※この作品はR-18です。

異世界ハーレム奮闘記   作:文房具

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実力調査

目の前に出てくるのは5機の卵型の機械。これが模擬戦の相手、ガジェットドローンだ。

 

《結構攻撃は鋭いから、油断してるとケガするよ》

「了解です」

 

そう言うのなら、手加減はいらないだろう。

 

「……っ」

 

俺は暗き夜の型を発動、どす黒い闇のオーラを纏う。

 

それを合図にしたのか、ガジェットの銃口にエネルギーが集まる。

 

だがその前に、

 

「『強』印(ブースト)」

 

『強』印(ブースト)で強化、加速した俺が、超宇宙聖剣(スペースカリバー)を振りぬいた。

 

黄金の剣閃が、ガジェット5機を一瞬でバラバラに解体する。

 

そこからは目に見えて攻撃のレベルが上がった。なのはさんの采配だろう。

 

一瞬で取り囲まれる。

 

「ラシルド!!」

 

後ろにラシルドを展開。前方には魔法の射手を。

 

「ファイヤ」

 

全方位から爆発音が鳴り響く。

 

さらに次のウェーブだ。ここで今までとは違うガジェットが現れた。卵型ではなく完全な球体型。アームを伸ばして攻撃してくる。

 

「『弾』印(バウンド)」

 

空中に大きく飛び上がることで避け、

 

「バオウ……ザケルガッ!!!」

 

―――バオオオオォォォォォォッ!!

 

大きく口を開けた金色の龍は、新たに出て来た丸形のガジェットともども、残りのガジェットを灰にした。

 

それ以降、追加のガジェットは現れない。

 

《……うん、ちょっと早いけど、このタイプの敵とのデータはこのくらいでいいかな》

 

なのはさんから念話が飛んでくる。

 

《それじゃあ次は、AMF状況下での戦闘、行ってみよっか》

 

言い終わるとすぐに新たなガジェットが出現する。

 

すると、

 

「うわ……っ」

 

体が一気に重くなる。

 

「どうやら、AMFが展開されたようだな」

「ああ、そうみたいだな……っ」

 

体が重くなったというのは、暗き夜の型を維持するための魔力量が跳ね上がったことが原因だった。

 

「ザケルガッ!!」

 

丸型のガジェットに向かって突き進む電撃。だが、

 

「装甲に弾かれるか」

 

電撃は丸い装甲を滑るように拡散し、地面や空中に逃げていく。

 

「そのようだな。到達するまでに、かなり威力が減衰してしまっている」

 

レプリカ先生も冷静に分析している。

 

「もっと魔力を込めればいけそう?」

「効果は出るだろうが、効率が悪い事には変わりないな。魔力以外で戦うのがいいだろう。幸い、翔にはその力がある」

 

そうだな、ここは、

 

「なのはさん、ちょっといいですか?」

《ん? どうしたの?》

 

なのはさんに念話で呼びかける。

 

「この場だったら、ライダーの力を使ってもいいんですか?」

《うーん、そうだね……あ、はい?》

「ん?」

 

なのはさんが向こうで誰かと喋っている?

 

《はい、はい……わかりました。翔君、大丈夫だよ》

「それでは」

 

俺はジクウドライバーを腰に巻く。

 

《ZI-O!》

「変身!!」

《RIDER TIME! 仮面ライダーZI-O!》

 

俺は魔法を解除、ジオウに変身した。

 

「うん」

 

AMFを発動させたことでレベルが下がったのか、先ほどよりも動きが鈍くなったガジェットをパンチやキックで破壊する。

 

「やっぱり、ライダーだったらAMFは関係ないな」

「魔法でなければ、やはり問題ないのだろう」

 

話している間も、銃撃で相手を近寄らせない。AMF戦闘はなのはさんも慎重になっているようで、いきなり敵が強くなったりはしなかった。

 

それでも徐々に敵のレベルが上がり始めていた。

 

そうだな、どうせだったら、

 

「これも使ってみるか」

《W》

 

アリアから受け取って使っていなかったWウォッチを起動させる。

 

「変身」

《RIDER TIME! 仮面ライダーZI-O!》

《ARMOR TIME!》

《CYCLONE! JOKER! W!》

 

現れるのはグリーンとブラックの人型ロボット。それはさながら仮面ライダーサイクロンと仮面ライダージョーカーが並んでいるかのようだ。

 

それらが変形し、俺の体に装着される。上半身から上を中心に、半分半分でグリーンとブラックに。肩からメモリが突き出すように合体した。

 

仮面ライダージオウ、ダブルアーマーだ。

 

「さあ、お前の……ガジェット相手に言っても仕方ないか」

 

こんなところでキメてもしょうがない。黙々と戦うとしようか。

 

「はっ!!」

 

風を纏った蹴りが、手頃な場所にいたガジェットをへこませ、黒い拳のパンチが、装甲を貫通した。

 

「おい、っしょーーー!!」

 

穴の開いたガラクタになったそれを、思い切りぶん投げる。複数体がまとめて誘爆した。そうしている間にも後ろから迫ってくるが、何体突っ込んでこようが

 

だが、ガジェットの攻撃手段は突撃だけではない。

 

ガジェットの銃口が光る。

 

「おっととと!」

 

次の瞬間、3機のガジェットに集中砲火される。転がってビルの中に隠れたため当たることは無いが、被弾ゼロで近寄ろうと思うと面倒だ。

 

それよりも、ライダーには便利な能力がある。状況に合わせて能力を変える、フォームチェンジの能力が。

 

「やるか」

 

《TRIGGER》

 

ガイアメモリを起動させ、メモリチェンジを行う。起動したトリガーメモリがWウォッチに吸い込まれた。

 

すると、ウォッチの絵柄がサイクロン・ジョーカーから、サイクロン・トリガーに変わる。

 

ベルトを回転させる。

 

《FORM TIME!》

《CYCLONE!》

《TRIGGER!》

 

左半身に装着されていた黒い装甲が分離する。代わりに空中に、青いトリガーカラーのロボットが現れた。

 

それが同じように変形し、俺に装着された。さらに、サイクロンジョーカーと違って武器が生成される。

 

俺の変身に付き合ってくれていたのか、今まで攻撃をしてこなかったガジェット達。銃口からは光が漏れ、今にも発射寸前という様子だ。

 

その前に左胸に装備されたトリガーマグナムを手に取り、引き金を引いた。

 

発射される弾丸はサイクロンの風を纏っている。軽い反動と共に、無数の弾丸が吐き出された。

 

「うーん?」

 

発射された弾丸を見て首を傾げる。

 

ガジェットは確かに穴だらけにはなっていた。でも、

 

「何処に弾飛んでったんだ?」

 

どうも、思ったところに弾が飛んでいってくれない。よくサイクロン・トリガーは『弱い』とか『使いにくい』とかって話を聞いたけど、確かにこれは……

 

「トリガーを使うなら、やっぱりこっちだよな」

 

《LUNA》

 

金色のメモリを取り出す。

 

《FORM TIME!》

《LUNA!》

《TRIGGER!》

 

ソウルサイドが切り替わったことで、弾丸の性質が変化する。

 

発射されるのは金色の弾丸。トリガーマグナム自体の連射速度は落ちているが、ルナメモリの効果によって、この弾丸は曲がる。

 

特に狙いをつけなくても、勝手に的に当たってくれる。撃った後は俺が操作する必要もない。引き金を引いているだけで相手が溶けていくこの感覚。

 

「これは人をダメにする組み合わせだー」

「油断をするな。後ろからも来ているぞ」

「了解」

 

俺は2丁目の銃、ガンモードのジカンギレードを取り出す。そして、取り出したときには射撃は終了していた。

 

不可視の銃弾(インヴィジビレ )によって放たれた弾丸は、迫っていたガジェットを全て撃ち抜いていた。

 

こっちにはルナの効果は乗ってないみたいだな。

 

だが問題は無い。むしろ使い分けが出来る。ここは建物の中、高層ビルの一階の受付だ。様々な障害物があるが、その裏に隠れている敵にはトリガーマグナムで、不用心にも顔を出した敵にはジカンギレードで。

 

全く敵を寄せ付けない。

 

そして出てくる、AMFなしの時にも出て来た大玉だ。だとしても関係ない。そう思って引き金を引くが、

 

「む」

 

弾丸が跳ね返された。2丁を揃えて各部関節を狙ってみるが、それでも結果は同じだ。

 

「弾丸が弾かれるな」

「強度が上がっているようだな」

「最後の大ボスってトコか。さっきはバオウ・ザケルガで消し飛ばしたからあんまり意識してなかったけど」

 

一応、最後の関門的な相手だったらしい。

 

「来るぞ!!」

「ああ!!」

 

触手のような蛇腹状のARMが俺を捕らえようと伸びてくる。転がって柱の裏に。

 

「硬い装甲を破るにはこれだな」

 

《HEAT》

《METAL》

 

再びメモリを取り出した。

 

《FORM TIME!》

《HEAT!》

《METAL!》

 

再びフォームチェンジを行った。身に着けていたアーマーが外れ、新たに赤と銀のメモリロボットが出現、変形して俺に装着された。

 

俺の背中には専用武器であるメタルシャフトが現れた。俺は調子を確かめるように軽く回して構える。

 

「実はこのタイプの武器は使ったことが無いんだけどな」

「うまく使いたまえ」

 

再びアームが迫ってくるが、

 

「よいしょ!!」

 

高熱を纏ったシャフトで撃ち返す。アームは熱で変形する。

 

「一気に決めるか」

 

《FINISH TIME! W MAXIMUM TIME BREAK!》

 

メタルシャフトの両端が更なる高熱を帯びる。それは熱どころか、ジェット噴射のようだ。油断すれば武器がどこかに吹っ飛んでしまいそうなほどの力が俺の手にかかった。

 

その勢いを利用して、滑るように接近する。

 

「メタルブランディング!!」

 

振りかぶったシャフトを、大玉に叩きつけた。その一撃は、大玉をばらばらのスクラップに変える。

 

《はい、これで終了。なんだけど……》

「なのはさん?」

 

終了の合図があり力を抜こうとしたのだが、なのはさんのセリフの歯切れが悪い。

 

《ちょっと待ってね。そっちに行ってるから》

「誰がですか?」

「私だ」

 

暇を持て余した、神々の、遊び~。なんて冗談を言える相手ではなかった。目の前にいるのは、すでにBJを展開したシグナムさんだ。

 

「……もしかして」

「ああ、噂の仮面ライダーの力、確かめておきたいと思ってな。高町に言って使わせたが、やはり実際に戦ってみるのが一番早いだろう」

「おお、ここに来てなんてテンプレな……!」

 

バトルマニアのシグナムに戦いを申し込まれる。そんな何度も使いつくされた展開が俺にも起こってしまうなんて!

 

最近は予想外の出来事が起こりすぎてたから、感動すら覚えてしまうよ!!

 

「どうした? 疲れているというのなら、無理にとは言わないが?」

「いえ、やります」

「ふっ、即決とはな」

 

シグナムさんは嬉しそうに微笑む。

 

普段だったら無駄な戦いは避けるところだけど、あまり使っていないジオウの力を試せるんだった話は別だ。存分に胸を借りるとしよう。

 

《翔君、本当に大丈夫?》

「はい。シグナムさんの胸を借りたいと思います」

《わかった。危なそうだったらこっちで止めるから》

「了解です」

「会話は纏まったか?」

 

もう待ちきれないとばかりにシグナムさん。

 

「はい。いろいろと試させてもらいますよ」

「私を実験台にするつもりか。いい度胸だ」

 

シグナムさんが剣を抜いて構える。

 

俺は無言で別のウォッチを取り出した。

 

《DE DE DE DECADE》

「変身―――!!」

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

突然の乱入者に驚いたフェイトは、慌ててはやての肩を揺らす。

 

「え、え? 何で? シグナムが入ってきたよ!?」

「うーん、なのはちゃーん?」

 

はやては訓練場にいるなのはに通信を繋ぐ。

 

《あっ、はやてちゃん? 丁度よかった》

「シグナムのアレは? いつもの癖?」

《うん。そうかな》

「ならしょうがないなぁ」

「しょうがないの!? ホントにそれでいいの!?」

 

はやての出した決断に、フェイトはツッコミを入れるのだった。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

《RIDER TIME! 仮面ライダーZI-O!》

《ARMOR TIME!》

《KAMEN RIDE! DECA!DECA! DECADE!》

 

アーマーを変える。透明な残像が重なるように装着されるのは、ディケイドアーマーだ。同時に専用装備であるライドヘイセイバーが装備された。

 

「どうせなら……」

 

《W》

 

「こっちも試してみるか」

 

俺は先ほどまで使っていたWウォッチを再び起動させる。それをディケイドウォッチと取り換える―――のではなく、突き出ている部分に追加で読み込ませる。

 

《FINAL FROM TIME!》

《DA・DA・DA W!》

 

胸部を除く、手足の装甲が変化する。右が白で左が黒。鱗のような装甲は鋭利にささくれだっていた。

 

「また変わるかッ!!」

「それがライダーの真骨頂なもので」

 

ディケイドアーマーのWフォーム。ファングジョーカーの力だ。この形態なら、手持ちの武器は必要ないな。

 

俺はライドヘイセイバーを放り投げ、構えを取る。

 

「本物に比べると、スマートじゃないけどな」

《ARM FANG!》

 

右手首の装甲から出現した白い牙で、レヴァンティンの斬撃を受け止める。カウンターの左ストレートは剣の鞘で受け止められた。

 

素早く身を屈め、シグナムさんの足元を刈り取るように蹴りを繰り出す。

 

「甘いぞ!!」

 

地面すれすれの攻撃だったため、軽いジャンプで軽々と回避されてしまう。さらに両手でレヴァンティンを握り、振り下ろしてくる。

 

「まだまだ!!」

 

振り下ろされるレヴァンティンを、体を捻り、足裏で受け止める。

 

「なにッ!?」

 

そのまま踏みつけるようにして地面に突き刺す。シグナムさんをとっさに引き抜こうとしているが、俺が体重をかけているせいでびくともしなかった。

 

「はッ!!」

 

アッパー気味にシグナムさんに迫るアームファング。

 

だが、そこからの判断は早かった。剣がすぐには抜けないと悟ったシグナムさんは、剣から手を放し、その手でアームファングを防御する。

 

流石は騎士の鎧。俺の牙とシグナムさんの鎧は火花を散らして拮抗する。

 

さらにそこに鞘のフルスイングが襲い掛かってくる。

 

「っ!!」

 

俺は両手をクロスして防御するが、片手とは思えないパワーだ。

 

「はあああぁぁっ!!」

 

裂帛の気合と共に、力ずくで体を持ち上げられ、振り飛ばされてしまった。

 

「流石だな。予想以上だったぞ」

「それはどうも」

 

俺も色々と確認することが出来たからな。

 

「まだまだ余裕そうだな。これなら……」

 

レヴァンティンが駆動し、薬莢が排出された。

 

「もう一段階、レベルを上げても良さそうだ」

 

同時に、シグナムさんの魔力が一回り増えたような錯覚を覚えた。

 

「大技が来る―――」

 

俺もそれに応え、ベルトを操作した。

 

《DA・DA・DA W! FINAL ATTACK TIME BREAK!》

 

炎を纏るレヴァンティンに対して、俺右足から水色のオーラと共に牙が生える。

 

「紫電―――」

「ファングストライザー―――」

 

シグナムさんが1歩目を、俺は飛び上がるために体を沈めたその時、

 

ビーーーー!!!!

 

「「ッ!?」」

 

訓練場にブザー音が響き渡った。緊迫した空気が一気に緩んでしまう。タイミングを外されてしまったことで、俺達の集中力を霧散してしまった。

 

な、なんだなんだ!? 敵襲か!?

 

逆の意味で身構えてしまった俺だったが、

 

《はい! そこまでそこまで!! この後もあるんだからそんな大技はやめてね!》

 

頭の中になのはさんの声が響き渡る。いくらなんでも、必殺技のぶつけ合いはダメだったか。そりゃそうか。

 

「という訳だ、勝負はお預けだな」

「そうみたいですね」

 

俺達はお互いに変身を解除して、なのはさんの所に向かうのだった。

 

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