このヒロインレースに遅れた二人に逆転を!≪完結≫ 作:ルイ提督
とある昼下がり、ダクネスことダスティネス・フォード・ララティーナは自分達の住む屋敷の一室で黙々と洗濯物をたたんでいた。
魔王討伐から幾日がたった今、ダクネス含めたカズマパーティは平穏な日々を送っていた。魔王討伐により莫大な金を手に入れたカズマとアクアは毎日遊び歩いている。まぁ、以前からそうだったと言われればそうなのだが…
だが、ダクネスにとって一番危惧しているのは、カズマとめぐみんの仲だ。めぐみんとはカズマを巡って共に宣戦布告している。そのめぐみんとカズマは最近距離が近すぎるのだ。めぐみんとは、とある密約を交わしているため、全面戦争にはならないが私とてカズマの“一番”になりたいのだ。
そんな事思ってイライラしていたからだろうか、ダクネスは手に持っていた洗濯物、カズマのトランクスを粗々しくたたんだ。
「まったく、アイツというやつは…!」
肩を怒らせながら次の洗濯物に手を伸ばそうとして―
カズマのトランクスに目が止まった。
トランクス、そうトランクスだ。自分の大好きな男のトランククスだ。
どんな匂いがするのだろうか―
ダクネスは恐る恐る下着を手に取り、それを自分の顔へとあてがった。
「ん…………」
鼻の中にフローラルな香りが広がる。当たり前だ、なんせ洗い立てだからだ。でも、どうしてだろうか、お腹の奥がジンジンと熱くなってくる。更なる匂いを求めて、更に息を吸い込み…
「わ、わわわわたしは何をやっているのだ!!」
冷静になってカズマのトランクスを放り投げた。それからは悶々と…、いや黙々と洗濯物を片付けた。しかし、それは問題を後回しにしただけである。
そして、最後にカズマのトランクスが残った
「ああ、ダメだ!ダメなんだ…!」
そう、思うが手が勝手にトランクスへと伸びていく。そんな時、天啓、いや悪魔の囁きが自分の脳裏へ下った。
――カズマの下着を手にしながら自慰をしたら、どうなるのであろうか――
そう思ってからのダクネスの行動は早かった。素早く洗濯物を片付け、カズマのトランクスを手に自室へと駈け出した。アクアは遊び歩いているだろうし、カズマとめぐみんはつい先ほど一日一爆裂に出かけたばかりだ。おそらく1時間は確実に屋敷ではダクネスただ一人の状態だ。
「はぁっ…!はぁっ…!」
自室のベットに飛び込み、カズマの下着を顔にあてがう。もはや興奮しすぎて頭は真っ白だ。そして、片方の手を自分の秘所へと伸びていき…
「んあっ……!」
そこはもうすでに濡れに濡れていた。そして女の一番敏感な所をこする。
「やっ…!んんっ…!か、かじゅまぁ~!!」
もはやダクネスは自分自身を制御する事など不可能であった。以前の自分は己を昂らせるのに、不特定多数に凌辱されることを思いながら自慰にふけっていた。
だが、あの男への思いを自覚して以来、カズマを思い浮かべながらするようになったのだ。今となっては、以前のような妄想をしても昂らない、むしろあの男が自分に愛想をつかせるのでは、と思うと寒気すらするようになった。
もはや、私にはあの男、カズマしかいないのだ。
そして、カズマが身に着けていたものを手にしながらする自慰は…、正に最高だった。
「んひぃ!いくっ…!いっちゃう…!ララティーナ、かじゅまのパンツ片手にいっちゃうぅ…!」
今まで感じた事がない快感得た事で、ダクネスは普段のクールな言葉遣いを忘れてよがっていた。
「んぁ!ん…!ん~~~~!!!!」
そしてダクネス全身をビクビクとひくつかせる。最高の快楽を得た事でダクネスの顔は見事に蕩けていた。
「さて、どうしたものか」
ダクネスは今、非常に冷静に考えていた。これこそ、カズマが言っていた明鏡止水、クリアマインドの境地だろうか、今なら己の限界を超えた思考が可能な気がする。ダクネスはとんでもない事になっている自分の下着を処理し、カズマのトランクスを彼の衣装棚へと入れる。
その時、ほんのちょっと、ほんのちょっとだけ自分の愛液を彼の下着へ塗り込んだ。自分の分泌液のついた下着をあの男が身にまとう、それを考えただけで発狂しそうな程の幸福感でいっぱいになる。
そして、彼のパンツ、シャツ、洗面所の歯ブラシ、果ては食器までをじっくりと観察した。
それから彼女は、身を清めるために風呂へと入り、黙々と外出の準備をし、街へと繰り出した。
「ん…カズマのトランクスと同じものは、これと…、お、こっちもそうだったな」
彼女はカズマがよく利用している店を巡りながら、彼が買ったものと同じものを購入していく。かなりの量となったそれを彼女は、自分の実家の自室へと運びこんだ。その新品の中から数枚を手にして、またカズマの屋敷へと向かった。
もしこの大量の荷物を屋敷に置いていたら、いずれはバレタだろう。しかし、そんなミスもせずに冷静に対処したのは、げに恐ろしきクリアマインドの境地だったからであろうか。
屋敷へ帰ると、カズマがリビングのソファでくつろいでいた。
「おう、お帰りダクネス。買い物にでも行ってたのか?」
カズマは怠そうな目をしながら話しかけてきた。
「ん、そうだ生活品をちょっとな」
そう答えた。決して嘘ではない。しかし、カズマ何やら自分をジロジロ見始めた。もしやバレタのだろうか…
「なんつーか、今日のお前エロイな!」
「なぁっ…!おま、おまえという奴は!いきなりなんだ!」
「いや本当、色気ムンムンっていうか?というか、その手に持っている生活品ってのは下着だな! おら!見せろ!お前の厭らしい下着見せろララティーナ!」
「だからララティーナはやめっ、こら!この手を離せ!」
自分に掴みかかってくるカズマをダクネスは必死に振り払う。バレタらまずい!まずいのだ!
だが、クリアマインドの境地にいたダクネスは新たな考えが浮かんだ。
――これはチャンスだと
「カズマ、そんなに見たいなら、私の部屋に来ないか?そこでならじっくりと…」
「へっ?その返しは予想外というか…、でもお前がそこまで言うならしっ仕方なく――」
ダクネスは困惑しているカズマをソファに突き飛ばし、素早くそのうえに、覆いかぶさった。
「ちょ、おま!逆、これ男女逆だから!いつからそんな積極的にっ…!」
「なぁカズマ、魔王は倒した。お金も地位も得る事ができた。そろそろ私も腰を落ち着けたくてな、どうだ?私とケッコ…」
「そこをどくのです!エロセイダー!」
言い切る前に、どんっと突き飛ばされる。そこには肩を震わせながら怒りの表情を浮かべためぐみんがいた。
「まったく、私が花を摘みにいった隙に何をしているのですか!」
「め、めぐみーん!ダクネスの奴がいつもと違うというか」
「よしよし、カズマ。全く、油断も隙もありませんねエロネスは!」
カズマはめぐみんの腰に抱き着き、めぐみんはカズマを愛おしそうに撫でる。
ムカつく!
「おい、めぐみん!それは私の男だ!離れろ!」
「ちょっ!ついに言い切りましたね!いいでしょう、いいでしょう!そっちがその気なら…!」
「うぉ!夢にまで見た修羅場ぁ!でも胃がキリキリする!やめてぇ、俺のために争わないで!」
「あなたは少し黙っててください!」
「ほごぉ!」
めぐみんの杖で頭を強打されたカズマが床に転がる。
「ダクネス!あなたとは決着がうやむやでしたね!そろそろどっちが“一番”か決めましょうか!」
「望む所だめぐみん!
そして開始される二人の争い。両者はとある密約を交わしていた。お互い、カズマ、そしてこのパーティの和を崩したくないと思っていた。だからこそ、両者ともにカズマと運命を共に、つまりは結婚するつもりだ。これはカズマの重婚を認める事を意味している。しかし、譲れないものがある!
「ダクネス!第一夫人はこの私です!」
「抜かせめぐみん!貴様は側室だ!」
そして始まったキャットファイトはアクアが帰ってくるまで続けられた。
「たく、めぐみんの奴め!私の髪を引っ張りおって…!」
ダクネスは自室で自身の髪を整えていた。結局、決着はつかず、うやむやに終わった。しかし、彼女はもう迷わない、積極的にあの男をものにするために動きだしたのだ。
「カズマ、お前の一番は私なんだからな…!」
そう決意する彼女の手には、新品の男用下着が握られていた。
彼女は動き出す!あの男と新たな快楽を得るために!
「洗濯前のカズマの下着、どんな匂いがするのだろうな…」
そう言って彼女は怪しく嗤った。
アクシズ教団ダスティネス派です。
クンカーダクネスとヤンデレアクアを各所にて布教しましたが、行く先々で唾を吐かれました。
ここで地道に布教します。