「またエンスト。下手ですねー。本当に免許持ってるんですか? そんなにガックンガックンしたら、後ろの・・・・・・"荷物"が落ちてしまうわ」
「貴女ね、こんな恥さらしな格好させられて・・・・・・しかもナイフを左脚に当てられてるのよ? 上手に運転なんて・・・・・・出来る訳ないじゃない!! 」
「あらあら。ふふ。先生なのに切れちゃって・・・・・・。今置かれている立場が判ってないのね。先生の太股、すごく綺麗なんでー傷つけたくないんですけどね。まあ、私の物になる証拠にマーキング」
「止めて-! 」
少しばかりナイフを縦に引くと、じわっと滲み出る血。その血を指に取り、ハンドルを握る手になすり付けた。痛みと血を見て先生は真っ青になった。手も震えている。マスクで隠していなかったら遠目にもばれてしまいそう。その血を拭った指を私は口に含んだ。鉄の味を堪能する。生まれ変わったら吸血鬼も悪くないかと一瞬思った。
「先生は私と違って社交的よね。だからかな? 私の血と違って綺麗な色してる。もっと見てみたいわ。縫わなきゃいけないくらいに深く長く切ってみようかしら? ふふっ」
「本当に、もう、止めて。止めてよ。蘇芳さん、正気に戻って。何でも言うことを聞くから止めてください・・・・・・後生ですから・・・・・・許してょ、お願い・・・・・・」
媚びる様なトーンに、何だか無性に苛めたくなった。血の滴る傷口に部室から持ち出した"キンカン"を擦り込む。
「ヒィー。滲みるー。止めて。本当にもう止めて・・・・・・。えぐ、えぐ・・・・・・・・・・・。一体貴女に私が何をしたって言うのよ・・・・・・。どうして・・・・・・こんな酷い事・・・・・・するの・・・・・・。病院での白羽さんはとても優しかったわ。梨をむいてくれたりして・・・・・・。好かれていると勝手に思ってた。こんなに綺麗な子が私を好いてくれているって・・・・・・・・・・・。なのに・・・・・・何でこんな事を。こんな事して今更好きなんて、でまかせ言って・・・・・・。姑息よ。私に恨みがあるのならはっきり言って。こんな辱めで恨みを晴らすなんて・・・・・・・・・・・最低・・・・・・」
「最低・・・・・・ね。良い言葉、お褒め頂き痛み入ります。仰りたい事は伺いました。今は運転に集中してください。電話が通じるところまで来たら、解放するわ。でも、二度と消せない記憶を先生に差し上げますね・・・・・・返事は? 」
「白羽さん・・・・・・・・・・・止め・・・・・・」
先生の言葉を遮り今度はナイフをハンドルを握る手の甲の上に滑らせる。その鈍く光る刃を見てやっと『はい』と言った。屈辱だろうその心を思うと胸が熱くなる。先生は単に取引の駒なんだけど、苛める快感に酔ってしまう。本題の榊先輩との取引がおろそかになりそう・・・・・・。
「ここで止めて。此処は電波が入るはずだから」
「どうして? こんな鬱蒼とした場所なのに・・・・・・。もっと街に近付いた方が・・・・・・」
「ここはね、前にこの車が脱輪して嵌まった所のトイメンだからよ。槙先生が電話をかけて学院に連絡をしたから知ってるの。ほら見なさいアンテナが三本立ってるでしょう。先生はもっと人里近い場所なら助けがって・・・・・・と思ったんでしょうけど、そうは問屋が卸さないわ」
あてが外れて悄然とした顔。悪心を刺激される・・・・・・。
「路駐じゃ拙いから、左の林道に入れて頂戴。その奥に水道用のトンネルが有るからそこに車を入れて。そこのガレ場で転回してあとはバックで。誘導? 私が下りたら急発進して逃げる気なんでしょう? バレバレですよ・・・・・・」
首が自由に動かせない先生は、車をミラーだけで曲がっている林道をよろよろとバックさせる。木に擦ったりしながら法面に開く水道用トンネルの入り口に到着。トンネルの入り口を少し入ると鉄格子でその先は行けない。そこまで入れさせて止めさせた。ここはあの時に雨宿りした場所・・・・・・。法面の上には電波のリフレクターが設置されている。水道用のテレメトリーのだ。そのおこぼれのおかげで携帯の電波もここに届く理屈らしい。
車のエンジンを切ったと同時に、車から先生の首を解放し車外に追い出す。身体は拘束を解かれても羽織っていたジャケットは車に括られているから、先生は全裸で車外に放り出される格好。
逃げられっこないのに先生は逃げた。マスクをむしり取り全裸で元の道路に向かって逃げる先生を私は全力で追う。助けてと連呼しながら必死に走る先生。低いとはいえヒールのパンプスではダッシュで逃げるのは無理だ。途中で転んでからパンプスを脱ぎ捨て裸足で走るも、砕石だらけの林道では私のローファーの方が断然有利。道路の遥か手前でタックルをして倒し無事に? 捕獲に成功した。
路肩の苔の上に倒れてる先生を仰向けにして、そのうえに跨がりマウントポジションになる。そしてビンタを何度か繰り返す。先生は口の中が切れ鼻血も。綺麗な顔が・・・・・・おたふくになった。
先生の上から下りて髪を掴んで引き起こし土下座させた。後頭部を靴の踵でにじる。つま先で小突く。二度と歯向かわない事を誓わせた。その証として私の足、靴下を舐めさせる。本当は靴の裏と思っていたけど、切れたところにバイ菌が入っては拙いかと思い、靴下にグレードを下げた。優しいでしょう? 私って。
そして頭の上で手を組ませ、腿を胸に付く位高くあげさせて歩かせる。それを後ろから拾った木の枝を、竹刀代わりにして先生を追いあげる。砕石が痛いのかよろける先生。当然ペナルティで笞打ちだ。
「手間かけさせないでください。良い大人がみっともないですよ。はいし、どうどう、はい、どうどう」
アングレカムの図書室の蔵書で見た、PONY GIRLを実践させた格好だ。私は図書委員をしている関係で、蔵書のデーターベースを私的に見る事が可能。性行為、性器等の言葉をキーワードに色々調べた。検索といっても、コンピューターの瞬時のものでなく、地道にABC、五十音で仕分けられたファイルから地道に目で捜しての事。洋書でその手の本が十何冊かあった。それを貸出禁止の所で見つけて以来、陰徳し私の管理下に置いてある。
腿あげのまま車まで歩かせると、慣れない歩き方のせいか裸足故の痛みか、肩で息をしてボンネットに突っ伏す先生。髪に手をかけを無理やり立たせて、ボンネットに引き載せてワイパーを動かす紐に腕絡ませ、首をボンネット後端のスリットに針金で括る。フェンダーミラーの所に開脚した脚を引っ掛けて仰向けで大の字の格好に縛りつけた。先生の携帯を取り出して免許証を並べてその痴態を撮りまくる。
「何するの・・・・・・いっそ殺して。殺して頂戴。お願いだから・・・・・・」
「何を言ってるの。身体はそうは言ってない様だけど。ここがこんなになってるって言うのにね・・・・・・」
私は自分の長い髪の先を手で握り、筆の様にして先生の股間をくすぐる。直ぐに喘ぎ声を出して全身をじたばたさせる先生。だらだらと汁を垂らす発達した性器。汁を拭い顔になすりつける。指で鼻を豚鼻にしてからかうと本気で嫌がった。ブサイクにされるのは女の矜持に反する様だ。乳首をかじったり、柔らかいオッパイを揉みしだいたり陰毛をナイフで切ったりと散々弄ぶ。
「焦らさないで・・・・・・入れて・・・・・・。何でも良いから・・・・・・。オマンコに欲しいの・・・・・・突いて掻き回して・・・・・・」
入れてったって・・・・・・。仕方ないのでナイフの刃を握りグリップの部分を挿入し性器の中まで弄ると、ぬちゃぬちゃする感覚といやらしい音がその場の全てとなった。色っぽくやめてを連呼する先生を無視して執拗に動かしてからクリトリスを愛撫すると、潮を吹き呆気なく逝ってしまった。
「あらあら。こんなもので逝っちゃうなんて。好きものなんだねーせ・ん・せ・い。綺麗な顔してるのに、美隷さんも真っ青な恥知らずなマゾの牝ね。私、そういう大人の女性は好き。だから暫くそうしててね」
耳元で囁いてから先生にディープキスをして一旦別れる。血の味のする先生の口の中で舌を絡ませると、また気をやってしまう先生。可愛すぎる・・・・・・。
「さてと、遅くなってごめんなさい。孝崎さん、苺さん、林檎さん。お疲れ様。ボロ車の荷台はさぞ辛かったでしょう。降りて身体を伸ばして楽にして・・・・・・」
「蘇芳さん、一体何を企んでるの? 詳細に説明してよ。降りてって言ったって、こうぎっちり縛られてちゃ降りるに降りれないわ」
「そうだよ。蘇芳ちゃん。私達にも説明して。それに今・・・・・・鈴木先生に何をしてたのよ。乗ってる時はマフラーからの騒音で耳ツンボだったけど、ここに止まってからの事は、全部聞こえてるんだから」
「蘇芳ちゃん、鈴木先生は何も悪くないんだよ。もう酷い事はしないであげて。悪いのはあの動画を撮って榊先輩に渡した私なんだもの・・・・・・。罰は私が受けるから」
「林檎、何を言うんだよ。林檎は悪くない。林檎はあの映像で関本さんと根本さんを解放する事が出来るんだもの。私が先輩に心酔してしまったのがそもそもの発端だから・・・・・・」
「蘇芳さん、皆に答えて・・・・・・。あの二人を奴隷にしてたって、本当なの? 」
私はそんな雑言を聞き流しながら荷台を覆っていたブルーシートを広げて地面に敷き、彼女たちの拘束そのままに抱き抱えてその上に下ろす。沙沙貴さん達は軽々と出来たけど、孝崎さんはちょっと重かったので肩に担ぐ様にして下ろした。シートの下は暑かったのだろう。抱えるとき汗だくな事に気づいた。
「喉が渇いたでしょう?水を汲んでくるわ」
「蘇芳さん、あ、ありがとう。その前に、荷台の先生もどうにかして。黒い袋の先生ぐすぐす泣き通しなのよ。ずっとの泣き通しに加えて、滝汗かいて全身ずぶ濡れで・・・・・・それになんか臭うし・・・・・・」
「そう、死んでないって事ね。良かった」
「蘇芳さん? 今なんて? 」
「チドリンがどん引きじゃん。良かったじゃないわよ。この暴力サド女は・・・・・・。 早く解放してあげなさいよ。この先生は単なる巻き添えでしょう。それに・・・・・・まだラスボスの養護の先生だって居るんだから・・・・・・。こっちはうーうーうるさいし、バタバタと暴れるし・・・・・・」
「槙先生もまだ生きてるのね。さすがにタフだわ」
「ちょっ、蘇芳ちゃん何言ってるのよ・・・・・・。どうしたのよ最低すぎるよ・・・・・・。苺姉も少し落ち着いて」
「いやねえ。冗談よ。冗談。今、笑うところよ。そりゃ先生はゴリラ女だものとか返してよ。あーあ酷い。滑っちゃったじゃないのよ。まあ仕方ないわね。それじゃ先生を下ろすから・・・・・・」
「笑えないよ。そんな冗談。どっちかって言うと蘇芳ちゃんの方がゴリラ女じゃんよ。ただのゴリラじゃなくて暴力の枕詞付きでさ。暴力の文字がついて良いのは暴力温泉芸者だけよ。それはともかく、蘇芳ちゃんどんだけチートに成ってるのよ・・・・・・。ジムに行ってるわけでも八代先輩の様に筋トレしてるわけでもないのにその筋肉・・・・・・。男性ホルモンが出すぎてるんじゃないの? 」
「蘇芳さんて何処か人間離れしてるよね。美貌も頭脳も体力も。歳、誤魔化してない? そうそうホルモンと言えば蘇芳さん下の毛かなり濃いよね。将来エステ通いがちょっと大変かも・・・・・・」
「蘇芳ちゃん、お願いだから撲殺蹴殺だけは止めて。関本さん達は生き延びたけど、か弱い私達はあんなに酷く殴る蹴るされたら・・・・・・。私達まだ殺されたくないよ。美人双子と元芸能人がビッグフットに全身を蹴られて、顔をぐちゃぐちゃにされての惨殺って文春に晒されるの嫌だもの」
「私の足が大きいからって・・・・・・本人を前に失礼ね。お友達を蹴り殺したりしないわよ! 」
「ビッグフットって言うのは雪男みたいなUMAだよ。別に蘇芳ちゃんの大足をディスってる訳じゃないよ」
「え・・・・・・」
「足、二十七だっけ? 足大きいと将来ヒールの高いの履くのに有利よ。でも蘇芳さんが履いたらシャラポン並に大きく・・・・・・。そう言えばここ、カビ臭いし、霧っぽくてテンフィートの宇宙人が出そうな森よねここは・・・・・・」
「失礼ね。まだ二十六半よ。キツキツだけど・・・・・・」
「孝崎ちゃん、この状況でフラットウッズモンスターを出すとは・・・・・・侮れないわ。でもあれってフクロウの見間違え何でしょ? もっとひねってよ」
「じゃあ、ヒバゴンがアングレカムの山に居たってのはどうかしら? 」
「何それ・・・・・・」
「蘇芳ちゃんはこういうジャンル不得意だよね・・・・・・ニヤニヤ」
「・・・・・・・・・・・・」
「むくれてるから、やめましょう。蘇芳さん、ゴメンね」
不得意な分野で話をふられて軽くディスられた。何だか気が削がれるので、自分の仕事に専念する事に。まずは美馬先生を荷台から担いで下ろして、被せていた黒いビニール袋を外す。外すと先生は汗だくでお化粧は流れ目は虚ろ、山姥の様な髪になっていた。荒い呼吸をしている美馬先生を抱っこして車の前に連れ出し、立ち木に背を合わせ木の後ろに手を廻す様にして手首を縛り上げる。
崖からしみ出て溜まった湧き水を車のドリンクホルダーに残されていた空缶に汲み、先生に飲ませた。もちろん喫煙者の槙先生が灰皿にしていないのを調べてから・・・・・・。沙沙貴さんと孝崎さんにも飲ませてから、最後に最初に拘束した鈴木先生にもお水を飲ませた。先生にはフェイントを入れたりして、ご主人様飲ませて下さい・・・・・・と言わせてから与えた。もちろん飲み終わったら、ありがとうございます、ご主人様だ。反復こそが調教の肝・・・・・・。
車の窓越しに見えた孝崎さんと沙沙貴さんの表情が若干強張っている様に見えたけど、気にしないことにした。
次は、槙先生だ。とても緊張する。WWEのディーバの様な先生とまともに組み合えば一方的にのされてしまうだろう。載せる時には皆でやったけど、今は一人。どうやって下ろそうか思案する。まずは背後から忍び寄り鈴木先生から外した袋をかぶせて完全な目隠しをしてみる。猿ぐつわ越しに抗議の声がする。他の先生と違い、その声量は大きく、こんな状況でも士気は高い様に思う。
さて問題はこれからだ。先生には悪いけど、荷台のあおりを下げて地面に蹴り落す・・・・・・じゃなくて皆の座っているシートの端を荷台のあおりの縁に引っ掛けた。滑り台の様に地面に向けて斜めにしてその上を転がして下ろす事にした。
地面に落してからも転がして端まで運び、トンネルの入り口を塞ぐ鉄格子にもたれさせた。先に首を針金で括り、その先を鉄格子に括り付け、落ちていた鉄棒をシノの代わりに使って固く巻く。絶対に素手では絶対に解けない様にした。
逃げられない様にしてから、両手を頭のに引き上げてから格子に括った。足は倒木を利用し開脚に拘束する。針金を使い切ったので木に絡みつく蔦を引き剥がしで括った。動きを封じるまでかなり抵抗されたけど、今の私が勢いで勝り何とか押さえ込んだ。これでもう拘束は完了。目隠しと猿ぐつわを外す。
「白羽ー!。お前自分が何してるのか判ってるのか? 犯罪だよ、犯罪。幾ら私がお前に甘いからってこんな状況を庇うのは無理だぞ? 警察に突き出すからな。聞いているのか? おい、白羽! 今すぐ解けば・・・・・・」
「そんなにいきり立って・・・・・・。ダサいですよ、先生。暫く静かにしてください。私も少しは悪いとは思っていますよ。でもセンセ、状況を良く鑑みて発言してください。それでは尋問を開始します。これから答えにくい事にも、答えてもらいますからね。この厳重に梱包してあるこれはなんですか? 」
荷台の奥に厳重に梱包してある荷物を荷台の手前の橋に動かし先生に見せつける。孝崎さんも沙沙貴さん達も何事? と言う感じで見ている。
「それは・・・・・・」
「じゃ開けて見ますよ。ちょうどナイフも持っていますし」
「止めてくれ・・・・・・」
びりびりと開封するとそれは・・・・・・八重垣さんの車椅子。座面には彼女の名が入った制服と、バスキア教諭がいつも着ていたローブ。他にも知らない名の付いた制服が何着か載っていた。
「これは一体・・・・・・どういう事よ! 」
私が聞く前に、孝崎さんが叫んだ。声を張り上げて、鬼気せまるトーンで。じたばた暴れている音がする。
「先生、話しては頂けませんか? この物証は一体・・・・・・。誘拐・・・・・・」
「それは言えない。白羽、察してくれ・・・・・・。イテっ? なん・・・・・・ぐぇ・・・・・・孝崎、お前・・・・・・」
背後から何かが私の横をすり抜けて行った。縛っていたはずの孝崎さんが先生に突進して思いっきり頬を叩いた。
「孝崎さん? どうして・・・・・・」
どうも沙沙貴さん達が拘束を解いた様だ。それが証拠に二人は明後日の方を向き、私とは視線を合わさない・・・・・・。
「先生が焚きつけたんでしょ! あの年増女を。学院に来て直ぐの頃保健室で寝てる時に、あの年増と先生が抱き合ってキスしてたのを見たもの。まあそれは後でたっぷりと聞くとして。で、聞きたいんだけど・・・・・・八重ちゃんとあの年増は今何処に居るの? こんなものを捨てようとして知らないって事は無いんでしょう? 一人の人間として答えて下さい! 槙=キャロライン=千尋さん」
「ちゃららー、ちゃらららららー、ちゃららー、ちゃららら・・・・・・」
鈴木先生のスマホが車の中で突然鳴り出した。激高する孝崎さんをそのままに車のドアを開け、室内に有る放置されている鈴木先生のジャケットからスマホを取り出す。
ボンネットに拘束されている鈴木先生の所に持って行きながら画面を見ると、掛かってきた先は公衆電話。ナイフで先生の目を抉るゼスチャーをしてから通話をタッチ、スピーカーホンを選択して鈴木先生の顔に押し当てた。
「千葉です。千葉緑です。鈴木先生。今ご都合良いですか? 」
千葉さんだ。嗅ぎつけられた? 今単純に、顧問だからかけてきたのか? それとも? 色々と選択肢を考えては消去していく。
「今何処に居るのか、どういうことかさりげなく聞きなさい」
先生に小声で指示する。もちろん、スマホを遠ざけて・・・・・・。
「千葉さん、今何処からかけてるの? 」
「街の病院からですよ。姉の怪我の付き添いで来てます。それでですね、退院まで姉の入院に付き添った方が良いか、それとも今日学院に戻った方が良いですか? 何故か養護教諭と連絡が取れないんです。それで先生にご判断を仰ごうと・・・・・・」
そう、そう言うことか・・・・・・あの切れ者の千葉先輩がこの蛮行をまだ嗅ぎつけてはいない。その事に安堵した。もう暫く無双で居られる時間が要る。来させない方が良いだろう。
「先生、緑さんを来させない様に言って。裏切ったら・・・・・・」
私はそう言って、今度はナイフで鼻を削ぐ様なゼスチャーと共に鼻の下に当てた。先端で鼻の下の所を突つく。痛みにビビる先生。最初まだまともだった声が次第に揺らぎ、余計なことを口走ってしまう。
「こ、来ない方が良いわ・・・・・・。学院は今大変・・・・・・いっ、痛い、痛い、許して、もう何も言わないから。お願いだからナイフを・・・・・・なんでもするから顔だけは傷付けないで・・・・・・しらは・・・・・・」
私は慌ててスマホを取り上げて電源を切った。そして用心のためSIMカードも外す。先生にはお仕置きが必要と判断した。蔦をより合わせてバラ鞭を作り先生を打った。一発一発、数えさせ、都度鞭をありがとうございますと口に出させる。言わないと顔を壊すと脅して。七回打った所で先生は失神した・・・・・・。
ふと変な気配を感じた。振り向くと自力で拘束を解いた沙沙貴さん達が生暖かい視線で私を・・・・・・。一度私のこういう態を見ている林檎さんはともかく、初めて見るだろう苺さんは・・・・・・。私をまるでエイリアンに囚われた人の様な目で私を見ていた。バツが悪くなり目を逸らし顔を背ける私。
「そうだ孝崎さん・・・・・・」
孝崎さんを見やると、先生に胸にもたれかかり肩の辺りを拳で叩くのを繰り返していた。でも既に力はなく魂が抜けた様に軽くトントンとしているだけだ。先生は涙を流してそれを受け入れている。どうも二人の間で、何らかの合意がまとまった様に思えた。
「孝崎さん? 」
「蘇芳さん・・・・・・。八重ちゃん、もうすぐ日本を離れるらしいの。金髪鬼が外国に連れ出しちゃうんだって・・・・・・。と言うかもう海の上に・・・・・・。だからもう会えないの・・・・・・」
「えっ。本当なのそれ。先生、それは本当の事なんですか? 答えてください。嘘言ったら生きたまま皮を剥ぎますよ? ジム・ホッパーの様に」
「す、蘇芳さんったら・・・・・・・・・・・・。先生、さわりで良いから話してあげてください。プレデター蘇芳は本気でやりかねませんよ・・・・・・」
プレデターって・・・・・・。そんな言われ方は・・・・・・。でも何だか色っぽく聞こえる孝崎さんの声。さっきの剣幕は何処に?
「ダ、ダリアからは八重垣が入学してからずっと相談をされていたんだ。八重垣えりかにしてあげたいことが有るって。ここで事を済ますつもりだったらしいが、それが急に出来なくなったとかで、こういうことになった」
「ダリアはどんな事をしても成さねばならないと、決死の覚悟で事を実行した。私はそれに手を貸したし・・・・・・そうダリアは籠の鳥なんだよ。その為に私の他にも何人かが関わりヤバい橋を皆で渡った。詳細? それはお前には言えない。皮を剥がれても良い、ダルマにされても秘密を守る。学院には他人に言えない、闇が有るんだ。お前はそれを調べていたろう? 」
「納得しないだろうけど、矛を収めてくれ。今回のこれは八重垣の家族も同意のことだ。完結するまで、大団円になるまでかなりの時間が掛かるだろう。でも、アイツはダリアは絶対になし遂げて帰って来る。いや八重垣を連れて帰って来る、絶対にだ。それを私は身体に刻み込んだ。それまで私を人質にして置いてくれ。孝崎はそれで良いと言ってくれた。お前たちが卒業までに八重垣が帰って来なかったら、その時はお前は私を殺せ・・・・・・いや殺人をさせては拙いな。全てを話す。その後自決するから・・・・・・それで許せ」
「先生。そんな事で孝崎さんはともかく、私が納得できると思うのですか? まずは家族公認と言う証拠を下さい。話はそれからです。孝崎さんに話した事を私にも、聞かせてください」
「それは・・・・・・手紙という形で学院のとある場所に保管してある。それ以上は言えない。後日、孝崎と花菱に信用できる誰かを立ち会わせて引き渡す。その複写をお前が見る。見るだけだ。それではダメか。それ以上は・・・・・・孝崎とお前では、立ち位置が違うんだ。お前には詳しい話は出来ない 」
「私は除け者ですか・・・・・・」
「違う。でも白羽、お前は少し自制してくれ。理由は言わなくても判るだろう。なあ孝崎・・・・・・」
「そうね。蘇芳さんはちょっとね・・・・・・クスクス」
「ちょっ、孝崎さん? 」
「だってねえ。沙沙貴さんもそう思うでしょう? 」
「うん、ちどりん。自分で気付いていない様だけど、蘇芳ちゃんは・・・・・・だもの。私達普通の子だものさ。ケラケラ」
皆がまた生暖かい視線で私を見る。そして一斉に視線をそらす。酔ってる? どうにも変な空気感だ。良く見ると苺さんが銀色に光る金属のボトルを持っているのが見て取れる。私の視線を感じ、ポケットにさっとしまう。なんか怪しい。
「苺さん、それ何? フラスコ? 」
「内緒。うそうそ。塩のボトルだよ。料理部で見たじゃん。アレの特大仕様だよ。蘇芳ちゃんは塩党じゃなかったよね? 改心する? 」
そう言えばそんな事も・・・・・・。
「そうなの、判ったわ。でも皆どうしたの。なんか変よ? 」
「何言ってるのさ。被害者同盟を結んだだけだよー。ああ、なんか夢なのかな、先生抓ってみて。あっ、痛い」
「林檎さん? 」
「にゃは! 苺姉も抓ってみて」
何よ、この空気。沙沙貴さんの変なテンション。皆、変に緩んで腹が立つわ。私の居ないうちに何が・・・・・・。テンションが落ちてしまった。イライラしながら鈴木先生の所に戻ると、生気に戻った先生のお腹がぐるぐるといかにもな音をしているのに気が付いた。顔も苦しそうにしている。
「お腹痛いの? 」
こくりと頷く。四肢と首の拘束を外してボンネットから下ろし、代わりに首の所に蔦を巻き付けて結び、リード代わりにして四つ足で森の奥へ歩かせる。膝をつかせず、お尻を高く上げて・・・・・・。地面の柔い所で止まり、手で穴を掘らせた。私が見てる前での排便。おなら混じりの下品な音が森に響く。
「見ないで・・・・・・」
「臭ーい。お肉ばっかり食べてるからかしらね? 臭いから、早く土をかけなさい。あー臭い」
先生は涙目で、指示に従い、一心不乱に穴を埋める。埋め終わった後、もう一つ穴を掘らせた。その間、私は紙になりそうな葉っぱを捜す。お尻を高く掲げさせて、クサギの葉を手にした私が先生のお尻を丁寧に拭く。それを埋めて完了。
しゃがんで放心する先生の唇にキスをしてから行くわよと言うと・・・・・・自分から率先して四つ足になった先生。お尻を枝でぺしぺしと軽く叩きながら水場に歩く。綺麗な水たまりを見つけ、お尻を付けさせてふりふりさせる。これでお尻の穴、性器回りは完全に綺麗になった。手と顔も綺麗にしてここからは立たせ普通に歩かせて車の所に戻る。
ここに来てから放置されている美馬先生が一人淋しそうにしているので、鈴木先生を美馬先生に絡ませることにする。その為に手を汚さない様に立たせて歩かせたのだ。美馬先生をまん繰り返しにして木に抱かせ、後は鈴木先生に任せた。キスをしてから堕としたらご褒美の約束を。既に私の忠実な犬となった鈴木先生が、美馬先生の嫌がる声を余所に舌と指を使って懸命に愛撫する。
暫くすると美馬先生は喘ぎ声を漏らし始めた。汁を垂れ流して悶えまくる美馬先生。失禁した尿を身体に浴びても嫌悪する事無く逝かせまくる鈴木先生。美馬先生は半狂乱の悶え方。槙先生も孝崎さんも、沙沙貴さん達も息を荒くし、その異常な光景を近寄ることも無く、なんとも複雑な顔で見ている。ギャラリーが居るのも気にせず二人の牝が衝かれた様にまぐわっていく・・・・・・。
それを横目で見ながら、私の今日の本題に立ち向かう為に、美馬先生の携帯の画面をタッチする。学院に電話するのは、学院にバスの事を聞いた時以来だろうか。あの時も凄く緊張した事を思い出す。
「・・・・・・・・・・・・」
何度もトライしたのに代表の番号には繋がらなかった。それで登録されているアドレスを幾つか試していると、やっと警備員室に繋がった。
「もしもしアングレカム学院の警備員室ですか? 白羽蘇芳ですけど、別荘に繋いでください。三年の榊杏に用が有ります。」
「この学院にそのような建物はございませんし、生徒の個別の呼び出しはお断りをしております」
そう言ってぶちっと切れてしまう電話。まあ想定の範囲。186を付けての電話、絶対に向こうからのアプローチが有る筈・・・・・・。
「ジリリリリ、ジリリリ」
黒電話の様な渋い呼び出し音が鳴った。
「はい。白羽です。どちら様でしょうか? 」
「美馬先生の電話よね? 全く大した女ね。貴女は・・・・・・」
榊先輩の声だ。
「単刀直入にいきます。あの動画ファイルのネット上からの削除、その元ネタのメモリーカードの譲渡をお願いします。もちろん複製ファイルの廃棄もです。これが守られるなら今度の一件については誰にも話さない事を文書で出します。私も色々と情報を手にしましたんで、この話乗って下さいますよね? 」
「美馬、鈴木、槙教諭が学院から消えて、重要な物証も消えた。証言を引き出し貴女はそれを全て握っている様ね。でそれをどうするつもり? 私が先の要求を飲まなかった時は、マスコミに売るのかしら? 」
「いえ。まあそれも良いですけど、先輩は絶対に買ってくれるでしょう? それに先輩は約束を守る人だと聞いてますから。申し添えておきますと沙沙貴姉妹と孝崎千鳥もこっちの手に有ります。それをお忘れ無く・・・・・・」
「聞きしに勝るブラック蘇芳ね、全く。そうね、条件の詳細はメールで送るわ。白羽さん、スマホ使えるのかしら? 」
「あのですね。直接送るのではなく、クラウドに上げてください。一旦街に出てからそこにマックでアクセスしますから。そこで動画の確認、消去もします。変な物仕込まれては拙いですから」
「小賢しい・・・・・・」
「何か言いましたか? それではURLを後でこの美馬先生のスマホに送って下さい」
待つ事数分、添付ファイルの付いていないメールを保存してから電源を切った。
「先生、車を出して下さい。街のネットカフェに行きたいんです」
夢が冷めた様に惚けている皆を前に直訴した。
「出すって言ったって、私は元気だけど、疲労でグッタリしてる孝崎や沙沙貴、事後でグッタリしてる美馬先生、鈴木先生はどうするんだよ。置いていくのか? そりゃ無理だ。無責任だし、ここにいるのは直ぐにバレる。電話の通じるポイントはこの道の何処と何処って学院にデータが有るからな。もう追手が掛かってるかもしれん」
「途中までで良いから荷台に・・・・・・全員載せてください。請願じゃないですよ、脅迫です」
「だからって、白羽。冷静になれ。正気じゃないあへ顔した小便臭い事後の女が二人と、縛られた痕の残る三人の女生徒をブルーシート一枚覆った荷台に載せてバレないと思うか? 考えが甘いよお前は」
「でもここに留まったら、私達は全くのゼロタコ。でも街に行けば少しは・・・・・・」
「甘いよ。でもこのままだと榊が動いて・・・・・・」
「先生? 」
「I.B.に連絡取って・・・・・・まあ全員更生棟送りで・・・・・・良くてお前ら停学、私達教員は飼い殺し、最悪は更生棟で薬物使われて・・・・・・ドラッグロボトミーで廃人かもしれないからな・・・・・・。仕方ないな白羽、全員を荷台に載せろ」
「廃人って・・・・・・冗談でしょ? 先生、冗談よ・・・・・・って言って下さい・・・・・・」
冷や汗をかいて普段と違う先生の漏らした言葉で、沙沙貴さんや孝崎さんが一変した。必死になって事後の二人の服を整え車に載せた。森を出て道路に出る。街に向かってひたすら下り坂を飛ばす。暑いとか言ってる場合じゃない。しかし、冷子さんのポルシェの様には速くない。
「くそ。重くて止まらない。ブレーキがヤバい。ペダルが奥まで行っちゃうよ、クソ。一度焼きの入ったDS11じゃだめなのか・・・・・・。タイヤだって年代物のY830だし、大体、車が重すぎるんだよ」
「先生、一つだけ勝算が有るんですよ。それまでもう少し踏ん張ってください」
「花菱さん、何処に行くの? 」
「ちょっとお花積みに。混んでるからちょっと離れたところに行くから。何か有ったらマユリにお願いね」
「行ってらっしゃい。それにしても、何でこうもごっそり居ないんだろうね。行方不明の常習犯の沙沙貴さんはともかく、一番変なのが風紀委員の萩野さんよ。今まで真面目一本で皆勤で来てたのに・・・・・・」
今日は校舎がロックアウト。聖堂での面接をしてから、食堂での全学年の合同自習。全員が食堂の側のトイレを使うので非常に混む。そこで寮のトイレに行く事にしたのだ。と言うのは建前で、ボイラーのある制御室に向かう。ここには萩野さんが隠れている。
「萩野さん、花菱です・・・・・・。返事して・・・・・・」
「こっちよ。つけられてない? 」
「大丈夫だと思う。教わった様に"消毒"してきたから。あのね、件の暗号表の謎だけど・・・・・・もしかすると判ったかも・・・・・・。それと差し入れ。菓子パンとパックのジュースで悪いけど・・・・・・」
「ありがとう。花菱さんは優しいね。嫌われ者の風紀委員の私に親切にしてくれるんだもの。今まで自分で勝手に壁を作っていたのが馬鹿みたい」
「嫌われ者って・・・・・・。お仕事だったんだから仕方ないわ。皆だって萩野さんの事を理解しているわよ」
「そうかしら・・・・・・。誰にも言わなかったけど嫌がらせやイジメはしょっちゅうだったの」
そこまで言うと萩野さんは号泣した。落ち着きを取り戻すと過去を語り始めた。不幸の手紙に始まり、失せ物が多発、鞄に動物の死骸等々。知らなかった・・・・・・級長として責任を感じる・・・・・・。抱きかかえて慰めると再び涙を流す萩野さんが愛おしい。
「ねえ、制服捲くってくれるかしら? 」
「うん」
「じゃ、先生の頭脳に挑戦するからちょっと待っててね! 」