『原初の奔放(symbol of troublemaker)』
古代メソポタミアの神話、アッカド神話に登場する女神。随分自由奔放な性格の女神で、かなり多くの愛人を持っている。もっとも有名であるのは性愛を司ることだが、他にも、夜や闇、冥府を象徴するとも言われる。
護堂がセックスバトルによってイシュタルから奪ったこの権能が持つ能力は後述。
『催淫』
恐らく現代に存在する神殺しが持つ権能のどれよりも使い勝手がいい、人の性についての全てを意のままに操る力。魔力耐性が無い者や、魔術の心得が全く無い者なら絶頂の快楽だけで死亡させることも可能。強大な魔術師であっても、死亡させるのはそれなりの魔力と準備が必要になるが、指先一つ触れるだけで絶頂させることも性機能不全にさせることも性病患者にすることも出来る。女神や女性のカンピオーネ相手にしても、魔力の消費が違うだけで死亡以外のことは人間と同様。ただし、男性神や高位の男性魔術師には効果がない、もしくは非常に薄い。つまり男性の強敵相手には大したことができないということだが、ある意味、使い勝手の代償とも言える。しかしこれの応用である程度の『魅了』や『人体操作』も可能であり、女性に対しては使い方によって絶大な効力を持つ。
『???』
とある条件を満たすことによって???の???が可能になる。
どうも、思いの外筆が乗ったので投稿です。
※エ リ カ 変 態 露 出 公 開 プ レ イ
だいぶ調子に乗りました、はい。人によってはわりとハードと感じるかもしれないので、一応注意をば。
うちの護堂君は常時『少年』使用時の攻めモード、セックス時はたまに、それにドSが加わったような感じになるよう書いています。ぶっちゃけ誰だよこいつと思いながらお読みください。
日本の中学三年生草薙護堂の朝は、隣で眠る妹──静花のたおやかな寝息で始まる。この歳になってまで兄妹が二人ではやや手狭なセミダブルベッドで就寝を共にすることは、普通であれば仲が良いで済まされない異常なものであるが、あいにくと草薙護堂は普通ではないのだ。齢十五にして性に対して過度なほど明るく、その経験人数は彼自身でも百から先は数えてられていない。並みの性犯罪者よりも遥かに多くの性を貪る彼だが、彼ならば、なんらおかしいところはない。
性愛の女神を性交で地に墜とし、何の因果か神殺しの魔王となった彼ならば。
目を覚ました護堂は、ろくに働かない頭でひとまず静花を包み込むように抱きしめた。これをしておくと、暫くすれば彼女も緩やかだが覚醒してくるのだ。
ここまでの行動は毎朝行われていることだが、護堂は唐突にいつもと違う行動に移る。
向かい合うように抱いていた静花を仰向けにし、彼女の寝間着のホットパンツに手を入れ、性器を弄り始めた。
「………んっ………」
未だ眠りから覚めていない静花は、それでもその身を貫く快感に声を漏らした。
護堂は無意識に身をよじる自身の妹にも構わず、その秘所にあてがった指を縦横に蠢かす。
すると瞬く間に彼女の膣から愛液が溢れ、護堂の手は粘性のある液体に塗れた。それを確認した彼は、更に自分と静花の体を動かし、今度は後ろから抱きしめて密着する形になる。
手足で静花が全く身動きできなくなるようにしっかりとホールドし、先ほどよりも激しく、水音が部屋に響き渡るほど彼の指は妹の膣内を蹂躙する。そして同時に彼女の上半身を包む大きめのシャツをめくり、白く透き通った若々しい肌に浮かぶ発展途上の突起をもう一方の手でこねくり回す。その度に静花の体は小刻みに痙攣し、溢れ出る嬌声はその快感を吐露する。
それから、数十秒ほど護堂の責めが続いた頃だった。
「あっ、んっ、んんっ………あんっ!?」
絶頂に達してしまったのか、静花は大きく体を震わせ、秘所から潮を勢い良く吹き出す。それと同時に、浅い眠りに居た彼女の意識が、完全に覚醒する。
ぼやけた頭で状況を理解するのにやや時間がかかったのか、彼女は実の兄の横暴に蕩けた顔で苦言を呈す。
「もお………えっちなことしないって言ったのに………お兄ちゃんのばかぁ………」
「俺は、今日は、やらないって言ったんだぞ?現に昨日はやってないじゃないか」
そんな言葉もどこ吹く風とばかりに、護堂は飄々とそう答える間にも彼女の身体中の性感帯をまさぐっていた。
「知らないよそんなことぉ………」
静花は彼を非難するニュアンスの言葉を口にするが、彼女の行動はそれに反して、自分から護堂の唇にキスをし、彼の逞しく勃起した陰茎に手を這わせるというものだった。
「こんなことしたら、私もえっちになっちゃうからぁ………んっ」
一度絶頂を迎えたことによって理性の箍が外れたのか、積極的に体に触れるようになった彼女を、護堂は力に任せて組み伏す。
そして、その腰でいきり立つ凶悪かつグロテスクな肉棒で女性の陰部の入り口を数度なぞってから、思い切り差し込んだ。自分の一回りほど小さい体の静花に、何の躊躇もなく。
「ん──んあぁっ!」
しかし彼女のまだ毛もあまり生えていない膣は、慣れた動作で護堂の標準のものよりも遥かに大きいそれを難なく飲み込んだ。本来ならば入ることすらままならないはずだが、現実にそうなっている。これも、護堂の性に関わる全てを意のままにする権能と、数年間の調教の賜物に他ならない。
「あっ………お兄ちゃんのおちんちん、気持ち良いよぉ………」
小さい体格の静花と、がっしりとした大きな体格の護堂。この組み合わせだけでも異様であるにもかかわらず、更にこの二人は兄妹なのだ。義理などではなく、正真正銘血の繋がった兄妹。まさに、禁断の関係。もちろんそんなことも、草薙護堂には何のも関係ないのだが。
「やっぱり可愛い奴だな、お前は。………静花、愛してる」
「んっ、うん、あっ、わたしも………おにいちゃん、だいすきっ」
二人はベッドの上で愛を囁き合い、禁断の快感に酔いしれる。
護堂は大人数と言っても少なく感じられるほど、今まで無数の女性とセックスを交わしたが、今実の妹である静花に向けた言葉は、決して浅慮な嘘偽りなどではない。彼は、例え何人でも、一度その女性を愛そうと決めれば絶対にそれは曲げない。だから、彼が愛を囁いた人間は、彼の経験人数にほぼ相当する。無論、それらの女性達、ひいては静花も、そのことは承知している。始めはそれを嫌がる者もいるが、完全に彼に屈服させられればそんなこと気にもしなくなる。何人の女性を愛そうと、禁断の愛だろうと、彼を拒む女性は存在しない。
何故ならそれは、彼が人間に身でありながら性愛の女神イシュタルを性交でのみ屈服させ、その権能を簒奪した神殺しの魔王であるからだ。
※ ※ ※
「もう、お兄ちゃんったら!お気に入りのシャツがぐちょぐちょになっちゃったじゃない!せっかく明日の旅行に持っていこうと思ってたのに!」
「あー、なんだ、その、悪かったよ………けどさ、静花も喜んでたから良いじゃじゃないか」
「むーっ、ふんっ!知らないっ!」
草薙家の四人囲みほどの食卓で、護堂と静花の二人は言い争いつつ朝食を取っていた。テーブルの上に並ぶのは、静花が炊いたご飯に、静花が作った味噌汁、そして静花が作った目玉焼きと二人の祖父が買ってきた漬物。スイッチが入って性的な主導権を取っているときは、平凡な東洋人顔に似合わず激しくサディスティックで独占欲が強い側面を見せる護堂だが、なんだかんだで静花には世話になっているのだ。特に器用でもない彼は、カンピオーネという存在の特異性を正しく理解していないために、静花がいなければろくな食事も口にできないのだから。他の女性のところに転がり込むことも出来るが、あまりそういったことはしたくないというのが、彼の思っているところであった。
だがしかし、
「悪かったって………な?」
「ひゃうっ!?」
もちろん、感謝はしている。できれば機嫌はあまり損ねたくないと
大抵の女性はこれですぐに彼の所有物のようになってしまうのだが、彼の妹である静花は彼が
「お、やっぱりまだ濡れてるな」
「うう………あっ、さ、最っ低!」
シャワー上がりでわざわざ部屋着に着替えるのが面倒だとサイズが大きい護堂のシャツを着ていた静花だったが、そのため下半身は下着のみ。護堂は、新品で真っ白なそれの中央を指でさすり始める。静花は今度こそ兄の行動を阻もうと両手で護堂の腕をどかそうとするが、当然のようにビクともしない。
そもそも四、五人は座れる草薙家の食卓において、静花は護堂の隣に座っている。それも、かなり椅子を近付けて。彼女はただの昔からの習慣だと言うが、つまりはそういうことだろう。彼女自身も、無意識に自分の兄を求めているのだ。
見た目上抵抗しているように思える静花だが、彼女にこの状況を本気でどうにかする気はない。
護堂はそんな妹の愛らしい姿を目にして、本能から普段以上の嗜虐心が湧き出る。このまま先ほどと同じように絶頂させてもつまらない。ここは、久しぶりに権能とやらを使ってみよう。そう考えると、彼は口の端を僅かに吊り上げ、彼の権能を発動した。
権能といっても、使用するのはかつてイシュタルが護堂にかけたチャームや催淫よりも更に細かく小さいもので、ある意味遊びのようなものだ。
その効果は二段階。対象の性的感度を引き上げ大きく絶頂させることと、絶頂まで至らせず快感を
彼はサディスティックな一面を昂ぶらせ、指先に魔力を込めて陰核を軽く弾く。すると──
「──えっ!?あっ、くっ………な、何これ………私のおまんこ、変だよぉ………」
かつてない出来事にびくびくと恐怖と快感に体を震わせる己の妹を視界に収めつつ、護堂は愛液で溢れる無垢な布切れの中に手を突っ込んだ。
「んっ!ふあっ、ちょ、お、お兄ちゃん、だめ、やめ、ああんっ!」
普通ならば既に数回は絶頂しているはずの快感で、静花は未だオーガズムに達せていない。思考はとうに弾け、彼女は快楽を与えられるだけのただの雌に変化する。四肢もまともに動かせず、持っていたお椀を落とし味噌汁を自分の膝にこぼれるが、その程度のことは既に感じなくなっていた。そうなればもはや、抵抗するために掴んでいた護堂の腕も自分を支えるための支柱となる。
静花が腕にしがみつき、思考放棄のせいか二の腕を甘噛みするなかで、護堂はさらに手の動きを激しくしていた。祖父は所用で外に出ているため、現在二人以外には誰一人いない家に、護堂の部屋でのものよりも更に激しい水音が響く。そして彼は同時に、己の権能の解呪を緩やかに進めていた。それによって絶頂の枷が外れていくたび、静花でせり上がってくる快感は大きくなる。
「やっ、だめ、怖いよ、なんか上がってくるぅ………んあっ!」
そして、もう絶頂数十回相当の快感を溜めたころ、護堂はついに──権能を、解いた。
「あっ、にゃにっ、らめっ、らめっ、ばかになる、わらしばかになるのぉ、おにいちゃ────ッッッッッ!!??」
ついに静花は絶頂を迎え、身体中の液体という液体を撒き散らしながらイキ果てる。それと同じくして完全に脱力し、護堂の腕を掴んだまま椅子から落ちる。
床に下半身を投げ出す形となった彼女は、汗や涙、唾液や愛液にまみれながら呆然とただ痙攣を続け、あまつさえは丸見えの秘部から小便が真上に吹き出し、それもまた彼女の体を汚す。身体中アンモニア臭でいっぱいなり、更にそこに溢した味噌汁の匂いが混ざって酷い悪臭を放つ。
そんな妹の醜態を眺め、護堂はこの上なく興奮していた。口元の笑みが取れない彼は、床の掃除など他所に、懲りずに勃起した自分のはちきれんばかりの肉棒をズポンから出し、だらしなく開いた静花の口の前に持っていく。
霞む視界でそれを認識した彼女は、こんな状態であるにもかかわらず、むしろ進んで兄の肉棒をべちょべちょの口内に含んだのだった。
※ ※ ※
ギリシャ共和国。地中海にほど近く、歴史において様々な文化が絡みつく国。現代風の町並みに変わりながらも、そこかしこに古めかし荘厳さを残している。
パルテノン神殿にオリンポス山、己の
彼の住む日本では、現在夏休みに相当する時期。これを利用して、彼と祖父と妹である静花の三人でここギリシャに旅行に来ていたのだ。一見すると家族旅行に近しいように思えるが、これは護堂や静花から発案されたことではなく、老齢ながらも活発で奔放な少年のままの心を持つ二人の祖父より言い出されたものだ。元々護堂は連れて行くつもりだったようだが、どうせなら、と静花も行くと言いだし、最終的にこの形を取った。ちなみにこういった発言のあと、彼女が護堂にからかわれるのは毎回のことだ。
そんなこんなで家族そろってギリシャに降り立った草薙一行。祖父自身は何やらこの地に用があるということらしいが、二人は特にすることもない。というわけで、一緒に観光でも、と静花が提案する前に、護堂は彼女を放って勝手に外へ出ていき、今に至る。
そそくさと宿を後にしてきた護堂だが、その手には観光マップやガイドブックはもちろん、一ユーロすら持っていない。これでは普通何もできないが、そもそもそういったことをするのが目的ならば、ものぐさな彼はずっと静花にべったりなはずだ。それならそれで静花も喜ぶし、悪くはないかなと考えてもいるが、せっかく未開の地に来たのだから、新しい女性を探そうと思うのが彼だ。
女性探しならばその身一つと気の利いた言葉だけで他は何もいらないし、彼に言わせてみれば衣服さえ必要ない。ただまあ、何もしていないのに騒がれるのも面倒くさいもので、基本的に気に入った女性を探し当てるまでは大人しくしておくのが彼の常である。
女性を探すときは、彼は決まって人の多いところに行く。理由は単純に女性がたくさん見つかるから。というわけで、彼は現在宿から少し離れた広場にいる。中央には小さめの噴水があり、場所は開けていて人の往来もかなりの量だ。
その中で、彼は目を光らせる。広場が少しだけでも俯瞰できる場所に立ち、数十人の女性から自分の目に叶う人材を探し続けた。
それから暫く、十分ほどだろうか、広場での人の往来を見つめていると、ついに彼は動く。
彼の目に映ったのは、金髪で深紅のフォーマルドレスを身に纏う、彼と同い年くらいの少女。その少女はとにかく目立つ。服装もそうだが、容姿や体型、醸し出す雰囲気、どれを取っても人の目を惹き付ける。彼が今まで見たきた女性達の中でも、最上位に華美な存在だった。
彼は完全に狙いをつけると、小走りで混み合う人々の間を縫いつつ、一直線にその少女の元へ向かう。そして危なげなく辿り着いた彼は、少女に正面から声をかけた。
「なあ、ちょっと良いか?」
「………何かしら?」
その呼びかけに、少女は少しだけ溜息を吐いた後、覚めた表情でそう返す。本来なら成績も普通の彼に現地の言葉が話せるわけもないが、カンピオーネの莫大な魔力は『千の言語』という最上級魔術として他言語の習得をサポートする。今まで祖父について様々な人間と様々な国で出会った彼に、今や話せない言語はそう多く無い。
少女は、容姿といい、態度から垣間見える性格といい、完全に彼の、魔王草薙護堂の好みであった。僅かに唇を歪ませた彼は、指先で少女の絵画から飛び出てきたような顔に触れて言う。
「──俺の女にならないか?」
単刀直入。一周回って奇抜にも思える、直球の台詞だった。彼女のようなタイプの人間には、小賢しいことをしていても何の意味もない。なにより、彼自身が面白くない。
その言葉に驚きで目を見開いた少女が次にに顔に浮かべたのは、嘲笑だった。
「ふふっ………貴方、随分と面白いことを言うわね。でも残念、このエリカ・ブランテッリはそんなに安い女ではないわ。身の程を弁えなさい」
少女──エリカは、その煌めくブロンドの髪をかき上げ、高圧的にお断りの言葉を口にする。
大抵の男はここで諦める。更に踏み込もうとする者もいるが、軽くあしらわれて相手にもされない。
しかし、草薙護堂はそのどちらにもあてはまることはない。
「もう少し気の利いた台詞を考えて出直し──んむっ!?」
彼はエリカの言葉が終わる前にその口を塞ぐ。──彼の、唇で。
「あ、貴方!今自分が何をしたかわかっているの!?」
エリカは護堂の体を突き放し、唇を拭いながら叫ぶ。
対する護堂は彼女の言葉など全く気にしない様子で、なおもエリカを逃すまいとその肩に手を回す。そして、喚きながら抵抗する彼女の首筋を、とん、と指先で叩く。それが合図だった。
「──あんっ!?」
エリカは突然艶かしい叫びを上げ、力が抜けた様に崩れ落ちる。
たった今、護堂その権能を発動させた。相も変わらず相手を絶頂させるだけのちょっとしたものだったが、エリカのような女性に対しては効果が絶大だ。
「一体、何が………ふあっ!?」
またもエリカは絶頂する。しかし、この二回目でようやく、彼女は自分の身に起きている出来事が魔術的なものであるということに気がついた。その原因は護堂しかいない。だが、見るからに魔術の素養が無く、何の魔術媒体も所持していない彼がどうやって自分ほどの魔術師に人体に直接作用する強力な魔術をかけたのか。全てが解明できない中、彼女は得体の知れない恐怖に駆られていた。
一方の護堂は、状況もエリカの心情も概ね自分の思い通りの流れになっていることを察したところで、跪く形になっている彼女に言葉をかける。
「なあエリカ、俺の言うこと、聞いてくれるか?」
「くっ………勝手に名前を呼ばないでちょうだい!貴方の言いなりになんてなるはずないわ!」
それでも彼女は反抗を続けるが、護堂から更に言葉が降りかかる。
「そうか………でもさ、身体、殆ど動かないだろ?」
「ッ!?」
そう、護堂の権能は主に人の性愛に関することを操るが、その効力は多岐に渡る。相手を絶頂させるだけでなく、その相手を、快感により全く力の入らない状態──いわゆる腰砕けにすることができるのだ。もはやここまで侵食されてしまえば、人間が彼の権能から逃れることは不可能だ。
「このままお前を犯したり、周りの奴ら全員に犯させたりすることだってできるんだぜ?」
「なっ!?」
護堂の言葉にまたも驚愕した彼女は、思わず辺りを見回す。すると、噴水の近くにいる自分たち囲むようにして集まる群衆が視界に映る。美少女が地面に膝をついて男性と言い争うという異様な光景に、いつの間にか野次馬の人だかりが出来上がっていたのだろう。
ざっと見ただけでも、その人数はかなり多い。エリカの脳裏には先ほどの護堂の言葉が反芻し、最悪の想像に吐き気さえ催す。
「………わかったわ。それで、私はどうすれば良いのかしら」
あまりにも未知数な相手と輪姦への恐怖に、エリカはついに折れる。
これで護堂の考えは上手くいったわけだが、これはまだ始まりに過ぎない。これから、彼は目の前の少女のプライドを完膚無きにまで破壊して自分に屈服させるのだ。
「んー、じゃあまずは、土下座でもしてもらおうかな」
「………え?」
「土下座だよ、土下座。ジャパニーズ土下座。知らないのか?」
「い、いえ、知っているけれど………」
護堂からの最初の要求は、この衆人環視のなかでの土下座。なまじそれを知っているだけ、エリカの屈辱は凄まじかった。
「なんだ、知ってるんなら早くしてくれよ。それとも、俺の言うことは聞けないか?」
「いえ………やるわ」
エリカは背に腹は代えられないと、悔しげに膝を落とす。以前どこかの文献で読んだように、膝を地面について座り、それから上体を下げて手のひらと頭を地面に擦り付けた。
華やかな見た目の少女が哀れな体勢を取ったことで、野次馬達の雑談は次第に大きくなり、それに伴って彼女の顔も怒りと恥辱に赤くなる。しかし彼女は、目の前の少年に掴みかかりたくなる衝動を抑えて口を開いた。
「やったわよ………これからどうするつもり?」
「そうだな………」
小さく縮こまるエリカを一通り眺めた護堂は、そう言って彼女の下半身の方に回り──そこを包む赤いロングスカートを、勢い良く捲り上げた。
「──ッッ!?」
予期すらもしなかったその出来事に、エリカの口から声にならない悲鳴が迸った。
数多の視線があられもない姿になった彼女に突き刺さる中、護堂はあくまでも冷静な態度を取る。
「ふーん、パンツは結構おとなしめなんだな、お前」
「くっ………!貴方どこまでっ………!」
今すぐ愛剣クオレ・ディ・レオーネを召喚し、目の前の下衆に斬りかかろうかというほど彼女の内面は怒りに溢れていた。
しかしそれは出来ない。今の彼女にはもはや、この体勢から立ち上がる力すらないのだから。
暫くエリカの周りを歩きながら舐め回すようにその肢体を眺めていた護堂は、唐突にしゃがみ、そんな状態の彼女に追い打ちをかけるように、彼女の性器を下着越しに撫で始める。それによって彼女の体はまた跳ね上がるように痙攣するが、もはやこの紅の少女にとっては今更なことだ。
我慢していればきっといつか終わるだろう、と必死な様相で嬌声を噛み殺していたところに、護堂は更なる動きを見せる。
露出したエリカの下半身から、彼女の最後の砦である下着を剥ぎ取ったのだ。
「う、うそっ!いやっ、早く戻して!お願い!」
これにはさしもの彼女も、明らかな懇願の言葉を口にする。土下座を行った時点である程度のことは想像していたが、いざ現実にされるとなると、彼女もまだ思春期の少女。耐えられずに自ら精神の砦も一つ崩したのだ。
ここまでになると、二人を囲む群衆から女性の姿が目に見えて減り、しかしそれでも数は最初よりも増えてきている。彼らの雑談などは、もはや歓声に近い。
その中で護堂は、エリカの声など一切無視してただ彼女の膣の割れ目を撫で続ける。更にそれが暫く続いたのち、今度は彼の手がエリカのドレスの胸元にかかった。そして、瞬く間にドレスの布とブラがずりおろされ、その豊満な乳房の片方が空気にさらされる。彼女の赤と黒で彩られたフォーマルドレスは、腕と肩付近が丸々露出しているいわゆる肩紐がないパーティードレスで、本来ならこんな街中の広場で着ているようなものでは無い。しかし、彼女は今回とある重要な会議と任務のためにここギリシャに訪れた。それゆえ、彼女の魔術師としての代名詞である、『
だがこれは紛れもない現実。衆人環視の中で地に頭を擦り付け、陰部と片方の乳房を露出し、そのどちらともを名も知らない東洋人の少年に好きに弄り回されている。
しかもその手付きは年に似合わず相当にいやらしい。熟練していると言い換えてもいい。性器をなぞる左手はまるでくすぐるように力の緩急を絶妙に操り、乳房を掴む右手は執拗に指先で乳頭をこねくり回す。ほとんど思考が働かない中でのその快楽漬けは、確実にエリカの精神をすり減らしていた。
「おい、立て」
と、唐突に護堂はそう言い放って、行為を中断し自身も立ち上がる。
「少しだけ力は戻しておいた。自分で立てるだろ」
その言葉通り、エリカには二本足で立ってゆっくり歩くくらいの力が戻っていた。これは護堂が自分の魔力をごく僅かに注いだことによるものだが、ある意味エリカにとって彼を斬るチャンスとも言えた。しかし、エリカは息を荒らげながらもおとなしく立ち上がる。彼女は護堂がどういった人物か未だ解っていないが、力が戻ったとはいえ剣の一本も持てるかどうか怪しい状態で彼に下手に逆らってもどうにもならないのは、彼女ほどの実力者ともなれば目に見えて明らかであった。
「よし、じゃあ──そこで服を脱いでもらおうか。下着も、全部だ」
「ッ………わかり、ました」
既にスイッチが入りきった護堂の口から出たのは、またも異常な命令。けれど、彼女は逆らえない。そうするしかないからだ。
エリカは命令通り、ドレスの後ろのファスナーを開け、深紅の衣装をストンと足元に落とす。
その状態で彼女の身を包むのは、パンティーは既に剥ぎ取られ、その類稀なるスタイルのおかげでチューブトップなどを身につける必要がないため、ブラのみだ。その上、そのブラも片方が傾いていてほぼ外れかけている。
彼女は覚悟を決め、ブラを脱いで一糸纏わぬ姿となった。一応両手で乳頭と性器だけでも隠そうとするが、それも護堂の一声で禁止される。
これで、正真正銘紛れもない全裸。護堂の正面に立ち、羞恥に震えながら、手を横に直立不動の体勢でエリカはただ次の命令を待った。
「それじゃあ、足を開け」
半ば諦めかけの彼女は、言われるがまま体を動かす。
「そのまま腰も落として、両手は組んで頭の後ろだ」
その命令にも、おとなしく従う。
──結果、出来上がったのは人間としてあまりにも屈辱的な格好だった。
足を大きく開いたまま椅子に座るように腰を落とし、筋力トレーニング時の如く頭の後ろで両手を組む。彼女の女として大事な場所を隠すものは何もなく、むしろだらしなく開いた股と腋まで見せたその姿はそれを誇示するかのよう──それはいわゆる、がに股というものだった。
あの華美で誇り高かったエリカ・ブランテッリの姿は、今や最も下劣で卑猥なモノへと変わっていた。
宝石の如く輝く瞳に涙を滲ませるエリカに護堂が下した次の命令は、その姿のままで噴水の周りを一周してこい、というものだった。もちろん、そのがに股のままで体を隠すような行為は一切許されない。
今までのことを含めても、彼女の人生最大の辱めであろうその言葉を、彼女は行動に移す。もはや、恥ずかしいとは思うがなぜ恥ずかしいのか自分でもわからないほど、彼女の思考回路はぼろぼろに朽ちていた。
「んっ………はあっ、はあっ………くっ………!」
遅い歩みで真後ろにある噴水の周りを歩き始めた彼女を、数多の野次馬の視線が貫く。汗が浮かぶうなじ、毛の一本も生えていない腋、歩くたびに揺れる豊満な乳房、ぴんと突き立っている乳首、流れた汗が溜まる臍、愛液の垂れる膣、臀部の肉に隠れて見え隠れする肛門、土と砂利で汚れる足裏。その全てが、彼女をこうした張本人である草薙護堂と、集まった無数の群衆の目に晒されていた。
そうして暫く経つと、汗と埃塗れのエリカが噴水一周を終え護堂の所へ戻る。
そしてがに股姿をそのままに彼の正面に立つと、彼はエリカに近付いていき、愛液が溢れる陰部に勢い良く平手を打ち込んだ。
「ひうっ!?」
それは広場に音が鳴り響くほどで、あまりの衝撃と快楽にエリカは崩れ落ちそうになる。しかし、彼女はすんでのところで踏みとどまった。がに股を止めていいという護堂からの許しが出ていないからだ。
護堂はその感情の動きを本能的に察したのか、自身の心そのままに破顔し、やや力を込めて彼女の乳房を掴んだ。
エリカからはまたも喘ぎが溢れるが、気にせずそのまま後ろに回り、秘部にも手をかける。
そしてろくに抵抗もしないエリカの乳首とクリトリスを人差し指で小麦粉の生地を小さく丸めるように刺激し、広場全体に行き渡るように彼は声を張り上げた。
「こいつのイクところが見たい奴は一人一ユーロで近付くだけなら許す。代金は投げつけてやれ。喜ぶからな」
その言葉が響き、少しばかり広場が静かになった後、そこにいた男性たちが大挙して護堂とエリカの目の前に押しかける。飛び交うユーロ硬貨のおまけ付きで。
一ユーロといえば、日本円で約百三十円ほど。そんな無数のはした金が全て護堂になされるがままのエリカにぶつかり、彼女は体のそこかしこに痛みと多少の快感を感じた。
数え切れないほどの観客が集まったところで、護堂は本格的にエリカの性感帯に刺激を加え始める。
「くっ、んっ、ああっ!」
力強い手の動きに乳房の形は様々に変わり、掻き回される膣からは液体が溢れ過ぎて小便と愛液の区別がつかないほどだ。
むろんそれだけの快楽を味わえば、エリカは立っていられない。権能を使われずとも正真正銘腰砕けになってしまう。
「おほぉっ!?」
しかし護堂はそれを許さず、己の左手だけでエリカの全体重を支える。結果それまでよりもさらに快感は強くなり、エリカは白目を剥きかけだらしなく開いた口から舌が出る。
「あっ、あっ、あっ、あっ、やらっ、だめっ、やっ、らぁ………」
もはや喘ぎ声にすら力がなく、ただただ涙を流しながら護堂に懇願する。度重なる恥辱に加えこの公開プレイが止めとなり、彼女のプライドは消え去って、精神は完全に護堂とその性技に屈服したのだ。
目的を果たした彼の手は、いよいよ彼女を未だ嘗て経験したことがないであろうオーガズムへ至らしめんと激しく動く。
「やっ、あ゛っ、いやっ、イクッ、ゆるっ、ゆるし──んほぉっ!?」
「お前はただ感じてれば良いんだよ」
「おごぉっ!?んぎっ、がっ!?」
エリカを更に追い詰めるために、護堂は空いていたアナルに己の肉棒を突き刺す。
彼の棍棒よりも凶悪な剛直を慣らしてもいない穴に挿れられたために、彼女はまともな嬌声すら上げられなくなっていた。
「そろそろ出すぞ、エリカ」
「うぎっ!?ごっ!?あがぁっ!?」
その言葉と同時に、響き渡る水音とアナルを出入りする肉棒の動きは更に激しさを増し──
「おぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!??」
ついに、護堂の射精と共にエリカは絶頂した。
壮絶なオーガズムを迎えたエリカは、護堂は手を離すと同時に地面に崩れ落ち、自分の愛液と小便、そして護堂の精液で出来た水たまりに美しい顔を浸す。
その様子を一通り眺めた護堂は、権能を使い広場全体の人間を
そして人ひとりいなくなった広場の中心で、意識があるのか無いのか、半開きの眼で力なく倒れ伏す金髪の少女に声をかける。
「おい、エリカ」
「………んっ………」
彼の呼びかけに、エリカは少しだけ反応を見せる。
「お前が稼いだ金だぞ。ほら、拾えよ」
「………はい」
護堂が魔力を送ると、少しは回復したのかエリカが震えながら四つん這いになり、護堂の命令通り地面に落ちたユーロ硬貨を広い集める。
魔術結社赤銅黒十字のエリートであり、類まれなる才能を持つ魔術師、『紅の悪魔』エリカ・ブランデッリの誇りは、神殺しの魔王草薙護堂によって完膚なきまでに打ち砕かれたのだった。
※ ※ ※
「あっ、イクッ、イきます護堂様ぁっ!」
「そうか、俺もそろそろ出すぞ!」
「はいっ!護堂様の子種、私のおまんこにびゅーびゅーしてくらしゃいっ!」
街中の
どうやら彼女の心の底には甘え癖のようなものがあったらしく、護堂に完全に屈服してからは、やけに幼い言葉遣いをしたり護堂にべったりだったりと、どこか幼児退行の気が見られる。むろん、そこも護堂の性的興奮の材料になってしまうのだが。
「イけっ、エリカ!」
「んおぉぉぉぉぉっ!?こだねしゅごいぃぃぃぃぃぃっ!!」
エリカのうねった肉壺にマグマの如き護堂の精子が注がれる。灼熱の侵食液で膣内を灼かれたエリカは、広場での絶頂よりも酷い雌の表情で叫んだ。護堂により密着するために、自分の上に乗る彼に両手両足で抱きつきながら。
「──エリカ、お前もう俺の女だ」
「ひゃいぃ………わらしは護堂しゃまの女で肉便器れすぅ………」
護堂の囁きに呂律の回らない言葉でそう返すエリカは、今までになく恍惚とした表情をしていた。
※ ※ ※
外装は一見普通のホテル。しかし間違いなく今までセックスをしていた建物から一歩出たところで、護堂とエリカの二人、そしてそれに護堂の妹である静花を加えた三人組が集っていた。しかしあまり和気藹々とした雰囲気でもなく、何やら不穏な様子である。
「………お兄ちゃん、どれだけ私に迷惑をかけたら気が済むのかな?」
「あー、や、それはあれだ、その、仕方ないというかだな………」
「こんなところでまた新しい女の人を引っ掛けた挙句その人を裸にして着替えがどこかいったから私に電話してお兄ちゃんの着替えを持ってこさせるののどこが仕方ないのよーーーー!!」
「………まあなんだ、悪かった、静花」
自分でも中々面倒なことをさせたと思っているのか、素直に謝罪する護堂。先ほどまではあれだけ鬼畜の所業を繰り返した彼だが、普段の日常では自分勝手な高校生程度のものだ。それに、基本的に彼は彼の愛する女性には優しいし甘い。エリカのような女性に対してはかなり強烈なスイッチが入ってしまい、あんなことになったりもするが、彼のものになってしまえばままずそういったことはない。稀にプレイとして特殊なことをするときもあるが。
そういう理由もあり、色んな意味で静花に言われるがままの護堂に、唐突な支援が入る。
「その辺で許して上げて、静花さん。彼も悪気があってやったんじゃないの」
護堂のシャツと護堂のズボンを身に纏ってその金髪をたなびかせるエリカ・ブランデッリが、護堂の背中からひょっこりと出てきたのだ。
「私はその辺の布で十分って言ったのに、護堂様ったら私のために着替えを用意するって言ってくださったの。だから、あんまり彼を責めないでちょうだい。彼はその、私のために………うふふ」
頬を赤く染めながら、エリカはまるで惚気のような口ぶりでそう言う。何にせよ、数時間前とは態度が変わりすぎである。
「エリカさん………でしたっけ。そうは言いますけど、これは兄のしたことで、私が迷惑を被ったわけですから、あなたには関係のないことです。それに兄は気に入った人なら誰にでもそういうことをする人ですので、あまりのめり込まない方が身のためですよ。別に、そこはあなたの自由ですけど」
「そうね、それじゃあ自由にさせていただきますわ………んっ」
何やら不機嫌な様子の静花が不機嫌な声音で言葉を放つが、対するエリカは軽く受け流し、護堂の腕に意識して自分の腕を密着させる。
その光景に静花が唸り、彼の周りでは珍しく修羅場っぽくなってしまった状況に、どうしようか、と悩む草薙護堂。二人を連れて再びホテルの中に入ればそのままうやむやにできるだろうが、面白いのでたまにはほっといてみようかと考えていたところ、彼の気付かないうちに言い争っていたらしい二人が、彼に振り向いて言った。
「護堂様!」
「どっちの方が好きなの!?」
「どっちも好きだよ」
ポケットに手を入れたままの護堂がそう言うと、突然二人ともに照れ始める。基本的にチョロいのである。
急に大人しくなってしずしずと護堂の脇を固める二人に、彼がこれからどうしようかという話題を振ろうとした瞬間──凄まじい爆音と共に、稲妻が閃いた。
三人は、いきなりの出来事に三者三様の叫びを上げる。しかしその中の一つ、エリカの悲鳴だけは、護堂や静花のものとは違っていた。
彼女は落雷のあった地点を見つめ、震えた声を発する。
「そんな………まさか………」
「なんだよ、どうかしたのか?」
きょとんとした護堂が彼女の顔を覗き込むようにすると、彼女は目の前の出来事が信じられないといった表情で護堂の方へ振り返った。
「に、逃げて!逃げて下さい護堂様!」
「はあ?」
何やら切羽詰まった様子で喚くエリカに、護堂は首を傾げる。
そうしていると、急に当たりが暗くなる。空が、雨雲で覆われたのだ。
すると間もないうちに雨雲からは勢い良く雨粒が落ちる。その次に強く風が吹き、先ほどの落雷も至る所で起こる。
この地は、瞬く間に嵐の様相へと変貌していた。
「エリカ、何なんだ?お前、これが何か知ってるのか」
能天気な日常モードの護堂も、流石にこの異様さには意識が切り替わる。
「恐らく、これは、これの原因は──」
そして、エリカも戦慄の声音で己の恐るべき予想を口にする。
「────まつろわぬゼウスです」
TO BE CONTINUED………
いやー、本編も前書きも長い(確信)
近親相姦護堂君、鬼畜所業護堂君ときたところで、ラスト付近は謎のラブコメ修羅場。ほんと、なんなんでしょうね。
次回は護堂君のマジカルチンポ強化回!次の更新はほんとにすぐは難しいかもしれない!
※ゼウスはおっさんです