2-F
「見ろよ!この雑誌の最初のページ!」
「いきなりどうしたんだよ。」
「どうしたんだよじゃねーよ!この子のエロさ!」
「‼︎うおおお‼︎なんつーわがままボディ‼︎」
「エッ、ナンダナンダ⁈」
「オレニモミセロヨ‼︎」
わいわいと男子生徒が騒ぐ教室。
ヨンパチが持ってきたグラビア雑誌にエロさ全開の美人の写真が載っていた。
それを見たいと我先に群がる男達。
「うわ〜、キモい!最低!」
「チカちゃん、どうかしたんですか?」
「あー、いいのいいの、真与はあんなのほっといてて。」
「あーいうの無理なんだよねー。」
黒子がそういうと男子生徒達は『お前もな‼︎‼︎』と一斉に思っていた。
「大和もどうだー?オカズにするの。」
「いや、大丈夫。」
「大和は私のカラダで十分よね♡」
「そうは言ってない、ここで脱ごうとするな。」
「あんな不埒なモノ、何がいいんだ?」
「私達にはわからないと思うよ、クリス。」
とイラつくクリスに一子は宥めた。
「大和はモテモテだからこの雑誌必要無いってか?まぁこのクラスにこの美人さんには勝てないけどな。」
と口を滑らせた岳人。すると女子生徒が
「何かごめんねー??グラマラスじゃなくて。」
と殺意の目が岳人中心に向けられた。
「あ、いや!そういう意味じゃなくてだな、おい!モロ!そんなこと言うもんじゃねぇぞ!」
「ここで僕を巻き込まないでよ‼︎」
結局、コテンパンにされた岳人であった。
ーーーー
「ーって言うことがあってね。」
「えへへ、雑誌見てくれたんだね♡」
グラマラスな美人さんは辰子さんのことだった。
当初、スカウトを受け姉妹や大和にもやってみればと勧められ活動を開始、あっという間に男性の間で話題を呼んだ。
大和は辰子の雑誌とかが発行すると買いに行っていたため、そのことでも辰子は嬉しさのあまり抱きついてくる。
「また明日も仕事あるからぎゅーってしていい?」
「うん。大丈夫だよ。」
「ありがと♡」
と満面の笑みを見せた辰子であり、大和を強く抱きしめた。
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ーあるスタジオー
「辰子ちゃん、いいよー。」
「もうちょっと胸寄せて。」
「あ、はい…。」
辰子の人気が跳ね上がる度お仕事も増え、いろんな雑誌の表紙を撮らなければならず、1日仕事場の泊まり込みもあった。
「はぁ〜、大和君の所に帰れないじゃん…。」
「辰子ちゃ〜ん、明日のスケジュールね。」
「ええ〜っ‼︎何これ!?」
渡されたスケジュールはぎっちり入っており、1日の休憩は就寝を除いて1時間もざらにならなかった。
「辰子ちゃんは今人気のグラドルなんだから、このくらいは頑張ってもらわないと。」
「その分給料も少ないのに…。大和君にも会えないじゃん…。」
「え?何か言った?」
「何でもない。じゃあまた明日。」
と言ってスタジオを後にした。
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2-Fは辰子の事でまだ話題になっていたが、大和はかなり心配はしていた。
「メールもまだ帰ってこないか…。」
学園の廊下をうろつく大和。
辰子も警備員の仕事しかやったこともない為、かなりキャパオーバーする様なお仕事は絶対にキツい筈。
大和も辰子の性格には大体把握していた。
ため息一つついて廊下の角を曲がろうとした時だった。
「うわっぷ!」
柔らかい感触が顔を包んだ。
もしかして。
「大和君〜!」
「たっ、辰子さん!?何でここに?」
「会いたかったんだよ〜。お仕事抜け出してきたんだよ〜!」
「ちょっ、ここだと…!」
と辰子は急いで大和を担いで使われていない教室にすぐに隠れた。
あまりの速さに瞬間移動してるかの様に。
「辰子さん、抜け出してくるのは不味いんじゃない?」
「けど、大和君に会えない1日なんてもう嫌だよ…。」
「じゃあ、もうグラドル辞めるしかないよ?」
「うん!」
「うん!って辞めちゃうの⁈」
「だって、好きな人に会えないよりはいいでしょ?」
「けど、あんだけテレビや雑誌に出演や連載で…」
「大和君は嫌なの…?私に会いたくない…?」
「…、ううん。正直、寂しかったかな…。辰子さんと会えないとなんだか落ち着かないし、それに。」
「それに…?」
「クラスの間なんか辰子さんをいやらしく見るのはちょっと嫌だったな…。」
「…、大和君!」
と言うといきなりキスをされた。
「〜!辰子さん…!」
「ありがとう大和君♡私、すっごく嬉しいよ…。」
と教室内では良い雰囲気になっていた。
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それから数日後、結局辰子はグラドルを卒業した。
『好きな人が出来た』という理由だから大騒ぎにもなったが大和はそれでも彼女が決めたことだからそれで良いと思った。
「大和君、お待たせ〜!」
「あ、辰子さん!」
「どうかな?この水着♡」
「とても綺麗だよ。1番かわいい!」
「かわいいのは大和君だよ♡」
グラドルの卒業後にすぐに海でデートすることになった2人。
その辰子は雑誌に載っていた姿よりも綺麗に見えたそうだ。