インフィニット・ストラトス ~世界改編でやりたい放題・寝取りハーレム~ 作:雨ざらしの鷲
執筆時間が取れずに本当に申し訳ないです……。
今回はvs一夏です。
アンチ展開気味なので注意を(今更)
「お~い、箒~~」
「ん?ああ、清野。何か用か?」
今日は臨海学校の振り替え休日。臨海学校を終えて夏休みも目前と迫り、寮にいる女子生徒たちも浮ついて見える。特に、油断してシャツのボタンを多く外していたり、短いスカートなのにスキップをしている女子も多く良い目の保養になる。
この学園の女子が見た目も頭もいい良質な雌ばかりなのも全部、篠ノ之束が、我らがヒーロー織斑一夏くんを俺すげえ系主人公にしようとしてISコアの適性を教養のある美少女ほど高くなるよう設定したためだ。
もっとも、その美少女達はほぼ全員が一夏ではなく、この俺様の供物になったわけだが。
そして俺はまだ唯一この学園の生徒で手を付けていない美少女、篠ノ之束の妹、篠ノ之箒に声をかけた。
いつも凛としている箒も夏の休日ということもあり、可愛らしい清楚な白のワンピースと、黒のポニーテールをたなびかせていた。
(まだだ……、メインディッシュはこれからだ……!)
箒みたいな美少女の可愛らしい姿は大変に絵になっていて、そんな美少女がにこやかに俺に微笑みかけてくれていることに、今すぐにでも押し倒したい欲求に駆られるがぐっとこらえる。
「……清野?」
「あ、ああ。ちょっと時間あるかな?………一夏のことで……箒に話があるんだ」
「一夏の?」
実のところ、束の持ってきた情報で今日、箒に大した用事なんてないことは既に知っている。妹のことも平気で売っちゃうなんてイケナイ姉だ。今度姉妹纏めてひぃひぃ言わせてやる。
「よかった~。箒と二人きりだなんて嬉しいな~」
「な、なぁっ!?」
「くくっ、じゃあついてきてよ」
箒の可愛い反応で楽しみ、フリフリと揺れるスカートを眺め、俺は箒を人払いしたアリーナへと連れ込んだ。
――――――
―――
「………」
一夏は薄汚れた自室で呆然と寝転がっていた。
臨海学校での一件で自室での謹慎を言い渡され、この無為に過ぎ去っているこの時間は嫌でも一夏に劣等感と向き合わせた。
『清野様は誰かと違い『守る』と口にしたら必ずや成し遂げられる素敵なお方ですから』
『やだっ♥ イっちゃうっ♥ 一夏以外のでイっちゃうっ♥』
『一夏の『守る』はかっこつけたいだけのペラペラの『守る』』
『貴様が教官の弟など認めん』
「くそ……!!」
世界初の男性操縦者、織斑千冬の弟。一夏は自分が背負わなくてはいけない名前に現実は負けており、姉の期待に応えられていないばかりでなく、姉の名を穢していることに今日だけで何度目か分からない自己嫌悪に陥った。頭の中を清野の周りの女子に言われた台詞がぐるぐると回る。
『どうして同じ男子生徒でも清野のようにできない?』
「っ……!」
さらには臨海学校で姉に言われた言葉が突き刺さる。同じ男子生徒だが自分と違い専用機を持っていない清野と比較され、そして失望されたことに一夏の心はズタズタになった。
自分だって何もしなかったわけではない。自分なりに努力をし続けてきたのだが、何もしていない清野の足元にも及ばなかった。周りの美少女達はみんなそんな清野の下へ自ら喜んで行ってしまった。
そして、臨海学校では一夏が敗北して気を失っている間にいまだに自分のことを見捨てないでいてくれる幼馴染、篠ノ之箒がその清野のもとでISスーツを脱いでいた。
『きっと大切にされているでしょうね。清野様は女性にお優しい方ですので』
「違う……!箒は……!箒はそんな……!!」
あの時セシリアが一夏に対して嘲笑うように言った台詞を思い出し、一夏はまるで自分に言い聞かせるように誰もいない部屋で反論する。
だが、女好きの清野の傍で箒が裸を晒していた。それで何もなかったわけがない。
だが一夏はそんなわけがないと願望を込めて否定して自分を納得させる。もし箒までもが清野に取られてしまったら自分はもはや正気を保てないだろうと。
まだ幼かった頃に傍にいてくれ、そして今また自分を信じてくれているであろう幼馴染を一夏もまた信じると決めた。
そしてちょうどそんな時だった。自分が箒のことだけを考えている時を見越したかのように、手首についている一夏にとっての最大の武器で相棒でもある白式が自動で通信を検知して音声を伝送したのは。
『ざ…ザザッ……!…やっ、やめっ……!きゃあっ!』
「箒!?」
白式が伝えてきたのは今まさに想っていた幼馴染の悲鳴だった。通信先からただ事ではない様子が伝わってくる。
『やっ、やだぁ……!どうしてっ!?清野……!?』
「箒!!清野だって!?」
箒の緊迫した声がただならぬことが起きていると伝える。そして、箒の口から放たれた名前は一夏にとって最悪の男、清野だった。
『いやぁっ!そんなっ、アリーナでっ!!』
「箒!?箒!!おい!!箒!!」
『ザッ……ザザッ……ザーー……』
「箒!!箒!!くそぉ!」
一夏は通信先にいる箒へと懸命に呼びかけたが通信は無情にも切れてしまう。通信が入ったこと自体何か偶然が重なってのことだったのか、再度の応答はなかった。
(このままじゃ箒が……!清野に……!)
一夏の胸中を不安が支配していく。このままでは箒が危ない。
もはや一夏の頭は箒を助けることでいっぱいで謹慎中であることは消え去っていた。
「今行くぞ箒!!」
通信の内容から箒がいるのはいずれかのアリーナとわかった。一夏は部屋のドアをけ破るように開けて全力で飛び出した。
「………うんうん、さすがいっくん♪ ちゃんと箒ちゃんの元に行ってくれた♪ さて、おあとは……」
一夏の部屋を窺っていた存在に焦りで視野の狭まった一夏は気付かなかった。
――――――
―――
「だめだっ!考え直してくれ、まだ間に合うからぁ!」
「くくくっ、やだよ。それに、口でそう言っても箒もすぐに素直になるさ」
「どうして清野……やあっ!!」
休日だというのに練習をする生徒も誰もいない不自然なアリーナに箒の悲鳴が響き渡る。
俺に組み敷かれた箒は目に涙を浮かべて困惑した視線を送る。
可愛らしい清楚なワンピースはビリビリに引き裂かれ、その下のなめらかな柔肌が姿を見せる。バイオレンスな雰囲気とは正反対の白いワンピースが破れることで、今の箒はその表情も合わさって、嗜虐心をくすぐる非常に興奮する官能的な姿になっている。
「ひっく、清野……どうしてぇ……あんなに協力してくれたのにこんな……」
箒が怯えた顔と声で俺に尋ねてくる。まあ、今まであんなにやさしくしてくれた男が豹変して襲いかかってきて怖くないはずはないか。
「ん~?これも箒のためなんだよ。だってさあ、箒みたいなエロくていい女がさあ、幼馴染だかしらないけどあんな男にいつまでも夢中なんてダメだと思ったんだよ。だったらほら、親切にもこの俺様の愛人にしてあげようと思ってね」
箒はワンピースだった布の端を掴んで胸元を隠して後ずさる。そんな箒に俺は素晴らしいアイディアを教えてあげることにする。
「そ、そんな……!今まであんなに……!」
「箒もわかってるでしょ?今まで一夏がどれだけやらかしてきたのか。そして、俺様がどれだけ活躍した素晴らしい存在なのか」
「くっ、そ、それは分かっている……!でも……!」
「しかも今回の臨海学校では箒をあんなに危険に晒したんだぜ?あんなカス男に箒を守れるわけがないじゃん。いつか箒もわかってくれるかと思ったけど、これだけやってもわかってないようだからカラダでわかってもらおうと思ってね。一夏なんかより俺様の方が優れてるって!」
「違う!一夏は……一夏はそんな……!た、助けて、助けて一夏ぁ!!」
この状況と今までの積み重ねがあるというのに箒はなお一夏に助けを求める。恋は盲目ってやつだ。【篠ノ之箒は織斑一夏に好意を持つが性行為はしない】の改変が抜群に効いているから仕方がないか。さすが俺の最高の改変能力だ。
「というわけで箒を俺専用の牝奴隷に躾けてあげるね♪ もし、一夏が箒が信じる通りのヒーローなら今すぐ駆けつけて俺をやっつけてくれるよ。つまりは俺様と一夏、どっちが箒の男にふさわしいか、最後の賭けだね」
「か、賭け……!?」
「そうそう、箒が犯される前に一夏が颯爽と助けに来て俺をやっつけたら一夏は箒の信じる通り、箒を守ることができる最高のヒーローだからね、俺の負けだ。でも、そうじゃなければ……、箒の処女は俺が奪って箒は一生俺の物♪ どう?分かりやすいだろぉ?くくくっ」
「くっ、清野……!お前のことも信じていたのに……!紅椿!!」
本性を現し、性欲のままに襲い掛かる俺に箒もついに覚悟を決めてISを展開して対峙する。
「そうそう、一夏が来てくれるかもしれない時までせいぜい抵抗して時間を稼がないと」
篠ノ之束が直々に作った最新機体が俺に刃を向けてくる。俺もそれに対し、学園の訓練機を展開して対峙する。
一夏の様に依怙贔屓も何もされていない俺と、何の変哲もない訓練機では到底かなわない相手だ。本来ならば。
「ふっ、これから俺の女になるんだから傷つけずになるべく優しくやっつけてあげるよ」
「くっ、清野……!やぁぁぁぁ!!」
鮮やかな紅色の機体が恐ろしい速度で俺に向かって突っ込んでくる。改変能力がなければ到底かなわない恐ろしい攻撃だ。
だが俺は改変能力を遠慮なく使い箒の攻撃を躱してシールドエネルギーを削る。
ダメージを与えられなかった上に反撃を食らった箒はがむしゃらに攻め立ててくる。俺にはそれが恐怖と混乱を振り払うように見えた。
箒の機体の性能差を上手く活かした攻撃をするりと躱し、再びシールドだけを削る。操縦する箒の柔肌に傷をつけないように丁寧にエネルギーだけを削ぎ落していたぶっていく。
反撃を受ける度に箒の表情は焦りで染まっていき、フェイントを入れたり、自分から攻めずにカウンターを狙ったり、工夫を凝らした立ち回りをする。その度に俺は箒の努力をあざ笑うようにあえて一撃で片付けず、実力差がわかるように戦いとは思えないほどに優しく箒を追い詰めてあげた。
必死に考えた対抗策が一つ、また一つと潰され、自分を悪漢から守るエネルギーがじわじわと失われ、箒の目は泳ぎ、冷や汗が噴き出している。
恐怖で俺を見てきた箒に俺はなるべく優しくにこりと微笑んであげた。
「ぁ……あああああ!!助けて一夏!!け、絢爛舞踏!!」
箒は俺の顔を見て叫びをあげる。どんな女もイチコロのニコポなのに箒のお気にハメさなかったようだ。残念。まあ改変であえてそうしてるんだけど。
箒の声に反応して紅椿が淡く輝き、固有能力が発動する。
(おっと忘れてた。あの機体は確かエネルギーを増幅するんだっけか)
せっかく時間をかけてちまちま削ってあげたエネルギーが回復してはまた削り直さなくてはいけない。俺は【回復無効】と少し念じるだけで箒の最後の生命線で篠ノ之束の技術の結晶をさっと無力化してあげる。
「なっ!?ど、どうして!?ひっ!?」
固有能力がキャンセルされ、混乱する箒に向かって俺はじっくり時間をかけて歩き、近づいていく。
「ぁ……」
最後の切り札も封じられた箒は腰が抜けてへたり込んで涙を流して俺を見上げた。
「どうしたの?抵抗しなくていいの?」
「やだ、やだ……」
「抵抗しないなら残りのエネルギーも削り取って、箒の初キスも、ヴァージンも一夏に代わって俺様がもらうけどいいの?」
「やだぁ、一夏ぁ……」
箒を怖がらせないように俺はブレードを軽く振るう。見えないエネルギーシールドに阻まれてブレードは途中ではじかれる。俺はブレードをのこぎりみたいに前後に揺らしてそのシールドを少しずつ削っていく。
箒はエネルギーがゆっくりと減っていく様を何もできずただ見るだけだ。
「あ~、もうすぐエネルギー切れだ。はい、あと10、5、3、2、1……はい0~」
紅椿のエネルギーが完全に消えて紅椿は静かに待機状態になる。破れたワンピース姿で呆然とした箒だけが残される。
「ぁ………」
「エネルギー切れだね」
箒はISを失い絶体絶命のピンチとなった。だが、こういう女の子のピンチに颯爽と駆けつける存在がいた。
「箒ぃぃいいい!!」
(予定通り来た~!くくくっ!!)
今まさにヒロインのピンチという瞬間に、アリーナの中へと真っ白な機体が突入してきた。
「一夏……?一夏!!」
箒が今まさに俺という圧巻の毒牙にかかる瞬間だった。箒が信じていた男、織斑一夏がアリーナへと突入してきた。
「箒!!無事か!?」
「一夏……!」
箒は謹慎を食らっており、自分の危機を知れるはずがない幼馴染が間一髪駆けつけてくれたことに安堵して涙を流す。一夏も箒の危機に間一髪間に合いほっとしている。
(くくく、でも~それ全部、俺のシナリオ通りですから~!)
二人は知らない。この奇跡の救出劇は全部俺の手のひらで踊らされてできたということを。
一夏にトドメを刺すため、最高の絶望を俺はプレゼントしてあげようと思った。
そのために、手籠めにした束に妹を裏切らせてこの状況は準備させた。たまたま休日なのにアリーナに誰もいないのも、たまたま一夏が箒の危機をすんでのところで知ることができたのも、箒が抵抗した時に俺がすぐにISを用意したのも、一夏がギリギリのタイミングでいくつもあるアリーナから箒のいるアリーナにたどり着けたのも、チート科学者・篠ノ之束が用意した、俺への忠誠を誓って捧げられた供物だ。
「待ってろよ箒。清野!!お前よくも箒を……!」
一夏は怒りで染まった殺意さえ感じる視線で俺を睨みつける。
「おいおい、俺は箒のためを思ってやったんだぜ」
「んだと……?」
「箒がさぁ、弱虫で泣き虫でへっぽこで姉の足を引っ張ってる一夏のことを好きだっていうから、クラスメイトとしても男としても見過ごせなくてさ、そんな屑なんかよりも俺の女にしてヒイヒイ言わせてあげようと」
「貴様ぁぁぁああああ!!」
俺がしゃべり終わるよりも早く一夏が突っ込んでくる。図星を突かれて悔しかったんだろう。
(しかし、せっかちな男はモテないぞ。俺なんか3か月も箒にチンポ入れるの我慢したのに)
ただ突っ込むだけじゃ無駄だというのに。哀れな一夏くんに引導を渡してあげよう。大好きな幼馴染の前でぼろ負けして寝取られる、この俺様がたっぷりと手をかけたショーを一夏のためだけに用意してあげよう。
(一夏の絶望顔を見るためにも、束の準備が終わるまでいたぶりますか)
俺は襲い掛かる一夏に向き合う。
能力でスローモーションな一夏は俺に接近すると、そのまま突進すると見せかけてこのタイミングで刀剣を出現させて突こうとする。
(なるほど~、ただ突っ込んでも勝てないから学習していろいろ考えてきたのか~)
何も学べない猿かと思ったら、少しは成長しているようだ。この不意打ちで実力差が出る前に一撃でケリをつけようって魂胆か。よく考えてる。
(ま、無駄だけど♪)
一夏の決死の作戦を俺はギリギリまで引きつけ、あえて一夏に希望を持たせてから躱して殴る。
「ぐっ!」
「一夏!!」
(くぅ~!ざっまあみろ!)
あのクソカス一夏を殴るのは何度目になっても堪らない。箒を守るために頑張って考えた一夏の
「ざんね~ん♪ もう終わりかな?降参して箒を俺にくれるなら痛い目に合わなくて済むけど」
「ふざけんな!!箒は物じゃねえ!!」
流石主人公様。この程度で心折れるわけがないか。そうでないと楽しくない。
挑発に乗りうかつには近づかずに機体のスピード差で翻弄する策に出た一夏を俺は飛んでるハエでも見るかのように見下す。
(とはいえ、警戒してる一夏はこのままじゃ攻めてこないか)
俺が見たいのは一夏が希望を失って絶望してボロクソになる姿だ。なので(無駄なのに)俺の隙を作ろうと頑張っている一夏のためにわざと隙を作ってあげよう。
「くっ、速い!」
一夏の速度に翻弄されたフリをしてわざと隙を作る。一夏はそれに乗って攻勢に転じてくれた。
「清野ぉぉおおお!!」
「……気安く呼ぶなよ雑魚」
「がはっ!」
一夏のブレードが当たる寸でのところでまたも攻撃を躱して今度は蹴りをお見舞いする。一夏はみっともなく吹っ飛び、なんとか空中で立て直す。
今まで自分を見下してた奴を
その後も一夏は懸命に反撃の糸口を作ろうと、諦めずに俺に挑む勇敢さを見せてくれたが俺の改変能力に勝てるわけもなく、俺のパーフェクトゲームのまま残存エネルギーは残りわずかとなった。一夏を見守る箒の表情も曇っていく。
「はぁ……!はぁ……!」
「ほら!頑張れ!箒がレイプされちゃうぞっ!」
「くっ!クソっ!!」
ここまでやられて諦めないなんて一夏くんは主人公だなあ。ご褒美に懲りずに立ち向かう一夏の頭を掴み、地面に叩きつけてあげる。
「がっ!!」
「頑張れ、頑張れ!箒の唇と子宮はお前にかかってるんだぞ!」
「ま……まだだ……」
まったく、最後まで俺を楽しませてくれるなんて一夏は立派だ。でもまあ、俺の味わった絶望には程遠いがな。
「せ、清野!!」
エネルギーもあと一撃で削れる程度しか残っておらず、ボロボロの一夏を見下して俺は笑う。すると、背後から箒が一夏ではなく俺を呼ぶ声がした。
「もう、やめてくれ……。清野の物になるから……。だから、もうこれ以上は……!」
「ほ……箒……!」
(ん~、身を挺して一夏を守ろうなんて素晴らしい愛情だ)
箒から出た思わぬ提案に俺は感動した。そんなにも深い愛情を箒は持っているなんて。
(これはますます、この愛情を全部俺のモノに書き換えなきゃなあ!)
それでこそ三か月も犯さずにとっておいたかいがある。箒を寝取り、一夏に消えない敗北を刻まなくては。
「箒!ダメだ……!俺が……!」
「一夏!もういい……!」
(いいラブロマンスだ。虫唾が走りそうだぜ!)
互いのことを思いやれるなんて熱いねえ。でも俺は一夏のそう言う口先だけの発言が大嫌いなんだ。
「辛いだろうから終わりにしてあげようかな」
「お、おおおおおおおお!!」
「何!?」
そろそろ束の準備もできただろうし、這いつくばっている一夏へとトドメを刺そうとした瞬間、一夏のISが急にまばゆく輝き出した。
――――――
―――
「清野の物になるから……。だから、もうこれ以上は……!」
箒が俺を庇って清野に下ろうとする。
「箒!ダメだ……!俺が……!」
「一夏!もういい……!」
(くそ……!箒だけは守る、そう決めたのに……!俺はなんて無力なんだ……!)
箒を守るどころか、逆に箒に守られてあんなゲス野郎に言いようにされている。
悔しくてたまらない。
(力が欲しい!!箒を守れる力が……!!)
清野に踏みにじられ、箒を守れず、俺は力を欲した。
その瞬間、白式が輝きだし、俺の意識は薄れた。
―――
「ここは……?」
気が付いたら俺はいつの間にか真っ白な世界にいた。
俺はISを纏っておらず、清野も箒もいない。ただただ白い世界だった。
「力が欲しいですか?」
「わ!!」
背後から聞こえた声に驚き振り返ると、そこには白いワンピースを着た儚げな少女と白い女性騎士がいた。
「き、君は……?」
「力が欲しいですか?」
「……」
少女は名乗ることもなく、どこか千冬姉に似た雰囲気の騎士は静かに佇み俺に問いかける。
「欲しい。大切な人を守る力が欲しい!」
俺は少女の問いかけに迷うことなく答える。箒を清野から守れる力が俺は欲しい。
「……わかりました。では、目を覚ましなさい」
少女は少しだけ寂しそうな顔をすると俺に囁く。世界が真っ白に染まり俺は目を覚ました。
――――――
―――
「何!?」
ボロボロの一夏のISが輝き出したかと思うと、眩んだ目を開けたとき、そこには巨大なスラスターと左腕を持つ今までとは違うISを纏った一夏が立ち上がっていた。
「……これが……箒を守る力……」
「一夏……?」
立ち上がった一夏は新しくなった自分のISの姿を確認すると箒の方を見て微笑んだ。
「大丈夫だ箒。俺が守るから!!」
「一夏……!!」
一夏は箒を安心させるために力強く宣言すると俺を睨みつけた。
「お前を倒す!!」
(このタイミングでISが進化したのか!!)
絶体絶命のピンチに覚醒するなんてなんてご都合主義なことか。これは俺も予想できなかった。主人公補正もここまでくるといっそ清々しいくらいだ。
「いくぜ!!これが俺の……大切な人を守る力だ!!」
「くっ!!」
一夏のISのスラスターがチャージを始めるとこれまでとは比べ物にならない速度で襲い掛かる。
「まあ、進化したところで無駄だけどな」
時間を止め、襲い掛かる一夏を無力化する。
振り返り、箒の方を見るとどこか安堵した表情をしていた。
俺は一夏の背後にのんびりと回りこみ嘲笑う。
「土壇場で覚醒して奇跡の逆転勝利、か。残念だったなぁ」
新たな力を手に入れて得意気になっている一夏を絶望の底に叩き込むべく俺は拳を振るった。
なるべく月に一度は更新しようと思っていながらこの体たらく、申し訳ないです。
次回は濡れ場の予定です。