※この作品はR-18です。

てぃーちんぐゆんゆん   作:ルイ提督

60 / 68
次で最後と言いましたが、諸事情により1話増えました……



昔夢見た光景

 

 

 

 

 

 

 夜を誰と共に過ごすのか。これは俺にとって悩みの種の一つであった。まだ、俺とゆんゆんとさより、アクアだけで過ごしていた頃の“夜”は実に穏やかなものであった。ゆんゆんといちゃついたり、親子三人で絵本を読んだり川の字で寝たり、時にはゆんゆんとさよりが寝静まった後にアクアと酒盛りをする事もあった。あの時は毎日が楽しいものであったし、睡眠時間が少し削れても不満などなかった。

 

しかし、今は違う。

 

 楽しくて気持ちの良い日は続くのだが、そこには昔のような自由と穏やかさがない。もちろん、決定権はこちらにないため基本的に受け身の姿勢しか取れないのだ。そんな俺の横に、パジャマ姿のクリスが歩み寄ってくる。彼女の艶やかな銀髪は少し水に濡れ、血色の良い肌をほこほこさせている。どうやら、お風呂上がりらしい。彼女は興味深げに俺の顔を見つめてから、続いて視線を俺と同じ場所へと向けた。

 

「どしたの助手君、冷蔵庫なんかじっと見つめて? あっ、あたしが冷やしてるクリムゾンビアには手を出しちゃダメだよ!」

 

「へいへい、お前の酒には手を出さねえよ。というか、俺は冷蔵庫に貼ってある例の月間スケジュールを見て少し憂鬱になってたんだよ……」

 

「まぁ、皆が助手君に飢えてるからね。ある程度のルールは必要なんだよ。それがなきゃ、君は死ぬまで犯されちゃうよ? それに、このハーレムは助手君が望んだ状況じゃないか。自業自得だね」

 

「そう言われると何も言えねえな」

 

 ツンとし表情を浮かべるクリスを前に、俺は頭をかきながらお茶を濁す他なかった。そんな俺を彼女はチラリと見てから、再び視線を冷蔵庫にはられた月間スケジュールへ向ける。ちなみに、今月はめぐみん・あるえ強化月間だ。何の強化月間かは察して欲しいところだ。

 

「あ、今日の予定では助手君ってばフリーなんだね。どうかな、この後、あたしと二人で飲みに行こうよ!」

 

「そういって前回飲みに行ったら、酔ってるところをめぐみんとあるえに制圧されて、お前は木に吊るされるわ俺は野外で犯されるわで大変だったろう……」

 

「うぅ……嫌な記憶を思い出させないでよ。うん、あの二人は色々と焦ってかなり狂気的になってるからね。今日はあたしから誘うのは遠慮しておこうかな。もちろん、助手君の方から誘ってくれるって言うなら別だけどね!」

 

「ああ、考えとく」

 

「気のない返事だね……さーて、ビールビール! 風呂上がりのお酒はたまらないんだよね!」

 

 クリスは冷蔵庫からクリムゾンビアを取り出し、気分よさげに俺の元を去る。去り際にチラリと目線を送ってきた彼女がこれまたいじらしい。確かに、今日は俺のフリーな日だが、それはめぐみん達も自由に動ける事を意味している。想定外の事態が起こるよりはクリスの誘いに乗った方が安全かと考え始めた時、背後から椅子を引く音が聞こえて身を固まらせる。振り向くと、ダイニングテーブルの椅子に座ってこちらを見てくるめぐみん、あるえと目が合った。俺はその視線から顔を逸らし、無言で立ち去る。案の定、二人も無言で俺の背後についてきた。

 俺は二人を引き連れたまま玄関を出て屋外へと出る。そして、家の近くにある大きな木の下で足を止めた。振り返ると、頬を染めている二人と目が合う。しかし、眼光は獲物を狙う鋭い目になっていた。

 

「カズマ、もしかしてここでするつもりなのですか……?」

 

「んふふ、カズマ君ってばこの前の野外プレイにハマっちゃったのかい?」

 

「青姦は嫌いじゃないが、俺は普通にする方が好きだ」

 

「そうですか。私はどっちも好きです」

 

「んふっ……外よりかは台所とかの方がいいねぇ」

 

 恥じらいもなく言い放った彼女達がにじり寄ってくる。その瞬間、近くのアクシズ教会とエリス教会から鐘の音が聞こえて来た。これはこの日最後の鐘の音であり、深夜という時間帯の始まりへの合図であった。

 

「“逃走”!」

 

「あっ…!」

 

「わっ!? 奥さんに対してその対応はないよカズマ君!」

 

 背後から何か不満の声が聞こえてくるが、知った事ではない。実はここ最近は連日ヤりまくってるせいで純粋に疲れているのだ。今日は早くベッドに入りたい。それが俺の望む“自由”というものであった。

 だが、逃走スキルを使用した俺ですら、彼女達を振り切る事が出来なかった。どうやら、あるえが補助魔法を行使しているらしい。こうなると、スタミナに劣る俺は成す術がないが、自由のために俺は手段を選んでいられない。俺は事前に準備していた地点に差し掛かると、強く地を蹴って跳躍する。そして、背後からめぐみんとあるえの情けない悲鳴が聞こえて来た。俺は勝ちを確信して足を止めて事件現場へと足を向けた。そこには、地面に大きな穴が空いており、中には困惑するめぐみんとピクリとも動かないあるえの姿があった。

 

「いたたた……落とし穴なんて古典的な! 流石にこの扱いはひどいですよカズマ! というか、この落とし穴に溜まってるネバネバはなんですか!?」

 

「うっせー! ヤるにしても限度があるんだよ! ちなみにそのネバネバはただのローションだ。全身ぬるぬるで思うように登れないろ? くっくっく…明日の朝には出してやるよ!」

 

「ううっ……カズマは相変わらずですね。それよりあるえ、しっかり……しっかりしてください! 貴方の魔法がなければ脱出が……!」

 

「ふきゅっ……!」

 

「あるえ……起きるのです……ってうぶっ!? 何をするんですかカズマ!」

 

「いや、この際だから埋めてやろうかなと……」

 

「バカですか貴方は!」

 

 落とし穴に向かって土を蹴りいれた俺を、めぐみんが本気の怒りの表情を浮かべて睨んでくる。これ以上は流石にマズイかと判断した俺は、二人を放置して我が家へと帰還した。こうして久方ぶりの自由を手に入れた俺はぐっと伸びをする。ダクネスが仕掛けてくる可能性もあるが、彼女は御しやすい上に俺が乗り気ではないときは素直にひいてくれる奴だ。だからこそ、今から何をやろうかという余裕も出て来た。

 ゆんゆんやエリスと一緒にぐっすり眠ろうか、子供達の寝顔でもじっくり眺めるか、それともクリスと飲むか、ダクネスの趣味に付き合うのか……

 とまぁ、優柔不断な思考になっていた時、俺の足はとある部屋の前で止まった。それは我が家のメイド女神であるアクアの部屋だ。そっと扉を開けて中を伺うと、見慣れた青い髪が机の前で揺れている。どうやら、机に向かって何か作業をしているようだ。悪戯心が芽生えた俺は忍び足でアクアに近づき背後から彼女の手元をのぞき込む。

 机の上に広げられていたのは安っぽいノートであった。左のページには今日の出来事が簡潔にまとめられ、右のページには今日の夕食であった寄せ鍋に舌鼓を打つ家族の様子が絵に描かれていた。

 

「へぇ、上手いもんだな。つーか随分と可愛らしい絵柄じゃないか」

 

「わひゃあ!? 急になに……ってカズマ!? 部屋に入る時はノックぐらいしなさいよ!」

 

「悪かったよ。それにしても絵日記を書いてるなんてなぁ……」

 

「なによ、文句でもあるの!? 後、人の日記覗き見るなんて最低よ! あやまって! 今すぐごめんなさいしなさいよ!」

 

「へいへい、ごめんなさいすいませんー」

 

「もう、まったくカズマは……!」

 

 アクアは恥じらいに頬を染めながらノートを机の中へしまい、こちらを睨んでくる。そんな彼女を見ながら俺は苦笑する。彼女と二人で話すのも悪くない気がしたからだ。

 

「アンタが夜に私の部屋に来るなんて珍しいじゃない。もしかして、私に手を出すつもりなの? ほんとカズマさんってば相変わらずの性欲モンスターね! まぁ、どうしてもシタいっていうなら今すぐ最高級シュワシュワを私に捧げて……!」

 

「ちげーよアホ。単に暇つぶしで寄っただけだ」

 

「そ、そうなの? へー……ふーん! まぁ、私も暇してるし、話くらいは聞いてあげなくもないわよ!」

 

「そうかい。なら、遠慮なく暇つぶしをさせてもらおうか」

 

「女神を暇つぶしの相手に使うとはいい度胸ね……」

 

 ベッドに座り、そっぽを向きながら足を組むアクアの隣に俺は腰かける。お互いにしばし無言で過ごしたか、気持ちの良い沈黙であった。それから、ぽつりぽつりとアクアが今日の出来事を語り始める。こう見えてアクアは面倒見が良いというか、家族全員の事をよく見ている我が家の事情通だ。俺が仕事や隠れ煙草で家を留守にしている間、家でどんな事があったのかを面白おかしく教えてくれた。大半がとりとめのない話なのだが、俺にとっては大切な情報であった。

 そして、気分よさそうに頬を緩ませ饒舌になっているアクアに、俺は少し前から聞きたいと思っていた質問をぶつける事にした。

 

「なあ、アクア。今の状況って、お前が望んでた“皆一緒”って奴だろ? そこのところ、どう思っているんだ?」

 

「ふふん、そんなの今の私を見れば分かるでしょう? 正に肩の荷も下りたってものよ。めぐみんもダクネスも、破滅の相が出てる色々と危うい子だったわ。少し不本意だけど、アンタと一緒にいた方があの子達は幸せになる。何より、私自身があの子達とその子供達と一緒に過ごしたいと思ってる……うん、今の私は幸せだって自信を持って言えるわ!」

 

 屈託のない笑顔を浮かべるアクアを俺はチラリと見る。彼女の言葉や思いは全て本心である事は分かる。しかし、俺はその姿に何故だか納得がいかなかった。納得できないという思いを持つ自分自身にも納得が出来ない。言葉には出来ない複雑な心境だった。

 

「アクア、お前は今の状況に満足しているのか? これ以上を望んだりはしないのか?」

 

「別にこれ以上なんて望んでないわ。皆が笑い合える関係が一番だもの! それに、二度とめぐみんやダクネスのあんな姿は見たくないもの……」

 

「そうかい。まあ、お前がこれで満足だって言うなら俺はこれ以上何も言わねえよ」

 

 なぜだかイラついた気分になった俺は部屋を去ることにした。そんな俺の背中にアクアは覇気のない声音で問いかけてくる。自然と足は止まっていた。

 

「ねえ、カズマは今の状況に満足してるの」

 

「さあな、でも俺の身に余る状況である事は確かだな」

 

「アンタは……この状況を望んでいたの……?」

 

「その質問には答えられねえな」

 

「もしかして……アンタは私の……」

 

「何を言いたいか分からねぇが、流石に自惚れがすぎるぞ」

 

 そう吐き捨てた俺にアクアは沈黙で答えた。部屋を出た時、肩に再び重苦しい何かがのしかかるのを感じた。この重い気分を吹き飛ばすために俺は廊下を進む。次に目についたのはエリスとダクネスの部屋の扉だ。時間が時間なので、そっと扉を開けて中の様子を伺う。部屋の中の光景を見た俺は、ため息をついてから薄暗い部屋の中へと侵入した。

 

「おい、子供はさっさと寝る時間だろレイカ」

 

「んっ……? ああ、お父さんか。別にちょっとくらい良いじゃん。それに、この本の続きが気になって眠れないんだよ」

 

「まったく……って、それはあるえのどんとこいシリーズじゃないか! お前にはまだ早いから没収!」

 

「ああっ!? まだ全部読んでないのに!」

 

ベッドの上でぶーたれるレイカの頭を軽くポンポンしつつ、色々と問題のある小説を懐にしまう。情緒面でもかなり早熟な娘だが、流石にこの年齢でこの手の書籍は良くない影響を与えそうだった。

 

「子供は子供らしく絵本とか読んどけばいいんだよ……」

 

「お父さん、その結果がこれだからね? お母さん達とお兄ちゃんには良い安眠効果があったみたいだけど、あたし消化不良で眠気が吹っ飛んじゃった!」

 

 ヤレヤレと肩をすくめるレイカの横には、気持ちよさそうに眠るエリスとダクネス、彼女達に挟まれて呻きながら眠っているカイズの姿があった。カイズは『伝説の勇者サトウの冒険』というタイトルの絵本を抱きかかえている。俺もこの絵本を何度か子供達に読み聞かせた事があったが、ストーリーは王道で悪く言えば単調な話であった。レイカにとっては物足りないと思うのも仕方がない気がした。

 

「よし、それじゃあお父さんと一緒に寝るか。面白い話ならたくさん知ってるぞ!」

 

「えーやだー」

 

「な、なぜに……? まさかレイカも反抗期か……」

 

「別に反抗期とかじゃないけどさ、お父さんってまだお風呂入ってないでしょ? 体の汚れを落としたら、一緒に寝る事も考えてあげる!」

 

「ああ、そういう事か。うし、俺もひとっ風呂浴びてくるか!」

 

「はいはい、さっさと匂いを消してねお父さん。お母さん達が起きる前に……ね……?」

 

 俺はダッシュで部屋を飛び出した。寝てるからと油断していたが、彼女達の探知能力は馬鹿にできないのだ。それから、俺は1階へと降りて脱衣室へと向かい、服を脱ぎ捨てて浴室へ突入する。そして、体を洗おうとかけ湯をした直後に俺の視界が暗闇へと染まる。ひんやりとした手が俺の目を塞いできたのだ。

 

「ふっふー、だーれだ?」

 

「はぁ……さっきぶりだなクリス」

 

「反応薄いよ助手君! というか、凄い汗だね。もしかして、びっくりした?」

 

「ああ、アイツらかと思ってビビったぜ。おかげで冷や汗ドロドロだ……」

 

 鏡には俺の背後でクスクス笑う一糸まとわぬ姿のクリスが映っている。これがめぐみんや、あるえだった場合はショック死していたかもしれない。そんな俺の背中を彼女はタオルでゴシゴシと擦る。一人で風呂に入った時、彼女がこうして体を洗ってくれるのは“よくある”事であった。

 

「んー……助手君も随分と堂に入ってるねぇ。昔は恥ずかしがったりしていたのに……」

 

「そりゃあ、お前らにこうして貰うのも日常の一部だしな。それに何年一緒にいると思ってるんだ。あらゆる意味で慣れてるって言えるんだよ」

 

「むぅ、ちょっと面白くないかな。それに、こっちも元気ないよ? もしかして枯れちゃった?」

 

「そいつも慣れだな。まぁ、年で性欲が減衰したのも否定できねぇけど」

 

 クリスが俺の陰部を弄るように洗ってくる。しかし、俺の陰部はふにゃったままであった。背中には彼女の控えめな胸がふにゅりと押しあたり、首筋には熱い吐息が吹きかかってくるが、これも慣れたものだ。今ではゆんゆん達の裸体を見ても無反応になるほど“慣れ”ている。昔はパンチラを目撃しただけでフル勃起していたのに、不思議なものだ。ちなみに、エロ本は昔と変わらず表紙を見ただけで勃起してしまう。男の性欲には謎が多いのである。

 

「んむっ…んっ……あっ……耳を舐めたら反応したよ? ここが弱いの助手君……?」

 

「まったく……俺はもう湯船に入るぞ」

 

「せっかく面白くなってきたところなのにー」

 

「へいへい、また今度な」

 

 泡を洗い流し、湯船に全身を浸して深く息をつく。クリスはというと、湯船につかった俺の股へと腰を下ろし、背中を俺に預けてくる。そんな彼女を俺はそっと抱きしめた。お湯の中で感じる人肌の暖かさと柔らかさは、安心できる気持ち良さなのだ。

 

「んー本日二度目の入浴だけど、やっぱり誰かと入った方が気持ちが良いねぇ……」

 

「そうだなー」

 

「気のない返事だね。どうやら本当に疲れてるみたいだね」

 

「睡眠不足と重なって疲れが中々取れなくてな……」

 

「ふふっ、お疲れ様助手君! あたしといる時くらいは気を休めてね」

 

 俺を労ってくれたクリスを更に強く抱きしめる。やはり彼女は女神だ。クリスという分霊体であっても、エリスの存在は俺の癒しであった。

 

「さてさて、実はお酒も持ち込んでるんだよね。ほら、一緒に飲もう?」

 

「いつの間にそんなものを……ありがたく頂こう」

 

「えへへ、かんぱーい!」

 

「お前は元気だな」

 

 湯船に漂っていた風呂桶の中には徳利とお猪口が置かれていた。それをクリスと酌み交わしてそっと口に含む。少し辛口な酒の味は俺の体と気分を体の中から温めてくれた。

 

「うんうん、幸せっていうのはこういうものだよねぇ……」

 

「ああ、本当に幸せだな……」

 

 酒を口に含み、眼下にあった彼女の濡れた銀髪を撫でる。俺が幸せであるという事を、疑うことなく実感した瞬間であった。

 

 それから、しばらく酒と風呂を楽しんでから湯船から上がる。クリスはというと、完全に出来上がっていた。とにかく緩んだ笑顔で抱き着いてこようとする彼女をいなし、どうにか服を着せた。やはり、風呂で酒を飲むのは悪酔いの原因だ。

 

「じょしゅくん、だっこ~」

 

「何言ってんだかお前は……ほら背中に乗れ」

 

「おんぶ……おんぶも嫌いじゃないよ……」

 

「へいへい」

 

 出来上がったクリスをおんぶして、俺は脱衣室を出る。最初はもぞもぞと動いていた彼女だが、2階へと上がる階段を昇り切った頃には静かな寝息を立てていた。そして、エリス達の寝室で全員の気持ちよさそうな寝顔を見て苦笑する。どうやら、レイカも寝てしまったらしい。随分と長風呂をしてしまったしな……

 そんなレイカの横に、むにゃむにゃと寝言を言っているクリスを転がし、掛け布団を5人全員にしっかりかける。元がダブルベッドなので、俺が入るスペースはありもしない。むしろ、翌朝には誰か床に落ちていそうな混雑っぷりであった。

 

「お休み……」

 

 それぞれの寝息を返事として受け取り、静かに部屋を出る。当初の行き場を無くした俺は、自室へと向かうことにした。その途中で、さよりとありさの部屋から出て来たゆんゆんとばったり出くわす。彼女の顔には、幾ばくかの疲労が浮かんでいた。

 

「どうした、随分と遅いじゃないか?」

 

「ええ、今までさよりの宿題に付き合っていたんですよ。それが中々に曲者だったんです……“自分の名乗りと演出を考えろ”って……」

 

「へえ、何とも紅魔族らしい宿題だな。で、どんな名乗りを考えたんだ?」

 

「ふふっ、悩んだだけあってカッコイイのが……って、違います! その……成績を下げない程度に無難なモノを考えたんです!」

 

「くくっ……そうかい」

 

 顔を真っ赤にしてあわあわするゆんゆんは相変わらずの可愛さだった。どうやら、今の今までさよりの名乗りを真剣に考えていたらしい。娘のためなのか、それとも彼女も楽しんでやっていたのか、真相は闇の中と言えるが、恐らく後者であろう。なんだかんだで、彼女も立派な紅魔族なのだ。

 

「その……カズマさんはこれから寝るんですか……?」

 

「おうよ。明日は休みだし、昼まで寝る覚悟だ!」

 

「ふふっ、それなら寝室に行きましょうか」

 

「そうだな! さーて寝るぞー!」

 

「妙にご機嫌ですね」

 

 クスリと笑うゆんゆんを引き連れ、俺は自室のベッドへ倒れ込む。少しひんやりとした毛布をひっかぶり、大きく息をつく。睡眠の時間は誰もが感じる幸せの瞬間だ。だが、いざ眠ろうとすると、なかなか寝付けない。意識せずにベッドへ入ると、数分で意識を落とせるのだが……

 

「ねぇ、カズマさん」

 

「おう、どうした?」

 

「私、嬉しいんです。自由な日まで私を選んでくれて……嬉しいんです……」

 

「んっ……? ああ、そういう事か」

 

 もぞもぞと身を寄せて来たゆんゆんを横目で見ると、彼女の瞳が暗闇の中で紅く輝いていた。彼女の言いたいことはよく分かっている。俺も、自由な日は意識的に彼女の元へは行かないようにしていたのだ。

 

「私は貴方の“正式な妻”ですからね。貴方と過ごす時間も、一番多くして貰ってるんです。だから、貴方が自由な日は私から誘わないように遠慮していました。めぐみん達も、良くは思わないでしょうしね」

 

「なんていうか、すまんなゆんゆん……」

 

「いえいえ、貴方の気持ちも理解していますから、謝らないでくださいよ。私はそんなカズマさんの表情を見れるだけでも満足ですから」

 

 

 微笑むゆんゆんをそっと抱き寄せ、頭を撫でてやる。それから、俺はゆっくりと目を閉じた。色々とあった一日もこれで終わり。明日はどのように過ごそうか、何が起こるだろうか、期待と不安に身を任せてゆっくりと体を弛緩させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁむっ……じゅるっ……んっ……相変わらず硬いですぅ……んぐっ……」

 

「何してるんでせうかゆんゆんさん……」

 

「ふぁえっ……? カズマさんの大好きな……その……口淫ですっ……!」

 

「いやいや、そうじゃない! 今の流れってエッチなしでゆっくり寝ようって流れだろ!? それなのに満面の笑みでフェラチオなんて言いやがって!」

 

「フェ……う、うるさいですね! 私だって我慢できない時があるんです! “強化月間”のせいであの二人ばっかりですし……むぐぐぐっ……! ぬ、ぬいでください! 大丈夫です! ちょっとだけですから!」

 

「全然大丈夫じゃないから! ちょっ……まっ……落ち着けバカ!」

 

 俺の懇願もむなしく、ゆんゆんは暗闇の中で真紅の瞳を輝かせて俺に襲い掛かってきた。ものの数秒でパジャマを脱ぎ捨ててのしかかって来たゆんゆんに俺は軽く押しつぶされた。どかそうと思えばどかせるのだが、流石にそこまで無下には出来なかった。せめて、夢で終わらせてやろうとドレインタッチを発動させようとした時、暗かった部屋にパっと灯りがつく。そして、扉の前にはネバネバしたローションと泥にまみれためぐみんの姿があった。

 

 

「何をしているんですか貴方達は……私も仲間に入れてくださいよ!」

 

 

 少しキレ気味なめぐみんの笑顔に焦りと後悔に体を硬直させた俺と比べて、ゆんゆんの判断は実に迅速であった。

 

「めぐみん、足を抑えて!」

 

「了解です! ほら、観念してくださいカズマ! こ、こら! 暴れないでください!」

 

「ああああああぁぁいやあああああああ女に犯されるうううううう!」

 

「そこまで!? そこまで嫌がりますか普通!? このっ……疾風刃!」

 

「ほわあああああああっ!? 俺の服が!?」

 

 めぐみんが素早くダガーを振りぬいた直後、俺の服が切り裂かれていともたやすく真っ裸にされてしまった。いつの間にか脱衣技まで習得しているめぐみんに戦慄を覚えていると、ゆんゆんが負けじと魔法を唱えた。

 

「“ロック”、“フリーズガスト”! 扉も窓も塞ぎましたし、観念してくださいカズマさん!」

 

「むっ、退路を断つとは、中々やるじゃないですかゆんゆん」

 

「ふふん、めぐみんこそ見事な手際ね。カズマさんをここまで簡単に制圧できるなんて……」

 

 ハイタッチをして笑い合うゆんゆんとめぐみんの姿を眺めて、流石の俺も諦めがついた。それに、ここまでして求められると素直に嬉しいという気持ちも出てくる。だが、睡眠時間が削れることについてはため息を吐くほかなかった。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

「それで、さっきまでの勢いはどうしたんだお前ら? ヤらないなら俺は寝るぞ?」

 

「そ、それはダメです! でも、めぐみんとはその……初めてというか……」

 

「正直、ゆんゆんと一緒にこの男と致すなんて想像もしたくない事です。別次元の私達にとっては王道とも言える組み合わせですが……って私は何を口走っているんでしょうか?」

 

 現在、仰向けに寝る俺の両サイドにはネグリジェ姿のゆんゆんと、真紅のブラとパンティーを着て犯罪的なボディを晒すめぐみんがいた。ゆんゆんは俺の右手を晒しつつ不安げにめぐみんをチラ見し、めぐみんはキツイ視線をゆんゆんに送っていた。何というか、非常に気まずい雰囲気だ。実はめぐみんの言う通り、今まで彼女達と二人一緒に同衾する事はなかったのだ。

 

「ねぇ、めぐみん。カズマさん最近貴方の相手ばっかりで疲れてると思うの。今日くらい遠慮してくれてもいいんじゃない?」

 

「ここまで来てヤらないわけないでしょう? それに、私だってその……家庭っていうか……んっ……カズマの子供が欲しいんですよ……」

 

「そうですか……でも貴方達はカズマさんをまるで種馬のような目つきで見ていませんか? 失礼です……ダメです……今日は私だけが愛されたいんです……!」

 

「最後に本音漏れてますよ? まぁ、カズマが里公認の種馬である事は事実ですし、問題ありません」

 

「おっと、めぐみん。その話はやめてもらおうか」

 

族長が貰った嫌な称号だが、残念ながら言い逃れは出来ない。3人の嫁に子供4人でお産も順調。おまけにめぐみんとあるえも加わってしまった。紅魔の里以外の街でも噂されるハーレム糞野郎とは俺の事である。

 

「あれだ、とにかくここで喧嘩するのは勘弁してくれ。まとめて愛してやるよ」

 

「えっと……なんで上から目線なんですか?」

 

「格好付けての発言だとしたら、死んだ方がいいですよカズマ」

 

「すんません……」

 

 実に面倒くさい奴らである。もう、彼女達を制圧して再びアクアの所に行こうかと思い始めた時、ゆんゆんがひざの上に置いた手をきゅっと握りしめて、めぐみんと真っ向から向き合う。彼女の表情は覚悟の決まったものであった。

 

「めぐみん……えっちなを勝負するわよ!」

 

「ほほう、いくつになっても生意気で空気の読めないゆんゆんがこの私に勝てるとでも?」

 

「挑発には乗らないからね! いざ尋常に、勝負よ!」

 

「受けて立ちましょう!」

 

 えっちな勝負。なんて、素晴らしい言葉の響きだろうか。久しぶりにわくわくしてきたぞ。うんうん、やっぱりこの二人はなんだかんだでお似合いな組み合わせだ……と感心していると、両者の視線がコチラに向いている事に気づく。なるほど、そういう事か。

 

「よし、それじゃあ。俺に触れずに勃たせてみろ」

 

「なるほど……先鋒はゆんゆんに譲ります」

 

「いいの? カズマさんが反応したらその時点で私の勝ちになるのに……ああ、その貧相な体では彼も反応しませんし、棄権ですか」

 

「いい加減に黙らないとぶっ殺しますよクズ肉」

 

「お前ら……」

 

 険悪な雰囲気を漂わせつつも、ゆんゆんは薄桃色のネグリジェをゆっくりと脱ぎ捨てる。それから、右手であふれ出たけしからんおっぱいを隠し……俗にいう手ブラをしながら俺に近づき、蕩けた表情でそっと囁いてきた。

 

「カズマさん、今日もいっぱいえっちしましょうね……」

 

「おう……」

 

「ふふっ、カズマさんのここもガチガチに……あれ?」

 

 ゆんゆんは勝ちを確信した表情で俺の逸物に視線をやり、首を傾げる。残念ながら逸物は無反応だ。悲しいかな、エッチ前の謎の冷静モードの際はその程度では反応しないのだ。

 

「うーん、なんか普通だなぁ……」

 

「ぷぷっ、普通好きのゆんゆんにはお似合いの結果ですね!」

 

「なっ……うぅ……カズマさんのバカ!」

 

「そんな事言われてもなぁ……」

 

「それじゃあ、次は私ですね。カズマのカズマなんて私の魅力で瞬殺出来ますから」

 

 めぐみんが得意げな表情で真紅のふりふりなブラを外す。そこから現れたのは相変わらずの控えめすぎるおっぱいだ。彼女は先程のゆんゆんのように手ブラをしてこっちに近づいてきた。まさか、ゆんゆんの二番煎じなのかと思っていると、彼女は顔を紅く染めてプイっと顔を逸らした。

 

 

 

「お兄ちゃんのえっち……」

 

 

 

これは勃起する。誰だってする。

仕方ないね……

 

 

 

「くっ……うっ……28歳のくせにそんな事して恥ずかしくないの!?」

 

「ふっ、負け惜しみは醜いですね」

 

「むぐぐぐっ……!」

 

「さて、勝者な私はカズマとべろちゅーするので、ゆんゆんはカズマの足でも舐めててください」

 

「次は私が勝つんだから……!」

 

 思いのほか素直に引き下がったゆんゆんを押しのけ、俺の腹の上にめぐみんが腰を下ろす。彼女はそのロリ体系にあるまじき妖艶な表情をしながらぺろりと舌なめずりをした。

 

「ふふっ、ちゅーしてくださいお兄ちゃん!」

 

「はいはい、ほらこっち来い」

 

「こなれていやがりますねお兄ちゃん? んむっ……!」

 

 実は妹プレイはエリスとダクネスで経験済である。それが脳内でリフレインした事も勃起した要因であろう。とまぁ、それはさておき、がっつくように舌を突き込んでくるめぐみんのキスを俺はゆっくり受け止める。俺の舌に強く絡ませたかと思えば、何かを探るようにせわしなく舌で俺の口内を探ってくる。俺はそんなめぐみんに応えるように舌を突き入れ、両手で彼女を抱きしめる。

 

「んぐっ、はぅ、じゅるっ……きもひぃでひゅかずま……んっ、んっ……」

 

 俺は喜んでくれているらしいめぐみんの尻を揉みしだいてから、右手の指を彼女の熱い秘所に侵入させる。すでに濡れていた秘所は俺の指をあっけなく受け入れ、めぐみんは体をぴくりと震わせた。

 

「じゅるっ……はうっ……だめですかずま……」

 

「んっ……いいから俺に任せろ」

 

 めぐみんはコクリと頷いてから再び俺に唇を重ねた。先ほどよりも優しい口付けを味わいつつ、彼女の膣を蹂躙する指を怪しく動かす。指で感じられるほど、彼女の膣はキツキツだ。俺がめぐみんの弱いところを指でノックすると、ぎゅうぎゅうと締め付けを強くし、彼女はの体がぴくぴくと震える。そして、指の腹で押し込むように刺激すると彼女の体は面白いくらい反応してくれた。

 

「みゃっ……じゅるっ、もうだめ……んっ……んっ……!?」

 

「いいぞ、イってしまえ」

 

「やあ、あうっ……きますっ……すごいのがきてっ……ひゃうっ!? かずま……かずま……!」

 

 泣きつくように俺の体に抱き着いためぐみんが、自ら口を抑えて嬌声を押しとどめようとする。もちろん、俺は容赦しなかった。えぐるように動かしていた指で彼女の膣内を軽く引っ掻く。それがとどめとなった。

 

「ふぁっ……やぅっ……! ひうっ……っ……っ……!」

 

「良い表情だめぐみん」

 

「んっ……はぅ……ちゅーだけのつもりが、イかされてしまいました……」

 

 少し悔しそうなめぐみんの頭を撫でながら、俺は指についたドロリとした愛液をめぐみんの控えめすぎる胸にすりつける。興奮で顔を赤くしながらも、ペシリと叩いてきた彼女に苦笑を返しつつ、俺とめぐみんは足元へと目を向けた。

 

「んっ……あむっ……これ……悪くないです……じゅるっ……!」

 

「おい、そこのマゾ予備軍。次の勝負の時間ですよ」

 

「んっ……? んむっ……次は負けません!」

 

 ふんすとガッツポーズをしたゆんゆんの胸がたゆんと揺れる。それを忌々し気に見つめつつ、再びめぐみんとゆんゆんが俺の前に並んだ。次にやる事はもちろんアレだ。

 

「それじゃあ、二人仲良く俺のチンポをフェラして貰おうか!」

 

「カズマさん、複数人を相手にする時はいつもそれですよね……」

 

「仕方ないですよゆんゆん。男はこういう支配的なプレイが好きなんですから」

 

「うっさいわ! さっさとしゃぶれ!」

 

 ジト目なゆんゆんとめぐみんに、見られ謎の快感を覚えつつ俺は寝ながらにしてふんぞり返る。そして、彼女達はゆっくりと俺の逸物に舌を這わせてきた。

 

「おう……いいぞっ……!」

 

「んふっ、カズマさんってば昔からお口でするの大好きですよね……はむっ!」

 

「くうっ……流石にこれは分が悪いです……んっ……ちゅるっ……」

 

 めぐみんがぎこちなく舌を竿に這わせ、ゆんゆんは笑顔で俺の亀頭をちゅうちゅうと吸う。睡眠のために我慢していた逸物も、流石にこの快楽には抗えない。何より、ゆんゆんとめぐみんがダブルフェラをしている事に素直に感動してしまった。

 

「ゆんゆん、交代です! 私がカズマをイかせて見せます!」

 

「ふーん……頑張ってめぐみん」

 

「言われなくとも……! んぐっ……んぐぅ……ちゅるっ、んごっ……!」

 

 めぐみんが両目をきつく瞑りながら、俺のチンポを自ら喉奥に突き入れる。それから、少々乱暴にストロークを始めた。稚拙ながらも、必死に頭を動かすめぐみんは非常に可愛いものであった。

 だが、そんな時間も長くは続かない。目じりにためた涙が彼女の頬に垂れた時、我慢できないといった表情でチンポから顔を離す。そんなめぐみんの表情は、実に嗜虐心を煽るものであった。

 

「途中で……やめるな!」

 

「むがっ!? んんっ!? んううううううっ!?」

 

「ヒャッハッハッハ! いいぞめぐみん! その顔だ!」

 

「んむっ!? んぐううううううううっ!?」

 

 逸物を口に含みながら、涙目で俺の腰をぺちぺち叩くめぐみんは実に最高であった。これから、本気で泣かせてやろうかと腰をグっと引いた時、ぼかりと頭を叩かれる。下手人の正体は、もしかしなくてもゆんゆんであった。

 

「だめですよカズマさん! めぐみんはエリスさんやダクネスじゃないんですよ? きっと吐いちゃいます!」

 

「いやー吐かせるのも良いというか……」

 

「鬼畜プレイは私だけの時か、あの二人にしてください! めぐみんはまだ慣れてないんですから!」

 

「すんませんゆんゆん様……」

 

ぷんすこ怒るゆんゆんに逆らえず、俺はめぐみんの頭から手を離す。拘束を抜け出しためぐみんは、涙目で咳き込んでいる。うーむ、良い表情だ……泣かせたい……

 

「げふっ……がふっ……! カズマがベッドの上でも鬼畜である事を忘れていました……! うぷっ、少し吐きそうです……」

 

「吐くのはやめてよねめぐみん……もうっ、私が手本を見せてあげるね?」

 

 ゆんゆんがクスリと笑いながら、めぐみんの唾液で濡れた逸物に舌を這わせる。そして、ゆっくりと口に含んで喉奥へと迎え入れる。この時点で、俺はすでに射精してしまいそうであった。ダクネスやエリスも今では熟練のフェラテクニックを身に着けているが、それでもゆんゆんのフェラチオの方が数倍気持ち良いのだ。そんな彼女の一撃を、稚拙といえ割と強めの刺激を与えられた後に耐えられるわけがなかった。

 

「んっ……んぐっ、あぐっ、んむっ……んっ……んっ……!」

 

「おう……おおう……!?」

 

「んっ……んっ……んっ……!」

 

 速いとも遅いとも言えない絶妙な速度で上下にしごき、ペニスをねぶる彼女の舌は亀頭と裏筋に絡まり、強い快感を与えてくる。おまけに、じゅっぽじゅっぽという下品な音まで響かせている。その快感に耐えられず、俺はゆんゆんの頭を押しやるが、絡みついた口と舌はペニスから離れない。こうなったゆんゆんからは逃れられないのだ。

 

「あ~イクイクッ……イクッ!」

 

「んっ……んぐっ……んぐっ……んぅ~!」

 

「ああっ……くっ……出る……う゛っ……!」

 

「んんんんっ……! んぅ……! ちゅるっ……んんんんんっ! んぐっ!」

 

「あ゛~たまらんっ!」

 

「んぷぁっ……相変わらず凄い量ですね……」

 

 勢いよく射精した俺は体を弛緩させ、ゆんゆんは逸物を咥えながら躊躇わずにごきゅりと精液を飲み込む。それから、口を大きく開いて精液を飲んだ事を見せつけてくる。そんなゆんゆんの頭を俺はゆっくり撫でる。フェラチオで抜いてもらった時のお決まりのやり取りであった。

 

「ふふっ、私の勝ちですよめぐみん」

 

「くっ、そうですね……でも勉強になりましたね……」

 

「カズマさんが短時間で抜いて欲しいって時はいつも私のお口を使ってるんですよ? めぐみんには当分無理な事でしょうね」

 

「ぐっ……」

 

「さて、勝者の私は……カズマさん、私からでいいですよね? 前戯も必要ありませんし……」

 

 クスリと笑いながら、ゆんゆんは黒のショーツを脱ぎ捨てる。露わになった毛一つ生えていないぷっくりとした膨らみから、とろりとした愛液が滴っている。そして、ゆんゆんは硬度を失っていない俺のペニスに躊躇なく腰を下ろす。ズプリと彼女の膣に根元まで入った俺の逸物は新たな快感にビクビクと反応している。飽きが来ない彼女の名器は、出産を経験して更に凶悪なものになっていた。

 

「んくっ……奥までずっぽりですよカズマさん……こっちは激しくが良いんですよね……?」

 

「ああ、搾り取るつもりで動いてくれ。俺も気分が乗ってきた。犯しつくしてやるよゆんゆん」

 

「カ、カズマさん……!」

 

 蕩けた表情で俺の手を取ったゆんゆんが口に含んだような嬌声を静かにあげつつ、体全体を上下に大きく揺らす。突き入れるたびにふにゅりと揺れる見事なおっぱい、快感を我慢しようしながらも、ちっとも抗えていない蕩けた表情。そのどれもが、俺の幸福感を満たしてくれる。やはり、ゆんゆんは“ゆんゆん”なのだ。そんな俺の視界を、めぐみんが体全体で遮ってきた。

 

「あうっ……ひぅっ……いいですカズマさんっ……気持ちいいですぅ……!」

 

「ちょっと、私を忘れて貰っては困ります! ほらカズマ、私のも舐めてくださいよ。ペロペロと犬みたいにお願いしますね?」

 

「ひうっ……んっ……カズマさんに変な事……させないでっ……ひゃぐっ!? おくぅ……奥に当たってますカズマさん……そこ……もっとっ……!」

 

「こら、肩を掴まないでくださいゆんゆん!? やめっ……体を揺らさないで………にひゃっ!?」

 

 アラサーだというのに犯罪的なロリ体系であるめぐみんは、秘書に至っても犯罪的であった。ぷっくりなめらかな恥丘はきめ細やかな純白の肌と相まって初々しく、この年齢にしては綺麗すぎるビラビラと、閉じ気味な膣口は彼女の初々しさを物語っていた。本当にヤってしまっていいのかと少し不安になるが、彼女もそれなりの年齢になっている。これ以上は失礼であろう。それに、俺の良心回路をオフにして考えると、めぐみんの体は非常に蹂躙してやりたくなる魅力的な体であった。

 だから、俺は遠慮なくめぐみんの膣口に舌を突き入れる。若干の尿臭に舌が痺れるが、却ってそれが興奮への一助となる。めぐみんの太ももを引っ掴み、貪るようにクンニを開始した。

 

「ひゃうっ……あひっ……んあっ……! わたし……もう……いくっ……いぁ……んんんんんんんぅ!」

 

「ひぁ!? だから揺らさないでくださいゆんゆん! 私も……ああっカズマ!? こんなに舐めてっ……犬以下……カズマは犬以下ですっ……んぁっ!? そこっ……ダメダメダメっ……! あうっ……!」

 

「えへへへっ……私はイッたのに……カズマさんはカチカチですね……だめです……そんなの許しません……んっ……んうっ……!」

 

 目の前には、めぐみんの恥丘しか見えない。でも、ゆるふわな締め付けで着実に搾り取ろうとしてくるゆんゆんまんこが与える快感、膣内を舌でなぞるたびにぴくぴく震えるめぐみんの体が俺の快感を刺激する。何より、耳が幸せであった。ゆんゆんとめぐみんの嬌声が、俺の快楽中枢を刺激して脳を震わせる。いつもは遅漏気味な逸物が、早くも発砲許可を求めて来た。

 

「ひああああっ!? いやっ……ちょっ……くうううううううっ!? あうっ……カズマは畜生です……」

 

「あっ……ああっ……出てる……熱くてドロドロしたのがなかにいっぱい……まだビクビクしてる……気持ち良いんですかカズマさん……?」

 

「あ゛あ゛~」

 

「ふふっ、カズマさんもダメな表情になってますね」

 

「カズマ、しかっりしてください。次は私の番ですから」

 

 精神がヴァルハラに向かっていた所を、めぐみんのビンタで引き戻される。そして、俺の上から降りためぐみんがベッドのヘットボードへと両手をつき、小ぶりなおしりをこちらに向ける。そして、ふりふりと誘うように揺らしてきた。

 

 

「畜生以下のカズマにはこの体制がお似合いです……だから早く私に種付けしてください……!」

 

 

 俺の弾丸が、再装填された。俺はゆんゆんから逸物を引き抜き一撫でしてからめぐみんの小ぶりなお尻を引っ掴む。彼女はビクリと体を震わした後、俺に期待の表情を向けて来た。

 

「なあ、めぐみん。本当に俺の子が欲しいのか……?」

 

「もちろんです。愛する人の子を孕みたいというのは女としての本能的欲求です。何より……私も愛する我が子と暮らしたい……少し歪ですけど、カズマの家族は幸せそうで……羨ましくて……!」

 

「なら、遠慮はいらないよな」

 

「えっ……?」

 

 

 俺はめぐみんのおしりを爪が食い込むほど強く引っ掴み、腰を落として狙いを定める。そして、大きく息を吐いて体の緊張をほぐす。そして、めぐみんの膣口……そこだけに精神を集中した。

 

「こいつを喰らいやがれ! “ソードパイル!”」

 

「ひにゃあああああああああああああっ!?」

 

「め、めぐみん!? カズマさん……それは……!」

 

「どうだこの野郎! “ボウリングバッシュ!”」

 

「はにゃあああああああああああああああっ!?」

 

 痛恨の一撃からの連続した強い叩きつけに、めぐみんが獣のような嬌声を上げている。ばちゅんばちゅんという、尻に腰が叩きつけられる音と共にめぐみんは勢いよくイキまくっていた。これらの必殺技はサキュバスから教えを受けて開発したいわゆる“反則技”である。この暴力的な快感には、下級とはいえサキュバスにも通用した技だ。

 

「いやああああっ!? ひいいいいいいいいいっ!? 頭がおかしくなりますかずまああああああっ!?」

 

「いいんだめぐみん。狂ってしまえ……!」

 

「めぐみん……あれはカズマさんが諸事象により封印した性技……凄いです……羨ましいですぅ……」

 

 よたよたと四つん這いで俺に近づいてきたゆんゆんの頭を再び撫でてやる。残念ながら、彼女にはこの技を今後も使う事はないだろう。俺自身が滅茶苦茶疲れるというのもあるが、彼女をこれらの“邪道な技”なしで繋ぎ止めたいというプライドがあったからだ。では、なぜめぐみんに使ったかというと、“ムカついた”からに他に理由はない。なんだか、めぐみんは無茶苦茶に蹂躙して快楽堕ちさせたい女なのだ。

 

「ひいいいいいいっ!? 壊れるうううっ!? はうっ!? だめだめっ……それ以上奥はひぎいいいいいいいいっ!?」

 

「ヒャッハー! 泣け! 叫べ! そしてイけ!」

 

「あああっ……はうううううううううっ!」

 

 あまりに面白い反応をしているめぐみんにテンションがハイになっていると、ゆんゆんが俺の体を真っ向から抱きしめてきた。その瞬間、俺の勢いは一気に霧散した。

 

「カズマさん、乱暴なのはいけませんよ? それに、こんな反則的なえっちはカズマさんらしくありません。カズマさんは乱暴だけど、どこかねちっこくてイヤらしくて……変態的で……でも優しさが混じる……そんなえっちぃカズマさんが好きです……!」

 

「ゆんゆん……」

 

「ちょっ……重いですよゆんゆん! 私の上にまたがらないでください!」

 

 思わず放心状態になっていた俺にゆんゆんは儚げな笑顔をおくってくる。そして、気づかされた。こんな事をしていてはいけないと……

 それに、これらの必殺技を封印したのは、これに頼ると基本的な性技への修練を怠るだけではなく、セックスが独善的になる事を忌避したからである。その思いを、ゆんゆんは思い出させてくれたのだ。

 

「ゆんゆん、すまない……」

 

「いいんです。でも、いっぱいキスしてください……」

 

「ああっ……んっ……!」

 

「ふぁっ……カズマさん!」

 

「ちょっと、私の上で何をしているんですか貴方達は! それにほんと重くて……うぎぎっ……でぶゆんゆん……あいたぁ!?」

 

 ベシーンとめぐみんの尻へのスパンキング音で目が覚める。今は、めぐみんとのセックス中だ。俺は彼女の両手を取って、手綱のように引き寄せる。俺の逸物は、めぐみんの子袋までを犯そうとしていた。

 

「ひぎっ……そこっ……あうっ……!」

 

「ほらカズマさん……ぱふぱふ~!」

 

「おういえーす! ぱふぱふ~!」

 

「だからさっきから私の上で何をしているんですか? これが寝取られですか!? 寝取られって奴なんですか!?」

 

 ぱんぱんとめぐみんのキツキツな膣肉を楽しみつつ、ゆんゆんのたわわなおっぱいで顔をぱふぱふされる。快楽と幸せに包まれながら、疲労感とこみ上げる射精感に身を任せる事にした。

 

「ああっ! さっきと同じくらい凄いですカズマっ……あんっ……ひんっ……!」

 

「いいですよカズマさん。射精しましょう? 精液いっぱいぴゅっぴゅしましょう?」

 

「あっ……あっ……」

 

 快楽と幸せで思考が鈍るなか、ゆんゆんが俺の首筋をカプリと噛む。そして、ゆっくりと口を離してから、彼女は満面の笑みを浮かべた。

 

「カズマさん、愛してますよ」

 

そう囁かれた瞬間、俺は勢いよく射精していた。

 

「あああああああっ! 子宮に直接っ……熱い……流石は種馬……ふきゅっ!?」

 

「まさか……今のは……“チャームボイス”……!?」

 

「ふふっ、カズマさんもめぐみんも可愛いですね……」

 

 力なく倒れ込んだ俺と、膣口から精液を垂れ流すめぐみんを、ゆんゆんは変わらない微笑みで眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 枕元を照らすほのか灯りのもとに俺は仰向けで寝転がっていた。その両サイドには、ゆんゆんとめぐみんがいる。疲れた体と心に、彼女達の暖かさと柔らかさは嬉しいものがあった。

 

「カズマさん、私とめぐみん、どちらが上ですか?」

 

「もちろん私ですよねカズマ?」

 

「まだ続いていたのかよその勝負……どっちも最高だったから引き分けだな!」

 

「そういう答えはいけないと思います……」

 

「意気地なし……」

 

「そういうなよ二人とも」

 

 腕枕をしていた彼女達を思いっきり抱き寄せる。文句を言わずに俺に抱き着いてくる彼女達が、本当に愛おしくて可愛かった。

 

「なんだか、夢が叶った気分だ。こうして、お前ら二人と一緒に3p決める光景は何度も夢見たからなあ……」

 

「複数なんて……本当はだめです……嫌です……」

 

「最低ですねカズマ」

 

「まあ聞けお前ら」

 

 二人の頭を撫でながら、俺は天井を見つめる。まだ、サキュバスのお店に世話になっていた時、めぐみん&ゆんゆんの組み合わせにはお世話になった。こうして、十数年してから夢が叶ったと思うと、実に感慨深いのだ。

 

「昔はさ、お前らはなんだかんだで仲良かったろ? いがみ合いつつも、お互いを思いあっていてさ……それが今じゃ俺のせいでギスギスした関係になってなぁ……」

 

「…………」

 

「カズマ……」

 

 彼女たちを抱きしめつつ、俺は過去を振り返る。俺の優柔不断さと、曖昧な態度、女性関係のクズさで仲良かった二人は憎み合う関係になった。だが、紆余曲折あって今は同じベッドで肉体関係まで持っている。正直、“ハーレム”というものに嫌気がさしつつあったが、こうしてみるとそんな気分も吹きとぶ。ハーレム万歳だ!

 

「今度また三人で愛し合うぜ」

 

「言っている事は最低ですよカズマ。まあ、私は別に構いません。仕方なく! 仕方なくですけどね!」

 

「ふふっ……まあ……たまにならいいですよ……」

 

 

 

 

俺はクスクスと笑う二人を抱き寄せつつ、目を閉じる。

 

 

睡眠時間は削れたが、非常に満足いく時間を過ごす事ができたのだ。

 

 

 

 

 

だから、お休み――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何をやってるのかな……私も仲間に入れてくれるかい?」

 

 ランプが照らす薄闇の中で、狂った微笑みを浮かべたあるえが扉の前に立っていた。これはマズイと立ち上がろうとする俺を、何者かが押さえつけてくる。無論、ニコニコと微笑むゆんゆんとめぐみんであった。

 

「引き分け……それならもうひと勝負よめぐみん!」

 

「ゆんゆんにしては良い考えです。今日は寝かせませんよ!」

 

 もちろん、俺は暴れた。しかし、必殺技使用により疲労した体は二人を振り払えない。ああ、結局こうなるのか……

 

「カズマさん暴れないで……暴れないでください!」

 

「ぐおおおおおお助けてエリス様アクア様レイカ様ああああああ!」

 

「ちょっと、今何時だと思っているんですかカズマ! 声抑えて……声抑えて……!」

 

「ねえカズマ君、今自分の子供にも助けを求めなかったかい? 情けないねぇ……そんな君は私達が蹂躙してあげるよ。紅魔族の女性3人に敵うと思うのかい?」

 

「馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!」

 

 

 

 

真紅の瞳を輝かせる三人に群がれつつ、俺は心の奥底でため息をついた。

 

 

 

 

まぁ、こういうのも悪くない。

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。