DARKNESS FUR MOFUMOFU !!!! 〜僕はただモフモフしたいだけ〜 作:アンダーグラウンド
オオカミ男の格好、今のところ、選べるアバターの中で獣人なのはこれだけだ。
帝は耳を動かしたり、顔にシワを寄せてみたり、獣毛の生えた手を動かしたりしている。尻尾もちゃんと動くらしく、「これはやっぱり独特の感覚だな」と揺らしてみせる。足の先まで獣毛が広がっており、爪は本物のオオカミに極めて近かった。
「実は素体はオレなんだよな」
と、裏話を打ち明ける。
僕が本当に同性愛者で獣人好きだったら、間違いなく惚れていただろう。しかもこの身長に肩幅の広い体格だ。抱かれたら気持ちいいだろうな、と、想わずにはいられないだろう。
帝は屈伸して、腕を伸ばしてストレッチする。胸毛どころか脇毛まで見えてるけど、獣人なので無問題。
「やっぱり重いな、10kgくらいのバーを背負ってる感覚がする」
あくびをする帝、ふと僕に歯を見てくれるように頼む。よくありがちな、全部ギザギザと尖ったものではなくて、しっかりと本物のオオカミの歯が生えている。舌もペラペラとしていて、犬特有の発熱する仕草が出来そうだ。鼻の穴も丁寧に作られて、鼻筋もしっかりしている。耳の中の毛も再現されていて、目の輝きもよく処理されている。「これは要らないな」と、萌え要素である眼帯を外してしまった。両目とも金で、やっぱり本物のオオカミはこうだよなと思う。青い眼のオオカミはいなかったハズだ。
「ほとんど再現されてないけど、匂いも結構細いぜ。確か飯屋もあったよな」
未だにリアル体験できるゲームを題材にした小説は、若者を中心に支持されているからね。いろいろ基礎的なものは固まっているハズだ。
グツグツと煮えるシチューを頼んで食べてみる。見た目はいかにも火傷しそうで、フーフーと息を吐いていると、目に見えて湯気が減ってくる。「アチっ」ピリッとした感覚がしたらしく、帝は頭をさする。僕は恐る恐る口に入れると、なんともない、温かなシチューだった。ちょっと水っぽいかな。
「火傷はさすがにないよな、と思ったらこれだよ」
「ちゃんと注意書き読んだ?」
僕は笑って、シチューの隣にある立札を指差す。『以下の方法で食べてください』と、細かに指示が書いてある。
しばらくまた歩いていると、曲芸をしているサーカス団の前で、星宮さんがダンスを踊っていた。
街の各地には戦闘用ではない『スキル』を習得出来る場所があって、数人はオープンでスキルの習得を見られることになる。
現実の星宮さんも電子世界の戦いのあと、なにか吹っ切れたらしく、胸元を開ける服装をするようになった。今、星宮さんのアバターは、魔法少女風の格好で、大胆に胸元が開いている。僕は未だに女の子として生きていける自信がなくて、無難な男の格好をしている。現実の星宮さんの、三点揃った身体が少しだけ羨ましい。
「見事!! 彼女は華麗な妖精へと変身しました!!」
モブの拍手が起こり、クラッカーの紙吹雪が舞う中を、星宮さんはスカートの裾をめくって挨拶する。うおお、いい谷間だ。
タタタッと僕の方に駆け寄って来た星宮さんは、「バトルはもうした?」と、開口一番にそういう。ふと、電子世界の戦いの後に告白されたことを思い出す。僕は正直に自分の身体のことと、アルとの関係を話した。すると、「私、諦めないから」と、言って、アルと視線を合わせる。アルと火花を散らしながら、「私、レズでもいい」と、衝撃の告白を受けることになる。──どうかこれが、思春期特有のものであってほしいと願わずにはいられない──。
「アルは居るの?」
もう敵意むき出しの質問だ。星宮さんは周りを確認する。
アルは……。
悪寒がして来てみれば、星宮ヒカリとかいう小娘が、俺の伴侶の奪還に勤しんでいる。俺が食い物につられている間に──やるな、小娘。
「おい星宮、そこをどけ!!」
いくら吠えても微動だにしない。こいつ──
「アルは僕の脳にしか映らないでしょ」
「おお、我が愛しの伴侶!!」
そうだ、俺がいろんな世界を渡れることは既に説明されている。こういうことを説明するのは俺の役割じゃない。
しかしいくら爪を立てたところで、目の前の危険に対処できないのは歯痒いものだ。
バトル中も星宮の周りに付き纏って邪魔をしてやる。「アル、邪魔」いつから伴侶はこんなに冷たくなったのだ、おのれ星宮め。
俺はネコの習性で、微動だにしないものに飽いた。後で星宮も真っ青になるくらい、伴侶を雌にさせてやる。俺は燃えたら、さらに燃える雄だ。
カチカチとPCのマウスを爪で叩く。「アル、勝手にパソコンいじらないでよぉー」と、証拠もないのに嫌疑をかけられたことを思い出す。さすが雌だな、おとなしく尻穴を広げていればいいものを──。
おっ、あったあった。大量にある雄の画像をスルーして(消しても消しても復活するのだ、俺は諦めた)、俺様専用のフォルダをクリックする。伴侶のあられもないハメ撮りがここにある。チンポを立たせて顔を熱くしている。どうしたのだ、そんなに熱くなって──。あの時もそう思っていたな、俺はコンプレックスである犬のようなチンポをしごく。だんだんと勃ってきたぞ──。このチンポは雄の象徴でもあるのだ、伴侶の無意識にある雄の本能の塊。俺様もネコのチンポがほしいが、仕方ない。次は伴侶が尻穴を見せているときの写真だ。Tシャツだけを着て、上体をベッドに預けている。乾いた尻穴は、この後俺様がぐちょぐちょに舐め回した後、犯してやった。「うっうぅ……」まだ……まだ射精には早い、後一枚見てそれで抜こう。ギンとリアルに体験したことを想像して、どうしても早漏気味になる。もうだいぶ前脚が濡れてきて、俺様のかっこいい毛皮がぐしょぐしょに濡れている。顔がだんだんと歪んでくる。これは、俺にしか見せないライオンの姿、すでに射精しているが、再び勃って震わせている。その濡れた尻穴に、俺様のチンポが挿さる──
(うう、ギン──)
びしゃびしゃと猥雑な音がして、イスから床へ、とめどなく精液があふれ出す。俺は最後までこすりきり、大口を開けて舌を出す──
「あっ……っくぁ……ギン……うおぉぉ──愛してる──」
ぬちゃぬちゃと大きな水音を立たせて、ギンの帰りを待つ。