※この作品はR-18です。

骸の島『ヘロドトスの骸』   作:トウトウ@脳缶

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トートの嘲ずり

再び荒れ果てた町を歩くフードの男とメガネの女

二人は暫くあるくと先ほどとの違いを知った

歩く死体の数が減り、銃傷のある死体が多く転がり、兵隊のように武装した死体もある

男が立ち止まり、女を引っ張って伏せる

それが速いか遅いか銃声と共に二人の眼前でアスファルトが割れた

「っ!」

 

男が銃声のした方に銃を撃つ

「ッ!ダァっ!」

崩れたビルから奇妙な機械で口元と身体を覆った兵士が一人地面に落下する

その後ろから同じような兵士が四人跳んできた

 

斜めから銃弾が降ると男が女を抱き寄せて瓦礫に身を隠す

「どこ触ってるスか!」

「うるせぇ!」

 

男が無骨な刀と拳銃を持って身を晒す

兵士達の銃撃を避わし、刀で弾くと拳銃で一人の頭を撃つ

撃たれた兵士が倒れ、銃を構えて立ち上がる

「弱点は背中の箱ッス!」

 

男が立ち上がった兵士に飛び込み刀で刺す

背中から刃が出ると、その兵士の身体から力が抜ける

男に三人の兵士がカエルのように跳躍し、アーミーナイフを構える

一人を斬り落とし、二人の刃を躱わす

斬撃を防ごうと逆手に持ち変えられたナイフもろとも更に一人が両断される

男の刃を避わした兵士が拳銃を抜くとその後方から銃声がする

機械で覆われた胴体に大穴を空け銃弾が飛来した、男の刀で銃弾が跳ね返る

跳ね返った銃弾が兵士の機械に隠された顎を削り取ると無線越しの声が聴こえる

 

『ブラボー!!素晴らしい!』

「仲間を撃つなんてとんでもないやつだな、」

男が拳銃を撃つ

『撃つのを辞めな、ベイビー』

「あ?」

 

瓦礫の陰から女に普通より明らかに巨大な拳銃を突き付けたカウボーイじみた格好の男が出てきた

「銃を下げな、このお嬢さんの頭が砕けるぜ」

「俺は気にしないがね」

警告を聞いても男は銃を向けていた

「え~下げてくださいよ~」

「お前が死んでも俺は大して困らん」

「嫌だなぁ、ここまでやってきたじゃないでスかぁ」

「可愛いく言っても駄目だね」

「それは”おあいこ”ッス」

カウボーイが苦笑いをする

「俺様のこと忘れてないかい?」

「安心してくれ、銃口は退いてない。要求はなんだ?」

「決闘だ」

「決闘ぉ?」

「そう!決闘!いいだろう!1.2.3でドカン!」

「素晴らしい!一瞬の駆引き!命と命の駆引きだ!」

「知略でも数でもない、己の技が全てを決めるのだ!これ程美しい闘いがあるか!?」

「そんなの知るかよ」

 

「美しい美女を賭けての決闘!素晴らしいだろう!」

「映画の見すぎだな」

「私いま複雑な気分ッス」

 

カウボーイが女を縛り上げると脇に退ける

「痛ぁ!ちょっと雑じゃないッスか...」

「男の勝負だ!女は黙ってろ!」

「えぇ...」

「さぁ!銃を納めろ!早射ちだ!」

「お前も納める保証は?」

「俺は男だ」

暫く睨み合い、二人が同時に拳銃を納める

カウボーイが女を睨む

「女、お前が合図を出せ」

「えーと、私ッスか?」

「貴様以外にいないだろう、1.2.3だ、3で撃つ」

「わ、わかったッス...」

 

「俺の名はトート、尋常に勝負だ」

トートが後ろを向いて三歩歩くと男もそれを真似た

「じゃあ数えるッスよ」

「1.」

「2.」

「3!」

 

3が数えられた瞬間

トートが素早く向き直り拳銃を抜くとその腹を2発の銃弾が貫いた

男は振り向きもせずに銃口だけを肩ごしにトートへ向けて引き金を引いていた

「ぐっ...」

トートが傷を押さえて倒れる

「俺の勝ちだな」

「それはどうかな...ッ」

倒れたトートが拳銃を構え、二人同時に引き金を引いた

トートの上と男の横を銃弾が通り過ぎ、断末魔が響く

断末魔を上げたのは黄色いパワーアーマーを身につけた何者かだった

トートの放った弾丸がヘルメットを砕いて頭を潰し、

男の放った弾丸は首に穴を開けた

 

二つの黄色い人型が青の混じった血を流す

「俺の...邪魔をしたのは...グフッ、何処のどいつだ...」

「さぁな?お前の友達じゃないのか?」

トートが首から血を流して悶える人型の首を銃弾で跳ね飛ばした

「ハァ..ハァ...違う...」

トートが拳銃を回し、銃身を持って男に差し出す

「ss-501...世界にいくつもない名銃だぜ...お前にやる」

「当たり前だ、俺の勝ちなんだからな」

ヘロドトスが拳銃を受け取ると

トートがカウボーイハットに手を掛けた

「帽子は要らないぜ?」

「フッ...誰がやるか...気にいってる...だ」

 

 

「姫野、早くしろ、よくわからないのが来た」

「紐斬ってください」

男が縄を斬り、女を引っ張ってその場を離れると

「355『トート』...サムライみたいだったッスね...」

「漢だな」

 

二人の目に黄色いパワーアーマー達が映る、銃声を聴いて警戒しているのだろう

男が女を隠す

「アイツらはなんだ?」

「わからないッス、だだ青い液から察するにプラズムスーツの安物ッスね」

「弱点は各種接合部、首、肩と脚の付け根...後は一応顔の窓ッス」

「プラズムスーツってなんだ?」

「全身を覆う鎧みたいな物で、並の銃じゃ穴も空かないッスよ」

 

「そのss-501とかいう拳銃?なら窓を割れるみだいでスけど」

「残り3発だ」

「足りないッスね」

「こいつならいくらでも斬れる」

男が銃をしまい、刀を抜く

「サムライッスね」

 

男が身を乗りだそうとすると

割れるような銃声と共に黄色い人型の一つの上半身が離れ、血を撒き散らしたす

それをみた男が体を物陰に戻す

「はぁ~、今度はなんだ?誰の狙撃だ?」

黄色い人型達が銃弾の飛んできた方向に黄色い素材で覆われた銃を撃つ

それは直ぐに狙撃をした何者かとの銃撃戦に変わる

「ここも危険そうだな」

「コッソリ通り過ぎましょう」

「そうだな...」

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