※この作品はR-18です。

運命のシナリオ   作:薔薇大書館の管理人

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よし!ラブを入れないとラブストーリーにならないもんね!!

どんどん入れていくぞ!!




移り変わる心

 

 

 

 

 

 貴臣とのダンスを終えた私は名残惜しかったけど、貴臣と離れ、壁際の端に移動し、遠くから貴臣を見ていた。

 

 若干…、ううん、かなり不機嫌な雰囲気を出していると思う。

 

 だって、貴臣が舞踏会に参加している御令嬢達に捉まってしまって、囲まれてしまっているから。私もあんな感じだったけど、貴臣はいつもの癒しの笑顔で御令嬢一人一人に真剣に対応している。だから御令嬢達の浮かれに更に火をつけていて、ダンスの申し込みを熱い視線で求める御令嬢が増えつつある。その中には午後のお茶会で友達になった琴子の姿もあった。

 

 なによ。貴臣が現れるまではみんな他の御曹司の値踏みをしていたじゃない!?

 

 貴臣も貴臣よ! 何であんなに笑顔を振りまいてるのよ!あの笑顔は…、私だけに向けられているんだと思ってた…。

 

 

 ちくっ…………。

 

 

 あれ?なんだか胸が痛い…。貴臣を見てると胸が苦しくなる。何でだろう?

 

 なんだか貴臣が別人に見えてきたからかな?それとも他の女の子にも私と同じに接しているから?ああ…、もう考えているだけで頭が痛くなる…。それに…、涙も…。

 

 

 あ、いけないいけない!

 ここは舞踏会よ!?弱い所を見せたらいけない。こういう時こそ、”自分を偽る”よ!

 

 そう言い聞かせていると、お父様に声を掛けられてご一緒に政府を支える叔父様方に挨拶巡りをする。その間、鉄壁の愛想笑いを更に力を入れて、挨拶する。そのせいで叔父様方から頬を赤らめられ、天女の微笑みだと後で噂される結果になる事をまだ私は知らない。

 

 挨拶している間、気付かれないように貴臣を盗み見する私が見た光景は私の原因不明の胸の痛みを悪化するだけだった。

 

 私でも分からない複雑な感情を持たせている貴臣はというと、御令嬢達と順番に踊っていて、まさに今、琴子と踊っていた。

 

 

 自分でもかなりショックを受けていたのかも。お父様に休んでいるように諭されて、テーブルにある水をグラスで喉を潤す。でも、全然気持ちは落ち着かないし、周りに人が多すぎて息が詰まりそうになって…。(椿の周りには椿と今度こそ話そうとする御曹司や先程の挨拶で椿を個人的に気に入った叔父様が狙っていた)

 

 それと相まって、元々嫌な舞踏会の雰囲気に呑み込まれそうになって私は気分転換するために外の空気を吸う事にした。

 

 

 

 ベランダに出た私は柵に手を置き、我慢していたため息を思い切り吐き出した。そうすると、気分が零れだし、涙もぽろぽろと零れた。

 

 

 「ひっく…。貴臣の女たらし~。」

 

 

 つい口から出た愚痴を私はしばらくして気づいて、慌てて口を手で塞ぐ。

 

 でも、全部出してすっきりしたいって気持ちが強くなるだけだった。前はこんなにイライラしたり、拗ねたり、胸の痛みが酷くなることもなかった。

 

 

 「…もう嫌…っ!!帰りたい…!」

 

 

 柵に蹲って会場まで気づかれないように小さく嗚咽を漏らし、泣いた。泣きながら、自分が貴臣にどんな思いを抱いているのかを知る。昔よりも貴臣の事が…。

 

 いつも不安なときは傍にいてくれて、その優しい笑顔で私を癒してくれた…。

 

 もう、私だけに向けられたものじゃないって知って、悲しい。

 

 何で、こんなにも涙が溢れ続けるんだろう?

 

 

 そう思うと、ふと幼い頃の事を思い出す。

 

 

 そういえば、この状況、思い当たる事がある。あれは、確か……

 

 

 

 「…ふぅ~。ここは誰も来ないし、居心地がよかったんですけどね。

  そんな顔されては、せっかくの綺麗で、可愛らしい顔が台無しですよ?」

 

 

 そうそう、前にも舞踏会が嫌で、逃げてきたベランダで同じ言葉を掛けられて、あの男の子と出会ったんだっけ。

 

 

 「……どうしました?それとも、懐かしい想い出を思い出してくれているのですか?椿。」

 

 

 「え?」

 

 

 突然私の名前を呼ばれて、声のした方に顔を上げると、隣のベンチに寝そべっていた長身の男性がそこにいた。

 

 

 それは、突然の再会へと変わる。





弱っている所に優しく名前を呼ばれたら…!!キャ~~~!!

心臓ドキドキだわ!!
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