※この作品はR-18です。

異世界ハーレム奮闘記   作:文房具

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みんなでプールに③

みんなに呼ばれるがまま、俺はプールに入った。周りはたくさんのチビッ子。まるでこの前の旅行のようだが、メンバーが増えていた。

 

それは新しく俺の家に来たコッコロであり、八神道場のユウキとミウラの2人だ。この2人とは大会を通して仲良くなったみたいだ。

 

「みんな、コッコロと仲良くしてくれてありがとな」

「いえいえ!」

「コッコロちゃん、すごくいい子ですから!」

「私達もお友達になれてうれしいです!」

 

そんなに心配はしてなかったけど、コッコロはうまく馴染めているみたいだ。

 

「主様? 聖天子様の護衛をなされていたのでは?」

 

コッコロが不思議そうに聞いてくる。

 

「ああ……まあ、ね。今は大丈夫」

「そうでございますか……?」

 

流石にコッコロに言うことは出来ないなぁ。

 

「あのコッコロって娘、前の旅行にはいなかったけど、最近知り合ったの?」

「ああ、そうだよ」

「ふーん、そっか」

 

ルーテシアはすんなりと納得してくれた。ここには多分、この世界の修正力が働いているんだろう。

 

「そう言えば、ルーテシア。お前、試合はどうなったんだ?」

「あなたねぇ、全然応援に来ないじゃない」

「こっちも仕事があったから」

 

しょうがないことだと納得してもらうことにする。

 

聞くとなんと、ブロック本選で4位入賞になっていたらしい。ガリューとかの召喚中、ルーテシアのメインウェポンを使わずに(インターミドルではルール上召喚獣は使えない)ここまで戦えるとなると、実力は相当だな。

 

「むむむ、でも私の活躍は全く眼中になかったってこと? これは今度埋め合わせをしてもらわないといけないわね」

「埋め合わせぇ?」

 

買い物に付き合うとかか? もしくはご飯を奢るとか? 実は聖天子様の護衛任務のおかげで、今の懐はとっても温かいのだ。1食や2食くらいは全然奢れるぞ。

 

「んー? や、そうじゃなくてね? もっと他のものかな?」

 

何だ? 何を要求されるんだ?

 

「お兄さん、実は私達も!」

「え、ヴィヴィオちゃん達も……?」

 

なんで?

 

首を傾げていると、アインハルトと綺凛、クロが近寄ってくる。

 

なんだかアインハルトと綺凛が何だか申し訳なさそうな顔をしてる。クロは怒ったような、呆れたような顔だ。

 

「アインハルトと綺凛にあげたんでしょ、手に入れたアイテムを」

「う、うん。2人の方が俺よりもうまく使えると思って」

 

この島では1つや2つ未知の技術があっても、そんなに問題ではない。そういう環境なのだ。俺が問題視されているのは、それが1人の人間に集まりすぎているからだ。

 

だから大会で使おうとも問題は無い、はずなんだけど……

 

「そうじゃなくて、全然そうじゃなくてっ。何も知らない人から見たらそうかもしれないけど、みんなから見たら違うでしょ?」

 

そういうことか。

 

「翔さん、ごめんなさい。言わないで欲しいって言われてたのに、私、口を滑らせちゃって」

 

アインハルトが謝ってくる。どうやら、コロナとの試合の後、傷ついたコロナに問われてとっさに答えてしまったらしい。

 

「それで、私のヤツもそうなんじゃないのかって言われてしまって……」

 

綺凛が言う。

 

確かにビルドバーニングもレッドフレームも、同じMSだけあって似ている部分がある。

 

それで、そこからはとんとん拍子だったらしい。

 

なんだかんだ言ってみんな子供だ。チームメイトがいつの間にか知らない武器を貰っていたとなれば興味を持つのは当然だし、それが知り合いのお兄さんからのものとなれば、

 

「お兄さんは、どうやってあの鎧を手に入れたんですか?」

「教えて下さい!」

「アインハルトさん達にあげるってことは、そんなに高価なものではないんですか……? でも、それならあの性能は……」

「ボ、ボクはその……」

「ボクはあの鎧に負けたみたいなものだからね~。どういうものなのかは知りたいなぁ」

「っていう感じなのよ。みんな2人『だけ』にあげたあのアーマーについて知りたがってるのよねぇ。教えてくれる?」

 

チビッ子の後ろに立ったルーテシアがニヤニヤとした笑みを浮かべている。

 

ヴィヴィオちゃんだけではなくユウキまでおねだりしてくる。唯一、ミウラだけは直接的なことは言ってこない。でも知りたそうにしてるぞ。

 

「あ、そう言えば、お兄さんにはしっかり挨拶してなかったね! ボクは紺野 ユウキ、よろしくね、お兄さんっ!」

「ミ、ミウラ・リナルディです! よろしくお願いします!」

 

2人そろって頭を下げてくる。

 

「うん、よろしくね、2人共。俺は夜月 翔。そこのクロのお兄さん―――まあ血はつながってないんだけど。それとコッコロの保護者―――コッコロは俺のことは『主様』って呼んでくるけどあんまり気にしないで欲しい。チームナカジマには……特に何かしてるってわけじゃないね」

「「??」」

「お兄ちゃん……自己紹介に余計な情報を付け足し過ぎよ! 見て! 2人が混乱しちゃったじゃない!」

 

始めに誤解を受けないようにしっかりと説明しておかないといけないでしょ? ただでさえ誤解を受けやすいんだから。

 

とにかく伝えたいのは、

 

「俺、普通の、人。OK?」

「先輩が普通……?」

「翔さんが普通は……無理があるような……」

「翔君、冗談にしても面白くないよ? なのはさんとタイマン張れる人が普通はあり得ないでしょ?」

「「うぅ~ん??」」

 

綺凛、アインハルト、ルーテシアに全否定される。そのせいで、ミウラとユウキはさらに疑問符を浮かべてしまった。

 

「そんな普通じゃないお兄さんが、知らない間に怪しげなアイテムを配ってたんだから、気になっちゃうのはしょうがないでしょ? もちろん、契約か何かで言えないときは無理にとは言わないけど」

 

う~む、どういうものか、ってことは説明してもいいんだけどなぁ。

 

「あのアーマーは博士Xが作った最新型のパワードスーツ。全体の名前はモビルスーツなんだけど、さらにその中でも特殊なガンダムタイプの試作機なんだ。で、最近新作が出来てそのテスターを探してたから、良かったら綺凛とアインハルトにどうかって」

 

という設定にしておく。

 

博士Xとは俺に与えられている不思議な道具を作っている、ということになっている人物だ。実在はしない。でも、説得にはこの人の名前を出しておけば大体なんとかなる。

 

「じゃあその内、また新しいMS? ガンダム? の、テスターが募集されるかもしれないって事?」

「そう言う事だな。ま、向こうの要望があったら声かけるよ……うん」

 

俺の言葉に、ちびっ子たちがきゃっきゃと盛り上がる。

 

「大ウソつき」

「仕方ない」

 

クロに白い目を向けられる。

 

「ホントはエッチして手に入れたアイテムなのに」

「だからね?」

「その人とエッチしたほうが、その人と相性が良い武器が出るんじゃないの? アインハルトと綺凛がそうだったんだし」

「何とも言えないな」

「じゃあそのうち、みんなともエッチするかもしれないってことね。とりあえず誰に報告するべきかな?」

「……」

 

なんとか質問をかわし、俺はみんなと遊び始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「楽しんどるみたいやなぁ。この色男め~」

 

ある程度みんなと遊んだ後、拠点にしている場所に行った。そこには、ニヤニヤと笑っている八神さんが待っていた。

 

「護衛のお仕事はええの?」

「今は雪菜がしてくれてます。というか、今日はあんまり聖天子様に近寄らないでって言われました」

「ぷっ、あっはっは!!」

 

めっちゃ笑うじゃないですか。

 

「いやいや、君も罪作りな男やなぁ」

「多分、余計なハプニングを気にしてるんですよ。水着ですし、ぽろりとか」

「あの水着ならぽろりは無いやろ。君が水着の隙間から手でも入れなければ。フェイトちゃんやないんやし」

「フェイトさん?」

 

あれから見つからなかったんだけど、ここに来てたのか。というか、知ってんのかあのことを。

 

「ん。ちょっと前に来てな、もう散々怒られてしもた。『ばかっ、ばかっ、はやてのせいで……!』って。今は水着取り換えに行って、そのまま子供たちのトコ」

 

そう言えば、あのちょっと緩い水着を着ることになったのはこの人のせいだったな。

 

怒られるのは自業自得だけど、後悔も反省もしてないだろうな、この人は。

 

「それは当然」

「やめてあげて下さいよ」

「水着がズレるなんて予想できへんよ。私としては、新しい水着でアピールしたらってだけやったし」

 

そう言われるとそうなんだよな。

 

それにしてもアピールしたらって、八神さん、すっかり『そう』思ってるみたいだな。

 

「そりゃ、見ればわかるもん。伊達に長い付き合いしとらんよ。やー、悩ましいなぁ。年上から年下まで、より取り見取りで」

 

実はもう、そのほとんどをいただいてしまってるんだけどね。

 

「やー、それにしても、まさかここにスク水持ってくる人がいるとは思わんかったなー。聖天子様って、そういう趣味なん?」

「不敬ですよ」

「でも、君もそう思ったんやろ?」

 

それは同感だ。1つの性癖アイテムだからな、アレは!

 

「んー、夜月君。君もそのクチなのかな?」

「そんなことないですよ!」

 

って、八神さんも聖天子様がスク水だって知ってんのか?

 

この人達が来た時には、もうすでにみんな散り散りになってたはずなんだけど。

 

「さっきここにいたんよ。丁度すれ違い。君がここに来たら、引き留めてくれるように言われてなぁ」

「ふーむ」

「それで? 君にとってスク水とは? 命?」

「だから違いますって」

「ふーん? 違うけど、まじまじと見てたんやなぁ? 姫柊ちゃん、ずいぶんと怒ってたけど、聖天子様のスク水に興奮したからなんやないのー?」

 

こ、この人は……! 確かに目は奪われたけど! でも誰だってそうでしょうが! この人もそうじゃあないのか?

 

「そりゃまあ。でも私が目を奪われるのと、君が上から下まで舐めまわすのとでは訳が違うやん?」

「俺の時の言い方に悪意がありますね」

「君の場合は、近くに姫柊ちゃんがいるのに、聖天子様を見たって事やろ? そして、そのせいで、姫柊ちゃんに言うべきことを言わなかった」

「うぅん……」

 

まるで見ていたみたいに言うが、全部当たっている。

 

「そりゃあ怒るよ。怒って当然や」

 

それを言われると何も言い返せない。

 

「それじゃあ、私に対して何か言う事あるんやない?」

 

椅子から立ち上がり、自分の体を見せつけるような、片手を頭の後ろに、もう片方を腰に当てて体をくねらせる。

 

言いたいことは分かる。

 

「いつも他の娘にしてるみたいに、水着を褒めて、口説いてくれてもええんよ?」

 

別にそこまで口説いた記憶は無いんだけど。みんなの服装を褒めたりってこともほとんどないんだけど?

 

でも、こんなこと言ってくる人を素直に褒めたら負けな気がする。

 

「とてもいいと思いますよ。そうですね……とてもスレンダーで。無駄な部分が無い感じで」

「何ぁに、それ? ちょっと馬鹿にしてる? 来月からの上司を、ちょっと馬鹿にしてる?」

「そんなことないですって」

 

ちょっと捻くれた言い方をしたけど、別に悪意があるわけじゃない。

 

実際、八神さんは、同期のなのはさん達に比べると小柄だ。身長もそうだけど、体の出っ張り具合、引っ込み具合もお二人に比べると若干ささやかだ。まあ普通サイズと言ったところだ。超失礼だな、俺は。

 

そう、言うなれば……小さくまとまっているのだ。決して悪い意味ではなく! 悪い意味ではなく!

 

「もっと別の言い方ないん?」

「うーん……八神さん、ちゃんとご飯食べてますか?」

「どういう意味や! 私の体がそんなに貧相っちゅう意味か!」

 

だって……最近忙しすぎるからか、痩せてる気がするんだもん。この人も生き急ぎ過ぎだよなぁ。仕事忙しいんだろうなぁ。

 

「ふーん、ま、ええわ、しっかりと褒めてくれたわけやし、君にはご褒美をあげよう!」

「結構です」

「よいしょ、っと」

 

俺を無視してシートの上に寝転ぶ八神さん。

 

「ちょっと?」

「それそれ」

 

机の上を指さした。そこには都合よくサンオイルがある。

 

「これは」

「塗って?」

「……」

「そんなに嫌そうな顔せんでもええやん」

 

うつ伏せの姿勢で、顔を向けてくる。口を尖らせているが本当に怒っているわけじゃないだろう。

 

「背中に塗ればいいんですか?」

「前も塗る?」

「はは、ご自分でどうぞ?」

 

さっさと終わらせてしまおうと、俺は手にオイルを出す。よくあるパターン、出したものをそのまま塗って『ひゃん! 冷たい!』が無いように、しっかりと温める。

 

「じゃあ塗りますよ」

「ん~」

 

さっきは少しサゲ気味に言ったけど、八神さんの背中はきれいなものだ。日本人ゆえに真っ白とまではいかないが、シミ一つない背中が、無防備に俺に晒されていた。

 

「あ、水着の紐、邪魔? ほどこうか?」

「お好きになさってください」

 

でもこの人のサイズだと、水着を外した状態でちょっと背中を反らせたら見えちゃいそうだよな。前のあの部分が。

 

そう思いながらもオイルを塗りこんでいく。うわ、この人、背ガチガチじゃん。

 

「あー、そこそこ、そこをもっと強く~」

「俺はサンオイルを塗っているのであって、マッサージをしている訳じゃあないんですけどね」

「そのくらいのサービスはええやろぉ~、おおぉー……!」

 

でも、そのくらいの要望には答えることにする。

 

オイルを塗りこむだけではなく、ぐりぐりと凝り固まった背中をほぐしていく。これって回転の技術を使えばもっと効率的にできるんだろうか。医学の知識があるジャイロだったらできそうだけど。

 

「八神さん、最近座り仕事ばっかりじゃないですか?」

「ん、ん~、まあ、現場にはなぁ。最近は全然かなぁ」

 

この年齢で現場にいかないってのはどうなのかって思うけど、それは置いといて。

 

「体、なまっちゃうんじゃないですか?」

「確かにそうやけど、そもそも私が全力で戦う事なんてほとんどないし。戦ってもそこまで動かないからなぁ……」

「なるほどぉ……」

「何? 夜月君、そういう健康管理の能力も持ってるって事?」

「見るだけでわかるってことです。もっと動かないと。せっかく若いんですから」

「う~ん、時間がなぁ……」

 

もみもみ。

 

「んっ、あ、夜月君、その手つき……」

「……」

「いいよぉ~、すごくいいよぉ」

「……そうですか」

「ん、どうしたの? そんな微妙そうな顔して」

 

わざわざそんな紛らわしい声を出してもらわなくてもいいですよ。いくらプールでも、ここまでしてるようなカップルは、そういないんですから。周りの人の目は気にならないんでしょうかね。

 

と、そこに、

 

「翔さん……」

「先輩、何、やってるんですか?」

 

とても冷えた声が聞こえた。

 

「ありがとなぁ、夜月君。これでお日様を気にせず、気持ちよーくお昼寝出来るわぁ」

 

いつの間にか起き上がっていた八神さん。大きめのサングラスをかけ、これ以上会話するつもりが無いとばかりにビーチチェアーに横になった。

 

「ゆ、雪菜さんや。ああ、これはこれは、聖天子様も」

 

そう言えば、八神さんは言ってたな。

 

さっき雪菜がここにいて、俺が来たら引き留めるように言ってたって。つまりそれって、合流出来るようにってことだよな。

 

まさかとは思うけど、八神さんこれを計算してたのか?

 

「……あの時は、私も意固地になっちゃった所があると思いましたけど……ずいぶんと楽しんでいたみたいですね」

「や、楽しんでいたというか、やらされていたというか……」

 

どうやら、また怒らせてしまったみたいだ。

 

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