「ゆいちゃん、しっかりして!」
「ゆかり、わたしはもうだめだ。薬がないと、もう」
「こいつは好きでやってんだよ。邪魔者はお前」
「うるさい。おまえなんかあっちいけ。いっちゃえ!」
ゆかりが投げた石が男の額にぶつかる。当たり所が悪かったのか、男が傷に手をあてるとべっとりと血が付着した。
「あ……」
自分のしでかしたことに思わずゆかりの顔が青ざめる。しかしその顔は、男の強烈な蹴りで苦痛の表情に変わった。
さらに追撃しようとする男の前にゆいが飛び込んだ。
「やめろっ。わたしがなんでもするから!」
「薬欲しさに金持ちの友達売ったクズになにできるんだ?」
「え、そんなこと……」
「薬が欲しかったら友達を紹介しろ、でお前が連れてきたんだろ」
「だって紹介だけだって」
「頭いっちまったのか? 当然客を紹介するって意味だろ」
「え、ち、ちが……」
会話を続けるゆいの背後でゆかりが泣きはじめた。
「ゆかり、わたしそんなつもりじゃ」
ゆいのさしのばした手を、ゆかりは振り払う。何も見ないように目を閉じ、顔を伏せたまま。
「あーあ。嫌われちゃいましたねーぇ」
「おまえ……!」
「ってことがあったんだよねー」
「あー。あの時はたいへんだったなー」
(私、そのころ辞書で知らない単語調べてたなー)
「ずーるーいー。私もゆいちゃんたすけたいー」
「「え、ほんとに?」」
「うぇえ? な、ほ、ほんとですよ」
「そっかー。じゃあ今度はゆずちゃんの番だね」
「ゆずこが自分で助けたいっていったんだもんな」
「でもこれで三人またいっしょだね」
「お、そうだな」
「あ、あのー。お二人さん。さっきの話、けっきょく助かったん、ですよね?」
「「え?」」
「め! その目やめて」
「大丈夫。なれるとすっごく気持ちいいんだよ。ゆずちゃんの分もわたしが出してあげるから」
「ゆかり、最初はすごく嫌がってたけどいまじゃわたしよりはまってるんだよ。それにお金がなくても仕事紹介してもらえるから」
「あ、あのあの。わたしやっぱりお腹痛いし」
「そうなんだ」
「そうそう」
「ねぇゆいちゃん。ゆずちゃん嫌がってるみたいだしやめよっか」
「うーん」
「ゆずちゃん、わたしたちのこと助けてくれないみたいだし」
「え゛」
「そうだなー。ゆずこはひどいやつだなー」
「え゛え゛」
「くすん。ゆずちゃん、じゃあさよならだね……」
「わかった! わかったから。二人ともわたしが助けるから!」
「おー。」
「さすがゆずちゃん」
「わたしにまっかせなさい!」
「あへぇ」
おくすりには勝てなかったよ……
初投稿です。
初投稿でこんなんでごめんなさい。