そして投稿遅くなりました!申し訳ありません!!
倉庫街の屋根に身を隠し、様子を窺う影がいた。
その影は、倉庫から御供らしき者を連れ、この場を去っていった。高い布で仕立ててもらったような服を着た男…。顔を拝んでおきたかったが、目深に被った帽子の所為で、素顔が見えない。身なりからしても、この事件の首謀者としても考えられる。影はその首謀者らしき男達を追うつもりだった。しかし、一瞬だけだが、倉庫から聞こえた高笑いが追跡を阻み、動きを止めた。
耳に聞こえたあの高笑いで、あの首謀者らしき男より危険だと感じたからだ。
幸いにも、立ち去る男達の先には、身を潜めて警備している仲間がいる。そいつに任せる事にして、見張りを続行する事にした。
その影は、夜風で冷えてきた身体を温めるため、持参していた辛しを食べる為、口を覆っていた布を取る。そして素顔が露わになる。
誠斗だ…!
「やっと動き出してくれたようだな…。毎日寒空の下で待っていた甲斐があったぜ…。」
調査用の服装を着ている誠斗は、独り言をつぶやいて、まだ残っている人物が倉庫から出てくるのを待った。
誠斗は貴臣に頼んで、『マリハ』の商売禁止令を発令した後、表立って手に入れる事が出来なくなってしまった『マリハ』のために、それをどうしても手にしようと『マリハ』を売りさばいている黒幕たちに接触しようとすると考えた。そこで発令されてから、ずっと自警隊にも協力してもらい、警備網を張って、奴らの動きを監視してきた。そして、どうやら黒幕たちの拠点が港の方だと割り出し、夜通しで張っていた。それが見事に当たり、怪しげな連中が次々に倉庫に入っていくのを目撃した。
油断している相手から少しでも情報を手にしようと耳を傾ける。誠斗は、耳を研ぎ澄ませば、やや離れていても聞こえるのだ。
身を潜ませたまま、倉庫の中の声に耳を澄ませる…。
★★★
「よし、じゃあまずは客を捕まえてこい。」
「客と言いましても、かなりの人数がいますが?」
「大金を遠慮なく、出しまくる客だ!!それくらい分かれ。」
「はい、申し訳ありません、主。」
「あと、捨て駒として何十人かは飼いならしておけ。後で役に立つ。」
「はい、仰せのままに。我が主。」
「おい!撤収する。ここに長居は無用だ!俺様に斬られたくなければ、さっさと動け…!」
筋肉質な男に命令した後、覆面の男は部下達に撤収命令を出し、倉庫から出る。
倉庫内の話に耳を澄ましていた誠斗も、意識を広げ、倉庫を後にする覆面男達の後を屋根を伝って追う。
(あいつらがもう片方の黒幕…か。数は多いが、後ろをついていく連中はすぐに仕留められる。だが問題はあの二人…。大柄の筋肉質な男…。着物の上からでも分かる体格をしていやがる…。相当鍛えているな…。そして一番厄介なのは、そいつを付き従わせているあの覆面の男…。
なんだ…? あいつからはとてつもない殺意が漂っている。覆面から見える鋭い目も冷酷さしか感じない。何よりものすごく嫌な予感がする…。)
息を押し殺し、見失わないギリギリの距離を保って、後を追う誠斗は、心がざわつくのを感じながら、冷や汗を掻いていた。
そんな誠斗に、事態が一変する。
突然誠斗に小刀が飛んできたのだ!
覆面の男達に意識を集中していた誠斗は、風の音で飛んでくる事に気づき、バク転を二回して避けた。回りながら、持参していた長い針状に先を尖らせた武器を飛んできた方向へ投げた。しかし、これがきっかけで、覆面の男達を見失ってしまった。
急いで、辺りを飛んで探すが、夜に混じれやすい黒い服や布に纏った覆面の男を見つけるのは至難の業。いくら誠斗が夜目は効くといっても、どこにいるか分からない伏兵も警戒しながら探すのは難しい。結局見つけられず、逃がしてしまった。
「くそっ! 逃がしたか…。だが、小刀を投げてきた奴には、手ごたえがあった…。あいつらの仲間ならそれを手がかりに…。…………無理か。」
誠斗は小刀を持って、少し考えていたが、可能性は低いと断定し、今日の所は引き上げる事にし、警備していた自警隊の無事を確認し、無理をせず警戒に当たってくれと頼んでから、再び屋根を飛びながら、屋敷へと戻るのだった…。
★★★
「も、申し訳ありません!! ど、どうか命だけは…!!」
「なぜだ?失敗した奴等俺の手駒には必要ない…。俺様の刀の錆になれ…。」
「そ、そんな…っ、も、もう一度だけ私にき、機会を…、ギャあああああああああ~~~…………」
覆面の男が、蔑む眼差しで怒りも乗せた勢いで、男を一刀両断し、男の首が飛んだ。
斬り付けた事で、血を体中に浴び、その快感に浸る覆面の男が含み笑いし、筋肉質な男に処分するように言った。
深く一礼し、首なし死体を肩に担ぎ、涙し、恐怖の顔でこの世を去った男の頭は、毛を掴んで、ぶら提げて覆面男から離れていった。
覆面男は血を落とすため、浴場に行き、血で汚れたまま湯船に浸かる。
湯気が漂う湯船に身体を浸らせた覆面男は、滲み出る血で徐々に赤く染まる湯船に興奮し、高笑いする。
「くくくはははははは!!
さぁ…!!この俺様をどれだけ楽しませてくれる…!!」
覆面男は顔に掛かった布を外し、血で赤く染まった湯船から湯を掬い取り、それを呑む干すのだった…。
何だ、こいつは!! やばい!!ヤバすぎるんだけど!!
自分で投稿しておいてなんだけど、鳥肌がやばいっ!!