八幡「そっ。そうか。」
瑞樹「モデルを始めたくらいから男の子と話をしていても、どこか気を使われているような気がして・・・。最近じゃクラスの男子とはほとんど会話もありません。告白される事は増えましたし、下心が見え見えで近づいてくる人も増えましたが・・・。」
八幡 ギクっ
瑞樹「あとモデルだからとか、有名人だからとかで近づいてくる人も。私は何も変わってませんし、第一有名人だなんて自覚もありません。電話でも言いましたが、芸能界に興味もありません。」
八幡「・・・。」
瑞樹「最近では小町や友達との時間も少なくなって本当に辞めてしまいたかったくらいなんです。本当に・・・。」
八幡「・・・そうだよな。本人にそのつもりがなくても周りの大人に担がれてしまえば身動き取れなくなってしまうよな。特に今や瑞樹ちゃんのおかげで事務所は多大な利益を得ているだろうし、簡単に辞めたくても辞められない状況だろう。君1人の責任じゃ済まなくなってしまう。」
瑞樹「・・・。」くすん
八幡「君が急に辞めてしまえば、事務所だけでなく契約先、CMやTV、雑誌など多方面に迷惑がかかる。当然事務所は賠償金を支払わなくちゃならないだろうし。」
瑞樹「・・・自由が無くなるならモデルなんて・・・。」くすん
八幡「大人の都合に子供が振り回される。世知辛い世の中だよな。」
瑞樹「・・・。」くすん
八幡「わかった。瑞樹ちゃん!今日はトコトンストレスの発散に付き合うよ!いや今日だけじゃねぇ!!瑞樹ちゃんが悩んでるならいつだって付き合ってやる!!」
瑞樹「・・・本当ですか?」くすん
八幡「ああ!俺で良ければな!」
瑞樹「・・・ありがとうございますぅ。お兄さん大好きですぅ。」くすん
八幡「さあ!歌おうぜ!声が枯れるまで!」
瑞樹「よいしょっと。」
カチっ
八幡「・・・へっ?」
瑞樹は小さな四角い機械を取り出した。
瑞樹「えっとー。よっ。」
機械『付き合ってやる!』
機械『本当ですか?』
機械『ああ!俺で良ければな!』
機械『ありがとうございますぅ。お兄さん大好きですぅ』
瑞樹「わぁ高性能!」
八幡「・・・へっ?」
瑞樹「えへへ。録っちゃいましたぁ。」
八幡「ファッ!?」
瑞樹「付き合ってくれるんですよね?」あはは
八幡「ファッ!?ファッ!?」
瑞樹「これをマスコミに流したらどうなるでしょうか?」あはは
八幡「へっ!?」
瑞樹「スキャンダルですよねぇ?」あはは
八幡「なっ!なっ!なんだとっ!?」
瑞樹「やだなぁ冗談ですよぉ。ただ私お願いがありましてぇ。お兄さんが聞いてくれないとぉ間違えて週刊誌に電話しちゃうかもぉ。」あはは
八幡(ハメラレタ!!)ガクブル
瑞樹「お兄さん。とりあえずカラオケ店出ましょうか?」くすくす
八幡「ふっ。ふぁい。」ガクブル
八幡(やっやばい!やばい!やばい!やばい!この子はやばい!何を考えてるんだよ!!)
瑞樹はどこかに電話をする。
瑞樹「・・・はぁい。お願いしまぁす。」
八幡「みっ瑞樹さん。どちらにお電話を・・・?」ガクブル
瑞樹「あっ。迎えですよぉ。車を呼びましたぁ。」
八幡「ファッ!?」
瑞樹「すぐに来ると思いますからぁ。」あはは
すると5分も経たずに。
キキーっ
黒塗りの高級車が止まる。
すぐに黒服の男が降りてくる。
黒服「お待たせ致しました。」
瑞樹「ありがとうございまぁす。さぁ車なら目立ちませんからぁ。」あはは
八幡「えっ?ちょっ?」
八幡は無理やり車に乗せられる。
八幡(らっ!らっ!拉致!!?これって拉致されてるの!?えっ!?ええっ!?)
しばらくすると高級車は巨大なビルの地下駐車場に入った。
八幡「なっ?なっ?なんなの!?なんだよここは!?」
瑞樹「あはは。すぐにわかりますからぁ。」
高級車はエントランスの前で停車し黒服の男がドアを開ける。
恐る恐る降りる八幡。
すごく楽しそうな瑞樹。
すると見るからに執事のような身なりの男が現れる。
執事「お待ちしておりました。」
瑞樹「ありがとうございまぁす。」
八幡「えっ!?えっ!?」