※この作品はR-18です。

異世界ハーレム奮闘記   作:文房具

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前書いたものを修正しただけなので、結構無理がある感じになってしまっています。


武偵殺し 編
通学路にて


寝坊した。

 

全部昨晩の行為が悪い。

 

昨日あの後、アスナさんがダウンしてしまったが、体中色々な液体で汚れていたため、アスナさんの回復を待ってシャワーに連れて行ったり、同じく汚れてしまったシーツを取り替えたりと、最終的に寝たのがかなり遅くなってしまった。

 

さらに言えば、今朝は散々だった。

 

疲れ果ててそのまま布団に入った俺達2人。朝ご飯を作るはずの俺とアスナさんが一緒にダウンしたからいつまで経っても朝ご飯が出てこない。

 

不審に思ったクロは俺の部屋の様子を見に来る。するとそこには1つのベッドにぎゅうぎゅうになって眠っている俺達。

 

あろうことかクロは、俺たちを起こすのではなく一緒に布団に入ってきた。

 

中々クロが戻ってこないものだから、今度は雪菜が様子を見に来た。

 

そこで、抱き合って眠る俺たちを発見する雪菜。

 

激しく動揺した雪菜は雪霞狼で俺をぶん殴って起こしてきた。

 

以上、狂三さんの刻々帝(ザフキエル)、一〇の弾(ユッド)の能力である『撃ち抜いた対象の過去の記憶を伝える』で俺が知ったこの朝の一連の出来事だ。

 

や、マジ狂三さんチート。なんだよその能力。武偵の中でも読心能力者(サイコメトラー)が優遇されてる理由がよくわかった。

 

ぶっちゃけ、時間を無意味に消費してほしくなかったんだけど、シャレでは済まない威力の殴打を受けた理由を知りたいと思ってしまったんだ。仕方ないね。

 

そもそも、その時間は俺が出すことになるんだから別にいいんじゃね?

 

「翔君! 終わった!?」

「ん? ああ、終わった」

 

考えている間にも手を止めなかった俺。手元のフライパンではベーコンは焼いている。程よく焼けたそれを、野菜が盛られた皿の上に移す。

 

時間もないし、今日の朝は手早くトーストとサラダ、ベーコンと簡単な品目になっている。

 

「食べたらすぐに出発してね!」

 

アスナが言うと、みんなすぐに手と口を動かし始める。

 

俺、食べるの遅いし最後になるぞ?

 

「じゃあ、翔君、先行くからね。鍵、お願いね」

 

ほら見ろ。やっぱり最後だ。

 

鍵は各個人の部屋に1つずつあるから心配しなくしていいけど、女の子召喚するたびに合鍵が増えていくのはなかなかに不安がある。

 

食器を流し台に押し込んで……いや、さっと洗っていくか。

 

5分後、ようやく家を出た。遅刻ギリギリだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの自転車に爆弾が仕掛けてあるなぁ」

 

あ、唐突でわかりません?

 

家を出て数分、目の前を爆走する自転車が通り過ぎて行った。それだけだったら遅刻前にはどこにでもある普通の風景に見える。

 

その隣には銃を着けたセグウェイが走行していなければ。

 

この状況はあれだな、緋弾のアリアの一番最初のイベントに似てるな。というかそのままだな。

 

原作1巻、武偵殺しが主人公『遠山 キンジ』に仕掛けた状況と全く同じ。自転車に乗っている生徒はキンジじゃないけど。

 

「ま、いいか」

 

俺はガシャットギアデュアルを取り出しながら、とりあえずそれらを思考の外に叩きだす。

 

あれをどうにかする方が先だ。

 

《PERFECT PUZZLE》

《What's the next stage?》

 

「変身」

 

《Dual up!》

《Get the glory in the chain! PERFECT PUZZLE!》

 

「よっと」

 

《高速化》

 

俺は高速化のエナジーアイテムで加速、自転車に肉迫する。

 

目の前には俺を邪魔するおもちゃがある。

 

「な、なんだお前!? こっちに来ちゃ駄目だ!」

 

少年が俺に気が付いたのか、声を張り上げている。

 

その理由は単純。セグウェイに固定してある銃口が俺に向かっているからだ。

 

でも、問題ない。

 

放たれた銃弾を全てベレッタによる銃弾撃ちビリヤード で迎撃。弾いた弾が男子生徒に当たらないような絶妙な角度で撃ちこんである。

 

その勢いでセグウェイの銃座も全て撃ちぬいてしまう。

 

これでセグウェイは全滅。俺、チートですね。

 

さて、次は爆弾解除をしたいところだ。

 

「どんな爆弾なんですか?」

 

爆走する自転車の横を猛スピードで駆ける仮面ライダーパラドクス。中々にシュールだ。

 

「プラスチック爆弾!! この量だと車だって吹き飛ばせる!!」

「時限式ですか?」

「いや、減速すると爆発する仕掛けになってるらしい! さっきのセグウェイが合成音声でそう言ってた!!」

「ふむ」

 

さて、どうする?

 

パーフェクトパズルの能力はエリア内の物質の操作。もしかすると爆弾の処理なんかもできてしまうんじゃないだろうか……どうなんだろう。できるのか?

 

ちょっと試してみるか。えっと、どうすればいいんだ?

 

すると、

 

「おい! 何やってグェ!!!」

 

少年が俺の方を見る、つまり横を向いた瞬間、空からパラシュートを使って落ちてきたピンク色の髪のツインテールの女の子が少年にぶつかり、少年はその勢いで自転車から投げ出される。

 

自転車は少し進むがバランスを失い横転。速度が落ちたことで爆弾が爆発する。

 

登校時間ぎりぎりで人がいなかったのが幸いだったな。この道が武偵高の生徒以外はほとんど通らない道でよかった。

 

それと、自転車が道路の真ん中に行ってくれたのも幸いだった。建物に突っ込んだら大変なことになってたかもしれないしな。道路には申し訳ないけど。

 

「た、助かった……」

 

少年は倒れた自転車を見ながら安堵の息をついている。

 

「2人とも、怪我はないか?」

「ああ。ありがとう、助かった。えっと……」

「………あなた何者?」

 

少年はお礼を言って、ピンクツインテールはお礼を言わないで俺をじろじろ見てくる。

 

「何者? 通りすがりの仮面ライダーだ」

 

世界の破壊者じゃないからな。間違えないように。

 

「仮面ライダー? 武偵なの?」

「まあね」

「ふうん……それよりも、終わったんだし、顔を見せるのが礼儀じゃないの?」

 

確かに、やましいことがないなら顔を見せるのが筋だな。本当に戦闘が終わっていれば、だけど。

 

「いや、まだ終わってないぞ?」

「「え!?」」

 

いつの間にかセグウェイ15台に囲まれてた。周囲の警戒を怠るなんて武偵失格だな。俺達3人とも。

 

「まだいたの!?」

 

女の子はスカートの中から銃を二丁取り出し、銃口をセグウェイに向ける。二丁拳銃、しかもコルト・ガバメントか。あんな小さい体でそんなことしたら、肩ぶっ壊れるぞ。

 

「あれなんだ? 知ってるのか?」

「武偵殺しのオモチャよ! って、あんたもさっさと抜きなさい!!」

 

いまだに呆けてる少年に詰め寄って喝を飛ばす女の子。

 

「は、はい!!」

 

男子生徒は銃を抜く。

 

俺もベレッタを右手に持つ。遮蔽物がない道路の真ん中。俺は銃弾撃ちビリヤード での防御に徹したほうがいいだろう。

 

仮面ライダーになっている状態で銃を構えるのは格好悪いけど、飛び道具がないから仕方がない。

 

緊張した顔の男子生徒とピンクツインテールの女の子。マシンガン15丁に囲まれていればそう言う顔にもなるだろう。

 

15機のセグウェイは一斉に射撃を開始する。

 

しかし、俺たちに達する弾は存在しなかった。

 

俺が銃弾撃ちビリヤード 、さらに連鎖撃ち キャノンを使っているからだ。

 

連鎖撃ち キャノン。これは、一度弾いた弾でまた別の弾を弾く技だ。

 

銃弾を銃弾で銃弾撃ちビリヤード した場合、弾丸は消滅するわけではない。それを生かして、連鎖的に銃弾撃ちビリヤード をする技だ。

 

もっとも、マシンガン15丁に対してはさすがに心もとない。いざというときは2人の盾になるつもりでいよう。

 

と思っていたが、ピンクツインテールの子が凄まじかった。

 

まるで俺が防御することが分かっていたかのように、自分は攻撃に集中していた。白と黒、2丁のガバメントから放たれる弾丸は外れることなく、効率よく、セグウェイを破壊していく。

 

時間にして10秒にも満たない。それだけの時間で銃声は止んだ。

 

「終わったわね」

「そうだな」

 

ピンクツインテールの子は、銃をくるくると回してスカートの中のホルスターに収めている。

 

「本当に、本当に! ありがとうございました!」

 

爆弾自転車に乗っていた男子生徒は何度もお礼を言ってくれる。

 

「気にする事じゃないさ、な?」

「ええ、武偵憲章第1条、仲間を信じ、仲間を助けよ。それに従って行動しただけよ。後の処理は私がしておくわ」

 

なんか、いい子だな。この子。ちっこいけど。

 

ピンクツインテールの子の言葉に無言で一礼した男子生徒は学校に向かっていった。

 

や、簡単に後処理は受け持つとか言ったけどさ。

 

「あの人、この爆弾事件の重要な証人だろ? ここにいてもらわなくて大丈夫なのか?」

「はぁ? 何言ってんのよ。爆破騒ぎなんて日常茶飯事でしょ? 犯人はもうわかってるし、あとは業者に連絡して道路を何とかするだけよ」

 

忘れてた。ここでの事件は基本、そこに住んでる学生武偵が何とかするんだったな。

 

そして、超能力、魔法が当たり前のここでは、そんなことで驚くなんて甘いってことか。あの男子生徒も、パラドクスの姿に驚いてたのは最初だけですぐに状況説明してくれたし。

 

それにしても、

 

「犯人、分かってるんだ」

「ええ。犯人は武偵殺しよ。間違いないわ」

「武偵殺し、ね」

 

やっぱりな。それ以外答えが返ってきたら激しく取り乱していたところだ。目の前にいる人物が誰か理解したら、そうとしか考えられなくなってたからな。

 

「疑ってるの? 前に逮捕された人は誤認逮捕なのよ。その人は無実。本当の武偵殺しに罪をなすりつけられたの」

 

俺の声色が気に食わなかったのか、ピンクツインテールは少し怒ったような顔になる。

 

「いや、疑ってないぞ。じゃ、俺も行くから」

「待ちなさい」

 

え? なんでしょうか。そんなに強く俺の手を握らなくても……っ。

 

「名前」

「え?」

「あんたの名前よ。仮面ライダーってそのパワードスーツの名前でしょ? あんた本人の名前よ」

 

名前、名前ね。別に知られて困る物でもないし教えてもいいか。武偵は信用が命だし。偽名で顔も分からないやつを信じるのは無理があるしな。

 

人の輪は、大きくて困ることもないし。

 

関わること、確定してるようなもんだし。

 

「……なによ、もしかして、私が名乗らないから教えてくれないの?」

 

別にそんなことはないんだけど。

 

勘違いをしたらしいこの子は腕を組みながら名乗ってくる。

 

「神崎・H・アリアよ。よろしく」

 

知ってます。

 

「夜月 翔だ。よろしく、アリアちゃん」

 

黙っているのも悪いと思い名乗っておく。

 

すると、アリアちゃんの顔がどんどん真っ赤になっていく。

 

もしかして俺に一目ぼれ!? や、顔も見えないのにどこに惚れる要素があるんだよ。

 

ってかこれって、怒ってるんじゃね?

 

「アリア、『ちゃん』?  ……少し聞きたいけど、あんた、私の事何歳だと思ってるの?」

「え? あ、いや……」

「まさかとは思うけど、小学生だなんて思ってないわよね?」

 

まさかとは思うけど、高校生として見られてるとは思ってないですよね!?

 

初見でその体型で高校生と思えっていうのは無理があるぞ?

 

まいったな、ついついちゃん付けで呼んじゃったよ。

 

「あたしは」

 

黙っているのを肯定の意と取ったのか、アリアの腕がスカートに、その中のホルスターに伸びていく。

 

「高二だっ!!!!」

「おっと」

 

パラドクスになっているお蔭で銃弾は効かないとはいえ、反射的に回避行動をとってしまう。

 

そして、これまた反射的に、その場から逃げ出す。

 

「このっ! 待ちなさい!!」

 

か、仮面ライダーの身体能力についてきてるぅぅぅぅぅ!!!!????

 

俺が逃げ切るころには、朝のHRどころか1時限目も終わってしまっていたのだった。




あと1話は修正したものになりそうです。
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