前回、前々回と同じ時系列のお話です。だいぶこんがらがってきたような気がしないでもないです。
黒琴里の時もだいぶ酷かったけど今回も今回で酷いことに。一体何故こうなった……。
夕食の後片付けを済ませ、あとはゆっくりとくつろぐ夜の時間。
普段なら一緒に過ごそうと七罪が士道の元へ訪れるのだが、今現在は士道への依存を和らげるためのリハビリに挑戦中なので訪れることは無い。それに付き合い自らに試練を課した四糸乃も同様だ。
なので士道は久しぶりに一人でまったりと過ごしていた。二人と過ごせないことに対する予想以上の寂しさを胸に抱えながら。
「……意外とキツイな、俺も。けど二人が頑張ってるんだし俺もちゃんと我慢しないとな」
ほぼ毎晩互いに寄り添い他愛の無い語らいをしていた七罪と、そこにいるだけで心を癒してくれた四糸乃。
熱く想いを交わす二人と満足の行く触れ合いを行えないというのは、思った以上に精神的に辛いものがある。二人の声や温もりを心行くまで堪能したいという欲求を抑えるのはかなりの苦行だった。
いっそ悟りでも開けそうな心境に浸り、七罪と四糸乃への恋しさに哀愁を漂わせたそがれていると――
「うおりゃあああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「――うあっ!?」
――横合いからそんな叫び声が猛烈なタックルと共に襲い掛かってきた。寂しさに多少上の空だった士道は反応できず、そのままソファに押し倒されてしまう。
寂しさが限界を迎えた七罪が突撃してきたのかと思ったのだが、見上げてみれば今回は全く別の人物だった。まぁ妙にテンションの高い叫びで誰かは大体分かっていたのだが。
「……びっくりさせんなよ、琴里。心臓飛び出るかと思ったぜ」
「ふっふっふ……隙だらけだったぞ、おにーちゃん。油断したなー?」
「何で家の中で隙とか油断とか考えないといけねぇんだよ。戦場じゃねぇんだぞ……」
戦場なら奇襲を成功させ確実に対象を仕留めていたであろう琴里が、士道を押し倒した状態で不適に笑う。
しかしその笑いは自信に溢れる尊大な笑みではなく、純朴な子供らしい笑み。背伸びして悪ぶっているような笑みで実に可愛らしかった。
「にしてもお前今日は白なのか。珍しいな、関係始まってから俺と二人きりの時に白なんて……いや、珍しいっていうか初めてじゃねぇか?」
ソファに押し倒されている現状も忘れ記憶の糸を手繰り寄せてみると、本当に肉体関係を持って以降初めてのことだった。白リボンでだったこと自体はあるものの、二人きりの時に限ると寝起きなどの特殊な状況を除くとゼロである。
物珍しさに思わず白リボンへ手を伸ばすと、何故か琴里は顔を真っ赤にして飛び退った。
「お、おにーちゃんどうして私がさっき穿いたばっかりのパンツの色を把握してるのだ!? もしかしてお風呂覗いてたのかー!?」
「そっちじゃねぇ! リボンの方だリボンの方!」
「お、おー、何だそっちか……こっちじゃ駄目?」
安心したのか距離を取って警戒を示していた琴里が隣に腰を下ろしてくる。
もちろん答えは決まっているので、身体を起し座り直してから躊躇い無く答えた。
「別に駄目なんて言ってねぇよ。ただお前が白い方っていうのはすごく久々な気がしてさ。夜はいつも黒い方だったから余計にな」
「そんなことないよー? それはおにーちゃんいっつも他の皆とか七罪とか四糸乃とかと一緒に過ごしてて、私と一緒に過ごしてないからそう思うだけでしょー?」
「……もしかしなくてもヤキモチ焼いてるだろ、お前」
声音はちょっと不機嫌。表情は頬を膨らませて。誰がどう考えてもヤキモチを焼いてることは明らかだった。
そういった感情を隠す気がないのか、あるいは隠せないのか。いずれにせよ黒琴里とは段違いに分かりやすい。
「でも、別におにーちゃんに悪気が無いのはちゃんと分かってるもん。それよりもおにーちゃん、何かとっても寂しそうだよー? やっぱり七罪たちに会えないのが寂しい?」
「そりゃあな。あれだけ一緒に過ごしてたっていうのに突然過ごせなくなったんだし。それに……いや、何でもない……」
「ふーん……」
まさか身体が恋しいというわけにもいかず、士道は言葉を濁した。男としては極めて正しい反応なのだろうが少々不誠実に思えたのだ。
琴里は濁した方の理由は特に気にならなかったらしく、満面の笑みを浮かべてくれた。何故かちょっと偉そうなムカッとくる笑顔を。
「しょうがないなー。じゃあ今夜は寂しいおにーちゃんのために特別に私が七罪たちの代わりに一緒に過ごしてあげるよー?」
「何か眠くなってきたし風呂入って寝るかな。おやすみ、琴里」
「せっかく人が嬉しい提案してあげてるのに流すなんてどういうことだー!? そんな酷いおにーちゃんとはもうエッチなことしてあげないぞー!?」
ちょっとからうかうと琴里は眉を吊り上げて怒ってしまった。しかもまさかのエッチなことしない宣言である。
白い方でも結構恥ずかしげ無くそういうことを口にできるようだ。
「別に良いぜ? たぶん俺よりも先にお前が我慢できなくなるだろうし」
「うー……!」
ただしあしらい方は黒い方に比べれば遥かに簡単だった。予測を口にしただけで琴里は反論できなくなったらしく、恨めしそうに唸りながら上目遣いに睨みつけてきた。
実際の所まず間違いなく琴里の方が我慢できなくなる。
性欲の強さはたぶん士道と五分だろうが、士道と違い発散できる相手が複数いない時点で負けは見えている。
快感なら一人でも何とかならないでもないものの、さすがに愛情だけはどうにもならないのだから。
「おにーちゃんの馬鹿あぁぁぁぁ! 良いからイチャイチャするのだー!」
「うおあっ!?」
反論を諦めたのかそんな本音剥きだしの叫びを上げ飛びついてくる琴里。
今回は油断していなかったのでちゃんと受け止めることができた。
どうやら何だかんだ理由をつけて士道と一緒に過ごしたいらしい。しかしここまではっきりと本音を露にするとは驚きだった。
「えへへへー、おにーちゃん……おにーちゃん……」
そして言葉だけでは飽き足らず行動でも本音を露にしていた。
士道の腕の中で嬉しそうに笑いながら、頬を擦り付けるようにして胸に身体を預けてくる。もしもこれが猫ならゴロゴロと喉を鳴らしているところだろう。さすがにこんな何の変哲も無い日常の一場面でここまでダイレクトな愛情表現をされるのは初めてだった。
さすがにここまで素直に愛情を露にされれば意地悪をする気など起きるはずも無い。それに士道としても琴里との触れ合いは大歓迎だ。愛する人との触れ合いなのだから嬉しくないわけが無いし、七罪たちに対する恋しさも少しは誤魔化すことができるのだから。
「黒い方はやたら捻くれ者だって思ったら、白い方はやたら甘えん坊かよ。お前本当に別人かって思うくらい正反対だよな、全く……」
腕の中の琴里に呆れながら、周囲に視線を向けて一応安全を確認する。
リビングは少々危ないかもしれないが、今は夜中なのだから誰かが訪ねてくる可能性はかなり低い。
これなら少しくらいは大丈夫なはず。そう判断した士道は胸に頬擦りしてくる琴里の顔を優しく上げさせた。
「あ……おにーちゃ――んっ」
そして静かに唇を触れ合わせる。
「は……っ……ん……」
腕の中の琴里がシャツの胸元を握り締めるように掴んでくるのを感じながら、舌は使わない口付けを行っていく。甘噛み程度に微かな力を込めて、潤いのある柔らかな唇を挟み噛み締める。
正直なところ少々物足りないキスだが、さすがにこれ以上の深いキスは興奮に火がついてしまう可能性があるので自重せざるを得なかったのだ。
一度燃え上がった興奮と欲望は抑えられないということを、映画館で何度も四糸乃に致してしまった経験から身に染みて理解していた。
「ふぁ……おにぃ、ちゃぁん……!」
「――っ!?」
だが士道が自重しているというのに琴里の方は自重など欠片も無かった。
不意に甘ったるい声を零すと士道の首の後ろに腕を回し、穏やかに触れ合わせていた唇の隙間から舌先を滑り込ませてきた。
「ん、ぐっ……! ちょっ……こと……っ……!」
「おにーちゃん……ちゅ……んっ……おにぃちゃぁん……!」
火がつくことを恐れ焦って離れようとする士道だが、首に腕を回されているせいで逃げられない。
舌先を用いて口の中から琴里を押し出そうと試みるも、逆に絡め取られて深い口付けの餌食にされてしまう。しかも食むような動きで唇を重ね、士道の口内の唾液を吸い上げる口付けを行ってくるのだから始末に終えない。ただ不思議なことに琴里にしては拍子抜けするほど動きは穏やかだった。
同じ琴里でも全く異なる異質な口付けに戸惑いを覚えた士道は、興奮を抑えるためにも力ずくで唇を引き剥がした。
「ふぁ……何で止めるの、おにーちゃん……? もっと、キス……しよ……?」
見れば琴里の表情は完全に夢心地に染まっていて、蕩けた赤い瞳は士道のことしか映していない。おまけに唾液に濡れて妖しく光る唇からは、二つ返事で答えてしまいそうなほど甘ったるいおねだりを零している。
最早その姿と声音だけで興奮に火が付き、この場で襲いかかってしまいそうな悩ましさ。黒琴里が漂わせる大人の女染みた艶かしさとは違う、年相応の幼さを全面的に押し出した倒錯的な色香がそこにあった。
「な、何でってこれ以上続けたらヤバイからに決まってるだろ! もうキスは終わりだからあっち行ってろ、琴里!」
「そ、そんなのやだよー……おにーちゃん、もっとキスしよぉ……?」
欲望に飲まれぬよう腕の中から琴里を解放し向こうへ押しやる士道。
だがそんな士道の心中を知ろうともせず、琴里は今にも泣きそうなほどに切なげな表情を浮かべ擦り寄ってくる。それも蕩けるような甘いおねだりをしながら。
「そんな変な声出しながら迫ってくんな! ムラムラしてエロいことしたくなってきちまうだろうが!」
「うん、良いよー……私も、おにーちゃんといっぱいエッチなことしたいもん……」
「お前白くてもやっぱり琴里だな! ていうか黒い方でもそこまではっきり言ったことないだろ!?」
何の躊躇いもなく秘め事を求めてくる白琴里の淫乱さに、さすがの士道も驚愕を禁じえなかった。
だが考えてみれば白い方の琴里がこうなるのも当然のことかもしれない。
たとえ素直になろうとも黒い琴里ではプライドや強気な性格が完全に消え去るわけではないのだから、元々それらを持たない白い琴里の方が欲望に忠実になってもおかしくは無い。
欲望に身を任せることに躊躇いを抱いてしまう邪魔な感情が無いからこそ、白琴里はここまでストレートに誘ってきているのだろう。黒い方では自分がどれだけ欲求不満に陥っていようともこんなに素直に誘ってくることなどありえない。
「――って、お前もしかして俺とヤりたいがために白い方で迫ってきてるんじゃねぇか!? 黒い方だと素直に誘えないから白い方で誘ってきてるとかじゃないよな!?」
「えっ、そ、そんなこと、ななないよー……?」
「やっぱりかよ! 性格使い分けて迫ってくるとかとんでもない悪女だなお前!」
実に素直に分かりやすく、視線を逸らして滅茶苦茶どもりながら答えてくる琴里。どうも本当にそういう目的でリボンを付け替え迫ってきたようだ。
だがその気持ちも一応理解できる。素直に迫ってイチャつきたいならこれこそが琴里にとって最も簡単な方法だろうし、それに何より今は琴里にとってかなり貴重な二人きりでイチャつくことができる時間なのだから。
今日はほぼ毎晩士道と過ごしている七罪もリハビリ真っ最中で面会禁止なので五河家に顔を出すことは無いし、言葉を交わすことを禁止されている四糸乃は顔を合わせても余計に辛くなるだけなので必要以上に士道に会いにくることもない。そして今は他の精霊たちも五河家を訪れることが無いであろう遅い時間帯。
今は間違いなく琴里と士道が二人きりでいられるとても貴重な時間なのだ。そんなおいしい状況を狡猾な琴里が見逃すわけがない。そして自分の感情のせいでこの機を逃すという下手も打つはずがない。
だからこそ二人きりでいられるこの時間を無駄なく有意義に使うため、素直に迫り求められる白い方で士道と共に濃密な時間を過ごす気なのだろう。
「おにーちゃんはそういう女の子……嫌い? 私のこと……嫌い、なの……?」
「そ、それは……」
今にも泣き出しそうに瞳を潤めた琴里に見つめられ、士道は言葉に詰まってしまう。
これが黒い方の琴里なら間違いなく演技なので笑い飛ばしてやりたいところだが、生憎と今は白い方の琴里だ。演技でないのは瞳の端にうっすら滲んできている涙が証明している。
黒琴里が計画した邪悪な企みを見事に看破できた士道でも、目の前の白琴里が本気で泣きそうな顔をしている以上、無情に企みを打ち破ることなどできるわけがなかった。
「……嫌いなわけねぇだろ? そりゃちょっとムカっと来ることもあるけど、あっちのお前も今のお前も大好きだ。愛してるぞ、琴里」
諦めて琴里の身体を抱きしめ、耳元で愛を囁く。
琴里の手の中で弄ばれている事実は非常に癪だが、愛する気持ちは事実だ。
それに士道にとってもこれはチャンスだった。白い方の琴里とイチャイチャして、初めて白い方とベッドインできるチャンス。琴里同様この機を逃すわけにはいかない。
「私も愛してるぞ、おにーちゃん! だから……早くエッチなことの続きしよー……?」
泣きそうな顔をしていた癖に愛の言葉にすぐさま顔を輝かせ、次の瞬間には微かに恥らう様子を見せながらもねだってくる忙しい白琴里。
この時点で黒琴里とは似ても似つかない反応を見せているのだから、余計にベッドの上でどのように乱れるのか興味を惹かれてしまう。しかしさすがにリビングで事に及ぶのは危険すぎる。
「……分かった分かった。ここじゃマズイし部屋に場所移してからな?」
「ここで、しよー……? そんなに待てないよー……」
場所を移そうとソファーから腰を上げかけたところで、琴里が士道の膝に両手をついて身を乗り出してくる。呼気を荒くし、熱に浮かされたように瞳を蕩けさせながら。
黒い方と雰囲気は違うが士道は直感的に理解した。ギリギリで踏みとどまった士道とは違い、琴里は興奮に火がついてしまったのだ。
「ま、待てって琴里! ここじゃ危ないから部屋に行くまで――っ!」
何とか説得を試みる士道だが、すぐに言葉を出せなくなった。
声を出すための口に琴里の唇で蓋をされ、言葉を紡ぐための舌を琴里の舌に絡め取られたせいで。
「んっ……おにーちゃぁん……好きぃ……ちゅ……大好きぃ……!」
「――っ!」
口付けの合間にぞっとするほど甘い声を零しながら、膝の上へと身体を移した琴里がぎゅっと抱きついてくる。最初から士道に対する想いを余す所無く露に熱く求めて。
黒い方ではなく白い方だと頭では理解しているのだが、心だけはどうしようもない。
生意気で憎まれ口を叩く琴里がここまで素直に熱烈に自分を求めてくれている。
その事実が口付けを拒めないほどの喜びを胸の中に溢れさせていくせいで、抵抗の意思さえもごっそり削がれていく。
「んっ……おにぃ……ちゃん……ふ、ぁ……おにぃ、ちゃん……」
熱に浮かされたかのごとく士道を呼びながら、ひたすらに舌を絡め吸い付いてくる琴里。
しかしやはりその口付けには黒琴里ほどの激しさは無い。黒琴里の行うキスが全てを強引に奪いつくそうとする激しいキスなら、今のキスは全力で擦り寄って甘えてきているかのような可愛らしいキスだ。
その堪らないギャップがまた士道の理性を焼き焦がし、容赦なく甘やかし愛してやりたい気持ちにさせられる。
「はぁっ……はぁっ……! こ、ここまでだ、琴里……続きは部屋に行ってから、しような……?」
最後の自制心を振り絞り、何とか口付けの呪縛から逃れる士道。
心の中はすでに琴里を抱いて滅茶苦茶にしたいという物騒な欲求が渦巻いているが、もう完全に燃え盛っている琴里と違いまだ正気を保っている士道が冷静に対応しなければならないのだ。
というか関係はまだ隠しておけと言った本人の癖に、自ら秘密が明るみに出そうなことをしたがるとは一体どういうことなのか。
「そんなに待てないよー……今すぐ、おにーちゃんとエッチなこと……したいよー……?」
「だ、だからそんな切ない声出すなって……! 部屋行くくらいなら十秒もかからねぇだろ!?」
「やだぁ……おにーちゃん……おにぃちゃあぁぁん……!」
首を振ってテールを揺らし、両手を伸ばして士道を抱き寄せようとする涙目の琴里。
自分で言っておきながら士道自身もその十秒が途轍もなく長い時間に感じられそうだった。
それほどまでに捻くれ者の黒琴里からの素直な白琴里への変貌加減による可愛らしさが堪らなかった。
「あーもう! たった十秒だからそれくらい耐えやがれ! 運んでってやるから!」
唇を噛み締めて痛みを生じさせ、必死に理性を保とうと務める。
そして一刻も早く場所を移すため、琴里の身体を抱え上げお姫様抱っこしようとしたのだが――
「やっ……おにーちゃん、抱っこなんかより……私の身体、いっぱい触ってぇ……? おにーちゃんに色んなところ、触られたいよー……」
「っ!!」
――膝と肩に触れた途端、琴里は嫌がるように身体を悶えさせおねだりしてきた。
可愛く、素直に、嫌らしく。黒い方なら口が裂けても言わないようなことを。
こんなおねだりをされてしまえば、理性を保てる道理などどこにも無い。
「……バレたりしたらお前が責任取れよ、琴里っ!」
「やっ……! あ、あぁぁ! うああぁぁ……!」
士道は膝を抱えようとしていた右腕をそのまま琴里のパジャマの隙間に突っ込み、純白の清潔感溢れる下着の上から下腹部を強めに弄り始めた。
更に秘所を弄くられ快感と喜びに悶える琴里の胸元へ左手を伸ばし、パジャマの上から執拗に揉み回す。同様にもう片方の控え目な膨らみにもパジャマ越しに吸い付き舐る。
右手と舌を基点に広がっていく湿りが琴里の下着を濡らし、パジャマに嫌らしい染みを作っていく。
風呂上りで着替えたばかりのはずだがもうそんなことは関係ない。こんなことをされてしまうほど可愛らしく扇情的におねだりしてくる方が悪いのだ。
「やっ……! お、おにーちゃん、やだぁ……!」
「あれだけねだっといて嫌がってんじゃねぇよ! 服が汚れるのくらい我慢しろ!」
「ち、違うよー……! ふ、服の上からじゃ、やなのぉ……! 直接触ってぇ、おにーちゃん……!」
「っ!」
何の躊躇いもなくそんな台詞を口にして、悩ましいおねだりをしてくる琴里。
こんなお願い七罪や四糸乃はもちろん、黒琴里にもされたことなど無い。
されたことなど無い故に耐性など無く、幼く愛らしい顔に浮かぶ淫靡な表情に鳥肌を立たせられるほどの興奮を覚えさせられてしまう。
もうこの場所が明るいリビングであることも、誰かが訪ねてきてこの交わりを知られる危険性も意識の中から消え去ってしまった。
「ひゃうぅっ! あっ、ふあ、ああぁぁ!」
下着の上で遊ばせていた指を遠慮なく隙間から中へと挿し込み、暖かい湿りを零れさせる柔肉に深く沈める。そうして内側からかき混ぜるような激しさで以って、指先を蠢かせ弄っていく。
優しさが無いに等しいにも関わらず、琴里はその苛烈な愛撫に頬を緩め嬌声を上げていた。白い方でもこの反応。やはり黒琴里が持つドM属性は白い方の性癖が原因のようだ。
「ふあっ……! お、おにぃちゃぁん……こっち、もぉ……!」
「こ、このっ……! お前って本当にエロい奴だな……!」
蕩けた瞳で胸元を見下ろし、更に催促してくる琴里。
ねだる視線の先には士道の唾液に塗れ染みのできたパジャマの胸元。何を求めているかなど考えなくとも分かる。
自分の欲望に従いつつその想いに応えるために、空いた左手で琴里のパジャマのボタンを外していく。右手は忙しいのでその襟元に噛みついて固定し、もどかしさに強く噛み締めながら。
「ひゃぁ……! あ、ああぁぁぁ……うあぁあぁ……!」
ボタンを全て外すまで堪えられず、膨らみを覆い隠す純白の下着が露になった時点で容赦なくそれを剥ぎ取る。そうして微かに揺れながら顔を出した慎ましい膨らみ目掛けて大口を開けて喰らいつく。
その先端の小さな桃色の突起も当然無事では済ませない。すでに固さを帯びたそれを舌先で潰し、抉りこむように弄くり味わう。
「は、あ、あぁぁぁぁ……! お、おにーちゃんに……いっぱい、しゃぶられちゃってるよぉ……ふあ、ぁぁぁ……!」
自身の胸肉を蹂躙され味わいつくされながら、喜悦に塗れた喘ぎを零す琴里。
入浴したばかりの胸の膨らみは途轍もなく甘美で味わい深いものだった。
果物と味噌汁と白米の良いとこ取りでもしたように瑞々しく温かく、それでいて適度に柔らかい。夜食には十分すぎるほどのご馳走だ。
最高に食欲をそそられた士道はひたすら琴里の膨らみに齧り付き、満足行くまで余す所無く味わっていった。
「――っ……どうだ、琴里。そろそろ、して欲しいか?」
存分に膨らみを味わい飢えを満たしたところで顔を上げ尋ねる。
もちろん答えは聞くまでもなく分かっていた。
琴里の下腹部を弄っていた指を引き抜いて見れば、幾筋もの糸を引くほど大量の滑りが絡み付いてきているし、パジャマのズボンに視線を向けてみれば下着越しだというのに粗相をしたように広く染み渡っているのだから。
答えは分かっているが反応を見たかったのだ。一体白琴里がどのような言葉を零し、どのようにねだるのか。
「うん……早くおにーちゃんと一緒に、気持ち良くなりたいよぉ……」
躊躇いなど微塵も無く、真っ直ぐに士道の瞳を見つめ返しながら求めてくる琴里。
それだけでは飽き足らずあろうことか自分でパジャマのズボンを下着ごとずり下げ、両脚を大きく開いて士道を待っている。裂け目から卑猥な水を零し濡れ渡る白い肌は、最早その奥の卑猥な色の肉に至るまで露だ。
今までは黒い方の琴里を淫乱の痴女だと思っていたが、あれは誤りだった。
真に淫乱の痴女なのは強気な性格や高いプライドによる抑圧が無く、自分の欲望に忠実に従う白い方の琴里だったのだ。
そんな淫乱痴女に遠慮や加減をする必要などどこにも無い。
士道は琴里の片脚を引っつかんで無理やり高く上げさせ――
「――っ、あああぁぁぁ!」
――硬く肥大した半身を一気に奥の奥まで突き込んだ。遠慮も容赦も無く身体の内を抉られ叩き付けられた衝撃に琴里が悲鳴を上げ、感電したかのように仰け反り悶絶する。
だが構わず士道は上げさせた片脚を抱き抱え、仰け反った琴里の下腹部へ叩きつけるように激しく身体を動かし乱暴に自分を打ち込んでいった。
何故ならドMで激しいのがお好みの淫乱白琴里は、仰け反り悶絶しながらも至福と快感に満ちた歓喜の悲鳴を上げていたから。
「ふああぁぁ! あ、ああぁぁ! おにぃ、ちゃぁぁぁん!」
まるで犬がするような片脚を高く上げさせられた体勢を強要され突かれているというのに、緩んだ口元から甘い声と唾液をとめどなく零す琴里。
左手はソファーの背もたれを縋り付く形で掴んでいるものの、右手はどう見ても自身の胸元を弄くっていた。その右手と指が大きく動く度に下腹部を締め上げる圧迫感が強さを増し、生じる強い快感に士道は唇を噛み締めて何とか堪える。
「っ、く……! こんな格好でヤられながら自分でも気持ち良くなろうとするなんて、可愛い顔してとんだ痴女だったんだな、琴里ぃ……!」
「あっ、やあぁぁ……! う、うん……! ほ、本当は私っ、こんな嫌らしい子なのぉ……!」
言葉で今の淫らな様子を容赦なく指摘してやると、更に締め付けが強くなる。
それだけでも相当なドMの証だというのに、その肩越しにこちら向けられる蕩けた赤い瞳は続きを望むように期待がこもっていた。
「本当にやらしい奴だな、お前は……! どうせ俺たちのこと覗いてたのは、一人で色々ヤるためだったんだろ……!? 何が監視のためだ、この色情魔……!」
「だ、だって、七罪たちばっかりずるいもん……! 私も、おにーちゃんに気持ち良くさせてもらいたかったんだもん……! あ、やあぁぁ……!」
気になっていたことをさり気なく尋ねると、身体を興奮に震わせながら素直に白状してしまう白琴里。
きっと今ならどんなに恥ずかしいことを尋ねようと洗いざらい喋ってくれるに違いない。しかしここまで素直に白状されるとこれはこれで物足りない気分になってしまう士道であった。
「やっ、あっ、ああぁっ……! お、おにーちゃん! もっと、壊れちゃうくらい激しくしてぇ……!」
「あ、ああ……っ! 本当に壊れたって、知らないからな……ぅ!」
高まる快感を抑え込むように身を捩り始めた琴里を、湧き上がる同じ感覚を抑えながら更に激しく突きまくる。
リビングに広がる卑猥な水音にソファのスプリングが軋む音も合わさり、否が応にもベッドでのまぐわりを連想させる。誰かがリビングに足を踏み入れればこの音だけでも行為を悟られるのは間違いない。
だが既に頭も心も琴里で埋め尽くされている士道には止める気どころか激しさを緩める気も毛頭無かった。仮に止めようとしてもきっと琴里が許してくれない。
「ふあぁ! 大好きぃ、おにーちゃぁぁん! 愛してるぅ!」
「っ、ああ! 俺も愛してる、琴里ぃ!」
昂ぶった感情と快感により互いへの愛の言葉を叫ぶ。何の捻りも飾りも無く、情事の最中に何度も伝え合った言葉で。
だが士道はそれで十分だったし、今はそれしか言えなかった。心も身体も全て琴里のことで埋め尽くされていて、飾る言葉を考えるほどの余裕などない。飾る言葉を考える余裕があるなら、その分まで相手を感じ愛することに回したかった。
士道と同じ気持ちだからこそ、琴里たちも言葉を飾らないのだろう。無駄に飾らず恥じらいで誤魔化さず、愛する気持ちをただ正直に。
「っ、く……! こ、琴里……! 琴里ぃ!」
互いに言葉で愛を伝え終えた士道は、限界まで高まった快感に身を任せ琴里の身体の中へと自らを注ぎ込んだ。
「――ああああああぁぁぁっ!」
同様に快感に身を任せたらしい琴里が嬌声を上げ、身体を弓なりに仰け反らせる。
本来なら共に快感の果てに至ることは難しいはずだというのに、不思議と士道にそれは難しくなかった。もしかすると黒琴里のSっ気が流れ込んでくるのと同様に、霊力のパスを通じて互いの感覚が多少同調でもしているのかもしれない。
熱に浮かされた状態での論理的とは言いがたい考えだが、互いに身体と心を重ね合う感覚は本当にそうとしか思えないほどに相手を深く感じ一つとなっているように実感できた。士道にとってはこれを愛する人と共に何度も味わうことが最高の幸せだ。
とはいえ身体が耐えられないであろう七罪や四糸乃を何度もそれに付き合わせることはできない。
「琴里……お前ならまだまだ、続けられるよな……?」
「……うん……おにーちゃん、もっとぉ……! もっといっぱい、しよぉ……? こんなんじゃ全然、足りないよー……」
だが士道と同じくらいに盛っている上、暴力的な愛に晒されようとも全てを受け止めてくれる琴里なら話は別だ。
その証拠に琴里は肩で息をして頬に汗を浮かべながらも、未だ興奮の冷めやらぬ瞳で切ないおねだりをしている。黒い方ならここはねだるどころかむしろ襲い掛かってくるはずだというのに、士道を求めねだっている。
あの高慢で威張り腐って士道を見下すような発言を度々零す琴里が、快感と愛情を求めて素直に。
ギャップの凄まじさと優越感に興奮を煽られた士道は、未だいきり立つ半身を琴里の中から引き抜きその身体を引き寄せた。
「……もう嫌って言っても俺が満足するまではやめねぇからな。覚悟しとけよ?」
「うん、良いよー……でも、私が満足する前にやめたら怒るからなー、おにーちゃん?」
大人な行為の真っ最中だというのに、腕の中で子供のような可愛らしい笑みを零す白琴里。
大人の色香を雰囲気で漂わす黒琴里に比べても、これはこれで全く見劣りしない倒錯的な魅力。一人で二人分の全く異なる魅力を漂わし士道を誘惑するなど、とんでもない悪女である。
「ははっ、心配すんな。絶対お前を泣いて嫌がらせてやるからな!」
「ひゃぁ! お、おにーちゃんやっぱりドSだぁ!」
そんな悪女に罰を与え屈服させるような姿で攻めてやるために、士道は床に膝を着かせた琴里の身体をソファへと押し倒した。
やはりというか何というか、琴里はそんな体位を強制されながらも喜色満面の笑みと声音を零していた。
「もー、おにーちゃんのケダモノー……誰かに見られてたらどうするつもりだったんだー? あんな危ない場所でいっぱいエッチなことしてー」
「お前が言うなお前が! 俺は部屋行くぞって言ってたのにお前があそこでヤりたがったんじゃねぇか! 忘れてるなら思い出させてやるぞ!?」
「うわあぁぁぁ!? 忘れてないからグリグリしないでおにーちゃぁぁぁぁん!」
完全に自分を棚上げにした発言を零す琴里に、その頭を洗う手を止め拳で挟み込んでおしおきする士道。自分の言葉や行動を思い出させてやるショック療法である。
せっかくなので今士道は琴里と共に入浴中だ。琴里はすでに入浴を済ませていたようだが、汗やその他の体液を洗い流す必要があるのでもう一度である。
以前黒い方の琴里が語った所によれば、匂いで自分達の関係に感づかれないようにするという意味もあるそうだ。その時はまさかそんなと一笑に付しかけた士道だが、十香に匂いで相手を当てられたことがあるのでもう笑い飛ばすことはできなかった。
「我慢できなけりゃどこでやっても良いってわけじゃねぇぞ。もし誰かに見られてたらどうするつもりだったんだよ。まだバラすなって言った癖に危ないことさせやがって……まぁ、さすがに今回は俺も人のことは言えないけどな……」
「自分で駄目だって言ってたのに、おにーちゃん途中からノリノリだったよねー。ものすごく悪役っぽく笑ってたよー?」
「そ、それはお前のせいだろ。いつも黒い方で生意気にしてる癖に、こういう時に限って白い方で甘えてくるとか……反則じゃねぇか……」
肩越しに振り返りニヤニヤ笑いを向けてくる琴里に正直な感想を伝え、より深さが増した笑みに居心地が悪くなり目を逸らす。
「ふっふっふ。いわゆるギャップ萌えってやつだぞー? 私の魅力におにーちゃん骨抜きになっちゃったー?」
「ああ、骨抜きになったよ! 可愛いしエロイし文句無しの百点だったよ!」
反則でも百点は百点だった。
黒琴里なら激しくかつ愛情深くという矛盾したやり方で以って身体を弄繰り回さなければ素直になどならないが、白琴里は終始素直でその必要が全く無かった。しかも主導権を握ろうとはせず受身でされるがまま。素直に士道への愛を言葉と態度に表し、幼さを全面的に押し出した犯罪的な色気を振りまいていたのだ。
しかもこれが全て生意気で高慢な黒琴里と同一人物だというのだからギャップ萌えどころの騒ぎではない。
「えへへー、おにーちゃんはチョロイなー。そんなんじゃ簡単に女の子に手玉に取られちゃうぞー?」
「すでに手玉に取ってるお前が言うな。まぁそれ自体はもう諦めてるけど、あんまりやり過ぎるとおしおきしてやるから覚悟しとけよ」
「別に良いよー? 私ドMだからそういうの大好きだもん。おにーちゃんからのおしおきなんてむしろご褒美!」
「さらっと自分の性癖認めやがったな。ていうかコイツに痛い目見せるにはどうすりゃ良いんだよ、全く……ほら、流すから目閉じろ」
「わぶっ!」
嬉しそうに笑う琴里へのせめてもの仕返しに、頭の天辺から大量のお湯をぶっかけてやる士道。
SにもMにも対応できる柔軟さを持ち、なおかつ陵辱染みた激しいプレイもいける口である琴里に痛い目を見せるのは不可能に近い。焦らしプレイでなら何とか痛い目を見せてやれたが、あれはとある協力者がいたからであって一人では難しいだろう。
結局士道にできるのは無力な自分に歯噛みして堪えることだけだった。ベッドの上以外でも普段は琴里に主導権を握られていると言っても過言ではないのかもしれない。
「ほら、次背中流すから髪が邪魔にならないようにしろよ?」
「はーい」
これ以上悩んでも仕方ないので溜息一つで気持ちを切り替え、琴里の背中を流しにかかった。素直に一つ返事を返し、自らの長い赤髪を身体の前面で抱くようにする琴里。
都合上露になる首筋と背中の白い肌、そして小さなお尻。お湯に浸かったおかげかうっすらと赤みが差していて実においしそうな姿だった。ついさっきお腹いっぱいになるまで頂いたはずなのだが。
いつまで経っても背中を流してもらえないせいで不審に思ったのだろう。琴里が肩越しにこちらを振り返り半目で睨みつけてきた。
「……おにーちゃん? 何か妙にやらしい視線を感じるぞー? もしかしてまだエッチなこと考えてるのかー?」
「あ、すまん。お前の身体が美味そうだからついじっくり見ちまってた」
「本当にエッチなこと考えてたー!? あれだけいっぱいエッチしたのにまだ足りないのかー!?」
隠すような相手でも無いので正直な気持ちを口にすると、琴里は頬を赤くして身体の前面を守るように背中を丸めた。しかしこちらに背を向けた状態で髪は抱いたままなのでお尻は丸出しである。
驚くほど淫乱で性欲旺盛でもこの無防備さはやはり白琴里だ。黒い方ならわざと無防備を装うくらいのことはしそうだが今の琴里はリボン無しの状態なので百パーセント白い方である。
こんな無防備で隙だらけの相手に手玉に取られているとは何とも悔しい。なので士道はその隙だらけのお尻に一発平手を叩き込んでやった。
「ぴゃーっ!? 何でいきなりお尻叩くのおにーちゃん!?」
「いや、何かムカついたからとりあえず一発。ほら、そんなことより背中流してやるからそっち向けよ」
「うー……特に理由も無く妹のお尻を叩くなんて、おにーちゃん酷い……」
理由があれば良いのかというツッコミはさておき、士道は顔を正面に戻した琴里の背中を流しにかかった。
ボディーソープを手に吹きかけ、滴るそれを琴里の背中へと擦り付ける。
「ひゃ、ぅ……!」
一瞬琴里がエロい声を出したような気もしたが、気にせずそのまま泡を広げて肌に塗りこみ汚れを綺麗にしていく。
柔らかく滑らかな肌を二の腕や背中、首筋、そしてお尻の近くまで満遍なく。
不思議なことに先ほどまで軽口を交わしていたはずだというのに、何故かそこからは互いに口を閉じてしまい会話が途切れてしまった。
「……ねえ、おにーちゃん」
「……どうした?」
不意に琴里が口を開き、肩越しに振り返り視線を向けてきた。
士道の気持ちを窺うような不安の色を赤い瞳に混ぜ、悩ましげに吐息を乱れさせながら。
「私がまたおにーちゃんとエッチなことしたくなったら……さっきみたいにいっぱいしてくれる? 断ったりして意地悪しない?」
「……そうだな。黒い方なら断るなり焦らすなりしてやりたいとこだけど、白い方のお前じゃそれは難しそうだしな。安全な時と場所をちゃんと選んでくれるなら、いつでも好きなだけ付き合ってやるよ」
「ほ、本当にー? じゃあ……お風呂場は、駄目……?」
捨て犬を彷彿とさせる切なさ溢れる瞳で尋ねてくる琴里。
どうやらお尻を叩かれ肌に触れられまくったことで再燃してしまったらしい。全く本当に性欲旺盛なやつである。
「お前本当に盛ってるよな。さっきあれだけやったばっかりだってのに……」
「そ、そういうおにーちゃんだって手つきが嫌らしいぞー! さっきからお尻の近くばっかり触ってー……」
もちろん士道も人のことは言えず、我慢できずに美味しそうな果物に手を出しかけていた。妹が妹なら兄も兄である。
軽く蔑みの視線を向け合い呆れあうものの、互いに気持ちは同じで合意の上。それなら答えは一つしかない。
「ふあ……ぁ、ちゅ……ん、ぅ……」
士道は肩越しに琴里の唇を奪い、容赦なく啄ばみ味わっていった。同時に琴里が士道の両手を掴み、自身の控えめな胸元へと自ら持っていく。
「……おにーちゃんも私とエッチしたくなったら、我慢しなくて良いよ? 私は変な場所じゃなければ、いつでもどこでも何度でも大歓迎だからなー?」
「その言葉忘れんなよ、琴里。後で後悔しても知らねぇからな?」
互いに微笑みあい心を通わせた後、士道は再び琴里と身体を重ねあった。
ついさっき激しく抱き合ったばかりだというのに余裕で続きを始められるほどに盛りまくっている、どうしようもない似た者兄妹であるということを心の底から痛感しながら。
何故かあとがきに書くことが浮かばない今回。
とりあえず次回は非エロ話です。たぶん今までで一番イチャイチャラブラブしてる話じゃないかな……。
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