※この作品はR-18です。

異世界ハーレム奮闘記   作:文房具

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みんなでプールに②

とりあえず流されてみた。

 

このプール敷地の外周をぐるりと流れている流れるプールだ。そこに浮かび、日向ぼっこする。

 

雪菜だけではなく、みんな散り散りになっている。一応各々が持ったデバイスで何処にいるのかはわかるけど。

 

さっきなのはさんから、パラソル付きの休憩エリアを確保したという連絡が入った。大人組は交代でそこに居るらしい。

 

そして交代で子供の相手をしに行くのだとか。今日は何時ものメンバーに加えて八神道場のミウラとユウキがいる。ノーヴェさん1人じゃ面倒を見きれないのだ。

 

俺もそっちに合流しようかな。いつまでも1人で流れていてもつまんないし。

 

そんなことを考えていると、声をかけられた。

 

「あっ、翔。こんなところにいたんだね」

「フェイトさん? ああ」

 

ボーっとしていたらいつの間にか1周してしまったらしい。

 

俺は流されないようにプールのへりに掴まった。フェイトさんも近づいてきて、俺の目の前にしゃがむ。

 

「おっふ……」

「え? どうしたの?」

「いえ、なんでも……」

 

そんな足を揃えてしゃがまれると、もう色々と強調されてる。本人は無意識みたいだけど。

 

足が畳まれたことで肉付きのいい太ももがぱつぱつになってるし、お尻から女性の秘部のラインが足の間から見えている。

 

水着と下着。ほとんど同じ形のそれらだけど、フェイトさんは水着なら全然恥ずかしくないって考える人みたいだ。まあ、全力状態のBJがレオタードだしね。あの格好で空を飛び回るんだから。

 

というか、あの水着、ちょっと緩そうじゃないか? 下はまあ、そうでもないんだけど、上の方がちょっと緩そうっていうか……仕方なく一番大きなサイズの水着を選んだって感じだ。

 

フェイトさんの豊満な胸部があってなお、余裕がある水着なんだもん。

 

「フェイトさん、その水着……」

「あ、うん。変じゃない、かな?」

「結構緩そうですけど。試着はしなかったんですか?」

 

ここは遠慮なしに言わせてもらう。

 

「あー、やっぱり気づいちゃうんだ。うん。実はこの水着、さっきここのお店で買ったんだ。はやてに年頃の乙女が~、って言われちゃって」

「なるほど?」

 

うちの部隊長、大丈夫なんだろうか。

 

「でも私に合うサイズ、ちょうど売り切れちゃってたみたいで」

「だったら買わないって選択肢もあったでしょうに。水着は持ってきてたんですよね?」

「そうなんだけどね。はやてが、フェイトちゃんのサイズなら、引っかかれば問題ないって言うから」

「ただのセクハラじゃねーか……」

 

同性でも友達じゃなかったら絶対アウトだぞ、それ。

 

「私も断れなかったから……」

「フェイトさんも断りましょうね」

「なのはだったら断ってるんだけどね……」

「ああ、なのはさんは断ったんですか」

「ううん、買ってたよ」

「どっちなんだ……」

 

この辺りは幼馴染のノリがあるんだろうな。俺にはついていけんよ。

 

「選んでたら時間がかかっちゃって。入ったらみんないないんだもん」

「子供たち相手に待てって言う方が無理でしょう」

「ふふ、翔も待てなかった?」

「や、俺は」

 

やることなかったから、目の前にあった流れるプールに飛び込んだだけです。

 

「そうなの? 護衛の仕事は大丈夫? たしかコッコロちゃんも、今日はみんなと遊んでるんでしょ? 今は雪菜ちゃん1人で?」

「ちょっと雪菜とありまして」

「ケンカ?」

「ま、不機嫌にさせましたね……」

 

スク水姿の聖天子様に気を取られたから。そしてプールで流されながら気が付いたけど、雪菜の水着姿について何も言ってなかった。そんなしょうもない理由、説明したくないなぁ。

 

「だから1回、子供達の所に行こうかと。雪菜とは時間をおいて合流します」

 

流石にずっと怒ってるってことは無いだろうし。俺だって、ずっと任せっぱなしにするつもりは無い。

 

「ふ、ふ~ん。そっかぁ……子供たちの所にはすぐに行くの?」

「や、特に決めてませんけど」

 

気分だし。

 

「ね、私もプールに入っていい?」

「別に俺の許可取らなくても」

「そうじゃなくてね? 交代の時間まであと少しあるから、一緒に1周しない?」

 

そういうことか。

 

「もちろんいいですよ。それはもう喜んで」

「ふふ、ありがと」

 

フェイトさんは子供の様に飛び込むことは無く、プールのへりに座り、足のつま先から水の中に入れる。手をついてお尻を持ち上げ、入水した。

 

なんで俺はこんな事細かに実況してるんだ。

 

そりゃ、隣にフェイトさんの顔が来たからだよ。流れる水のせいでわからなかっただけかもしれないけど、もしかするとおっぱいも掠っていたかもしれない。そのくらいの距離だ。

 

「あ、ご、ごめんね! 近かったね!」

「い、いえ、お気になさらず……」

 

俺達は流され始めた。

 

「あ~、気持ちいい。プールなんて本当に久しぶりだなぁ……」

 

そんなことを言いつつ、フェイトさんは仰向けに浮かび、先ほどの俺の様に流されていく。

 

でも、俺とは決定的に違う部分がある。

 

それはぷかぷかと浮かぶ、大きな大きな二つのふくらみだ。

 

正面から見ても谷間が素晴らしいんだけど、下から―――今は横からだけど―――見ると、ウエストと比べてどのくらいボリュームがあるのかが一目でわかってしまう。

 

そんなもの、当然周りの注目を集めてしまう訳で。

 

「ふんっ!!」

「痛ッ!?」

「やっぱり、おっきいほうがいいんだ……」

「え!? い、いやっ! 違うって!!」

 

ああ、カップルクラッシャーになってるよ……

 

「フェ、フェイトさん? そういう風に体を広げてると、周りの人の迷惑になりますからね? 今日は人も多いじゃないですか」

「え? あ、うん。そうだよね」

 

俺が声をかけることで、そのテロ行為をやめさせる。

 

周りのカップルの女性の視線が俺に突き刺さった。なんで俺に? 

 

「「(自分の彼女くらい、しっかり面倒見て!! こっちに迷惑かけないでよ!!)」」

 

なんか理不尽なことを思われてる気がする。まあ実際には何も言われないし、そのままにしておくけど。

 

足が届く深さではあるが、俺たち2人共、あえて浮かびつつ、他愛のないおしゃべりをしながら流されていく。

 

だがしばらくすると、フェイトさんに異変が起きた。正確には、フェイトさんが身に着けているモノがズレ始めたのだ。

 

紐でしっかりと固定されているハズのそれが、するりと、流れるプールに攫われ始めている。

 

「(元々緩かったからか……?)」

 

俺が指摘するよりも、着ている人が気が付くほうが圧倒的に早かった。

 

「えっ!? わっ、わっ!? な、なんでっ……!!」

 

すかさずズレた水着を直すが、

 

「ひ、紐!? 後ろの紐もほどけてる……! ご、ごめん、翔! 隠れさせて!」

「え、ちょ、それは……!」

 

冷たい水の中で、フェイトさんの温かさが伝わってくる。2つの柔らかい物が背中にある!? これもう完全に密着してるよね!? フェイトさん!? さっきプールに入った時とは段違いだよ!?

 

幸い周りは自分たちが楽しむことに夢中で俺達には気が付いていない。もし見られても、『ああ、バカップルがイチャイチャしてんな。死ね! 爆発しろ!!』ってくらいにしか思われないだろう。

 

「う、動かないで! 今結んじゃうから……!」

「は、はい」

 

焦っているフェイトさんは、水着越しとは言え、自分がおっぱいを押し付けている自覚が無いみたいだ。

 

後ろにいるから今どうなってるのか全く分かんない。とにかく密着している事と、うんうん唸っているフェイトさんの声しか、情報が入ってこない。

 

ここはじっとして、事が過ぎるまでおとなしくしたほうがいいだろう。下手に動いてフェイトさんがぽろりしてしまうのは避けたい。

 

「うぅ~……なかなか結べない……っ!」

「……何なら俺が結びましょうか?」

「だっ、大丈夫だからっ!! もうちょっとだけ待ってて!」

 

フェイトさんの必死さを表すように、ふにふにと、柔らかい物が俺の背中でバウンドしている。

 

ここがプールじゃなかったら、俺の下腹部が大変なことになってたよ。水で冷やされてくれてよかった。

 

悪戦苦闘していたフェイトさんだったが、1分ほどで結び終わったみたいだ。

 

「よかった。これでもう……―――」

 

だがそれが終わっても、また別の問題がある。

 

プールに入った時とは比にならないくらい、近いというよりも密着しているこの状況。

 

耳まで紅潮させたフェイトさんは、ゆっくりと俺から離れた。

 

「や、やっぱり、水着戻してくるねっ!!」

「あっ、ちょ、ちょっと!」

 

俺の静止も聞かず、胸元を押さえつつ、プールから上がってしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

顔を真っ赤にしてどこかに行ってしまったフェイトさん。

 

お互い悪くないとはいえ、どんな顔で会えばよいのか分からない。そんな状態で流石に追いかけることも出来ず、予定通り子供達の所に来た。

 

フェイトさんは子供達の所に行くって言ってたから、ワンチャンいるんじゃないかとも思ったんだけど。

 

「なのはさん」

「ん。翔君、こっちに来たんだ」

 

ノーヴェさんと一緒にいたのはなのはさんだった。

 

「フェイトさんはいないんですか?」

「フェイトちゃん? フェイトちゃんだったら連絡があって。子供達の面倒を見る順番変わってほしいって」

「何だお前、フェイトさん目当てで来たのか?」

「少なくとも、あの子供達目当てで来ましたって言うよりは健全だと思いますけどね」

 

ノーヴェさんのニヤけた顔の質問に対して、肩をすくめて返す。

 

目を向けた先には子供達。元気に泳ぎ回っているみたいだ。その輪の中にはしっかりとコッコロも入っている。

 

仲間外れにするような娘はいないから心配はしてなかったけど、コッコロの方もうまく馴染めているみたいだ。

 

「そりゃ、世間一般的に言えばそうかもだがな……じゃあお前、アイツら全員の目の前で言えんのか? 『自分はこの中の誰にも興味ありません』って」

「……」

 

それをしたらガチで泣かれる娘がいるな。

 

何も答えられない俺に、なのはさんが察したらしい。

 

「へぇ~? そうなのノーヴェ?」

「そうなんですよ。そのせいで大会前に調子崩しちゃったヤツもいて」

「ちなみにそれ、ヴィヴィオだったりは―――しないか。いつも通りだったし」

「や~、どうでしょうねぇ。誰かまでは本人のプライバシーもありますし」

 

ヴィヴィオちゃん達は大会まで個人練習だった。もちろん連絡は取り合っていただろうけど、細かいところまでは伝わってないんだろうな。

 

「でもみんな、大会ではすごくいい試合だったよ? 持ち直したってことでしょ?」

「そうなんですよ! アタシもそこが聞きたかったッ!! なあ翔。実際どうなんだ? ミカ姉の道場に行った時に何かあったんだろ?」

 

そこまで言ったら誰が対象なのか分かっちゃうと思うんだけど。

 

「ノーコメントですぅー。プライバシーですぅー」

「おいおい、そりゃあないぜ? あの時ミカ姉にいろいろ言って焚きつけたのはアタシなんだぜ?」

「あんたが犯人だったのか……」

 

あんな同じタイミングで2人が告白してきたのにはそんな理由があったとは。

 

それにしてもノーヴェさんはこの話題にしつこいな。そんなにも自分の教え子の恋愛事情が気になるのか!

 

俺も俺で、まさか2人と付き合うようになったとは言えない。

 

困っていた俺に、なのはさんが助け舟を出してくれた。

 

「もう、ノーヴェもほどほどにしないと。じゃあ翔君は、その子に会いに来たってことだね」

「その割には、迷わずにフェイトさんって言ったけどな」

「まあ、それは……」

 

実際のところ、今はフェイトさんを探していたからなぁ。もちろんみんなの様子も気になってたけど、一番初めに出てきたのがフェイトさんだったのは間違いない。

 

だがそれには理由がある。

 

「さっきまでフェイトさんと一緒にいたんですけど……ちょっとトラブルが起こりまして」

「ほう!」

「へぇ!」

 

なんだ。なんでこんなに2人の食いつきがいいんだ。なのはさんまで。

 

「まあまあ。そんなのはどうでもいいじゃねぇか」

「そうそう、続きをどうぞ。そのトラブルの内容を、事細かにね?」

 

あんまり続きを話したくはないんだけど……観念してさっきのことを説明する。

 

「ほほーん?」

「へぇぇー?」

 

ノーヴェさんはともかく、あのなのはさんまでニヤニヤしてるんだけど。

 

「見たのか?」

「見てないです」

「ズレた水着は?」

「それは見ましたけど……」

「あら~」

「そりゃあ幸運、いや、災難なのか?」

「どっちとも言えないでしょうね」

「どっちとも言えないのか。そうかそうか、フェイトさんに避けられて幸運な部分があるのかぁ? いったい何が幸運なんだろうなぁ?」

 

ノーヴェさんはとことんからかってくるな。

 

「(なのはさん。今六課、あの話題で持ち切りなんですよね?)」

「(うん。フェイトちゃんが夜月君のこと好きなんじゃないかって)」

「(浮いた話のないあの3人(なのは、フェイト、はやて)の中で、一抜けは誰になるのかって)」

「(甚だ不本意だけどね……)」

 

何か2人でこそこそと喋っている。ずいぶんと盛り上がっているな。

 

「まあ、そういう訳で。フェイトさんがここにいないのかと思ったわけですよ。ケンカ別れ、ってことも無いですけど、良い別れ方じゃなかったんで」

「じゃあ残念だったな。ここにはフェイトさんはいないぜ。いるのはあの通り―――」

 

ノーヴェさんが指さす先には、開始からずっとあの調子で遊びまわっているだろう子供達がいた。

 

以前の旅行に比べて、たった数カ月だがみんな体力がつき、面子も多くなっている。

 

「―――元気のいいチビッ子だけだぜ」

「ヤミはしっかり付き合ってるんですね」

「うん。ヤミちゃん、本当にヴィヴィオと仲良くしてくれてるんだよ」

 

なのはさんが嬉しそうに言う。

 

俺もヤミに前向きな理由を与えてくれたヴィヴィオちゃんには感謝しかない。

 

ほのぼのとした気持ちでみんなを眺めていると、すぐにみんな、俺が来たことに気が付いて手を振ってくる。

 

「あっ、お兄さんだ!」

「え!? あっ、本当だ!」

「主様、こちらでございます」

 

フェイトさんがいなかったのは残念だけど、とりあえず、子供達の相手をすることにしようか。

 

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