゃんとうがいしたし、普段使わんような高い洗口液だって使ったんだ。」

「いつもたくさん吸うものだから、消しきれないくらい染み付いているんじゃないですか。…わたしにとって初めての口づけなのに、こんな味がするなんて、不幸だわ…。」

 

山城にとってもこれが「ファーストキス」だったようだ。この期に及んで文句をたれる山城に少しいらっとしたものの、「初めて」をほろ苦いものにしてしまって、どこかすまないという感情もあった。

 

「あまり文句を言わんでくれ。次は、気持ちよくさせてやるからよ…。」

「どうだか…、って、ちょっと、なにするのよ…?」

「寝ないとやりにくいだろうさ。」

 

そう言いながらオレは山城を煎餅布団に押し倒した。目に飛び込んできたのは子供っぽい顔に似合わずでかい胸。仰向けになっても形は全く変わっておらず、パンパンに張りつめていた。

まるで「揉むためにある」とでもいうようなものすごい存在感。柔らかくて揉んだら楽しめそうだと思い、断りも入れずにわしづかみにした。

 

…むにゅっ、むにっ!

 

「…!きゃあっ!むね、つかまないで…あふう…!」

胸を揉まれるやいなや、気持ち良さそうな声をあげだした山城。

 

「柔らかいなこれ…。」

「あ、…やあ…、だめ、く、くすぐったい…、あ、あん!」

「なんだ、やめてほしいんだったらやめるけどいいのか?せっかく気持ちよさそうなのによお。」

「き、きもちいい、だなんて…!そんなこ…、…っああ!」

 

口ではダメとか言ってるわりには抵抗する素振りは一切なく、胸を揉まれるのをたいそう気持ちよく感じているようだ。まったく、意地を張らなくてもいいものを…。

 

それにしても山城の胸は手触りがよく揉むと心地よい感触で、ずっと触っていたくなるほどだ。ゴムボールをもっと柔らかい素材にしたもの、とでもいうところか。手だけでなく、顔を埋めても極上の質感が伝わってくる。

 

「…ちゅぱっ、じゅぷ…。」

「…あ、いや、だめ…!おちち、すっちゃ…ああん!」

 

胸の先の淡いピンクの乳首を吸うと、揉まれた時よりも喘ぎ声が大きくなる。そして、山城の身体がかすかにケイレンするのが感じられた。どうやら胸をまさぐられて気持ちよくなったようだ。

 

「はあ、はあ、らんぼう…なんだから…。」

「そう言うわりには気持ちよくなっていただろうよ。」

「それは…。」

「乳首吸われているときが一番気持ち良さそうだったな。この調子だと、赤ん坊できたら、赤ん坊にミルク吸われる度に今みたいに感じちまうぞ。」

「うう…。はずかしいこと、いわないで…。」

 

そう言われて顔を赤くする山城。本気で恥ずかしがっているようで、ちょっと言い過ぎただろうか…。オレもまだできてもいないのに子どもがどうのこうのとか、柄にも無いことを言って、少し恥ずかしくなった。

 

「す、すまんかったな…。じゃあ、もう少し気持ちよく、してやらんとな…。」

「え…。もうじゅうぶん、って、ひゃあ!なにするのよっ!」

 

そう言ってオレは、力が抜けている山城の脚をこじ開けた。目に映ったのはうっすらと生えている陰毛の下の、ぴっちりと閉じたピンク色の割れ目。山城の、…ま×こだった。

 

「もう、わたしのおま×こ、じろじろ見ないでよ…、恥ずかしい、ああ、不幸だわ…。」

「あ、ああ…。」

「…?なぜ固まっているのよ?なにかする気じゃないの?」

まずい、様子がおかしいことを勘ぐられてしまったようだ。

 

「…ふふ、初めておま×こ見るものだから、刺激が強すぎるんでしょう?」

「な、何を言うんだ!そんなんじゃ…。」

「図星でしょう?」

「うう…。」

その通りだ。女のま×こを見るのはこれが初めて。気持ちよくさせてやると見得を切っておきながら情けないことだが、初めてだから刺激が強すぎて固まってしまったのだった。

 

「わ、悪かったな、…気持ちよくさせてやるとか言っておきながら、いざま×こ見たら固まっちまうような、情けない男でよお…。」

「で…?どうなのよ?」

「?」

しょげているオレに山城が問いかける。何を聞きたいというのだ…。追い撃ちでもかけるつもりなのか…?

 

「…初めて見たおま×この感想はどうなのって聞いているのよ…。」

「…どうって、…興奮しちまったんだよ。これからここにちん×ん突っ込んで気持ちよくなって、赤ん坊作るって考えたらさあ…。そ、それとな…。」

「?」

「きれい、なんだよ。山城のま×こ…。ぴっちり閉じてて、ピンクで、何て言うか、桜のつぼみ、みたいでさ…。」

言われるがままに、素直に感想を答えた。もう、恥ずかしいこと言わせるんじゃないよ、意地悪な女だな…。

 

「…きれいって言われるのは悪くないわね。さっきは恥ずかしいと言いましたけど。」

「…嬉しいのかよ。」

「生意気言うあなたを今度は黙らせたんですからね。ふふ、愉快なことです。」

そう言いながら笑顔を見せる山城。なんかナメられたようで、いつも高飛車な空母の艦娘の口癖じゃないが、…少し頭にきてしまった。

 

「ああもう、うるさい女だな。どうなっても、知らないからなっ?」

そう吼えながら、山城の脚の間に頭を持っていき、意を決して、ぴっちりと閉じたま×こに口を付けた。

 

「…あ、ひゃあん!な、なにするのよ!くすぐったい、じゃない!」

 

ぴちゃっ、ちゅぱ…ちゅぷぷ…。

 

「ひい…あっ、…だ、だめって、いってるでしょうっ!んあっ!」

 

割れ目に舌を這わせ、割れ目の外側のひだを軽くくわえる。するとま×この中から汁が溢れてきたので、それを吸い上げた。

 

「へりくつ言ってるわりには、散々乱れてるじゃねえのか…。」

「そ、そんなこと…いやあっ!やめっ…!」

「ずいぶんと、耐えられないものだなっ。艤装だけじゃなくて、ま×この耐久力も無いんじゃねえかよっ。」

「なにをっ、ひゃっ!いうんですっ!」

「こんなに感じるなんてな、普段自分で弄ってんのか?」

「げひんなことっ、いわないで、ああっ!くださいっ!」

 

仕返しとばかりに、悪口を言いながら山城のま×こを舐める。…少し言い過ぎてる気もしなくはないが。

山城が喘ぎ声をあげる度に、ま×こからは汁が溢れてくる。「愛液」というやつだろうか。別に味はしないが、唾液同様、吸うとなぜだか身体が熱くなってくる気がする。

 

「も、もうやめ…てっ、」

「今さらっ、遅いっ!」

「いっ、いやぁ!いやあああああああ!」

 

…ぷしゃあっ!

 

山城の身体が震えて、ま×こから大量の愛液が噴き出してきた。それとともに、山城は力が抜けてぐったりとして、目もうつろになっていた。

 

「…?や、山城…?お、おい?どうした?」

その様子を見て青ざめた。まさか、やり過ぎてしまったんだろうか?一気に顔面蒼白になってしまった。

 

「ん…。」

「き、気付いたか?山城!やまし…。」

「…はあ、はあ、やって、はあ、くれるわね…。」

「…?山城?」

荒い息のまま、ゆっくりと身体を起こし、這うようにしてオレのもとに寄ってくる。

「山城…。おまえ何っ、おい!そこは…。」

 

山城はオレの股間に頭をもってきて、オレのちん×んを右手で掴みだしたのだった。胸を揉んだりま×こをなめたりしているうちに興奮して、立派な姿になっていたのだった。

 

「…ふふ、大きくて、熱いわ…。あなたの、お××ちん。ちゃんと、洗っているのね。嫌なにおいはしない…。」

「な、何する気だ…?」

 

…はむっ。

 

「山城っ!?」

オレのちん×んを口でくわえだしたのだった。口が小さいのか、少し狭く感じる。そして中は温かく、唾液と粘膜でぬめぬめとしていた。

 

…じゅぷっ、じゅぽっ、じゅっ…。

 

「山城っ!あっ!ううっ!っ!い、いてっ!お、おい、こら!歯ぁ当たったぞ!?いてえだろ!」

 

中は気持ちよかったが、山城はこんなことするのは初めてだからか、ちん×んをしゃぶる様はかなりぎこちなく、時おり歯が当たって痛い。

 

じゅっ、じゅぽっ、じゅぷぷぷっ…。

 

「うあっ、こら!ちょっとまて…、んあっ、おい!また当たってるぞっ!んあっ!ぬちょってしてっ!ああっ…。」

 

歯が当たるのはどうにもならなかったが、それでも生温かい口の中が気持ちよくて、こういう刺激に慣れていないがために、次第に射精欲がこみあげてきた。

 

「ぬるぬるしてっ、もう、だめだっ…!でっ、でる!やまし、ろっ!くちをはなせっ!…おいっ!きいてんのかっ!」

 

口の中にどろどろの精子をぶちまけて山城を汚したくないと思い、離すよう求めたが、ちん×んをしゃぶるのに夢中なのか、聞くそぶりを見せない。

 

「でるっ!でるっ!んああああああああああっ!」

 

…どぷっ!どぷっ!

 

身体が激しくふるえるとともに、山城のかわいい口の中に、大量の精子を吐き出してしまった。精子がちん×んから温かい口の中に放出される感覚が、気持ちよくてたまらない。あまりの気持ちよさにクラっとしそうになるのをなんとかこらえようとした。

 

「…っん!?んむっ!むぐっ!」

 

突然の射精に驚きながらも、精子を流し込みながら脈動するちん×んを、なおもくわえ続ける山城。射精はそれからしばらく続いた後に、ようやくおさまった。

 

「…、うええ…、げほっ!げほっ!」

 

射精が終わった途端、山城は激しく嗚咽しながら、口の中の大量の精子を自分の手の中に吐き出した。精子の生臭いにおいが伝わってくる。慣れていない精子の味には耐えられなかったんだろう。

 

「ううっ、なんて味とにおいなのっ…。べっとりしてて、生臭くて…。こんなのを出されるなんて、不幸だわ…。」

「離せって言ってるのに聞かないからだろう…。」

「だって、夢中になってしまって…。」

「山城は楽しんでいたかもしれんが、やられるこっちの身にもなってみろ。歯がガンガン当たって痛いじゃねえかよ。もっと大事にしろよ…。」

大量に射精した感覚が残っていたことと、何度も山城の歯が当たったために、本当にちん×んがひりひりする。オレが言えたもんじゃないが、オレだって「初めて」なんだから、少しは優しく、してほしいものなんだが。

 

「そう言うわりには、気持ちいいのか喘ぎながら、情けない声で精子を出していましたけどね。」

「それはだな…。」

「まあ、これでおあいこですわね。さっきおま×こをめちゃくちゃにされたお返しですわ。」

「相変わらず負けず嫌いな女だな…。」

「それはあなたもでしょう。」

 

こんな時になってもやりあうオレと山城。まあ、山城も気持ちよくなったようだし、オレも気持ちよくなれたからいいのだが…。

 

山城が吐き出した精子をティッシュでぬぐった。お互い「いった」後で疲れが見えたので、少し休んでから「本番」に移ることとなった。その間身体を休めるために、布団に横たわった。

 

 

「なあ、山城…。」

「?」

「本当に、オレでいい…のか?」

「何よ、この期に及んで、自信が無くなったの?」

「いや、さっきまでもな、ちょっと乱暴にしちゃったからさ…。勝手がわからなくて…。本番になって、余計にめちゃくちゃにして、山城を、泣かせでもしたら…。」

本番を前にして二人横になった煎餅布団で、自信がなくてこんなことを口走ってしまった。無理もない。さっきまでも優しくするとかいいながら、めちゃくちゃにしていたからだ。

 

「…ふふっ。」

山城が微笑む。

「な、なんだよ…。」

「いつも口が悪いですけど、あなたのそういうところは、好きですよ。つっぱってるけど、本当は、優しいところ。」

「山城…。」

突然の告白に驚く。無理もない、山城がオレを好きだなんて言うことはなかなか聞けないんだから。いつも姉様姉様で、オレとは言い争いしてばかりだというのに…。

 

「さっきも言ったでしょう?大事に扱ってくれそうだって。あなた、わたしにいろいろやったあと、必ず心配してくれたじゃないですか。本心はそう思ってくれているのだと。…まあ、やることは不器用ですけどね。」

「山城、あのな…。」

「あらためて思いました。わたしにとって、あなたは特別です。もちろん、姉様が一番ですが、…気を許す「男の人」は、「あなた」しかいません。ですから、…あなた以外、考えられないんです。純潔を捧げる相手は…。迷っておられるのでしたら、わたしからお願いします。わたしの処女を、…もらって、ください。」

「…。」

山城の告白に、返す言葉がなかった。ただ、オレも思った。ここまで思ってくれているのだ、山城の「初めての相手」になれるのは、オレしか、いないのだろうと。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「じゃあ、…いくぞ。」

「…。」

無言でうなづく山城。緊張しているのか目を閉じている。心なしか、少し震えてもいるようだ。色白の美しい顔には、ほんのり赤色が差していた。

 

(ここにこれから、オレのちん×んを入れるのか…。)

 

布団に仰向けに横たわる山城の脚を開かせ、ま×こをさらけ出させた。相変わらず劣情を誘ってくる。割れ目はぴっちりと閉じたままだが、さっき口で弄ったこともあってか、愛液がとろとろと流れ出ていて、ちん×んを迎え入れる準備はできているようだ。

 

「…ゴムはいいのか、山城?」

「いえ、結構です。…そのままで、お願いします。」

「赤ん坊できるかもしれんのだぞ、いいのか?」

「ええ。…あなたの赤ちゃんでしたら、喜んで、生み育てます。」

 

一応ゴムを用意してあったので、避妊すべきか聞いてみたが、そう言うのであれば、必要ないだろう。それに、「喜んで生みたい」なんて言われてしまっては、なおさら断るわけにもいかんだろうし…。

 

「じゃあ生で、…入れるぞ。もうちょっと、脚を開いてくれ。」

「…これくらい、ですか?」

「ああ、…、いくぞ!」

 

山城の上に覆い被さる体勢で、割れ目にちん×んをあてがい、突っ込もうとする。

 

…ずるっ、つるっ…。

 

「あ、あれ…?」

「…?なにをしているのですか?勿体ぶらないで、早く入れてくださいな?」

「わ、わかってるよ…。あれ、くそ、おかしいな…。」

 

早くちん×んを突っ込もうにも、ま×この入り口が跳ね返してきてなかなか入らず、ちん×んの先で割れ目をスジに沿って撫でる格好になってしまっている。

これが「処女膜」というやつだろうか。「初めて」のときは処女膜があってなかなか入らない、とは聞いたことがあるが、実際やってみると、本当にうまく入らないものだ。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ…。んっ…。」

山城のま×この中に早く入れたいのになかなか上手くいかず、焦りが募ってくる。

 

「えっ、なに、ま、待って…。」

「んっ!くあっ…、きついっ…!んんっ!」

「あっ、きゃあっ!いたいっ、いたい!」

 

…ぶちっ!ぷつん、…ぎゅっ、ぎゅっ…!

 

割れ目を無理矢理こじ開けるような形で、ちん×んをま×この中に強引にねじ込んでしまった。入った瞬間に何かを破ったような感覚をおぼえた。それが処女膜だったのだろうか。

 

「い、いたいっ、ううっ…」

「はあ、はあ、やっと、はいった…。」

「もうっ!やだ!痛いじゃない!優しくしてって言ったでしょう!…ああ、ぐすっ、不幸だわ…。」

「だって、山城が早くしろって急かすからだろ…。」

「少しは加減しなさいよっ!ぐすっ…。」

 

破瓜(はか)の瞬間あまりに痛かったのか、目に涙を浮かべて半べそ状態の山城。痛いからか興奮しているからかはわからないが、顔が紅潮している。つながったところからは少し血が流れ出して、布団を赤く染めていた。

 

「わかった、泣かんでくれよ、悪かったよ、オレだってはじめて、…っ!」

「…?」

 

(…な、なんだこれ…。気持ちよすぎる…。)

 

泣く山城をなだめているところに、ま×こに入ったちん×んから強烈な快感が伝わってくる。山城のま×この中はとても狭いが、ぬるぬるして生温かく、ちん×んを強く締め付けてくるのだった。

さっきの山城の口の中も気持ちよかったが、ま×この中はその比じゃなかった。

 

(こ、こんなに気持ちいい、のか?ま×この中って…、…っ!ああっ!ぬるっとしてっ、もう、我慢できん!)

 

「あなた…?えっ、ちょっと!いやっ!」

 

…ぎゅっ!ぎゅっ!ずっ!ぎゅっ…!

 

「きゃっ!い、いたいって、いってるでしょうっ!?もっと、やさしく、しなさいよっ!」

「はあっ、はあ、むちゃ、いうなっ!やましろのま×こ、きもちよすぎてっ、こしっ、とまらないんだよっ!」

「そんなっ!あっ!いっ、いたいっ!」

 

あまりの気持ちよさに、痛がる山城の願いを聞く余裕はなかった。夢中でへこへこと腰を振り、素早くちん×んを動かし強い摩擦を与える。すると射精を促してくるかのように、ま×こがより強く締め付けてくる。ぬるぬるした感覚といい、とても長く堪えられそうにはない。

 

「んっ!あっ!いたっ!ああんっ!」

「あっ、んあっ!はあ、はあ…、あっ、また、ぬるって…、はあっ!」

 

しばらく腰を振っていたら、ちん×んの根元から精子がこみ上げてきた。もはや、早く出したい、気持ちよくなりたい、…そういう欲望しかなかった。

 

「やましろっ、やましろ!もうだめだっ!でっ、でるっ!」

「えっ…、うそっ!ちょっとっ!まって…!」

「だっ、だめだっ!でるっ!でるっ!」

「…ひっ、いやあっ、いやああん!」

 

…びゅくっ!びゅくっ!どぷっ、どぷっ…!

 

腰を強く突き出すとともにオレの身体が強くケイレンし、精子が勢いよく、ぬるぬるする山城のま×この奥に吐き出されていった。さっき口の中で出したというのに、同じか、いや、それ以上の量が出た。射精に合わせて山城のま×こがきゅうきゅうと吸いついてきて、さらに射精を促してくる。

 

「…やっ、あついっ!せーしっ、あついっ!」

「うっ、うあっ!まっ、まだでるっ!」

 

ま×この中に精子を出されたのを感じたのか、喘ぎ声をあげながら、山城の身体が少し震えた。息が荒く、白い肌は少しピンク色を帯び、汗をたくさんかいていた。

射精はしばらく続いてからようやくおさまり、力が抜けたオレは山城の身体めがけて倒れこみ、柔らかな山城の肌の上で、事後の余韻に浸っていたのだった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「お、おい、山城…、その…。」

「…。」

「す、すまん。さっきは…。優しくするとか言っておきながら、その、がっついちゃってよお…。」

「…。」

「ああ、もう!せめてなんか喋ってくれよ!」

 

「初めて」が終わったあと、山城は後ろを向いたまま、オレに目を合わせてくれない。…痛がっているのに、無理矢理やったからだろうか…。

 

「や、山城…。あのな、…おまえのま×こが気持ちよすぎて…。そ、そのせいなんだよ…。」

 

…ビュッ!…ボフッ!

 

「っ!いってえなあ!なに投げつけてんだよ!」

 

無言でオレの顔に枕を投げつけてきた。至近距離だったので結構痛い。

 

「…初めてが、こんなことになっちゃうなんて…、不幸だわ、ああ、不幸だわ!」

「すねないでくれよお!悪かったよ!謝るから!」

「…許しません。」

「そんなこと言うなよ…。な、何でも言うこと、聞くからよ…。」

 

山城の「初めて」を苦いものにしてしまった罪悪感からか、普段とは違って山城に平謝りしていたのだった。

 

「…次は、気持ちよく、してくれないと、許しません…。」

「…へっ?」

「「初めて」は特別なんですから、期待していたんですよ?それがこんな目にあって、嫌な思い出になってしまって、ああ、不幸だわ!ですから…、嫌なのを忘れさせてくれるくらい、気持ちよくさせてくれないと、許しませんからね!」

「わ、わかったよ…。ったくよお…。」

 

そうつぶやきながら、とっさに枕元に置いてあったタバコに火を着けようとする。昔から変わらない黄色に二色の葉が描かれた箱で、ある駆逐艦の艦娘と同じ名前の安いタバコだ。

 

…ガシッ。

 

「…?なにするんだよ、山城?」

火を着けようとした手を、山城が止めた。

 

「煙草、やめてください。何でも言うこと聞くって、言ってましたよね?」

「ど、どうしてだよ?」

「初めてのキス、苦かったんですよ?二度とあんな味、味わいたくないんです。…それに…。」

「?」

「…赤ちゃん出来たら、身体に悪いでしょう?」

 

顔を赤らめ、恥ずかしがりながら言う山城。確かに、オレとの赤ん坊を欲しいとか言っていたけど…。

 

「おいおい、まだできたと決まったわけじゃ…。」

「あんなにたくさん出されたら、きっと身ごもれるはずです。いえ、今はできなくても、いつかお腹に宿せるよう、頑張りますから…。」

 

そう言いながら山城は、細くくびれたお腹をやさしくさすっていた。

 

「頑張るのはオレの方だろう…。毎晩搾り取られちゃ、いくら気持ちよくても身が持たんぞ…。」

「あなたが頑張れるように、毎日美味しい料理を作って、待っていますからね。」

「くれぐれも精力剤なんか仕込まんでくれよ?」

「ふふ…。そうですね、あと、お酒と賭け事も、すっぱりやめるのは難しいでしょうけど、ほどほどにしていただけません?わたしと、これから生まれる赤ちゃんを育てるためのお金だって要るんですから…。」

「おまえだって、艦娘の給料もらってるだろう?」

「あら、収入を妻に頼って、あなた平気でいられるの?」

「む、むう…。そ、そりゃないよ、とほほ…。」

酒、タバコ、ギャンブル。趣味のすべてをやめさせられてしまい、しょげるオレだった。

 

「その代わり、と言うほど自信はありませんけど…、わたしが、楽しませて、あげますから。」

「山城…。」

「せっかくわたしたち、結婚したんですから、楽しい結婚生活にしましょうね…?」

 

オレの目を見つめる山城。さっきまでの涙は嘘のように、その顔は笑顔になっていた。

 

「ああ、今はまだ苦しい生活だが、いつか、…おまえに「不幸だわ」なんて言わせないくらい、頑張らないとな…。」

「それはあなた次第よ?」

「おまえも頑張ってくれよ?せっかく名前に「幸」の字が入っているのによお?」

「鎮守府では使うことなんてないのに、覚えていてくれたんですね、わたしの本名。」

「「千幸(ちゆき)」って、いい名前だと思うぞ?千の幸せ、縁起がいいじゃないか?」

「あなたの名前だって「幸広(ゆきひろ)」じゃないですか。幸せが広がる、素晴らしいですね。」

「ははは…。名前負けしないようにしないといけないな。」

「ふふ、そうですね。」

「そうだな。…遅くなったし、そろそろ寝ようか。」

「ええ。おやすみなさい、あなた。」

「ああ、…おやすみ。」

 

さっきまで「初めて」の営みをさした煎餅布団。その上で抱き合いながら、オレと山城は眠りにつこうとする。

 

 

時計を見るとマルヒトマルマル。外はすっかり夜の闇に包まれて、満月の光だけが輝いている。オレたちの未来も、満月のような明るいものであってほしい、そう願いながら、「初夜」を山城とともに過ごすのであった。

 

 

(終わり)

 

 

 

 

 




前作とは違うほろ苦い初体験を表現しましたが、伝わっていれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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