※この作品はR-18です。

艦隊これくしょん【貴方】   作:呉のしいたけ

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早霜と男提督のR18小説です。
各提督の早霜のイメージと異なる可能性が大いにあるので、注意してお読みください。

ちょっとだけ提督の獣性が目覚めちゃってますが、かなり甘く終わっているのでご心配なく。
ブリュンヒルデと清姫の要素が合わさった、
スーパーヤンデレ早霜が生まれかかりもしました(頭を抱える)
「困ります」を多用したり、蛇描写がちらほらあるのはその為です。


【早霜】貴方の温もりに包まれて。

 

 私の司令官はお酒を飲みたがらない。

 下戸ではないらしいけれど、大規模作戦を無事完遂した後の祝勝会でも断る。

 どうやら食べる側より作る側にいたいそうで。

 喜々として言うものですから、根っからの奉仕体質なのでしょう。

 泡立つビールのジョッキを振るう足柄さんを華麗にあしらい、冷えた達磨を片手に握った那智さんを他所に流し、泣き上戸の羽黒さんを自然に眠らせて、長女の妙高さんが部屋に運ぶ。

 皆さんが酔いどれの千鳥足で解散していく中、素面の司令官は片付けをせっせと始める。

 鳳翔さん、間宮さん、伊良湖さん、妖精さん達と協力しながらテキパキと。

 こういった光景を宴会の度に目の当たりにしています。

 ……困りました。

 これでは、どちらが上官なのか判断がつきません。

 鎮守府の長官ともあろうかという御方がこのようでは不憫だと思い申し上げます。

 そういう訳で私……夕雲型十七番艦の早霜は司令官にお酒を飲ませる決断をしました。

 翌日が休日、もしくは忙しくなりそうにない日を計算して彼を誘います。

 自慢ではありませんが、早霜は酒豪です。

 ええ、大酒飲みの蟒蛇というやつです。

 司令官がアルコールに強くても、先に酔い潰れることはまずないでしょう。

(ついに来ました)

 そして待ちに待った当日。時刻はヒトキューマルマル。時間の余裕はたっぷり。

 秘書艦の私とで執務仕事を終えた司令官に提案します――しかし、ここで予想だにしない問題が生じました。

「司令官とお酒が飲みたいのですが」

 あろうことか直球で言ってしまったのです。なんという失態。それとなく匂わせて、彼の方から言わせる算段だったのに。

 幸い表情は平静を保っていましたが、心の中は荒波のように荒れ狂っていました。

 愛する御方を見上げる体勢のまま次の言葉がでてきません。

「私はお酒苦手だよ? 貴女の相手は務められないと思うけど……」

 海神の救いはありました。

「ああ――まったく構いません……」

 安堵のあまり笑ってしまいます。

 早霜の笑い方は大抵の方に「幽霊みたい」と気味悪がられるのですが、司令官は初対面でも至って平気の様子でいました。

 むしろあろうことか「不思議で可愛いのにね」と言ってくださり……惚れた要因の一つです。

 二人揃って執務室を出ると、真冬なのもあって空気は冷えていました。暖房器具が万全の執務室に戻りたいと思う気持ちが少しだけ湧きます。

「あ、司令官……?」

「あ、嫌だった?」

「……いいえ」

 繋がれた手の平の温かさは何とも言えない至福を。

 司令官の片腕に自分の両腕を絡め、もたれかかってしまいました。

 ですが、私室にはすぐ辿り着き、名残惜しみながらも別れて中へ入ります。

 またもや手伝おうとする司令官を説き伏せ、軽く躰を流してもらってから真っ黒な長襦袢に着替えてもらいます。

 そうしている間に私は予め用意していた日本酒とかつおの刺身、枝豆をちゃぶ台に。シンプルですが、あまり凝った物を出すのも駄目かと思いまして。

 お酒が天敵である可能性も捨て切れませんでしたから。

「このかつお美味しい」

「なるべく新鮮なものを選びました。さあ、お酒もどうぞ」

「本当に弱いのに……」

「明日はお休み。酩酊したら付きっ切りでお世話するわ」

「……よろしく頼みます」

 刺身をつまみ、差し出されたお猪口を受け取った司令官が飲む……寸前で止まった。

 どうして? 私は小栗鼠のように首を傾げます。

「あの、早霜」

「はい」

「あまり近くで見られると飲み辛いかも」

 なるほど。

 微笑みも浮かべてもいない真顔の女が隣にいたら飲みにくいのは当然です。

 私で例えるなら不知火さんが至近距離にいる感じでしょうか。彼女のことは嫌いではありませんが、近くにいられると落ち着かない気分になってしまいます。

 そう考えると、司令官の躊躇も、起こるべくして起こった事なのだと受け止められました。

 早霜は本当に不器用な駆逐艦です。

 胸部装甲が腕に当たる距離から拳三つ分ほど離れました。これで大丈夫でしょう。

「えうぅぅ……に、苦いうえに、喉越しがカラい……」

 全力の渋面になる司令官。辛そうなので私も眉が八の字になりました。

「カクテルの方がよろしかったのね」

「い、いやいや。この歳になっても飲めない私が幼いんだっ。今までは敬遠していたけど、艦娘の為にも、早霜の為にもいい加減飲めるようにならないと……」

 お酒は無理して飲む物ではないわ。

 秘書艦ならこのように返すべきなのでしょうが、少しばかり温かい心持ちになった私は否定も肯定もせず、司令官が苦心しながらも一生懸命に飲む姿を眺めます。

「んく……こ、これっ。は、早霜はよく飲めるな……」

 お猪口が両手持ちなのは無意識なのかしら。

「他の鎮守府の司令官との席で飲んだりはしないのですか?」

「私はそういうの辞退させてもらってるんだ。参加しても水とか烏龍茶とかで済ませてる。ここでの宴会みたいにね。

 少将の階級とか貴女たちの功績のお陰で、強くは言われないけど……ノリが悪いとは思われてるよ……きっと、いやぜったい」

「無闇矢鱈に飲み散らかすよりかは断然いいわ。賑やかなのは嫌いじゃないけど、品を損ない過ぎるのは嫌い。一気飲みなんてもってのほかです。お酒は味わってこそです」

 そう思いませんか? と言えば、司令官は早霜とお猪口の間で視線を何度か移し「その通りだと思います」と小さく返してきました。

「ちなみになんだけど。私は品を損なっていないかな……?」

「……童女のように可愛らしい飲み方かと」

「え、えぇ……どういうことなの……。三笠元帥はこれでいいって言ってたのに……」

 お猪口両手持ちのまま自分を見回す司令官。

 この際、三笠元帥の問題行為について言及するのはやめておきましょう。

 あざとい――という秋雲さんが好む界隈の言葉が浮かんできました。

 早霜、ときおり司令官が同性以上に女の子らしく見えて、困ってしまいます。

「ご心配しなくても、早霜は貴方が〝男〟だということを、よく存じています……」

 唇、乳房、太腿、臀部……そして子宮に。

 自分の指で思い出させるように触りながら言い、

「あーのうのうっ。今はねR指定のお話しはノーだよっ! っていうかね、シモのとこばっか男らしいって言われても反応に困るのっ。恥ずかしいし情けないのっ。そこのところわかるかな!?」

 夜伽へのお誘いのつもりでしたが……司令官は早くも酔いが回ってきたようです。

 あと羽黒さんと同じ『泣き上戸』の可能性があることが判明しました。

 普段の平常さを失って声調が幼くなった司令官は「だいたいねぇ」と恨みがましそうに、こちらを睨んできます。

 あら……これは。

 もしかして早霜は今、とても貴重な体験をしているのでしょうか?

 司令官に癇癪をぶつけられるのは初めてです。

「貴女たちも貴女たちですっ! 自分達が如何に魅力的な容姿をしているのか自覚しなさいっ。街とかに行って普通の女の人を見れば、「あ、私って恵まれてるんだ」って解るでしょう!?」

「……羨望、嫉妬、色欲……ええ、だいたいは司令官の言う通り」

「そうです! ゆえに女子たるもの、矢鱈めったらに躰を押し付けたりするんじゃありません! 私だって……こんな見た目だけど……なぜだか精力は無駄にある男なんだからねッ」

 肉体関係が構築される前から、存外に、私たち/艦娘を異性として意識してくれていたようです。

「あのヒトには怒られるし、関係ができた所為で自制も効きにくくなってきてるし……」

 はぶてた子供っぽく唇を尖らしながら言って、真っすぐ見たのは――私の顔。

 ココロの中に温もりが広がっていく。

 駆逐艦早霜の、女らしく発達した部分ではなく、ここにいる私を見てくれた。

 幸せ、幸福、多幸感――――両目を閉じて深く体感する。

「困りますか?」

「困りますっ」真実そう思っているように言って「でも嫌じゃないからね……?」と付け加えてきました。

 早霜が不安にならないように、あるいは早霜に感謝するように、はにかみながら。

「貴女がそうでいてくれるように……私だって早霜のことが好きなんだから」

 また顔をほころばせる。

 童子みたいに無垢な笑顔は温かな太陽そのもの。

 普段の大人びた、どこか憂いを秘めた微笑みはどこへいったのでしょう?

 もう何も言わず、私は晩酌につとめることにしました。

 いつまでも、いつまでも……心持ち穏やかに見つめながら。

 愛する貴方が穏やかな酔いに眠るまで。

 

 

 

 

 『寝湯』と呼ばれる湯船がある。

 比較的浅い湯船で、布団で寝るように浸かれる風呂の事である。

 実際には、湯に浸かったまま寝るのは命の危険性もあるので名前通りとは言えないが、一般人とは比べものにならないほどに身体能力・機能が優れている艦娘ならば話は別となり、基本的に何時間であろうと入っていられる。

 余談になるが――戦艦と正規空母は消耗によっては最悪、丸一日以上もの間をドッグの湯船で安静にしていなければならない場合があり、そのカテゴリーに当て嵌まる艦娘の殆どは時間潰しや休眠の為にも〝湯に浸かったまま寝られる〟という特技を身に付けざるを得ないという。

 それ故なのか――または風呂好きな現提督への気配りなのか――規模が大きい呉鎮守府は寝湯を多く導入している。

 夜が明けるマルゴーマルマル。起床して開口一番に「お風呂に入ろうか」と寝ぼけ眼で呟いた提督。日本酒を飲んでから時間は経っており、心配はいらないと判断した早霜は彼と共に浴室にいる。場所は鎮守府内の奥深く――二人ずつで入ることを想定された、小さな温泉宿である。

 中の音は外には漏れず、床は柔らかく滑りにくい最適な素材で作られている。

 ここに深い意味を求めるのかは自由だが、意識していると言われても造った妖精たちは否定しないだろう。実に過ごしやすい浴室と艦娘からの評価は上々である。

 当然――早霜は愛するヒトに自らの裸体を委ね、体温と湯の心地良い二つの温もりに包まれながら微睡んでいた。

 今日は休日で尚且つ自分の日であり、場所もあって横槍が入る心配もなく、全身の力を抜いて司令官とゆっくりと過ごせる。まるで奇跡のような一日だ。

(落ち着く……)

 まさに至福の時間といえた。

 今この場所で流れる一分一秒の時が素晴らしい宝物に感じられる。

 こんなにも精神が安らいでいるのは、もしかしたら生まれて初めてかも知れない。

 ありのままに過ごせるとは何と幸福なことか。

 はぁ……――――熱を帯びた溜め息を零したあと、十分すぎる膨らみと柔らかさを持ち、形にも恵まれた早霜の乳房が提督に押し付けられる。

 胸だけではない。駆逐艦のカテゴリーに属する艦娘、触れれば折れてしまいそうな雰囲気とは裏腹に、黒髪の少女の身体は一人の女として見事なまでに発達していた。

 肉感的な太腿も、安産型の臀部も、存在を主張するように生々しい感触を与えてきている。さらには白い湯気に紛れて甘い匂いが鼻腔をくすぐり、微かな吐息が首筋にかかる。

 早霜本人は意識していないにせよ、並々ならぬ精力を持つ提督にはいささか、堪え難い状況であった。克己心はゆっくりと、だが確実に溶けていき、不作法を承知して巻いた腰のタオルの一点は、今にも盛り上がりそうであった。

(今日はこのままゆっくり過ごすつもりだったのにっ)

 彼を弁護するならば、この状況下で性欲を抑えるという方が無茶な望みではあるのだが。

「いいのよ……司令官……?」

 身じろぎから状態を察した早霜は赤味が差した顔を寄せる。覆い被さるように上から。独特な質感がある黒髪が提督の肩に触れる。

「……私に貴方との交わりを拒む理由はないわ」

 遊女を思わせる妖艶ではなく。

 慈愛の微笑みを湛え、掠れ声で、やさしく囁く。

 思惑がなく、私利がなく、ただ自分を想って純粋無垢に愛してくれている。 

 こういった態度と雰囲気が――提督は本気で苦手だった。

 自分を求められるのはいい。躰でも心でも。それこそが己の本懐であり本望なのだから。

 けれど、相手に「貴方の思うように」と言われると戸惑ってしまう。

 別けても――――迷い人を導く聖女のように諭されるのは。

「私昨夜から物凄く恥を晒してる気が……」

「まぁ、そんなことは。お酒を飲んだ司令官は素直で可愛らしかったです」

「う、うぅ……こんな筈じゃなかったのに……」

 思いっきり赤くなる提督。少将なる青年も一皮剥ければ純情少年だった。

 早霜はくすっと笑う。そうして両手で彼の頬を包むと、躊躇わず唇を重ねた。

 頬に触れられた時点で観念していた提督は大人しく受け入れ――そのまま二人は舌を使ったディープキスに移行していく。早霜の長い舌が提督の口内に入れられ、彼のものを絡み取る。

「くちゅ……は……ちゅく……くぷ、ちゅ、ん……ちゅぷ……」

 早霜にも提督にも相手を貪るような勢いはなかった。

 どちらかといえば早霜は穏やかなセックスが好みであったし、今回は特にそういう気分になっていた。腰の上に跨られ、主導権を握られている提督もまた同じ心境であった。

 心身共に高揚していたが、不思議と理性を保ったまま求め合う。

「はっ……ん………ぷぁ、はぁ……ふ……」

 苦しくなるまでは繋がらず、適度に離れては「早霜は……司令官とのキスが好きです……」「私も、貴女との接吻はなんだか落ち着く……」と触れ合いそうな距離で睦言を交わし合う。

「司令官……縁に座って頂けますか……?」

 何度目かのディープキスを堪能したあと――早霜はそう言い、提督が湯船の縁に腰掛けると、腰のタオルの結び目を素早く解く。あっという短い声が青年から出た。

「先ほどから、どうにも窮屈そうだったので……あぁ、とても大きくなっているわ……」

 天井に向かって硬く勃起したペニスと対面した早霜は、雄のニオイを隠そうともせず放つソレに頬擦りをする。さも愛おしげに、鈴口より漏れ出た先走り汁が付着することも厭わずに。

 片目隠れの少女に触れられた男根がビクンと反り返る。

「あら……ふふふ……わかりました」

 気持ちよくされることを期待されている。それを理解した早霜が愛撫を始めた。

右手で竿を、左手で玉袋を。舌と同じく、幾分か長い十本の指が相手を務める。

「どう? うまくできてるかしら?……ならいいの」ところでと早霜は続ける。「こういうのは自分で触れるよりも気持ち良いのでしょうか」

「そこは、人によるとしか……」

「なら司令官は。自分の指と早霜の指、どっちがよくできると思いますか」

「そ、そもそも、私……自分でとかっ、自慰は全くしないというかっ」

「どっち?」

「……は、早霜、です……」

 相手を見上げながら。言葉を紡ぎながら。左右それぞれの五指で、強弱も仕方も異なる愛撫を巧みにこなせているのは、積み重ねた経験と学習もあるだろうが、早霜自身の才能が最も関与していることは否めない。

 煽情的な雰囲気、巧妙な言葉遣い、声の細やかな調整、そして相手を観察する目の良さ――遊郭で徹底的に磨かれた女でも、ここまでにはならないのではなかろうか? そんな思いすら浮かんでくる。まだ十分と経っていないのに提督の我慢の限界は切れそうであった。

「意地悪を言ってごめんなさい。でもうれしい……うれしいわ、司令官。戦果でも料理でもセックスであっても、どんなことであれ貴方に認められるのは……私にとって至福です」

 そう言うと顔を下げ、駆逐艦らしからぬ豊乳で肉棒を挟み込む。極上なまでに柔らかいが、確かな圧迫感で昇りかかっていた白濁液の放出を抑えつけられる。はみ出た亀頭部分にはチロチロと舌先を蛇のように這わされる。それは何かの合図のようでもあった。

「司令官はそのままで……少し、コレを楽にしてあげますから」

 伸びた舌を伝って唾液が流れ落ちる。落下先の乳房と男根が十分にぬめれば、胸部を抱え込むようにして揺する。上下前後に大きく。その都度、形を歪ませる乳房は搗きたての餅のように柔軟で、どの方向にも動いてもみっちりと肉棒に密着したままである。

「熱い。それに硬いわ……匂いも……こんな私でも興奮してくれてるのね」

 愛撫をしながら、浮かされたような、惚けた顔で囁く。

 早霜の視線は今度こそ肉棒だけに注がれていた。

「出たり入ったり、出たり入ったり……もう中に入ってるみたい……」

 ニュルニュルと滑らかに出入りする亀頭に本番を意識させられる。目の前にあるモノが今すぐ欲しいと本能が急き立ててくる。迎え入れたいと子宮が疼き、反射的に両脚を閉じた。

「あ……はぁっんんっ……」

 堪えきれず、カサを大きく張っている亀頭にしゃぶりつく。

ち゛ゅうぅぅぅ……! ずぞぞぞっ、ずりゅりゅ……ぐじゅ、ちゅず、ぐぽっ、じゅるるっ!

 塩っ気のある先走り汁をあっという間に吸い尽し、そのまま喉に当たるまで飲み込む。蟒蛇のように丸呑みにする。

 ぐぽっ、じゅるっ、ち゛ゅ、ぐぷっ、ずろろぉ……ち゛ゅぷぷ、ち゛ゅぞっ……!

 それからは勢いのままであった。舌を絡め、しっかり咥え込んだまま口の中で往復させる。……与えられる刺激を一息に強くされた提督にしてみれば堪ったものではなかった。陰茎を通じて広がる快感に背筋を強張らし、早霜の小さな頭を両手で掴んでしまう。

(膨らんできて、弾けてしまいそう……熱くて濃い精液が出そうになってる……)

 司令官のおちんちんからザーメンが。

 一度目の射精は間もなくのようで、明らかに余裕のない声で名前を呼ばれる。

 承知しましたという風に早霜は三回ほど大きなストロークをしてから、乳房の拘束を緩める。その途端、早霜の顔がペニスの根元まで思い切り押しつけられた。

 ――――そして気遣いなど皆無の射精が始まる。

「!! お゛ぐっ……んぐうぅぅっ~~っっ!!」

 昨晩から今の今まで、魅力的な少女がすぐ傍にいながら性交をされなかった陰茎は、待ちに待った解放を堪能しようと白濁液を送り出す。

 儚げな風貌の少女の喉奥に遠慮なくビュルビュルと流し込む。

「ズル……んンっジュルル、ジュズズズ……チュポ……チ゛ュルル……」

それでも早霜は吸い付き、健気にも一滴も零さず飲み干してみせる。

「んぉぁ……あ……はぁ、はぁ……ふぅぅ……。たくさん出したのね……。こんなに射精すなんて思わなかったわ。随分と溜まっていたみたいです」

 相変わらずの、常識の埒外の射精量に驚くと共に感心する。

 これだからこそ――肉体的にも私たち/艦娘を満たすことができるのだと。

「す、すまない……最後のは苦しかったよね?」

「無理矢理されるのは嫌じゃないの。けど、次からは……」

 提督を浅い浴槽に引き戻し、横になってもらう。そのまま許可なく上官に跨り、硬いままの肉棒を陰裂に宛がいゆっくりと、必要以上に時間を掛けて沈ませる。

 提督がちゃんと確認できるように、もしくは、飲み込まれていく様を見せつけるように。

 熱い愛液を豊潤に湛え、柔らかくも締め付ける膣内へと男性器を導く。

 先端部分が最奥に届いたとき、早霜は心地よさそうに喉を鳴らす。

「……ちゃんとこの中で射精させて?」

 女らしく発達した肢体を惜しまず曝け出している少女の唇が、艶やかに弧を描く。

 傾国の美女もかくやと言わんばかりの煽情さ。

 楽園の毒蛇にも匹敵しよう誘惑。

 早霜の瞳孔が縦に伸びているように見えるのは果たして錯覚だろうか。真偽はわからない。泡沫の夢に浸っているかのような浮遊感が思考を鈍らせる。

 自分がちゃんと頷けたのかどうかも曖昧だった。

「動きます……ふ、ん……んぁ……くン……」

 少しの間を置き、提督の腹部に両手をついた早霜が動き出す。

 湯船の水面も然程乱れない、迎え入れた肉棒を心ゆくまで堪能しようという、ゆったりとした抽迭。強い刺激は得られないが、肉体よりも精神の充足感を優先したい早霜にとっては、これぐらいが丁度よかった。

 それに、これはこれでもやりようがあるのだ。

 ちゃぷりちゃぷり、と静かな水音を立てつつ、膣の肉壁を意識的に動かそうとする。出鱈目に擦ったり締め付けるのではなく、絶妙な力加減で提督の陰茎を包み込む。

 やさしく、やわらかに……それでいて快感がちゃんと与えられる。

 己を固く律する心と、相手への深い奉仕精神があってこそ出来る愛し方であった。

「気持ちよさそうな顔になっています。司令官のおちんちんも……私の中で、喜んでくれてるみたい……ふふ。今ちょっと大きくなった……」

 最も肉体的な交わりをしながらも提督の心中は凪いでいた。

 母親の胎内と酷似した安心感。心身の力を抜いて全てを任せられる。

「司令官……早霜でもっといっぱい気持ちよくなって……ねぇ?」

 何もせず、ただこのまま甘受するだけでいい――それこそを早霜は望んでいて。

 提督としての意識や重責から解放されたような気がして、もっと甘えたくなってしまう。

 早霜という名の少女に甘やかしてもらいたくなる。

「キス、したいのね……」

 片目でありながら目聡い少女は上半身を前に傾けた。

 愛するヒトの後頭部を支え、頬に触れて、要望通りに舌を絡めるディープキスを。

「んふ……んんぅ……は、ちゅ、ン、チュプ、じゅぅ……ちゅぷ」

 キスをしている内に提督の両手が早霜を抱きしめる。

 深いところまで繋がっている性器はもとより――背中、乳房、乳首、腹部、太腿、臀部――最早触れていない箇所の方が少ない。

 完全に二人だけの世界に入った雌雄が、全身を絡め合いながら互いを求め合う。

 自身の躰を相手に擦り付ける様は、蛇同士の交尾によく似て、酷く淫猥な光景となっていた。

(おまんこの奥にこつこつ当ててきてる……また射精したくなったのね……)

 弾力のある子宮口を押し上げる亀頭は臨界近くまで張りつめ、押し付けられたまま腰をグラインドさせると震えた。忙しない精子が先走って鈴口から漏れ出る。

「早霜……私、もう……っ」

「いいわ司令官。さっきみたいに好きなだけ……膣内に出してください……」

 丸みを帯びた白桃を掴まれ、抽迭が速められると……間もなく二度目の放出が始まった。

 ドプッ、ビュブブ、ビュビュ、ブビュルルルッ――――!!

「くふぅっ!……ああで、出てきてますっ……子宮に司令官の精液がたっぷりっ……」

 ドクンッドクンッ、と力強い射精が子宮内に向けて行われる。

 現実的ではない量の――火傷しそうな熱さの白濁汁が――絶え間なく出されていく。

「なかに、ぃ……あはっぁ、はっあ、はぁぁぁ…………!」

 悦喜の表情を浮かべて絶頂を味わう早霜。

 表情の起伏に乏しい彼女でも、今この瞬間だけは相好を崩してしまっていた。

 やがて激しい絶頂が心地よい余韻になると、まだ息が少し荒い司令官の頭を撫でる。

 親愛の念を示すように、ありがとうございますと感謝するように。

「子宮が一杯です。今はまだ孕むことはないだろうけど、これでは無理矢理にでも孕まされそうです……もしそうなったら、どうしましょう? 司令官に加えてお父様? それとも『旦那様』と呼ぶ方が正しいのかしら?」

 早霜の一言で蒙昧としていた提督の視界が組み直された。

 焦点がぴったり合い――少女にクスクス笑われる。

 言うまでもなく、提督が艦娘の妊娠を一番気に掛けていることを笑っているのだ。

穴があれば飛び込みたい気分である。

 げんなりした面持ちになる司令官、ついつい笑声を出してしまう早霜。

「まだ慣れないみたいですね」

 男の人が一生涯で体験する性行為の回数はとっくに超えていそうなのに、いつまで経っても初心な青年がますます愛おしくなる。本当に摩訶不思議なヒトだ。

 見ているだけで満足していた過去とは違い、現在は一分一秒でも傍にいたくなる。

 そしてその時間を大切に使いたい。出来る限り多く思い出を作りたい。

 つまり――休憩はそろそろ終わりということだ。

 

 

 続きが始められて数刻――昼近くになっても尚、早霜と提督の姿は浴室にあった。

 外に出る選択肢は、脳裏の片隅にも思い浮かべられなかった。精神も肉体も高揚した二人にしてみれば、躰を拭いて別部屋に向かう時間さえも惜しかったのである。

「はぁ……ンっ、ちゅく、あンっぅ、ちゅぷっん……」

 駅弁から正常位で繋がった早霜は唇を重ね、提督の両手に乳房と乳首をこね回されていた。

「あっああ! ひぁぁん! あう、し、司令官っ司令官っ……しれいっかん……!」

 気が遠くなりそうなぐらい何度も射精され、何度も絶頂している。トロトロに蕩けきった膣はどこに当たっても甘い快感が走り、自分のものとは思えない高い嬌声が響く。

「だ、め……声っ抑えられない……ひうぅ、くあっ……きもちいい……!」

 精液と愛液で白く泡立つ膣に勃起した肉棒をズチュズチュと突き込む/突き込まれるのは、お互いに堪らない快楽をもたらし、相手が欲しいという欲求がさらに高まる。

 湯気が立つ浴室内の温度も相俟い、二人の意識は沸騰しそうであった。

「ん゛ぅ゛ぅ゛~~~~っっ!!」

 ――ドプッ、ゴビュ、ビュクク、ビュルッ……!

 ディープキスをしたまま、入り口から最奥まで肉棒が一気に叩き込まれた瞬間、またもや大量の精液が吐き出された。これで十四回目だった。減る気配がまるで感じられない白濁液は我が物顔で子宮内を満たし、追い出された精液が陰裂より溢れる。

「くちゅ、ちゅぷ、ん゛っん゛、ちゅるぅっぅぅ……ちゅく、ちゅぱ……んんぅ」

 射精を始めても提督は早霜の唇を離そうとしなかった。執拗なまでの接吻を早霜が求めたからだ。どうやら、キスをしたまま中出しをされるのが癖になってきたらしい。

 顔が離れたとき、とろんとした表情で提督を見上げた。半開きの口の端からは飲みきれなかった唾液が垂れ、目にした提督の内で荒々しい獣欲の念がふつふつと込み上げてくる。

「今度は後ろから……?」

 湯船の縁に手を付けてと言われた早霜は従い、円やかな臀部を差し出す。

「……そうね、まだこの体位はしていませんでした」

 優先順位が低かったから。

 相手の顔がよく見えないのは早霜の好む交わり方ではなかった。

「貴方が望むなら応じるけれど」

 ただ、獣のように鋭い眼差しに背筋がゾクゾクするのは事実で。

「……なるべく激しくしてくれる?」

 次は自分の望む体位にしてもらうと妥協し、躰を捻って挑発的に言った。

 先ほどまでと比べ、一回り膨らんだ巨根が膣内を押し広げながら侵入する。

捻じ込むような勢いの挿入のあと、腰を掴んだ提督がすぐさまピストンに移り、その抽迭の激しさに早霜は美しい黒髪を振り乱す。

「んうぁぁ……!! は、激しいわ……ああっ、あっ、あッ! あぁぁぁんッ!」

 今の早霜は嵐に揉まれる小舟同然だった。

 抗うことも防ぐことも許されない。

 強すぎる快感に息を詰まらせ、か細い両腕で躰を支えるのが精一杯の様相を曝け出す。

 提督が白い桃尻に腰を叩きつけると、スパンキングでもしているかのような打音が鳴り響き――そんな強さでGスポットを責められる早霜は一突きされる度に達し、潮を吹きだす。

 水面に映る自分の顔は苦しいはずなのに蕩けたまま。舌がつき出てる。

「いく、いっく、イくぅ……ひぁぁぁ! ああ、こんなの嘘……わ、私、わたしイってるッ。司令官のおちんちんでっ! ずっとおまんこ果ててます……!」 

 度々聞こえる――恐らくは自分が口にしたであろう言葉の数々は、姉妹たちに聞かれようものなら自沈も辞さないほど恥知らずな内容だ。

(司令官にだって聞かせたくない……!)

 獣のように這い蹲った体勢で犯され続け、余裕を無くした早霜のあられもない様子に気を良くし、提督は後ろからでも揺れているのが見える乳房を鷲掴む。

 熟れた苺のようなピンク色に色づいた乳首を摘み、そして全体を搾乳するかのように揉みしだきながら引っ張る。自分の胸部が歪んだ形になるのは本人の視界にも映ったようで、耳まで真っ赤にして俯く。

「胸と、乳首を……こんな風に弄るなんて。あはぅ……や、やり過ぎです……っ」

 豊乳を愛撫することで互いの距離が縮まり、長いピストンはしにくくなったものの、度重なる絶頂で敏感になった早霜は子宮口を軽く押し上げられるだけでも首を反らしてしまう。

 そろそろ一回出しておこうと提督は短く鋭い突き込みを始めた。

 早霜の甲高い嬌声と、パンッパンッパンッと肉同士がぶつかる音とが木霊する。

「んぅぅ~~っ! あん、っふ、んはぁっあっあぁ!」

 涙を浮かべて震える少女を抱きしめ、好きなように放題に犯す。

「は、はやく射精してっ。こんなのっ耐えられ……ません……!」

 あまりの快感に、理性の光が小さくなった瞳が弱弱しく懇願する早霜。

 激しくしてと自分から言ったのは良かったが、ここまでとは思ってもみなかった。提督に後ろから犯されるのが好きな艦娘はよっぽど頑強なのだろう。駆逐艦の自分では一度が限界だ。

「あっ、あっ、あっああ……んふぁ……あはっ、こうすると……」

 ……なのに、気持ちいいのは確かで、いつの間にか腰をくねらせたり、うねらせたりしてる。

 提督の動きに合わせて自分から……水気を帯びた尻が潰れて、たわむぐらいに押し出してる。

 そうして二人共がぶつけ合うようになって数分後――早霜がこれまでで一番大きな快楽の波に飲み込まれた瞬間、膣が精液を搾り取らんと急激に狭まり、提督はありったけの精を放った。

 ビュビュ、ドクドクッ、ドビュ、ビュクッ、ビュクッ、ドクンッ……!

「んんっぅぅぅぅぅぅぅ……くぅぅっっ!! っっっ!!!」

 必死――手の甲に口を押しつけて絶頂の嬌声を堪える早霜。

 だが声は出さなくて済んでも、子宮で精液を受け止めていることそのものに変わりはない。むしろ声を抑えたことで内側へ意識が集中してしまい、溶けたチーズみたいにドロドロした白濁液が膣壁や子宮壁にへばり付くのを、異様までにはっきりと分かってしまう。

 射精は十数秒にも及んだが、早霜にはもっと長く感じられた。

 フーッ、フーッと肩で息をし、暫くしてやっと動けるようになると、

「ふんっ」

 鮮やかな動作で提督を押し倒した。結構な強さだったらしく、湯が派手に跳ねる。

 髪を掻き上げて見下ろす少女は酷薄な笑みを浮かべ、青年の首に両手を掛けた。

 特別苦しくはないが……得も言い難い冷たさがあるのが不思議だ。

「激し過ぎです」

「……申し訳ありません。けど、なるべく激しくしてって言ったのは貴女の」

「言い訳をしますか、司令官」

 ご立腹の早霜は『ジー』と湿った視線を送る。もう一度、今度は素直に詫びる提督。

 次になるべく優しい口付けを頬に施す。

 それで少しは機嫌を直してくれたのか、躰を密着させてきた。最初と同じ体勢である。

「……やっぱりこれが一番ね……」

 提督だけを瞳に映した早霜は満足気に頷く。

「……少し疲れました。このまま眠らせてくれるかしら」

「ああ、私は起きているから寝てもいいよ」

「……続きは後ほどに。絶対にします」

 返答は聞かないまま目を閉じる。

 少しばかり驚く気配はあったが、提督なら断らないと信じているからだ。

 だってほら、両腕が背中に回されたもの。

 凪いだ海のようなヒトが抱いてくれる。とても安心できる温もりに包まれる。

 愛するヒトがいて、愛するヒトの温かさがある。

 何の不安も心配もない。

 私が起きるまで貴方は見守ってくれる。

(なんて幸福で……あたたかいんでしょう……)

 最後にそう思い、早霜は穏やかな眠りについた。

 

 

 

 

 目覚めれば、奥深くまで繋がって、ゆったりと泳ぐように交わる。

「愛しています」

 そう言うと司令官の片手が私の右頬を撫でてきた。

 少しして右目の視界が広がる。

 どこか気恥ずかしくはあるのだけれど。

 私/早霜は――貴方/司令官にだけ見せる、特別な笑みを浮かべました。

 

 

 

 

 

 

 

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