インフィニット・ストラトス ~世界改編でやりたい放題・寝取りハーレム~ 作:雨ざらしの鷲
いただいた感想、アイディアは毎日目を通してます。
それだけに更新が遅く、本当に申し訳ないです。
「う…あ…、!!あ、朝……か……」
IS学園の地下にある懲罰室で俺は悪夢から目を覚ました。
うなされてかいた汗が肌にまとわりつき気分が悪い。顔をぬぐうときに自分の手首を見る。
この懲罰室に入れられて数日、朝に目を覚ましてまず行うことは自分の手首の確認だった。何度見てもそこには白式はなく、薄れた鎖の痕を残すだけだった。
「夢じゃない……」
俺は夢から覚めると、まず『夢でよかった』と心の中でつぶやく。
……あの日以来、見る夢はいつも同じような悪夢、大切なものがすべて清野に奪い取られて踏みにじられるものだ。
そして次の瞬間には『夢ならよかった』と、今の現実を突きつけられる。
「夢じゃないんだ……」
分厚い壁に覆われた懲罰室では誰も返事をしてはくれない。
「う……、うう……、箒……!千冬姉ぇ……!!」
俺は大切な人たちのことを頭へ浮かべて名前を呟く。守りたかった。でも守れなかった。
箒を清野から守るために俺は全力を出した。
清野が許せなかった。同じ男子生徒なのに常に自分のはるか先を行き、賞賛を一手に受ける清野が妬ましかった。自分がこんな立場になったことは人生で初めてだった。
不誠実にも複数の女性を侍らせる清野と、それを許している周囲の女性に理解できない恐怖感も感じた。
いつの間にかその不気味な集団の中に鈴やシャルも吸収され、自分をないがしろにして清野を称賛する姿に、洗脳じみた狂気を感じた。
そして、自分勝手な理由で箒を犯そうとした清野への怒りから、自分が持ち得るすべての力を出し尽くして清野に挑んだ。入学してから積んだ努力の量は女遊びしかしていない清野とは比べ物にならない自信があった。それだけじゃない。俺には白式が、大切な人を守るための翼があった。
……だが、その結果が完全な敗北。箒は清野にレイプされ、箒は快楽に負けて清野を受け入れてしまった。
「箒……、ごめん……、ごめん箒……!」
物心ついたころから一緒に遊んだ家族のように大切な人。
高校に入って再会できた箒はすごく綺麗で、自分がダメだった時もそばにいて励ましてくれて、気づいたら子供の時とは違った感情を、箒への恋心を抱いてた。
箒を守りたくって、かっこいいところを見せたくって、逆境にも負けずにめちゃくちゃ努力した。ほかの誰よりもISの訓練に時間は使った自負だってあった。
でも、何の訓練もしていない清野に俺は……。
さらには、自分の翼であった白式も奪い取られたあげく、『自分のせいで』千冬姉は清野のおもちゃへと成り果てた。
世界の誰よりも尊敬している強くて綺麗で、まっすぐな自慢の姉が、生徒のおもちゃとして跪く姿なんて見たくなかった。
世界で最も力を持っているはずの束さんでさえ、清野の前には……。
「う、うわぁぁぁ…………っ!」
あの敗北から何度涙を流しても結果は変わらない。すべて自分が敗れたせいだと思うだけで涙はいくら流しても止まってくれなかった。
ひた、ひた…
……耳に足音が聞こえる。固く閉ざされた鉄の扉の向こうからこちらへと近づいてくる足音だ。足音は一人で、扉の向こうで止まる。
ピ、ピピ……カシュッ
扉の向こうで電子ロックが操作される音がする。
「ひっ……!」
……怖い。あの敗北から何もかもが怖い。また何かが奪われそうになっても今の俺じゃそれを守る力もない。
そして来訪者は扉を開けて入ってきた。
「あら、起きてたんじゃない」
「り……鈴……!」
現れたのは恐れるのもばかばかしい小柄で可愛らしい美少女だった。
だが俺はその姿を見て足がすくんでしまう。
俺の大切な親友。異性なのによくバカやって笑いあえた幼馴染。
だけど今は清野の従順なしもべで、一夏に喜んで牙をむく悪魔のような存在。
「あら?クスクス、どうしたの?」
「あ……」
鈴はどこか妖艶さも感じる笑みを浮かべて俺を見る。傍から見れば、小学生くらいの背丈の女の子に怯える男というのは滑稽に映るかもしれない。
だけど……、恐い。
「ねえ、一夏、こんな可愛い幼馴染が寝床を訪ねたのよ?もっと喜んだら?」
「く、来るな!」
鈴はあくどい笑いを浮かべ腕を広げて近づいてくる。
怖い。怖くて仕方ない。胸の奥をわしづかみにされたような、刈り取られるような恐怖が締め付けてくる。
「ま、また……、清野に言われて俺を辱めるために来たんだろ!?箒を襲った時みたいに!」
「……ぷっ!あはは!すっかり怯えて……、可哀そう……。そうよ。私は勝に命令されて来たの♪」
「くそっ……!やっぱり……!目を覚ましてくれ!鈴!お前はそんな……、そんな奴じゃ……!」
やはり今の鈴は清野の手先だった。一縷の望みをかけて声を上げるが、鈴は少しも応える様子もなくニヤニヤと嘲笑う。
本当の鈴はこんな奴じゃないはずだ。明るくて、一緒にいて楽しいそんな奴だったのに……!清野のせいで鈴は……!
「そんな奴、ねえ……。ふふ、ねえ一夏~?今のあたし、きれい?」
「な!?」
鈴は挑発的な笑みを浮かべると、制服のスカートをめくりあげ、上目遣いに俺のことを見る。
鈴の白い太ももが現れ、スカートの中身があと少しで見えそうになる。
その行為は間違いなく罠だ。これも清野の嫌がらせであると頭ではわかっているのに、あんな敗北の後なのに、目が離せなくって、喉が鳴る。自分が嫌になる。
「ふふ…、安心しなさい。あたしはただ、あんたを連れて行くように言われただけだから」
「………」
「別にそんな警戒することじゃないわよ。あんたは忘れてるかもしれないけど、明日から夏休みよ?今日は終業式だから、あんたもそれくらいは参加するようにって学校側の指示で来てあげただけよ」
「………」
「それとも、怯えて来れない?…ちっちゃいおちんちんの一夏くん?」
「なっ!どういうことだよ!!」
「怖いのね?勝にまた負けるのが?」
「うるさい!!」
鈴はバカにしたように笑って口にする。
頭の中を見透かしたように俺の恐れをつついてくる。頭に血が上って俺は必死に否定をする。
「それとも、千冬さんに会うのが怖いの?自分のせいだって突きつけられるから?」
「黙れ!!」
怒りで頭が真っ白になって俺は鈴につかみかかろうとした。一歩前へと踏み込んだ瞬間、視界が回転し、鈍い痛みが背中から襲い掛かる。
ドスンッ!
「はぁ……」
「うっ!?げほ!」
気が付いたら俺は逆に鈴により地面に転がされた。背中を強く打って息が苦しい。ぼやける視界でとらえた鈴はISを纏っていた。
「まったく……、男がISを使える女に勝てるわけないじゃない」
「げほっ!げほっ!」
「これで分かった?これからの時代、ISのない男の肩身は狭いってことを。分かったら、早く起きて、ついて来なさい」
「く、くそっ……!」
悔しさと惨めさ、変わってしまった幼馴染の態度に歯をカチカチと鳴らす。
白式を失った今の自分では、小さい女の子にも歯が立たない。
よろよろと立ち上がる俺を鈴は見下して待つ。俺が立ち上がるとISを解除して歩いて行ってしまった。
このままついていかなければ、という思いが頭をよぎるがそんなことをしたところできっと無駄なんだろう。
今の俺は言いなりになってついていくしかなかった。
――――――
鈴を追って俺は学園内を歩く。移動中も鈴は挑発するように時折振り返っては笑った顔を見せる。
見下されている悔しさと、鈴が変わってしまった悲しさに歯を食いしばって堪える。
そうして歩いていくと、講堂の扉の前にたどり着く。
「よしよし、よく我慢できたわね。もうみんな講堂に集まってるわ」
「………」
「ま、あたしの役目はここまで。最後に一つ忠告しておくけど、これ以上騒ぎを起こしたら、優しい勝ももうかばってくれないわよ?」
「優しい……?」
鈴の皮肉めいた言葉にわかっていてもつい疑問を口にする。
鈴は何も答えず、扉を開けて中に入る。そして、鈴と入れ替わるように行動の中から二人の女子が現れる。
「来たか。出来損ない」
「………」
「ボーデヴィッヒ……。それと……」
「ふん、ISも待遇も人から与えられて当然と思っているお前にはわからないだろうな」
「織斑一夏……」
鈴に代わって俺の前に現れたのは眼帯をつけた少女、ラウラ・ボーデヴィッヒと、眼鏡をかけた少女だった。
眼鏡の少女は端正な顔を歪め、一夏のことを憎々しくにらみつける。
確か、臨海学校で専用機所有者として集められていた女の子だったとおぼろげに覚えてはいる。ただ、なぜ自分があまり接点のない彼女からここまでの怒りを買っているのかわからない。
「簪、どうする?この出来損ないは自分のしたことをよくわかっていないようだ」
「むかつくけど、出来損ないなら仕方ないか……。いいよ。このむかつきは後で晴らすから」
「お、おい!?何の話だよ……?それに、出来損ない、出来損ないって……」
「織斑教官という優秀な姉の足を引っ張り続けた貴様のことに決まっているだろう?自覚がないのか、才能のない負け犬」
「っ……!!」
ボーデヴィッヒはハッキリと俺に現実を突きつけてくる。
悔しいが……事実だ……。
「無能すぎて実の姉にも見捨てられたんだっけ?哀れ……。私なら、大好きなお姉ちゃんに見捨てられたら耐えきれないのに」
眼鏡の子は俺をバカにするように口を開く。
「な、なんだよ、お前……!!さっきから、俺が何かし」
バチンッ!!
「ぐぅっ!?」
事情を聞きだそうとするが、その瞬間、眼鏡の少女は俺の頬を全力でぶった。
話している途中にいきなり殴られて口の中を切った。鉄の味が口に広がる。
「最低……!」
少女の顔が歪み、怒りの形相で睨みつけられる。
「……ふん、自分の使っていたISがどうやって手元に来たのかもやはり理解していないか」
「どう…いうことだ……」
ボーデヴィッヒが言いたいのは白式のことか。訳が分からず、問いただすもボーデヴィッヒは鼻で笑うだけだ。
「悪いがもう時間だ。簪、連れていくぞ」
「……うん。せっかく清野くんが準備したんだもんね」
「まったく、出来損ないの分際で清野様にここまでしてもらえるとは……嫉妬で狂いそうになる。おい、出来損ない。忠告するが、騒ぐなよ」
ボーデヴィッヒはISを展開すると、白式のない俺はなすすべもなく、ゴミを扱うように摘まんで持ち上げられる。
「は、離せ……!」
「ふん、ISも持ってない男の分際で何をほざく」
「あなたはおとなしく清野くんに言われるまま「踏み台」に徹すればいい」
「踏み台……!?」
抵抗するすべのない俺にボーデヴィッヒたちは「踏み台」という言葉をぶつけてくる。
これまでのことを思い出して歯が鳴る。
同じ男なのに、同じ男性操縦者なのにこの違いはなんだろう。世界王者の姉がいるのに、専用機があるのに、アイツは女子にモテて、努力をしなくても、俺の戦いなんか無意味だと踏みにじるようにどんなトラブルも解決して賞賛を受けて、関わった女には例外なく惚れられる。
一方の俺は比較対象として毎日陰口に耐え、ひとりぼっち。唯一そばにいてくれた幼馴染も奪い取られた。
怒りで狂いそうになる俺を見て二人は満足げに笑って、俺を講堂の中へと連れていく。
扉を開けると、講堂の中にはすでに全校生徒が整列して、イスに座っていた。
扉が開かれたことで、女子生徒たちの視線が一斉に手荒く扱われている俺の方へと向き、あちこちから小さく嘲笑が聞こえる。
(くそぉ……!)
まるで、いや、まさしく見世物そのものの扱いだ。
「おい、出来損ない。お前の席はここだ」
「……特等席」
顔を伏せて屈辱に耐えているうちに、俺は、一つだけ空いている席へ運ばれた。
(特等席だって……!)
運ばれた席は最前列の中央、檀上が良く見える位置にあった。
俺から檀上が良く見えるだけでなく、他の生徒からも俺の醜態はよく見えることだろう。
席順の意図を考えるとこれから嫌なことが起きるのは間違いない。
「ふん」
「ぐっ!」
ボーデヴィッヒは俺を乱雑に投げ捨てる。俺は椅子の上に狂いもなく落ちて尻餅をつく。
「さて、ではさっそく試すか」
「うん、そうしようか。ふふ、清野くん、ありがとう……。大切に使うね……♪」
眼鏡の少女はうっとりとした顔で清野の名前を呟くと、呆然とする俺の手を掴んで、何かを押し当てた。
ガチャン
「な、なんだ……これ……?」
俺の手首に真っ黒なリングのようなものが嵌まっている。皮肉にもそこは俺が白式をつけていたところだった。
「ふん、そうだな。……まずは、教官の世界大会の連覇を台無しにし、汚点を作ったことについて、土下座しろ」
「は?誰が、そんな……!?なっ!?」
ボーデヴィッヒは横暴な命令を俺にかける。さすがにそんな屈辱的なことは御免だと拒否しようとした時だった。俺の体は意に反して勝手に床に膝をつく。
(体が勝手に!?)
「なんだこれは!?くぅ!?」
「はっ、惨めな姿だ」
「「「「くすくす……」」」」
勝手に動く自分の体に、抵抗しようとするが、見えない力にまるで歯が立たず、床に手をつく。その姿を二人は楽しそうに見下し、周囲の生徒もにやにやと俺の姿を嘲笑する。屈辱で頭が白くなる。
俺の体はそのまま勝手に頭を床につけて、言われた通り、全校生徒の前で土下座をした。
「織斑一夏、これからはそいつが白式に代わるお前の相棒だ。感謝しろよ」
「ど、どういうことだ!?なんで体が勝手に!?」
頭を下げている今、ボーデヴィッヒの顔は見えないが、きっと笑っているのだろう。
混乱する頭で今の状況を理解しようと声を上げる。
「なに、簡単なことだ。VTシステムのようにISが操縦者の意思に反して動く技術は存在する。これはその応用だ」
「ふふふ……。今、あなたにつけた腕輪はいわば白式の代わりのIS」
「ISだと……!?ふざけんな!」
これがIS?こんなものが束さんの作り上げたISであってたまるか。束さんのことまで馬鹿にされた気分だ。
「ふっ、土下座しながらすごまれても面白いだけだな。そのISは通常のものとは異なり、戦闘形態をとったり、ネットワークにつながったりはしない。普段はただの腕輪にすぎん」
「そのかわり……、周囲のIS所有者に命令されると、装着した人間を言われた通りに行動する操り人形に変えてくれる……♪」
「なっ!?」
ボーデヴィッヒたちが告げたあまりにも残忍な内容に声が詰まる。
(つまり……俺は一生、誰かの操り人形!?)
「出来損ないの貴様でも理解できたな?お前はもう、私たちの命令に絶対服従をしなくてはならない。例えば、息をするなとでもいえば……、わかるな?」
「なっ……!?や、やめろ!」
ボーデヴィッヒの言った言葉を聞いて、今の状況のやばさがますます見えてくる。もし、機嫌を損ねればいつでも俺は殺されてしまう。
こんなの、奴隷だ。
「ふん、安心しろ。そんなつまらないことはしない」
「その腕輪ね、清野くんと篠ノ之博士がわざわざ用意してくれたんだ」
「清野様にここまで気にかけてもらえるとは妬ましい奴だ」
「束さんが……!?」
こんな最悪のものが束さんのISであってたまるか。そんな俺の思いも砕くようにボーデヴィッヒが告げる。束さんが、あの人がこんな最悪のものを生み出すなんて。そんなの、俺の知っている束さんじゃない……!
「ふふ……、織斑一夏……」
げしっ
「ぶっ!」
土下座する俺の頭をボーデヴィッヒは踏みつける。鼻が床で潰れ、鼻の奥から熱い感触がして血が垂れる。痛い。悔しい……!
「貴様の存在を知った時からずっとこうしたかった。教官の汚点である貴様の頭を踏みつけ、謝罪させたかった。これも清野様のおかげだ……!あぁ……、清野様……!んっ」
興奮のあまり、ボーデヴィッヒの声が歓喜と恍惚に染まる。周囲の生徒たちはこんな状況でも誰も助けてはくれない。それどころか、哀れな男を見下して楽しんでいるかのようだ。
「ああ……!幸せだ……!この男を足蹴にできるとは……!」
「うん……、私も織斑一夏のこんな姿を見れて満足……♪ 私のISを奪って手に入れたISの代わりがこんな腕輪なんて……。清野くん、ありがとう……」
眼鏡の少女も踏みつけられ、床に顔をつけている俺の姿を見て留飲を下げ、恍惚とする。
どうして俺がこんな目に……!!
「ふふっ……♪ んっ…!だが、まだ終わりではないぞ……!本番はこれからだからな。席に座って楽しみに待っていろ」
「ぐぅ……!」
「…あ、お姉ちゃん?準備できたよ」
『はい、りょ~かい♪』
ボーデヴィッヒの命令で俺の体は勝手に立ち上がり、用意された椅子の上へと座る。再度抵抗するが生身の肉体では曲がり形にもISである腕輪の力には到底かなわない。
眼鏡の少女はISの通信機能を使い、誰かへと連絡する。
それに合わせて、檀上の舞台袖から生徒会長が登場する。
(お姉ちゃん……?この子、会長の妹か……!)
言われてみれば、確かに面影がある。見ほれるほどに端正な顔立ちも髪の色も似通っている。
この学園の生徒会長、確かロシアかどこかの国家代表はステージの中央の演説台まで歩いていく。こんな状況でもなかったら見惚れるくらいに綺麗な女の人だ。
「っ!?」
生徒会長が眼前で鼻血を垂らす俺の姿を見てにっこりとほほ笑む。
目を引くほどの美少女が誘惑的にこちらを見て微笑んでも、鼻の痛みと自分の手首につけられた枷のせいでそれどころではない。
「え~、ただいまからIS学園1学期終業式を始めます」
壇上から全校生徒を見渡すと、会長はにこやかに笑みを浮かべてマイクを使い、終業式を始める。
半端な上にR-18描写がなくて申し訳ないです。
次回はいろいろあると思います。
なるべく早く……。