テスト期間に入り学校が昼までで終わる
明日の教科は楽勝だから今日は欲しかったアニメのDVDでも買いに行こう
誰にも邪魔されず、ゆっくりと買い物ができるなんて素晴らしい
今日は結衣と雪乃は奉仕部へは寄らず直行で帰るらしい
放課後はできるだけ俺が結衣の勉強をみてやるつもりだっただけに、急に時間ができてしまった
これは神の啓示だろう
普段から自分の時間があまりない俺に対するご褒美だ
ならばさっさとDVDを買って家でのんびり優雅に鑑賞させて頂きます
ありがとうございます神よ
駅前の某有名DVDショップに到着
新作アニメの棚へ
よしよし
欲しかったDVDは売り切れていない
さっさと買って帰宅しよう
今日の俺は真っ直ぐ帰るのだ
頼むからトラブルはやめてくれよ
とまぁ自らフラグを立てました
するとどうでしょう?
早速イベント発生ですかそうですか
レジへ向かう途中にCDコーナーに差し掛かる
すると何やらキョロキョロと辺りを見回す小学生くらいの女の子が
やべえ
こいつ万引きしようとしてやがる
警告の意味で少しだけ足音を立てて通路を歩く
するとその子に慌てた様子はない
むしろ店員でも探していたのだろうか
すると
女の子「あっ。」
ん?
女の子「なに?」
一瞬笑顔になった彼女だったがすぐに平静を装った
八幡「あー。」
俺は彼女を知っている
彼女の名前は鶴見留美
初めて会ったのは千葉村のキャンプ
友達に馴染めずにいた彼女を救おうとした
結果的に良い方向へ導けたと思ってはいたが、それが彼女の望むことだったのかは今でもわからない
2度目に会ったのは海浜とのクリスマス合同イベント
あの時も周りの子達から浮いてたっけ
キャンプの時のアレだけでは修復はできなかったんだな
なんだか切なくなった
八幡「おー久しぶりだな。元気か?」
留美「べつに。」ツン
ほほう。まるでいつかの某若年女優だな。
八幡「そうか。じゃ俺はこれで。」
言っておくが俺はロリコンじゃない
そして今日の俺にはとても大事な用がある
少女よさらばだ
留美「ちょっと!小学生が困ってるんだよ?普通助けない?」ツン
八幡「えっ?何を困ってるんだ?」
留美「・・・かないの。」ボソっ
八幡「は?」
留美「届かないの!!」
そう言いながら棚の1番上を指差す
八幡「あ。あー。」
欲しい商品が上の段にあり手を伸ばしても届かなかったようだ
さすがお子ちゃま
八幡「はいはい。どれだ?」
留美「その左の!そう!それ!」
八幡「ほらよ。」
どうせどこぞのアイドルグループとかのCDだろ?
と思ったら
八幡「美 空 ひ ば り だ と !?」
固まる俺に
留美「べっ!べつにいいじゃない!!私が誰を好きだろうと!!」赤面
八幡「そりゃ誰を好きだろうと個人の自由だよ!しかも美空ひばりなんて伝説の歌手だ!むしろ高尚な趣味だと思うよ!?でもな!お前小学生だろーが!!」はあはあ
留美「しょ!小学生が美空ひばり聞いちゃいけないの!?」
八幡「いやいいんだけどさ!なんてゆーか若さが無くない!?お前ただでさえ子供っぽさがないじゃん!!もっとキャピキャピしろよっ!!」
留美「うわぁ。キャピキャピって・・・。」ドン引き
八幡「すまん!今のは俺が悪かった!おっさんくさかった!!」
留美「届かなかったのを取ってくれたのはありがとうございました。じゃあ」
留美はそそくさとレジに向かう
八幡「はあ。小学生に嫌われるとはね。まあいいや。」
八幡も留美に続きレジに向かう
アリガトーゴザイマシター
八幡「さて帰るか。あいつも帰ったみた・・・」
留美「八幡!」
留美は店の外の駐輪場でしゃがみこんでいた
どうやら待っていたらしい
八幡「おう。どうした?おじさんに何か用か?」
嫌味っぽく言ってやった
留美「あのさ、自転車で来てるんでしょ?途中まで乗せてってもらえない?」
八幡「ほう。お前は小馬鹿にしたおじさんに更に物を頼むのか。」
留美「ごめんって。あまりにもジェネレーションギャップがありすぎて。」
八幡「お前、俺は華の高校生だぞ!青春ど真ん中の!!お前が若すぎるんだよ!このお子ちゃまが!!」