キリト・イン・ビーストテイマー R-18.ver 作:クジュラ・レイ
15.5:あなたのかたち
アイングラウンド 《はじまりの街》の大宿屋の一室
ボス戦を終え、異変を起こして皆に心配された後、キリトはシノンと一緒に大宿屋に残っていた。仲間達は皆それぞれ街中、フィールドと、様々なところに向かっていっており、部屋の中にはキリトとシノンの二人だけ。鍵もしっかり閉めてあるし、ユイ達でもリラン達でも開けられないようになっている。一種の密室となっている部屋の窓からは夕日が差し込んできており、部屋の中そのものが穏やかで温かい橙色になっていた。夕日はベッドの上の二人の事も照らしていて、二人は夕日に照らされながらの口付けを交わしていた。
「んっ、ん、んんんっ……」
何度目だろうかと数えるのも既にやめた仮想空間での口付け。まだディープとまではいかないキス。そんなキスをしているのは、アバターという形でこの場に存在しているキリト、そしてシノン。だが、二人の感覚はこのキスを始めた瞬間から、仮想世界のモノから現実世界のモノへと入れ替わった。キリトは桐ヶ谷和人となり、シノンは朝田詩乃となり、唇を重ねている。感じている体温、感触。その全てが現実のもののようだ。
キリトから戻った和人は、詩乃と唇を重ねたままベッドへ倒れ込んだ。かつてSAOの時に使っていたベッドとは違う作りになっているせいか、ほすんとは言わず、どすんと勢いの良い音が鳴った。この上で激しく動けば、さぞかしうるさい音が鳴る事になるだろう。だがそんな事おかまいなしに、和人は舌を動かして詩乃の唇を割り、彼女の口の中へ舌を入らせた。
「ふむっ、んむっ、んぅっ、ちゅぅ」
詩乃は一瞬びっくりしたような表情をしたが、すぐに受け入れた顔になり、自身の舌を和人の舌と絡み合わせてきた。舌いっぱいに彼女の唾液が広がる。SAOの時も、ALOの時も、現実の時にも感じられた、詩乃だけの暖かくて粘っこく、それでおいて決して嫌な気分にならない唾液の味に舌が包まれる。一方詩乃の方も割と夢中になって舌を絡ませてきていた。まるで和人の唾液に包まれた舌の味を精一杯感じ取ろうとしている、もしくは憶えようとしているかのようだ。
やがて詩乃の舌が口の中に入り込んできたが、和人は迷わずそれを受け入れる。動き回る彼女の舌を歓迎してあげ、全てを感じさせてやる。それだけでも、和人は腹のうちから込み上げるものの存在を認知していた。
「ん、むく、むぅ、んぁ、ぷはぁあ」
ある程度和人の口の中で舌を動かすと、詩乃は少し苦しそうな息を吐いた。彼女の体温は今ので急激に上昇したらしく、吐き出されてきた息はとても暖かかく――彼女の持つ匂いを思う存分含んでいた。詩乃の頬は既に紅潮しており、熱を出しているようにとろんとしていた。夕日に負けないくらいの紅の顔のまま、詩乃は微笑みかけてきた。
「和人の口の中、いつもの味がするね……いつもの、和人の味」
「いつもの味って、そんなものあったのか」
「あるわよ。和人の口の中の味。キスするとわかるの。というか、和人はわからないの。私の口の中の味っていうか……」
そう言う詩乃はどこか恥ずかしそうだった。いつもそうだ。割と恥ずかしげな話を振ってくるくせに、その話が自分に向けられると、途端に一気に恥ずかしがる。詩乃はいつもそんな感じであり、それこそが和人の知る朝田詩乃という一人の少女、女性の特徴だった。そんな彼女の口内から感じられた味を再確認する。口の中に舌を入れていた時も思っていたが、いつもと変わりがないように思えた。
「君の味がした。君とキスするとわかる味だ」
「やっぱり感じてるのね、そういうのは。私だけじゃないんだ……」
相変わらず詩乃は恥ずかしそうな様子だった。それにしても、随分と長いキスだった気がする。いつもはあまりそんなに長時間キスをする事は無いのだが、今回はちょっと長く感じられた。特に詩乃の舌にかなり動き回られた気もする。
「詩乃、今日は随分と情熱的にキスしてこなかった? いつもより激しく感じたんだが」
詩乃は一瞬きょとんとして見せた。やはりいつもより長くやっているという事は間違っていなかったようだ。その後詩乃は軽く視線をそらして、もう一度和人に戻す。
「……あなたを憶えるためよ。ここにいるあなたが本当にあなただって事を確認して、あなたの事を憶えるため。あなたが本当にあなたなのかわからなくなっても、確かめられるようにって……」
和人は少し驚かされた。詩乃の舌の動きは、まるで何かを憶えようとしているような動きだと思っていたけれども、本当にそうであったらしい。ここにいる自分が自分であることを確認するため、自分のありのままを憶えるため――詩乃らしい言い草だった。和人と身体を重ねようとしている詩乃は、いつもの詩乃だった。それが和人を確かに安心させてくれて――詩乃への大きな愛おしさを抱かせた。その愛おしい気持ちは、若干の悪戯心となって口から出る。
「なんだか
詩乃はむっと膨れっ面をしてみせた。茶化されて気に障った部分があるようだ。
「む、貪ってなんかないわよ。そこまで品の無い事はしてないわ」
「えぇ~。いつも以上に詩乃は俺にがっついてるよ。すごく貪欲にがっついてる」
詩乃は喉から「うぅ~」という声を出した。やはり貪欲になっている、がっついている事に自覚があるようだ。図星を突かれて悔しい思いをしているのか――和人が考えた直後に、詩乃はしゅんとした顔になった。
「……だって、こうでもしないと憶えられないんだもの。あなたの事、あなたの身体……あなたを憶えるのに必死なんだからね、これでも」
紅く染まる詩乃の頬の上にあるその瞳の中にも、夕日は差し込んでいたが、一際不安の光が強く瞬いて存在を主張していた。それと自身の瞳を合わせた和人は「ん」と喉を鳴らす。
始める前に、詩乃はとても不安そうにしていた。ここにいる自分が本当に自分なのか。自分に異変が起きたあの時に、自分が自分ではなくなってしまったのではないかと、言っていた。その不安を解消してやろうと思ったからこそ、和人は詩乃と身体を重ねる事を選んだのだ。守らなければならない詩乃を、大切で愛おしい人の不安を取り除き、心から安心させてやるために。自分は自分であると教えてあげるために。
思い出した途端、和人は胸にすまなさが湧いてくるのを感じた。茶化すべきなんかじゃなかった。彼女は必死に覚えようとしてくれているのだ。伴侶と認めた自分という男性の事を。
「ごめん、詩乃。茶化して、からかって悪かったよ」
詩乃の目が若干見開かれる。謝られる事を想定していたわけではなかったようだ。お詫びと言える事を伝える。
「詩乃が俺を憶えてくれるんなら、どうやってくれて構わないよ。君が俺を憶えるためなら……何やってくれたっていい」
「……本当に?」
「あぁ。まぁ、あまりに過激な事をされたり、自動ログアウト級な事をされたりするのは困るけど……詩乃の胸を満たしてやれるんなら、俺は構わないよ。君に、任せたい」
そう言うが、それもまたいつもの事を言っているに過ぎない。自分はいつも詩乃に身体を重ねる事を頼まれる側であり、詩乃に頼んだことはない。身体を重ねる時はいつだって詩乃頼み、詩乃任せ。詩乃もそれをわかっているとは思うが、面と向かって言われるのは初めてなせいか、えらくきょとんとしてしまっていた。だがそれも数秒間の出来事で――やがて詩乃は得意げに微笑んだ。
「あなたがそう言うって事は、思う存分がっついちゃって良いって事ね」
「そういう事です。姫様のやり方に身を委ねますよ、今回は」
「わかったわ。それじゃあ――」
意を決したように、詩乃は和人のズボンに手を伸ばした。驚く和人そっちのけでぐんとズボンをずり下げ、下着も巻き込んで膝上くらいにまで下ろす。包むものを無くされてしまったので、和人の陰茎が露になった。夕方の冷たい空気に下半身が晒され、若干の寒気が身体に走る。……しかし当然というべきか、そうなっても性器はいきり立ってはいない。
「ちょ、詩乃」
直後に詩乃は和人の陰茎をぐっと掴んだ。いつにもなく悪戯心に満ちたような表情を浮かべた顔を、そのまま一気に近付ける。和人が驚いた時には、既に詩乃の吐息が陰茎にかかるくらいになっていた。
「私に委ねるんでしょう。なら、任せて頂戴」
そう言って詩乃は、まだいきり立つ前の和人の陰茎をその舌で舐め始めた。ぬるぬるとしていながらもつるつるとしている舌が陰茎の裏側を這い廻り、和人は思わず声を漏らす。
「う、うぉ、うぐぅ……」
陰茎どころか、下半身全体にじんじんとした熱さに似た感覚が走っている。そして頭の方には電気に似た快感がぴりぴりと伝わってきている。詩乃の舌が陰茎を中心に大きな快感と快楽を起こさせ、下半身全体に行き渡らせていた。詩乃は時々和人を上目遣いで見上げながら、和人の陰茎を舐め廻していく。やがて舌が亀頭のところまで来ると、彼女は口をそっと開け、そのまま口内へ和人の陰茎を突っ込んだ。
「うぉあっ」
たまらず和人は声を上げた。口が塞がっているために何も言えない詩乃が、また上目遣いで見てきている。何かを問いかけてきているかのような表情だ。どうかな、気持ちいいかな? そう言おうとしている事が、和人はすぐに分かった気がした。
「詩乃……し、の」
和人の返事を聞くまでもなく、詩乃は舌も口も動かして、和人の陰茎を出し入れを繰り返し始めた。人間以外の動物が行う事は決してないとされている、雌が雄の性器を口に入れて刺激する行為。それが詩乃によって行われているという事に、和人は中々付いていけていなかった。
「んっ、ん、じゅる、じゅ、むく、じゅるるっ」
詩乃の口の中は驚くほど温かく、ぬるぬると粘っこくて心地が良い。彼女が動く度にじゅるじゅるという粘っこくて淫らな音が鳴り、陰茎が先走り液と唾液で包み込まれる。詩乃の膣内に挿入した時とはまた違う感覚と快楽が発生し続け、和人の下半身を包み込んでいる。
そもそも詩乃は口が小さい方だから、和人の性器を入れているだけでも精いっぱいのはずだ。歯を当てないように気を付けるのも、舌を動かすのも相当きついだろう。そんな予想が出来ると、和人は陰茎がいきり立つのを感じた。しかし上に向かってそり立つことは、詩乃の口の中に入れているせいでなかった。がっちりと詩乃の口の中に、陰茎は固定されてしまっているようだった。
そして詩乃の指が陰茎の根本付近をしごくように動いたその時、和人は下半身の最奥部から込み上げるものを感じた。かなりの速度で動くそれは、一気に陰茎のところまで行く。
「詩乃、しの、出るぞ、で、るッ」
思わずがしりと詩乃の頭を掴んだ直後に、陰茎に達したそれは、亀頭から精液となって飛び出した。いつもならば詩乃の膣内の奥である射精場所は、詩乃の口内だった。電撃のような快感に軽く痙攣した後に、和人は詩乃に向き直った。詩乃の口の中に射精してしまった。大丈夫だろうか。
「ん、ん、ごく、こく、ごく」
下半身にいる詩乃を見て、和人は思わず息を呑んだ。陰茎から口の中に精液をぶちまけられたであろう詩乃は、何かを飲み込むような音を喉から出していた。どうやら、精液を飲んでいるらしい。
「詩乃、そんな、無理するなって……」
本来口の中に出されるものではない精液は、飲むに耐えられるようなものではないはずだ。それを詩乃は無理して飲んだ。いらぬ無理を彼女にさせてしまった。そんなふうに思っている和人の、その陰茎を口の中から出すなり、詩乃は大きく息を吐いた。一滴残らず飲んでしまったようだ。
「これが……和人の味だったのね」
「大丈夫か。そんな無理して飲まなくたって」
「大丈夫よ。VRのものっていうだけあって、そんなに悪いものでもないわ。まぁ、美味しいわけでもないけれど……」
現実世界でやってたらヤバい事になっていただろう。和人は冷や汗を掻きそうだったが、それを消してきたのも詩乃だった。身体を上げてきた詩乃は口元に手を添え、熱っぽい息を吐く。
「でもなんだろ……頭がぼーっとなってる……あなたの
そう告げる詩乃の頬は紅みを増しており、本当に熱を出しているようにとろんとしていた。それが淫らで艶っぽく思えて、和人は勃起感が突き上げてくるのを感じていた。
「憶えちゃったか、俺の
「えぇ、一回で憶えられた。けど……」
詩乃はもったいぶるように言うなり、ウインドウを開いて操作を加えた。いくつかの操作が終わってウインドウが閉じられると、詩乃の身を包む装備が全て白い光となって消え、詩乃は一糸纏わぬ姿となる。装備全解除をして裸になった詩乃が、和人の瞳いっぱいに映り込む。何度も見てきている詩乃の身体。全体的にほっそりとしているけれども、肉が付いていないわけではなく、肉が付きすぎているわけでもない。
まるで丹精込めて磨き上げられた美術品や芸術品のようにも感じられるその裸身の下部に、和人は目を向ける。自分の場合は陰茎のある、詩乃のその場所には縦一文字が割れ目がすっと入っており――入り口付近が愛液でびっしょりと濡れていた。
その様子を和人が理解したのを把握したように、詩乃は膝立ちで歩いて和人に近付き、やがて馬乗りになった。先走り液と精液と唾液に包まれている亀頭の先端が、愛液に包まれる詩乃の膣の入り口と触れ合い、ぷちゅりという音が鳴る。
「口の中だけじゃなくて、こっちでもう一回憶えさせて……和人のを、しっかり憶えるから」
「詩乃……ッ」
どこまでも貪欲に、どこまでも執拗に和人を求めている詩乃。もう和人が欲しくてたまらない――その気持ちが詩乃のその瞳から、声色から、全身から感じられた和人も、同じ気持ちを抱く。詩乃の膣内に突っ込みたい。SAOの時からずっと一緒に歩んできている伴侶の、自分だけが入れるその場所に、入りたい。
一つになって、詩乃に自分を憶えさせたい――そんな感情が和人の頭の中を塗り潰すと、和人は手を詩乃の腰の辺りに延ばして掴み、そのまま一気に下方向へ引き寄せた。その時力強くいきり立っていた和人の陰茎は詩乃のスリットを割り、蜜が絶えず溢れ出す膣内へ入り込み、子宮口を叩いて止まった。
「――んくあッ、んあ――ッは」
次の瞬間、詩乃は声を上げてぶるぶると痙攣し、陰茎と膣の隙間から蜜を噴き出させた。強引にやってしまったが故なのか、絶頂させる事に成功したらしい。SAOの時の初回はそうでもなかったけれど、確か二回目あたりからだ。詩乃が和人の性器を挿入されるだけで絶頂するようになったのは。
そしてそれはALOの時も変わっておらず、詩乃は挿入するだけでいった。《SA:O》になってからはどうだろうと軽く疑問だったが、SAO、ALOの時と変化がないと言える。
「いきやすいな、詩乃って」
痙攣を終えた詩乃は涙目になって、呟くように答える。相当強く来たらしい。
「だって、だってぇ、かずとの、気持ちいん、だもん」
「これが俺のだよ。何度もやってきてるから今更感あるけど、しっかり憶えてくれ」
詩乃は頷き、微笑んだ。そこから言われてもいないのに、和人は自分の腰を突き上げ始めた。詩乃は最初は驚いたような声を出していたが、やがて和人と同調するように腰を振り始める。ぐちゅん、ぶちゅん、ずちゅんと、液体の跳ねるような淫らな音が連続して鳴り続け、ベッドがぎしんぎしんと軋む。
「ふぁっ、あぅっ、あんっ、あぁっ、あくっ、あうっ、ひあぅっ」
「んっ、んっ」
標準体型であるものの、
だが、この締め付けが和人は気持ちよくてたまらない。詩乃より身体が大きい女性、小さい女性では感じる事の出来ない絶妙な締め付けがあるからこそ、和人は詩乃と身体を重ね続けてきているようなものだ。いつも詩乃を満足させるつもりでやってきていたが、その中で自分自身も求めていたものがあったらしい。
「あうっ、あんっ、ぁんっ、あぁんっ、うぁっ、うぁうっ」
詩乃は腰をリズムよく上下させ、和人の陰茎の出し入れを繰り返す。周囲は既に和人の陰茎から出る先走り液、詩乃の膣穴から出る愛液が混ざり合ったものでぐしょぐしょになっているが、いつもの事なので気にしない。仮想世界であるが故にすぐ乾くから、いくらでも汚せるのだ。その中で和人は、上下する詩乃の胸、そこにある乳房に目をやった。
仮想世界の物ではあるが、現実世界のそれを直にアバター化しているSAOのものを使っているために、現実の身体と性質も外観も変わっていないのが今の自分達だ。その現実世界の詩乃と変わらない目の前の詩乃の乳房は、上下運動を繰り返す彼女の身体に合わせてぷるぷると揺れ動いていた。
突く度に揺れてくれるものだから、それがどうにも気になってしまい、和人は咄嗟に両手で詩乃の乳房を掴んだ。詩乃はびっくりしたような反応を示したが、腰を振るのをやめなかった。
「ひゃああうっ、ふ、あぁ」
「詩乃の……胸……」
SAOの時から見てきている詩乃の乳房は、決して大きくはない。直葉や
ほっそりしていて丁度良く引き締まっている詩乃の身体の中で、唯一肉がたっぷりと乗っているところ。その柔らかさと心地よさは、どんなに大きな乳房からも、感じる事は出来ないだろう。これは詩乃だけのもの――詩乃と身体を重ねられる自分だけのものだ。
「やぁ、かずとっ、むね、むね、だめぇっ、だめ、え」
「え、なんで駄目なんだ」
詩乃の顔に少し申し訳なさそうな様子が浮かんだ。言葉なく謝られている気分になる。
「だって、わたしのむね、大きく、おっきくない……全然、おっきくないからあ」
だから、触らないでほしい。詩乃はそう頼んできているのがわかった。大きくない胸をしているのが、彼女にとっては恥ずかしい点なのだ。しかし、和人は決して詩乃の乳房の有様に不満を抱いてなどいない。首を横に振って、そんな事は無いよと言葉なく伝える。
「大きくなくてもいいよ。俺、詩乃の胸、大好きだ」
「ふぇ、あ、ふあああっ」
それに、詩乃が触らないでほしがっているのは、大きさの問題だけではない。小さめのおかげなのか、詩乃は乳房が性感帯だ。ちょっと触れるだけでびくびくするくらいに、彼女は乳房で快感を得る。小さめの詩乃の乳房は、詩乃を気持ちよくさせるところなのだ。そしてその中で最もすごいところに狙いを定めて、和人は手を再度伸ばした。
「はっ、あぁっ、ひうあああああっ」
そこを刺激されるなり、詩乃は痺れたように身体をびくつかせた。詩乃を絶頂しかけさせたのは、詩乃の小さめの乳房の真ん中で存在を主張している、肌色に近しい桃色をした乳首だった。その乳首を和人が指で摘まんであげた途端に、詩乃は激しい反応を示し、膣内を狭めさせた。
SAOで最初に身体を重ねた時に知ったが、詩乃の一番の性感帯は乳首だ。とても綺麗な色と整った形をしている彼女の乳首は、詩乃をたっぷりと感じさせる性質を持っている。その感じやすさはSAO、ALOと回数を重ねるごとに増して言っているようで、今は最初より遥かにすごい事になっているようだ。
「詩乃ってば憶えやすいな。乳首でこれだけ感じるんだから」
「んああ、つまむの、だめ、いじっちゃ、だめぇ」
そんな詩乃の言葉などあっさり無視し、和人は詩乃の乳首を指先で弄繰り回した。最初からつんと主張している詩乃の乳頭は少し触っただけで硬くなり、強い弾力を帯びていた。どんなに揉んでも柔らかくならず、寧ろもっと硬くなろうとする。こね回す度にくりくり、こりこりとした弾力を指先に返してくるものだから、和人は中々詩乃の乳首から手を離せない。ずっと触っていたいくらいだ。
「ひぐっ、いうっ、あうっ、はぅ、ううっ、んぁぁ」
「詩乃、よく憶えるんだぞ。俺にやらせるとどうなるかって」
また悪戯っぽく言うなり、和人は上半身を起こし、硬くなった詩乃の乳首を口の中に入れた。
「んああああうッ」
ひと際強く詩乃が鳴き、その身体は電撃に打たれたようにびくつく。詩乃は乳首の刺激に弱いが、その中でも口による刺激にものすごく弱い。その証明をするかの如く、和人は舌と口そのもので詩乃の乳首に刺激を与え始める。
「う、あぁ、あぅ、ひぐう、んううううッ」
舌先で乳頭をころころと転がし、たまにちうと弱く吸い上げたりすると、詩乃の腰の動きが止まった。乳首でよく感じるがために集中し、乳首の時は全身の動きが止まるのだ。そのフォローをするように、和人が腰を突き上げてやると、ぎゅうぎゅうと詩乃の膣壁は締め付けてきた。女性の乳首は子宮や膣と連動しているという話を聞いたことがあるが、それは真実のようで、詩乃の場合はかなり顕著なようだ。
「ん、んぅ、ひぅ、ん、あああああああああああああうッ」
そして和人が軽く詩乃の乳首を噛んでやると、その身体は一気に強くびくつき、口から大きな声が漏らされた。今のでかなり強く絶頂したらしく、既にぐっちょりになっている膣から、和人の陰茎を押し出してしまわんばかりの大量の愛液がどろどろと流れ出てきた。しかしそうであっても、詩乃の膣はしっかりと和人の陰茎を銜え込んで離さなかった。詩乃の和人を憶えるという意志が、膣壁にまで現れているようだ。
「詩乃、派手にいったね」
「い、ったぁ……あなたが、あんまり気持ちよく、してくる、からぁ……先に、いっちゃあ……」
「詩乃ってば、本当に乳首が弱いんだなぁ」
「誰のせいで、こんなふう、なったとおもってぇ……」
和人がその答えを出すよりも先に、詩乃はその唇を和人の唇に重ねてきた。舌を入れずに離すと、真っ赤になった頬で、詩乃は頼み込んできた。
「けど、わたし、まだいけるから……かずとも、わたしと……一緒にぃ……」
「あぁ、次は一緒だッ」
和人は詩乃を押し倒し、彼女の脇腹辺りを掴んで一気に腰を激しく前後に動かし始めた。今の絶頂のおかげで詩乃の膣内はふやけたように柔らかくなっていたが、締め付けは止んでいなかった。しっかりと和人そのものを憶えようとしているように、或いは和人専用になろうとしているように、和人の陰茎を締め付けている。
「あっ、あぁっ、あうっ、ふああぅっ、んあっ、あぅッ」
「しのっ、詩乃ッ」
「かずとぉっ、かず、とぉぉっ、かずとぉッ」
腰の前後運動は止められそうにない。突く度に、突き上げる度に強い快感が下半身どころか全身に広がり、射精したい気持ちが強く出るが、中々射精そのものには繋がらない。もっと刺激が必要だ。もっと詩乃が、欲しい。和人はいつも以上に夢中になって、詩乃の膣を突く。あまりに激しく掻き回すせいで、詩乃の膣内は愛液で溢れ返らんばかり。和人は愛液を突き破って、詩乃の子宮口を叩いていた。
「かずと、おぼえ、おぼえてぇっ、わたしの、わたしのを、おぼえてぇッ」
「あぁ、あぁ、憶えるッ、憶えるよっ、詩乃のかたち、詩乃の身体、全部ッ」
「わたしもっ、おぼえるっ、おぼえちゃうっ、あなたの、だいすきな、かずとぉッ」
「おれも、憶えるっ、きみを、だいすきな詩乃をッ」
その時、腹の奥で燻っていたものが一気に込み上げてくるのを感じた。詩乃で口でしてもらった時のように上がっていき、下半身へ、詩乃の膣内にいる陰茎のところにまで到達しようとしていた。そして詩乃も、腰を振りながら、ふるふると震えていた。
「かずと、かずとぉ、たしっ、わたしっ、すごいっ、すごいのッ、きちゃうッ」
「俺も、おれもくるッ、だから、一緒にぃッ」
「い、こうッ」
二人で同時に言った次の瞬間、
「んぐあああッ」
「んあああああああ――――――――――ッ」
詩乃が大きな声で叫び、思い切り和人の勃起した陰茎を締め付けた。
それが引き金となり、和人の亀頭の先端より高熱の精液が吐き出され、詩乃の子宮の中に流れ込んだ。この世界に来てから一度もしていなかった影響か、和人の射精は詩乃の膣内を精液で満たし切っても尚続いた。やがて和人が大きく呼吸をしながら陰茎を引き抜くと、詩乃のスリットからどろどろと白い精液が流れ出てきた。かなり沢山出したのは確かのようで、和人は腹の中に何も感じなくなっていた。
「う、くぅ」
一気に疲労感が来て、和人はベッドへ倒れた。丁度そこは中に出されたまま仰向けになっている詩乃の隣であり、二人並んで寝転がっていた。
「和人ぉ……」
呼ばれて、和人はうつ伏せになったまま横を見た。疲れ切ったような顔に微笑みを浮かべた詩乃がそこにいた。
「詩乃、憶えてくれたか……?」
「えぇ……ばっちり憶えられたし、安心した。こんなに気持ちよくしてくれて、幸せにしてくれるのは……あなただけよ、和人。私としてくれたあなたは、いつものあなたね……」
和人もまた、顔に笑みを浮かべた。ここに来る前には、自分が自分でなくなっているような気がしていたけれど、その不安を詩乃が取り去ってくれた。詩乃の不安を取り除こうとしていた自分の不安を、詩乃は取り除いてくれたのだ。
「そうだって言っただろ。俺は確かにここにいる。君の隣に、君の近くにいるから……安心してくれ」
そう言った和人が手を伸ばし、詩乃の頬を覆うと、詩乃は気持ちよさそうに笑んで、自らの手を和人の手の上に乗せた。彼女の持った温もりが全身に広がり、和人はゆっくりと目を閉じた。