「あ、門のチャイム。誰か来た。酒屋さんかな」
「バカ、待てって。子供の姿のまんま出る気かよ!」
「……そういえば、ご近所さんだったら確実にキミは誰だって聞かれるや」
「電話は済んだから、あたしが出よう。それでなくとも天斗は、学校を病欠してるんだから」
「あー。かんっぺきに忘れてた」
「ふふっ。姉さんは、ちょうど明日なら時間があるそうだ。朝から出かけるから、そのつもりでいてくれ」
そう言い捨て、美和がリビングを出て行く。
「しっかし、いいケツしてんなあ。まだ射精してねえから、追っかけてって戻って来るところを捕まえて、廊下で後ろからぶち込むか」
「好きだねえ」
「ステータス画面の精力は見ただろ? こっちの女より強い腕力が12でしかねえのに、精力30だぞ。完璧に弄られたステータスだ。俺のせいじゃねえよ」
「……何を考えてるんだろうね、丈二さんの入れ墨の神様」
「さあな。でもま、せっかくだから楽しませてもらうさ。全力で、この余生をな」
ヒモなんてしてると時間は売るほどあったので、本ばかり読んでいたらその代金がバカにならない。
女は金ならあるから気にするなと言っていたがそれでは申し訳ないと、読書だけでなくゲームなども俺はそれなりにしていた。
好きな作家の新刊がハードカバーで、約2000から3000円。それは、ほぼ間違いなく1日で読み終わってしまう。
だがゲームなら、値段こそ本の3倍から5倍はするが、長く楽しめる物を選べば1月やそれ以上の時間を潰せるのだ。
妖異とやらとの戦いがどんなものかは知らないが、死ぬ可能性が低いならそれだってゲーム感覚でこなせばいい。
天斗はそこまで考えが回っていないようだが、どこから見ても無害な子供がいつでも武器を取り出せ、しかもそれが滅多な事では死なないのなら、四大家とやらは俺を平気で使うだろう。
それが大人、それが社会ってものだ。
ニヤニヤしながら美和が戻ると、紙やノートの束を天斗の前に置く。
「うわー。もしかして、夏休みの宿題?」
「ああ。それより、なかなかの美少女だったぞ。それを届けてくれたの。中村って言ったかな、どう見ても天斗に気があるようだった。ずいぶんと病状を気にしていたからな。もう手ぐらい握らせたのか?」
「な、ないって」
「ほっほ、青春じゃのう」
「通知表は生徒には預けられないから、明日か明後日にでも先生が持って来てくださるそうだ。それも楽しみだね、天斗?」
「ううっ」
「そんなにヒデエのか、成績? ちょっと覗いた感じじゃ、中の下くらいだと思ったんだが」
「まあ、そのくらいだね。でもうちでは、通知表の結果で次の冬休みまでのお小遣いが決定するんだよ」
「なるほどねえ」
「で、でも、次の通知表を見てビックリしないでよねっ!」
「ほう?」
「なんで次なんだよ?」
唇を尖らせながら宿題を手に取り、天斗が立ち上がる。
その瞳は、悪くない色をしていた。
何かを心に決めた人間の目。
まだ男の目とは言えないが、そうなるのに5年はかからないような気はする。
「学びたくても、学べない人がいる。頭ではわかってたけど、実際に見たら自分がどれだけ子供だったのか思い知らされた。こんな恵まれた環境にいる僕が、テレビやマンガばかりで勉強をしないなんてあっちゃいけない事なんだ。だから僕、今日から必死で勉強するから。街で大学生を眩しそうに見る丈二さんなんて、もう見たくないから。じゃあ、宿題して1学期の復習をしてくる。晩ゴハンはなにがいいのっ?」
「その心意気に、特上寿司でお祝いだね」
「わかった。じゃあ、届いたら呼んで」
「ああ」
天斗が足音荒く自室へと向かう。
その背を見送る美和は、少しばかり涙ぐんでいるようだ。
「礼を言うべきだなあ、丈二」
「長続きする決意ならな」
「大丈夫さ。天斗は根っからマジメないい子で、今までは勉強に対しての真剣さが足りなかっただけだ」
「そうかい」
「ああ。それで、質問は? あるだろ」
「……四大家の、その当主の人柄。それと陰陽寮の能力者に与えられる仕事。わかる範囲でいいから、妖異ってのとの戦闘もだな」
「わかった。他の当主は知らんが、姉は、そうだなあ」
「聞きたい事はひとつだけだ。俺を単騎で使いそうか?」
「そのくらいはやるだろうね、涼しい顔で」
「そうかい」
スキルの説明を読む限り、俺が天斗から離れても行動は可能だ。
ならば死なない手駒を、美和の姉は手に入れた事になる。
妹と天斗が大事なら、単独行動が出来る夜の間だけでも妖異と戦え。
俺なら、迷わずそう言ってのける。
四大家なんて称される家の当主なら、もっと荒い使い方すらしようとするかもしれない。
「でもまあ、丈二が嫌だと言えばそれで済む話だ」
「美和と天斗を人質に取られてもか?」
「それはない」
「どうしてそう言い切れる?」
「あたしがなぜ、江戸にいると思ってるんだい?」
「……いい腕なのか、美和は」
「姉と対峙すれば、紙一重で敗北って感じだね。姉が家を継いだのは、その背に神の入れ墨があったからだ」
「それに俺が加われば、か」
「うん。だから姉は、なにがなんでも丈二を取り込もうとするだろう」
「もし俺が姉に付いたら大事だな」
「そうなるね。だからせいぜい、媚を売らないと」
「あの様子じゃ、美和はドMだしな」
「失礼な。こっちの女は、快楽を与えてくれる存在に逆らえないだけだ」
どっちもどっちじゃねえかと言う代わりに、笑みを返しておく。
なんとも愉しそうな世界に放り出されたものだ。
「で、能力者の仕事は?」
「たまに人を喰らう妖異や、犯罪に手を染めた能力者が出る」
「……その始末、か」
「そうなるね。戦闘はあたしなら水刃、水の刃で斬るのがメインだ」
「今までは、天斗が学校に行ってる間にそれを?」
「ああ。関東にも水瀬の分家は多い。だから監視させておいて昼にカタをつけたり、それが出来ない時は信用できる分家の人間に自室で眠った天斗を見守っててもらったりだ」
「小説家ってのは?」
「ウソではないけど、それだけで食べていけるほどじゃないかな。そもそも、そんなに新刊を刷ってもらえる立場の作家じゃない。連載も持ってないし」
「やれやれ」
俺がビールを飲み干すと美和が酌をしようとビンを持ち上げたが、それはもう空になっていた。
そのまま、美和が腰を上げる。
ブランデーにしようかという問いに、あれは夜に飲むから寝室に置いておけと言うと、美和が真っ赤になった。
「その、そんな体で可能なのか?」
「試せばわかるさ。ソファーかテーブルに手を置け」
「こ、こうか?」
「ああ。それでいい」
ジャージを下着ごとずり下ろす。
「なっ!?」
俺は子供の体になっているので、座ったままでは尻までかなりの距離がある。
膝立ちになって、秘所に顔を寄せた。
「こ、こんな場所でっ!」
「ションベンは洗ったんだな。マン汁の臭いしかねえ」
「ス、スキルは成長させると、出来る事が増える。だから」
「ションベンも分解できるのか?」
「そ、そうだ。それより、場所を変えてくれ。もし天斗が来たらっ」
「2人でかわいがってやるよ」
「んあっ。これってクンニ、はんっ!」
小陰唇の外側を舐め上げる。
いつから濡らしていたのか、広げただけで糸を引いた秘所は、すっかり本気汁の味と香りがした。
「やっ、染みるっ!」
「さっき、処女膜を破る感触はたしかにあった。なのにションベンまで漏らしてイッたのはなんでだ?」
「んっ。なんでって、処女膜は絶頂膜とかイキ膜って言われるように、破ると絶頂に達するからっ。ひっ、アナル舐めまで。くうっ」
「体の構造からして違ってんのかよ。とんでもねえな、異世界。そんじゃ、こっちの処女をいただいてもイクのか?」
「アナルに膜、はっ、ないだろ、うっ……」
「そうかい。ほら、もういいぞ」
「えっ!?」
大きな尻から顔を離し、テーブルの下にあるティッシュペーパーで顔を拭く。
「だ、唾液が染みてるのに……」
「中途半端は困るってか?」
「あ、いや。その」
「この体でも勃起するか確認したかっただけだからな、俺は。どうしても欲しけりゃ、それなりの態度を見せな」
「お、大きい。こんな子供の姿なのに……」
ジーンズを半ばまで下ろして露出された肉棒に、跪いた美和が手を伸ばす。
下から包み込むように陰嚢と肉棒に伸びたその手は、微かに震えていた。
「欲しいなら、犬のように這いつくばってしゃぶれ」
「……わ、わかった」
「返事は『はい』だ。美和」
「……はい」
「それと2度目だからな。歯があたったりすりゃお仕置きだ」
「お仕置き……」
「ああ。まだ美和は男に、セックスに慣れてねえ。自分が俺の何になりてえのかなんてわからんだろうが、慣れたら選ばせてやるよ。さあ、しゃぶれ」
「は、はい」
ソファーに寄りかかって座る小学生の股間に、下半身を露出させた豊満な大人の女が顔を寄せる。
ビデオで撮影でもしたら楽しかろうと思いながら、タバコに手を伸ばした。
「ん。汗の匂いがする……」
「この暑さだからな。天斗は節約のためにか、クーラーはまだ使わねえらしい」
「電気代なんて気にしなくていいのに。はあっ、味も凄い……」
ピチャッ、ピチャッ。
歯をあてるなと言ったせいか、美和は伸ばした舌で舐める事しかしない。
「まるで犬だな」
「っふ。その、あまりイジメないでくれ」
「濡れるからか?」
「ち、違う」
「なら確認するか。もし濡れてたら、美和は真性の変態って事だ」
「やっ、そんなの」
「いいからしゃぶれよ、メス犬」
「……はい」
心の中で、天斗に呼びかけてみる。
当然のように返事はない。
スキルは熟練度が100まで上がると出来る事が増えるらしいので、いつか離れていても話せるようになるのを期待するしかないかと、タバコを挟んでいない方の手で美和の頭を撫でた。
そうされた事で察したのか、上顎をいいタイミングで肉棒で擦られる快感を思い出したのか、美和が慎重に亀頭を口に含む。
舌の動きがぎこちないのでそんなに気持ちのいいフェラではないが、心のこもった愛撫であるのは間違いない。
「上を脱げ、美和」
「えっ。こ、こんな場所で」
「フェラが下手でも俺を喜ばせる方法があるんだが?」
「っ! 脱ぐ」
「いい子だ」
ソファーに移動しながら、小豆色のジャージを脱ぐ美和を見る。
こちらの世界ではそれが当たり前なのか、ブラジャーすらしていないようだ。
ジャージの上着を床に置く仕草で、形の良い巨乳がぷるんっと揺れた。