俺はゆっくりと唇を――――重ねた。
互いのそれを重ね合わせるだけの軽いキスだ。クロとの魔力補充ではさんざん舌をからめあっている俺のキスとは思えない。
キスと同時に雪菜の体を包み込むように抱きしめる。雪菜も同じように手を回し、俺たちは今できる限界まで互いの体温を確かめ合う。
それから数秒、俺たちはキスを終える。しかししっかりとくっついたままなので、雪菜の顔と俺の顔は5センチも離れていない。
雪菜は俺の胸に顔をうずめ、
「……好きです、先輩」
死ねるよ、これ。可愛すぎます。
顎をかすめる雪菜の髪からはシャンプーのいいにおいがする。しかもサラサラ。
俺の髪、同じシャンプーで洗ってるよね? こんなにサラサラになんないよ?
いいにおいもしないよ?
女体の神秘に感激していると、雪菜が俺のズボンのベルトをいじっていることに気が付いた。さっそくしてくれるんだろう。
やってもらうのは嫌じゃない。つか、やってほしいけど、どうせなら今日は、
「あー、待ってくれ、雪菜」
「え? どうしました?」
「今日は俺からやるよ」
今日は俺が責めに回りたい。
って、あれ? なんでそんなに不思議そうな顔してるのかな?
「えっと、どういう意味ですか?」
「いや、そのままの意味だけど?」
「私、その……女の子なんですよ?」
「知ってるけど……」
この子を男なんて言うヤツは俺が殺す。まずいな。何がまずいかわからないけど、とりあえず雪菜にベタベタやん、俺。
つか、雲行きが怪しくなってきたぞ。
「あははは、そうですよね。じゃあ先輩がするなんて無理じゃないですか」
「……え? なんで?」
何だろう、このやり取りは。心の中で盛り上がってたムードが一気に吹き飛んだような気がするんだけど。
「な、なんでって……私、女の子だから……その、おちんちん、ないですよ?」
「はあ!?」
ちょっと何言ってるのかわかりませんね。
俺の評価はそんなに低いんですか? 男に興味がある変態なんで思われてるんですか? もしそうなら、そんな男に好きだなんていう雪菜も相当だけど。
「いや、違うから!! 俺にソッチの趣味はない!! 俺が言ったのは、雪菜が俺を気持ちよくしてくれるみたいに、俺も雪菜を気持ちよくするって意味!!」
「ど、どうやってですか?」
「そりゃあ……俺が気持ちよくなるところと同じところを弄って?」
「あ、いえ、だから私には―――」
「そんなことは知ってるよ!! これギャグじゃないよね!?」
ある可能性に気が付いた。
「雪菜、お前って、自分でしたことある?」
「したこと?」
首をかしげる雪菜。はっきり言うしかないか。
「だから、自分で自分のアソコとか胸を弄ったことはあるか? ってこと」
「え、ありません、けど……?」
わーお、マジか。オナニーの経験ゼロか。
考えてみれば、雪菜の性知識は学校で習う程度しかない。しかも性格は超真面目。アダルトサイトなんて見ないだろう。
この状態で召喚され、頭に入れた性知識が、俺がクロを襲わないための男を悦ばせるものだけだったとしたら。
「こうなるのか」
「どうしました?」
雪菜ちゃんは白いキャンパスのようなものだ。や、ペニスの扱い方を学んでいる時点で違うか。言い方を変えよう。
自分の体についてほとんど知らない状態なんだ。どこを触れば気持ちいいか、そもそも気持ちいいという感覚すらも知らない。
よく官能表現で女の子のことを自分の色に染め上げる、という表現がされるが、雪菜の場合はそれがもっと深い。
真っ白な新雪を初めての快楽という足で踏み荒らすんだ。俺が。
そう思うと体がゾクゾクと震える。
「雪菜」
「は、はい」
「これから、俺が今言ったことの意味を説明する。雪菜の体を使って、な」
「私の体を使って……? いやらしいことを、するんですか?」
「ああ。だから俺の言うことに従ってほしい。もちろん無理にとは言わないけど」
「大丈夫です。先輩になら、何をされても平気ですから」
だからそんなこと言われたら死ぬって。悶え死ぬよ。男が言われたいセリフtop10に入ってるだろ。
「じゃあ、まず、キスしよう」
思いっきり、深いヤツを。
「分かりました」
雪菜は目を閉じる。雪菜は知らない。キスは唇と唇を合わせるだけではないという事を。
まずはそれを教えてやろう。それは毎日訓練してるしな。
最初と同じようにやさしく重ねる。
雪菜が俺の体に腕を回してくるが、俺は片方を雪菜の頭、片方を腰に回す。もうこれで逃げられない。
俺はいきなり舌を口内に挿入する。リラックスしていたらしくまったく拒まれることはなかったが、雪菜の舌をつついた途端反応ががらりと変わった。
「~~~~~~っ!!」
何とか俺と離れようと暴れる雪菜。しかし、まわした腕に力を入れることでそれを許さない。
「ちゅううぅぅぅぅぅ!」
「んぅ! んぐぅぅぅぅ……っ!」
彼女の舌に吸い付いて吸い上げてやると抵抗はどんどん弱々しいものへと変化していく。
雪菜もやられてばかりではない。見よう見まね、拙いながらも舌を絡ませてた。
「ちゅ、れろぉ……ちゅぅ……」
「れろ、んぅ……ん、れろぉ……」
最初は戸惑っていたその顔は早くも楽しんでいる物へ、背中の雪菜の手に導かれるまま、互いに向かい合っていた姿勢から雪菜を下にして押し倒すような格好になる。
ポンコツ顔は雌の顔に。腰をくねらせモゾモゾ動いている姿はなんとも言えない。
この刺激に慣れたな。じゃあ次だ。
俺は自分が上にいることを生かしたことをすることにした。
口の中でためておいた大量の唾液を流し込む。
大分慣れてきていた様子だった雪菜は、再び震え始める。唾液を押し戻そうにも位置的にそれは不可能、口の中に溜まる一方だ。
さらに言えば、唾液を流し込みながらも舌で犯すのをやめないため、ぴちゃぴちゃと卑猥な音がどんどん大きくなる。
見開いた眼は涙目で俺を見つめている。声は出せないが、心の中ではやめてほしいと思ってるのかもしれない。
ごくっ、と雪菜の喉が動いた。
口の容量の限界を迎えた雪菜に残された道はこれしかない。
俺と雪菜の唾液が混じり合ったもの、それを少しずつ飲み干していく。俺のストックはもう切れたため量が増えることはないが、雪菜は飲みこめるだけすべて飲みこんでしまった。
ここでようやく俺は口を離す。
「はぁ、はぁ、とりあえず、こんなもんだな」
「はぁ、はぁ、ふぅぅ、ひぃ、これ、なんです、か?」
「キスだ。大人の」
「大人の、キス……?」
「そう。どうだった」
言ってて、意地の悪い質問だと思った。
「わかんない、です。こんなの初めてで、でも、舌をからめるとボーっとして、吸われるとビリビリして……」
答えてくれないと思ったけどしっかり答えてくれたな。熱に当てられて思考能力が低下してるのかな?
「雪菜、次はここに座ってくれ」
「え……?」
俺はベッドの真ん中に足で輪を作るように座り、その中心を指さした。
「……わかりました。そこでまた、私の知らないことをするんですよね……?」
だから……っ! そう言うこと言うなよ……っ!!
可愛すぎんだろうが。
防弾制服は短いスカートなので、座る時にも注意が必要。だってパンツが見られちゃうから。
という事を今知った。雪菜のパンツ、薄いピンクか。了解。
……何が?
相変わらず独り言がひどい。そして何の躊躇もなく寄りかかってくる雪菜もおかしい。や、俺もためらいなく腰に腕回してるし、そもそもうれしいけどな。
ふむ、何しようか。
早くしないと、2人も帰ってくるだろうし。帰ってきたら困……るのか? むしろ混ぜろって言われたら拒否権ないじゃん。何そのパラダイス。
頭の中は大混乱。何となく雪菜の頭を撫でてみる。
なでなで。
「はう……」
心地よさそうにして……油断してると大変なことになるぞ。
「あ、今度は胸ですぅぅぅぅ!! 待……っ! なんでそんなとこ舐めて……!? ひぁっ、あっ、せん、ぱっぃぃぃ!」
胸に触ると見せかけて、白い首に吸い付いてみた。最初は一カ所を重点的に舐め吸って、赤い痕をつける。その次に根元から舌の先でなぞるようにしてやると甘い声を漏らす。
「ごめん、おいしそうだったんでつい」
「お、おいしそう? 私の首が、ですか? そんな訳―――」
「いや、おいしいよ? こうやって……」
首への攻めを再開する。
「だか、らぁ! そん、な、ところっ! おいしくなんて、ない、ですぅっ!」
すっかりいじめられたことで真っ赤になった首筋。これは俺が舐めただけじゃなくて、雪菜の興奮のせいでもあると思うんだ。
「もう、真面目にやってくださいよ先輩」
「はいはい、分かったよ」
正直、エッチなことしてるのに真面目にっていうのは矛盾してると思うけど。
「じゃあ、お望み通りするけど、その前に服脱いだ方がいいかな。皺になるかもしれないし」
「あ、はい、分かりました」
上を脱いで上半身裸になる雪菜。ちなみに薄いピンク。下とお揃いですね。
正直、脱がせてみたかったけど、脱いでくれって言っちゃったからなぁ。次に期待しますか。
思えば、女の子の胸を見るのは初めてだな。そんなに見る機会があるもんでもないけどさ。フェラさせておいて見たことはなかったそれが、今、自分の自由にできる位置にある。
俺、雪菜に顔見られてなくて良かった。絶対気持ち悪い顔してる自信がある。
ぶっちゃけ、キス以外に関してはこっちも素人だからな。慎重にいかねば。
俺は、ちょうど手のひらサイズの柔肉を包み込んだ。
や、柔らかい……!!
こんなにやわらかいんだ、女の子の胸って。
感触を確かめるように5本の指に力を込めると、お椀型のそれに指が沈み込んでいく。楽しくなって繰り返し繰り返しもみほぐしていく。
って、なんか雪菜がやけに静かなんだけど?
手を止めずに雪菜の方に意識を向けてみる。
「ふぅぅぅ……ふぅぅぅぅ……うっ……ふぅっ……」
息が荒くなってる。
「どうした? 息、荒いぞ」
「なんでもっ、ないです……っ! 大丈、夫、ですからっ」
「そうか」
必死に声を押し殺してる雪菜がたまりません!
体もだんだん汗ばんできている。窓を閉めきってるせいか、雌の臭いが濃くなってきたな。俺もどうにかなっちゃいそうだ。
よし、手に込める力を強めてみよう。具体的には、これまでの乳房の形が変わらない程度から、牛の乳しぼりをするくらいに。うん、例えが全く分かんない。
「くうぅぅ! ひゃぁぁ!! あ、せんぱ、い……! これダメ、ダメです!」
「ダメ? 何が?」
「分かりませ、んっ! けど、ダメなんです……っ!」
しっとりと汗にまみれている上質の絹のような肌。熱を持ち、スイッチが入っていることが分かる。
荒々しく胸を揉みしだきながら感じてくれていることに安堵する。
というか、少し感じすぎじゃないですか? 胸もまれただけでこんなに感じるもんなのか?
「先輩っ、待ってっ、ストップして、くださいぃ……!」
無視して人差し指と親指で両胸の中央にある突起をくにゅっと摘まむ。
「ひああぁぁぁぁ!」
面白いように跳ねる。声を我慢することもできないで首を振り、必死に快楽を逃がそうとしている。
あまりにも暴れるものだから、片手を胸から放し腰に回して固定する。物足りなくなってしまわないように、2本の指でこねくり回すのも忘れない。
くすぐるように、撫でるように、弱くねじるように、小指の爪ほどもないピンク色の果実を弄るだけで、雪菜は普段のまじめな顔をだらしなく緩める。
それがたまらなく愛おしい。
「雪菜、気持ちいい?」
「わかんないっ! わかんないです! ひぅ! こんなっ、くひっ! こんなの……っ!」
「じゃあ、わかるまでやんないとな」
「……っ! 気持ちいいです! 気持ちいいですからっ!! 一回やめっ! あっ! てくださいっ!」
「気持ちいいのか? それじゃあ、もっとやってあげるよ」
食べごろの果実だった乳首は、熟れすぎてしまったかのように固く、コリコリになった。それを弱くつかみ引っ張る。
「そ、んなぁぁっ! ひっぱらないでぇ……!」
腕に合わせて雪菜の胸が動いていく。だけど、これは俺が望む展開じゃない。
腕に力を入れて、強制的に元の場所に戻した。その勢いに指の力が負けて、乳首から離れる。
「くふぅ!! ……はぁ、はぁ、はぁ」
刺激がなくなって、息を整え始める雪菜。
どのくらい時間が立ったんだろう。
2人はまだ帰ってきていないのか。
もしかして、ドアの向こうで聞き耳を立ててるんじゃないのか。
一瞬頭をよぎったものは、無防備に晒されている雪菜のパンツが目に入った時にはすべて忘れていた。
あの最奥、女性の一番大事な部分、そこがまだ残っていた。
俺は、無意識のうちにその場所に手を伸ばしていた。
初めての全編エロシーン。
そして次回に続く。