決意する乙女達
「ちょっ、ちょっとカズマさん! 本当にここでやるんですか!?」
「いいから、いいから」
「よくないです!」
抗議の声もむなしく、カズマさんは私を強い力で大木へと押さえつけました。場所は街にほど近い森の中、しかも私が押さえつけられている大木の裏側には街道が通っています。街を出入りする人達のいくらかは、この街道を利用しているのです。もしかしたら、私達の恥ずかしい所を誰かに見られるかもしれない。そんな恐怖と羞恥が私の中で膨れ上がりました。
「うーむ、クエストあがりだから汗がまだ引いてないな! ふむ……!」
「ひゃうっ!? カズマさん、今の私汚いんです! エッチな事は宿屋でお風呂入ってからしませんか? 私、お外でなんか嫌です!」
「ゆんゆんに汚い所なんてないぞ。うむ……腋の匂いも素晴らしい! ここで擦っていい?」
「何をですか!? って腋を舐めちゃ……あぅ!? そんな犬みたいな事やめてください……!」
カズマさんが血走った目で私の腋を舐め上げていきます。振りほどこうとしても、カズマさんの力の強さと、腋に受けるムズ痒さのせいで力が抜けてしまいます。いけません、このままじゃ本当にお外で犯されちゃいます!
「カズマさん! 本当に勘弁して……むぐっ!?」
「――静かに」
私の口を手で押さえて、声音を小さくしてそう語りかけてきました。これはチャンスだと思い、私はカズマさんの手を振りほどこうとしました。しかし、耳に入って来た声で私も動きを止めます。
『おかしいですね、こちらに来たはずなんですが……』
私達がいる大木の裏側から、そんな声が聞こえてきました。私はその声を良く知っています。親友であり、ライバルでもある女性。めぐみんの声がしたのです。
『はぁ、暇だから久しぶりにやったのですが、クリスには敵いませんね。見失ったか、それともテレポートで帰ったか。どちらにせよ、もう追う事はできません。家で大人しく特製料理を作るとしましょう』
そんなめぐみんの声と共に、足音が遠ざかっていきました。私は額に浮かんだ粘つくような嫌な汗をハンカチで拭きとっていきます。そして、ドキドキと高鳴る心臓を落ち着かせました。めぐみんには、私のこのような姿を見せたくないという思いと、見せつけてカズマさんは私の物だと誇示したいという思いの両方がせめぎ合い、とても複雑な心境です。とにかく、いきなりは心臓に悪いので――
ふと目線ををカズマさんに戻すと、彼の背後に物凄く速い勢いで迫ってくるモンスターの姿が見えました。
「むーっ! むぐーっ!? んんんんんんっ!」
「どうしたゆんゆん? なるほど、強姦プレイか! 俺の気合の入った凌辱で……げはぁっ!?」
「んぁっ! カズマさん……!」
私はふっ飛ばされて視界から消えるカズマさんを追いかけようとしました。
しかし、目の前のモンスターがそれを許してくれません!
『ガルアアアアアアアアッ!』
「さっさと死んでください! “ライトオブセイバー!”」
すぐさま魔法を唱え、こちらに襲いかかってくる獣、一撃熊に魔法剣で一閃しました。私の攻撃は振りかぶる毛むくじゃらの右腕を切り飛ばす事に成功しています。しかし、一撃熊は残った左腕で素早く追撃をしてきます。私の思考は一瞬で負けを判断してしまいました。魔法剣を切り上げるより先に、私の頭は潰されるだろうと……
「狙撃……!」
『グルァッ!?』
私が死を覚悟した所で、一撃熊の腕に矢が突き立ちました。腕の軌道が僅かにズレ、私の顔のすぐ横の大木に攻撃が逸れます。
「“ライトオブセイバー!”」
その隙を見逃すわけには行きません。私はすぐさま一撃熊の首筋に魔法剣を突き立て、横に薙ぎました。スルリと首筋に入った魔法剣は一撃熊の首筋を焼き切り、血が焼き付くような嫌な臭いと共に生首が地面に落下、どうやらピンチを切り抜けられたようです。
「ゆんゆん大丈夫か……?」
「私は……ってカズマさん!?」
私の近くに倒れ込むカズマの傷をすぐさま確認しました。カズマさんの脇腹はえぐり取られ、血が凄い勢いであふれ出ています。それに損傷した“もつ”が外に飛び出しています。どう見ても致命傷です……!
「いや……いやぁ……! カズマさん死なないで! 今すぐアクアさんの所へ連れて行きますから!」
「すまねぇゆんゆん……アクアは今日屋敷にいないんだ。だからもう助からねぇ。今までありがとうな……」
「うそうそうそうそうそっ! やめて、やめてください! そんな事言わないで……! 私達、幸せな家庭を築くって……!」
「ゆんゆん……」
私はすぐさま助ける方法を考えます。アクアさんがいないなら、エリス様か、何かと頼れるバニルさんとウィズさんの所へ行くしかありません。少なくともここで留まっているわけには行かない!
「カズマさん! 今すぐ街へ……!」
「冗談だってゆんゆん。もう治ったから」
「へ?」
今まで私の腕の中にいたカズマさんが、いつの間にか立ち上がっていました。しかも、えぐられた脇腹も、綺麗さっぱり治っています。
「カズマさん、どうして……?」
「アクア聖水……ゲフンゲフン……! 俺は秘蔵の回復ポーションを持ってるからな。それで、完全治癒っていう事だ」
カズマさんが脇腹をさすりながらも自慢気な表情で、小さな空き瓶を見せてきました。どうやら、ドラゴンゾンビを消滅させた時と同じような凄いポーションを持っていたようです。私は安堵ともにカズマさんに抱き着きました。
「カズマさん、私がどれだけ心配したと思ってるんですか!?」
「いやー本当はすぐ飲むつもりだったんだが、お前の泣き顔が可愛くてなぁ」
「本当にあなたってヒトは……!」
今だに血臭が漂うカズマさんの胸に、私は顔を押しつけます。この温もりが消えなかった事に対する感謝の気持ちが湧き上がりますが、一方で不安と怒りが湧いてきました。
「おい、この一撃熊の肩、短剣が突き刺さったままだな。手負いの獣って奴だ。恐らく、他の冒険者に追立てられたか、追いかけてここまで来たんだろう」
「…………」
「ゆんゆん?」
私は彼から少し離れて、杖を構えました。そして、振りかぶります。狙いは……肩!
「えいっ!」
「いたっ!? いきなり何を……」
「えいっ! えいっ!」
「おいこら、暴力はいかんぞ! 特に俺は今……!」
「えいっ! えいっ! えいっ!」
「やめろつってんだろ!?」
私の短杖をカズマさんに盗られてしまいました。しかしこの身に宿る怒りは消えません。本当に、どれだけ私が心配して不安に思ったか理解していないようです。
「カズマさん、あなたって命に対する危機感が薄いんじゃないですか? アクアさんが近くにいたせいで感覚がマヒしてるんですね。そんなのいけません」
「あのな、これくらいの傷は治せると分かってたから余裕だったわけで、普段だったら泣き叫んでた激痛をお前の前だから我慢して……!」
「いいんです、もういいんですカズマさん」
私は再びカズマさんを抱き込みます。彼はというと、私の胸に顔を包まれて恍惚とした表情を浮かべていました。本当にこのヒトは……
「カズマさん、明日からクエストを行くのはやめましょう」
「ん? 急にどうした?」
「カズマさんを危険な目に会わせたくないんです。だから明日からクエストはなしです。お金もご飯も……エッチな事もしてあげますから、私の部屋で過ごしませんか?」
「そうやってナチュラルに俺をヒモ男にするのやめてもらえます!?」
仏頂面でこちらを見上げるカズマさんを、私は優しく撫でつけます。この温もりだけは絶対に失いたくない。そんな思いで胸がいっぱいなんです。
「カズマさんは女たらしで優柔不断、隙あらば女の子にエッチな事をしようとする最低な人です」
「おいこら」
「でもとても頼りになる人で、私はいつもカズマさんに助けられてきました。だけど、カズマさんは職業補正のない“冒険者”なんです。モンスターの攻撃を受けたら、あっけなく死んじゃうんです」
「…………」
私は更にカズマさんをギュっと抱きしめて――
「もうあんな思いはしたくありません。だから……!」
「ていっ」
「いたいっ!?」
私の頭に、カズマさんの拳骨が炸裂しました。容赦のない一撃に思わず頭を抑え込んでうずくまってしまいます。
「冒険者を馬鹿にすんな! 補正はなくとも、戦い方次第でかなり強力なのは、お前にも証明してきたろ? それにな、俺は自分が傷つく事よりお前が怪我する方が心配なんだよ」
「カズマさん……」
「だから、お前は俺の心配より自分の心配をしろ」
叩いたところを、カズマさんが優しく撫でてくれました。嬉しいです。確かに嬉しい……でも……
「カズマさんがこんな所でエッチしようなんて言い出さなきゃ、今回のピンチは起こらなかったですよね?」
「それ言っちゃう!?」
「とにかく、今日はもう終わりにします!」
「おい、まだエッチな事してないんですが」
「明日、クエストをお休みしてたっぷりとしてあげます。だからカズマさん、屋敷で安静にしていてくださいね?」
私は、グチグチと文句を言ってくるカズマさんをテレポートで屋敷に送りました。そして、屋敷の正門でお別れする時、カズマさんの体をギュっと抱きしめました。
「どうした、ゆんゆん?」
「カズマさん、お願いがあるんです」
「おう、言ってみろよ」
カズマさんの優し気な声を聞きながら、私は彼の匂いを胸いっぱいに吸い込みました。大好きで、とても安心できる匂いです……
「私より先に死なないでください」
「なんか物騒なお願いだな!」
「物騒なんかじゃありません!」
思わず語気を強くしてしまいました。これはとっても重要な、私にとっての幸せの必須条件なのです。
「カズマさん、私が死ぬときはあなたと私達の子供たちに見送られながら、幸せに天寿を全うする。それが私の夢の一つなんです。だから、私より先に死なないでください。私はもう、あなたなしの世界は耐えられない、想像したくもありません……」
「そこまで話が飛躍するのか……まぁ、善処するけどさ……」
「お願いです……お願いです……!」
「おう、急に泣くなよ……」
今更になって、涙が溢れてきました。さっき味わった絶望、カズマさんが私の前から消えるという感覚。あんなものはもう、二度と味わいたくない……
「カズマさんカズマさん……!」
「はいはい」
泣きつく私の背中を、カズマさんが優しくさすってくれました。それだけで、私の中にたくさんの幸せが湧き出るように生まれます。
「ゆんゆん、一つ約束してやる」
「約束……ですか?」
「そうだ。俺は今後も色んなピンチに巻き込まれるかもしれない。アイツらが近くにいると色んなトラブルが起こるからな。でも、必ずお前の所に生きて帰ってくる。俺が最後に戻るのは絶対お前の所だ。だから、俺の事は心配すんな」
「でも……」
カズマさんが、私の目を見ながら優しく頭を撫でてくれます。そして、いつになく真剣な表情に、私は反論の言葉を飲み込んでしまいました。
「分かりました。その約束、信じます。だからカズマさん……」
「なんだ?」
私はカズマさんの目を見つめ返しながら言い放ちました。
「カズマさん私をもっとギュッとしてください……」
「へいへい」
「もっと……もっと強くギュっしてください……!」
「ほらよ」
「ん……暖かい……」
カズマさんに力強く抱きしめられながら、私は幸せを噛み締めます。一方で私は覚悟を決めました。なんだかんだで、カズマさんはトラブルに巻き込まれやすい人です。これからも、様々な苦難が訪れるでしょう。
でも、約束してくれたんです。私の所へ必ず戻ると。これは私がカズマさんにとって一番大切な女性、彼の人生におけるランドマークという事を意味しています。それは女として、妻として誇らしく嬉しい事だ。
だからこそ、私はこの姿を見せつけるようにしながら、カズマさんの肩越しに睨み返しました。
屋敷からこちらを睨む、3つの人影に――
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「ゆんゆんにカッコつけてたけど、コイツをどうしてやろうか……」
時刻は深夜、俺は自分の部屋で勃起した自分のナニを確認した。今日は、結局ゆんゆんとはヤレていない。アクア達3人も屋敷にいたため、ダクネスを犯すチャンスもなかった。最近、俺の精力がドンドン上がっている。ちなみに原因は不明。どうやらエリス聖水とアクア聖水に秘密がありそうだが、深くは考えない。だって、精力あって損をする事はないしな。
俺は悶々とした意識の中、誰に夜這いをかけるかを検討する。勿論、オナニーなんて選択肢はない。
「エリス様を呼ぶか……いや、ダメだ」
俺は頭を振ってその考えを消す。エリス様はいつでも呼んでいいとおっしゃっていたが、こんな深夜に敬愛する女神様を自分の都合で呼ぶのはやはり気が引ける。まぁ、本人は喜びそうだが……
ここは、やっぱダクネスだな!
そう決めて俺は潜伏スキルを発動しながら部屋を出て、ダクネスの部屋へと急ぐ。そして、ダクネスの部屋の扉に耳を押し付けた。部屋の中からは、何か床に打ち付けるような音が聞こえてくる。起きてはいるみたいだな。俺は、ゆっくりと扉を開けて部屋に侵入した。
「何やってんだお前?」
「わあああっ!? ってカズマ、お前か! ううっ! なんでもない、なんでもないぞ!?」
「いやいや、無理あるだろそれ……」
ダクネスは壁際でへたりこんでいたが、持っているものがちょっと意味不明であった。彼女は右腕には大剣を握りしめ、左腕で抱き枕を抱いている。
「その、これは……ちょっと……!」
「ああ、剣でオナッてたのか、危ないからやめろよ?」
「違う……! いや、それでいい! ふふっ、私はちょっと特殊な自慰をしていただけだ」
どこか得意げな顔をするダクネスに俺は呆れる。まぁ、コイツの変態っぷりは今に始まった事ではない。しかし、自分で慰めるなんて、けしからん奴だ。
「それより、ダクネス、分かってるだろうな?」
「ん……私を犯しにきたんだな。いいだろう、私で発散してくれ!」
「おっ、流石は俺の奴隷! 物分かりがいいな!」
「ふふっ、なんせ私はお前の奴隷……奴隷……どれい……」
「ダクネス?」
抱き枕と剣を床に置き、ダクネスはこちらを無表情で見つめてきた。奴隷扱いすると、毎回喜んでいたというのに、一体どうしたというのだろうか?
「いや、なんでもない……」
「本当にどうした? 元気ないな?」
「カズマ……」
珍しく落ち込んでいる彼女の頭を俺は撫でる。以前は嫌がったこれも、今は受け入れてくれている。しばらく、撫でているとダクネス落ち着いたのか、俺の方を上目遣いで見つめてきた。
「ありがとう、カズマ……ちょっと私も……」
「ところでコイツを見てくれ」
俺はズボンを引き下ろし、バッキバキに勃起したペニスをダクネスに見せつける。はっきりいってコイツをはやくどうにかして欲しいのだ。
「カ.カズマ!? ここはちょっとシリアスな雰囲気だったはずであろう!? そんないきなり……!」
「いいからしゃぶれよ! オラァ!」
「むぐぅっ!?」
驚愕の表情を浮かべて固まるダクネスの口に、俺はペニスを突き込む。熱く、ねっとりとした口内は俺のペニスを優しく包み込む。約一ヶ月半にわたる調教で、コイツの口内はしっかりと俺専用になっている。
ダクネスは反抗的な目でこちらを見つめているが、口内ではザラつく舌が亀頭周辺を優しく舐っているのだ。腰が震えそうになる快感に包まれながら、俺はダクネスのポニーテールを掴み、口内からペニスを引き抜く。ダクネスの唾液に濡れた俺の逸物が月明かりに反射して怪しく光っていた。
「本当にカズマは容赦ないな……」
「今更だな、さて今日も好き放題させてもうらうぞ?」
「いいだろう……好きに私を……んぶぅっ!?」
「かーっ! やっぱ最高だなお前の口は……!」
「んぶっ……んぐっ……んぐっ……んぶぅ……!?」
「あー良いぞ……奥まで……奥まで咥えろ!」
「んぶぅっ!?」
俺はポニーテールを掴んで引きちぎるように上下に動かし、ダクネスの頭を前後させる。俺のモノを奥まで咥えこんだダクネスは、こちらを涙目で見つめてきた。それが俺の嗜虐心を増長させるのが分かっているのだろうか。
「んー今度はツインテールにしろよ。その方が持ちやすいし」
「んぐっ……んぶっ……んぅ……むぐっ……!」
「でも、色っぽいお前にツインテは似合わないか?」
「ん……んぶっ……んんんんんんんっ!?」
「いや、俺はお前を可愛いとも思ってる。きっと似合うな!」
「んんんんんんんんっ! んんんんんんっ!?」
ダクネスが白目を向きそうになりながら、俺の腰をバンバン叩く。どうやら呼吸が苦しいようだ。俺はゆっくりと口内からペニスを引き抜いた。
「んばっ……げほっ……ごほっ……うぇぇぇっ!」
「おっと、吐いたか。すまん、やりすぎたな……」
「ごほっ……んっ……いいんだカズマ……胃液しか出ていない……このまま……んぐっ!?」
「良い子だダクネス……」
それから、俺は強引にイラマチオを続けた。ダクネスは何度も嘔吐しながらも健気に俺のペニスを受け入れる。ダクネスを支配下に置くという精神的満足と、ペニスに絡みつく唾液と舌に俺は酔いしれた。
「くっ……ぐっ……このまま出してやるからな! 一滴残らず飲み干せよ……!」
「んぶっ……んばっ……むぐっ……んぶっ……」
「オラァッ! くっ……う゛っ……!」
「ん……ん……ん……んぅ……!」
「あ゛ーたまらん……」
そして、俺は朝からたまりにたまった精液を、ダクネスの喉奥に注ぎ込む。気持ちの良い射精に思わず情けない声が出てしまう。そして。しばらくダクネスに突き込んだままでいると、彼女が吸い上げるようにして、残りの精液を飲み込んでいく。最後に、舌で亀頭を舐めまわした後、ペニスから口を放した。
「んぁ……カズマ、全部飲んだぞ?」
「よくやった! 偉いぞダクネス!」
「ん……いいぞ……カズマ、私をもっと褒めてくれ……」
「はいはい偉い偉い!」
「んっ……!」
俺はダクネスをしばらく撫で続けた。こいつも随分と素直になったなぁ……
「よし、ダクネス! 今日はおねだりしてもらおうか!」
「お前も好き者だな……いいだろう、してやるさ」
ダクネスは俺の提案を聞き入れ、ベッドに腰かける。そして、俺の方を向きながら、見事なM字開脚披露した。ネグリジェから覗く白い太ももと、扇情的なポーズが俺の情欲を掻き立てる。
「強くて恰好良いカズマ様……この卑しいララティーナのエロくてだらしない体を見てください……!」
「うんうん、しっかり見てるぞ!」
「カズマ様、あなたの大きくてぶっといオチンポで、この愛玩奴隷の……奴隷……どれい……」
「ダクネス?」
「どれい……ぐすっ……ううっ……どれい……!」
「どうしたダクネス、いきなりなんだ? なんか嫌な事でもあったか? 落ち着け、落ち着くんだ……!」
俺は急に泣き出したダクネスを抱きしめた。ダクネスはヒドく悲しそうな表情で、涙をポロポロと流す。今まで散々涙目にしてやった事はあるが、こんなにも悲壮な姿で泣くのは、初めて見るかもしれない。
「カズマ、私をもっと抱きしめてくれ……」
「はいはい、だから泣き止め。実家で嫌な事でもあったか? それとも、やっぱり俺とは……」
「そんなことはないカズマ! 私はお前に犯されるのは本望なんだ……! だから……うぐっ……ひっぐ……」
「あーもう喋るな。しばらくジッとしてろ……」
「かずまぁ……」
それから、俺は涙を流すダクネスを抱きしめ続けた。途中、頭ナデナデやキスをせがまれ、俺はそれに応えていく。甘えてくるダクネスというのはちょっと新鮮で可愛い。そしてしばらく経った後、ようやくダクネスが落ち着いた表情を見せ始めた。
「すまないカズマ、ちょっと取り乱した。このまま私を犯していいぞ?」
「もうそんな気分じゃねーよ。今日はもう寝ろ」
「あっ……すまない……許してくれ! ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」
「謝るな! お前は悪くない。何か嫌な事があったら、溜めこまずに相談しろ。いいな?」
ダクネスは俺の言葉にビクリと震えた後、不安そうな表情で頷いた。そのらしくない姿に俺は嘆息する。
「嫌な事は忘れて今日は休め」
「ん……」
「安心しろダクネス、俺が傍にいてやる」
俺はダクネスをベッドに横たえて、掛布団をかける。そして、今だ涙目のダクネスを撫でる。それから小一時間後、ダクネスが目を閉じて安心した表情になった。
「ダクネス、寝たか?」
「んぅ……」
「ようやくか、お休みダクネス……」
そして、こっそりとダクネスの部屋を後にした。ダクネスは俺の知らない所で苦労してる奴だしな。今度からは俺も注意を払っておこう。
「やっぱりあいつの涙はずりぃなぁ……」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カズマが部屋を去った後、私はむくりと起き上がった。今まで私の隣に居た温もりが消えた事が、とてつもなく寂しい。
「ふふっ、私とした事が随分と取り乱してしまったな……」
私はベッドから出ると、放置されていた抱き枕を壁に立てかける。
「カズマ、私は全部知っているんだぞ」
そう言ってから、私は目を閉じる。そして、今までの事を思い返した。
私がカズマに異常を感じたのは、屋敷でゆんゆんと共に雌犬調教されていた時だ。あの時、当たり前のようにカズマの隣に陣取るゆんゆんに反発と怒りを覚えたものだ。
そして、カズマがゆんゆんにセクハラ、いや、あれはもうセクハラを超えていた。私はゆんゆんが自分の胸や口でカズマの欲望を鎮めていたのを何度も目撃している。フェラにパイズリ……立派な性行為だ。
ここでカズマを止め、ゆんゆんを引き離せば今の状況にはならなかったかもしれない。だが、私は自分の欲望に負けてしまった。カズマが私を求めてくれている、その事がとても嬉しかった。そして、私もいずれゆんゆんと同じ事ができる。そんな期待があった。だから私も大人しくカズマの“雌犬”となってゆんゆんと競うように奉仕したのだ。
しかし、私が実家に連行された時、カズマは私を置いてゆんゆんと王都へ旅立ってしまった。さすがに二人の関係が怪しいと感じた私は、諜報員を大量に雇い、二人の関係を調査した。すると、二人の淫らな付き合いの証拠や噂が大量に手に入った
もちろん、そんな事は信じたくなかった。でも、匿名で届けられた二人の淫らな行為の盗撮写真が全てを物語っていた。それからは、めぐみんがいる紅魔の里へカズマ達が向かった後、公務でいけない私の代わりに諜報員数名を里に送り込んだ。
その結果、カズマとゆんゆんが婚約状態である事が分かった。
ここで私の心は折れそうになった。いつの間にそんな事になっていたのか、何故カズマは私達に一言も告げてこないのか。怒りと憎しみと悲しみの渦の中、私は一人で泣きわめいた。
でも、普段通りに振る舞った。めぐみん達にこの事を告げるのは酷だったからだ。だが、私の想いも杞憂に終わる。屋敷で過ごしているうちに、めぐみんとアクアの変化を感じ取ったからだ。めぐみんとアクアも、カズマとゆんゆんの関係を知っている。その上で、彼女達もカズマにスキンシップしたり、気を引こうと様々な努力をしていた。だから、私はなんだか救われた気がしたし、諦めなかった。
そして、私はカズマへの夜這いに成功した。
私はカズマに選んでもらえた。奴隷扱いだが、私を求めてきてくれた……私に優しくしてくれた……私で気持ち良くなってくれた……!
だから嬉しかった。めぐみん達より一歩先を進む自分が、なんだか誇らしかった。
でも、そんな気分も今日で吹き飛んだ。
私は地面に転がる大剣を持ち、正眼に構える。狙うは抱き枕……あの女の写真を張り付けた抱き枕だ。そして、気合を入れて振りかぶる。
「死ね!」
剣は狙いを外れ、壁紙を切り裂く。
「死ね死ね!」
二撃目は床に傷をつけた。
「死ね死ね死ね死ね……死んでしまえ!」
三撃目は、剣が手からすっぽ抜けて壁に突き刺さった。
「ぐすっ……ひっぐ……いやだ……!」
私はあの女の笑顔の写真に敗北した。思わずうずくまってしまう。いくら私とて、動かない的にこれだけ攻撃を外すなんてことはない。私はカズマを奪ったあの女が憎いと思っている。今すぐ殺してやりたいという物騒な考えが思い浮かぶほどだ。
でも、そんな事は絶対にできない。
貴族としてのプライドが、人としての良心がそれを許さない。私は再び、あの女の写真を睨む。殺すなんてできない。だから、カズマを奪おうと……取り返そうと頑張った。そして、カズマの奴隷になった事で、報われた気がした。私も、カズマと肉体関係を持ったのだと。
「カズマ……いやだ……いやなんだ……」
私はカズマがさっき来た時、ベッドの下にすかさず隠した写真を取り出す。この写真は、いつの間にか私の枕元に置かれていた出所不明の写真だ。だが、何が写っていたかは嫌でも分かる。そこには、カズマが写っていた。そして、その写真の左半分は現在破かれている。もちろん、左半分は抱き枕に張り付けたアレだ。
「カズマ……いやだ……もうつらいんだ……」
私はその写真を頬に擦りつけながら、今日の事を思い出す。カズマが正門前であの女と抱き合っていた。それだけ、たったそれだけの光景に私はうちのめされた。カズマはこちらに背を向けていたため、どんな表情かは分からない。でも、理解してしまった。
カズマはあの女を“愛して”いるのだと。
そう理解した途端、私の優越感が崩れていった。私はカズマの愛玩奴隷。以前の私は、これを喜んで受け入れた。
しかし、私もカズマの事が好きな女性……普通の女としての感性もあるのだ。
私の本心は強く訴えていた。私もカズマの一番になりたい……他の女より私を愛して欲しい……!
「カズマ……奴隷は嫌だ……奴隷なんかになりたくない……!」
涙をは流しながら、私はそう呟く。そう、奴隷はいやだ。奴隷じゃカズマは真に愛してくれないかもしれない……性欲のはけ口にされるだけの肉便器なんかになりたくない!
「奴隷は嫌だ……私を愛してくれカズマ……!」
これが、第二夫人なり側室だったりしたら、私はこんな思いをしなかっただろう。そんな立場でも、カズマは私を愛してくれる。そんな気がするのだ。
でも、奴隷だとそんな望みはないかもしれない。事実、私はカズマに好き放題に体を貪られた。一方で愛の言葉も囁いてくれたし、優しくもしてくれた。しかし、奴隷という扱いを前にすると私は嫌な考えが思い浮かぶ。
あの愛の言葉は嘘なのではないか? 優しくしてくれたのも全て演技かもしれない!
そんな疑念が付きまとい、徐々にその思いが強くなってくる。そして、私の中にとある疑問が生まれてしまった。
カズマは私を本当は愛してはいないのではないかと。
「カズマ……私を奴隷扱いしないでくれ……」
最初はカズマの奴隷になれた事が嬉しかった。
私の大好きなシチュエーションだった。彼の言うがままに、私は従った。嬉しかった……楽しかった……気持ちが良かった……! でも、もう苦痛しか感じない。奴隷扱いで、好きな時に体を求められる都合の良い女、そんなものに私はなりたくない。そう思ってしまった。
今までの理想と正反対の願望に思わず変な笑いが出てしまう。
もう私は自分の秘めたる思いに気付いてしまった。私もあの女のように恋人として、伴侶として自分を愛して欲しい。
ゆんゆんが羨ましい。
「もう遅いか……」
そう呟いて、私は再びうずくまる。勝負はもう決まった。これ以上の妨害はただの嫌がらせだ。殺したいほど憎いし、死にたいほど嫌であるが、そんな事をするほど私は人間をやめてはいない。そして、あの女の写真を張り付けた抱き枕さえ破壊できない。私には覚悟が足りないのかもしれない。
だから、大人しく身を引こう。
でも、そんなにきっぱり諦められない。何年にもわたって私の中で築かれ、熟成された思いは簡単には消えてくれない。見苦しすぎる自分の姿に私は吐き気覚える。
「ううっ……いやだ……カズマは私の……私の……!」
そんな時、私の涙で火照った顔に、冷たい風が吹き付けられた。そして、窓の方から聞き慣れた声、大切な親友の声が聞こえた。
「何を悩んでいるんだい、ダクネス?」
「クリス……?」
いつのまにか開け放たれた窓に、銀髪女盗賊のクリスが腰かけていた。薄く微笑む彼女の背後には紅みを帯びた満月が怪しく輝いていた。
「珍しいねぇ、ダクネスがそんな情けない泣き方をしてるなんて。何かあった? あたしなら悩みでも愚痴でも、なんでも聞いてあげるよ?」
「クリス、気持ちは嬉しいがお前には……」
「助手君の事でしょ? あたしにも関係あるよ?」
「クリス……?」
いつの間にか、クリスの顔が私の目の前にあった。そして、クリスに顎を掴まれ、顔を無理矢理彼女の方へ固定される。まるでキスをするような距離間だ。
「クリス、私にそっちの趣味は……」
「茶化さない。あたしは知ってるよ。助手君とゆんゆんの関係、ダクネスの状況、めぐみん達の抗い、全部知っているんだよ」
「え……?」
「私はあなたの友達だよ。最近様子のおかしいダクネスと、その周囲の関係を調べるなんて当たり前の事だよ」
自分の中に生まれる僅かな疑念も晴らされていく。クリスが、おせっかいでお人好しな事は昔から知っているのだ。
「だから、ダクネス、あなたの悩みをあたしに話しちゃいなよ。スッキリできるよ」
「クリス……クリス……!」
「なに?」
「私は……辛くて、悲しくて、嫌で嫌で仕方なくて……!」
「うん」
「ゆんゆんが憎くて……でもそんな事を思う自分が嫌で……だけどやっぱり奴隷扱いは苦しくて……カズマに愛されて欲しくて……!」
「ダクネス……大丈夫……大丈夫だよ……今はたくさん泣いて喋ってスッキリしよ?」
「クリス……私は……私はな……!」
「うん……」
それから、私は醜い内心をクリスに叩きつけた。それでもクリスは真剣に茶化す事なく、私の話を聞いてくれた。適度にうたれる相槌と肯定、慰めの言葉が私の淀んだ心を癒していく。それがたまらなく嬉しかった。
「ダクネス、大丈夫だよ。私はあなたの味方だから……」
「ありがとうクリス……でも幻滅したろ? 私は内心、あんな事を思っている醜い人間なんだ」
「もう、そうやって自分を卑下しない!」
自分より背の低いクリスが、背伸びして私の頭を撫でる。そんな健気な姿に思わず私は泣きそうになった。
「それで、ダクネスは助手君の事を諦めるの?」
「ん、これ以上は無粋だ。エリス様も自分の醜い心を許してはくれないだろう」
「そんな事はないと思うけどなー」
クリスがそんな事を言いながら、壁に突き刺さっていた大剣を抜き、こちらに手渡してきた。
「エリス様はね、人が心の中で思っている事にまで口出ししないはずだよ?」
「クリス……?」
「内心では邪教を信仰しても、人を殺したいと思っても、大好きな人を無残に凌辱する事を思っても別にいい。人間の心は神さえ絶対不可侵の自由な場所、何を考えたっていいの。そして、エリス様はそんな人間たちを愛おしく、羨ましく思っている。私はそう思うな。あ、もちろん、実際に行動に移したら咎めるだろうけどね」
「…………」
私の目を見つめながら、クリスがそんな事を言ってきた。私は手渡された大剣を手に取り力強く握る。
「ダクネス、本当に諦めるの?」
「私は……」
「このままだと、助手君とゆんゆんはゴールインだね」
「でも……」
クリスが私の背後に回った。そして、背中から私を抱きしめながら、そっと囁いた。
「ダクネスはこのまま助手君の奴隷で終わっていいの?」
私の中の何かがプツリと切れた。そして、今まで抑え込んでいた様々な感情が私の中で荒れ狂う。頭がどうにかなりそうだ……
「ダクネス、もう諦めるの?」
「…………」
「私は知ってるよ? ダクネスはまだ諦めてない事。そして、あなたが何を考えて自己嫌悪に陥っていたかを」
「っ……!」
「ダクネス、あなたは大貴族だもんね。噂の操作から、単純な嫌がらせ、他の貴族や立場の弱い物を使っての襲撃。様々な殺害、誘拐、凌辱方法に、それを揉み消す権力と財力。その力をあなたは持っている」
私は耳が痛かった。実際、そんな手段や方法が頭の中にあったのだ。だからこそ自分の事が嫌で嫌で仕方がなかった。
「クリス、私はそんな手を使わない。私は貴族としてのプライドがある。それにこれらの方法は、カズマに感づかれる可能性が高い。そうなってしまえば、どのみち私は終わりだ」
「ダクネス、あたしは何もこの手段を使えって言ってるわけじゃない」
「それならば……」
「でも、備えをしといて損はないと思うよ?」
「…………」
剣を握る手が、更に強くなる。そして、頭の中に様々な策が思い浮かぶ。なるほど、いくつかは準備しておいてもいいかもしれない。
「ダクネス、あなたは貴族としてのプライドと、助手君、どっちが大事なの?」
その言葉に私は思わず笑ってしまう。そんなの決まっている。
「カズマの方が大事だ」
「そうなんだ」
「でも、私は……」
クリスは私の背から離れ、今度は抱き枕を手に取った。そして、それを私の前へ掲げる。
「ねぇ、私の事が憎い?」
「…………」
「カズマさんはもう私のものなの。カズマさんはあなた達より、この私を選んで愛してくれた。ダクネスさんあなたは負けたの。ああ、もしかして奴隷になって勝ったつもり? 肉便器でオッケーなんて、ダクネスさんは随分と程度の低い淫売なんですね」
クリスがそんな事をほざいた。あの女の口調と声音を真似たその声が、私の中で激しい憎悪を生み出す。そして、クリスは抱き枕を壁に短剣で縫い付け、こちらをジっと見て来た。
「ダクネス、この女が憎い?」
「私はそんな事……!」
「いいんだよダクネス、これはただの写真、何したっていいの」
「ただの写真……?」
私は、抱き枕を見つめる。そこに張り付く写真にはあの女の姿が写っていた。別に彼女が悪いわけではない。それは理解している。でも、カズマに笑いかけられ、愛されているその姿が憎らしい……羨ましい!
何より、あの目が気に食わない。
屋敷の正門から私達を睨み返した目、そこには確かに優越感と嘲笑が込められた目だった。
そうだ、これはただの写真、これを壊した所で何の罪もない。これで、私の鬱憤が晴れるのならば儲けものだ。だけど、手が動かない。単なる写真だが、まるで本人の尊厳を傷つけるような行為に私は躊躇してしまう。
「ダクネス、助手君のことは憎い?」
「ああ、貴族の娘である私に手を付けたんだ。カズマには相応の報いは受けてもらう」
「殺したい?」
「そんな事は絶対ない!」
確かに腹は立つ、だが、あの男がゲスで鬼畜である事は百も承知だ。そんな所も含めて私はあの男が好きだ。殺したくなんかない、死んで欲しくない!
私の言葉を聞いてクリスは薄く微笑む。そして、抱き枕を指さした。
「なら、これに憎しみをぶつけてごらん? 大丈夫、別に彼女本人に害はないんだから。単なる憂さ晴らしだよ」
憎らしい、気に食わない、許せない……!
それでも、私の手は動かない。私はこんな醜くて卑怯な事……!
「ヤっちゃえダクネス!」
私はその言葉が脳内に入るのと同時に反射的に剣を振り上げていた。そして思いもよらない罵詈雑言が私の口から飛び出す。
勢いよく振りかぶった大剣は――
「ダクネス、やればできるじゃない」
次回はエリス様かな
6月後半に予定が入りげんなり。家に帰れるのは9巻の発売日の翌日……
まぁどうせkonozama喰らうしいいか(震え声)