※この作品はR-18です。

運命のシナリオ   作:薔薇大書館の管理人

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今回は誠斗が少し活躍します!!

それが、嫌なまわりですが…。


廃人の襲撃

 

 

 

 

 真っ暗な闇の中、小さな灯りを灯したランプを掲げて、ひたすら続く階段を下りていく昴と、それに続く司達。司をいつでも守れるように司の前を誘導し、徐々に近づく不穏な気配を肌で感じながら、警戒していく。

 

 階段を下りていく4人の足音だけが辺りに響く…。

 

 そして、ようやく階段を降り、少し開けた空間に出た一行は目の前にある格子の大きな扉に遭遇し、昴が鍵束からこの扉を開ける鍵を南京錠に差し込み、扉を開ける。

 

 

 「さぁ…、着きましたよ。この先に司様が見ておきたいと仰られたものがいます。」

 

 

 扉を開け、先を促す昴の言うとおりに格子の扉を潜り抜ける誠斗と司と若葉。しかし辺りには灯りがないため、真っ暗な空間が続く。しかし、誠斗はこの空間の異常なほどに感じる悍ましい感じをひしひしと感じて、司を後ろで庇う。

 

 

 (ここに何かいる…!! )

 

 

 誠斗の直感がそう叫んでいた。

 

 その直感が突如として現実となって、襲う。

 

 

 昴が近くの壁に設置されたランプに火をつけ始めると、奥から呻き声が聞こえてきて、それが複数の声へと変わっていく。そして、その呻き声がした方から暗闇を背景にして、足元がおぼつかない痩せこげた男性が姿を見せる。

 身嗜みをボロボロで、和服から見える胸元は、何も口にしていないのが分かるくらい肋骨が浮き出ているのが見えた。口からは唾液を垂らして、こちらに歩いてくる。

 

 

 「よ、こせ…。も、って……んだろ………? 早く……。」

 

 

 男が何かを求め、腕を伸ばしてくるが、誠斗達を見るその眼にはもはや人間らしい生気は感じられず、狂気に逸している眼だった…。

 そしてその眼に宿る狂気を物語るように、突如としていきなり走り出し、舌を垂らして唾液をまき散らしながら、襲い掛かってきた。

 

 

 「ハヤク、アレヲヨコセ~~~~~!!!!」

 

 

 誠斗は司を後ろに庇って、若葉さんに視線で任せた後、近づく男に回し蹴りを繰り出す。これで、大抵は倒れ、しばらくは動けなくなる。本来は…。

 しかし、男は誠斗の回し蹴りを躱し、距離を取って、回し蹴りで擦った掌の血を舐めて、狂喜の笑いをする。その状況を司は誠斗の背中から覗いてみて、目を見開き、無言で見つめる。一方で、誠斗は怪訝な表情になり、見構える。

 男は、自分の血を舐め、更に擦った場所を爪で傷つけて自分の血にしゃぶりつく。その時でも、狂った笑みは途切れない。

 ようやく自分の血の堪能を終え、再び襲い掛かる男は、さっきの真っ直ぐに突っ込む形での襲撃とは違って、距離を取って回り込んできた。狙いは、司―――――。

 

 

 「ギャ、ギャ、ギャ~~~!!!!!」

 

 

 奇声をあげ、司に襲い掛かる男は目の前の司を見たのを最後に、意識を失くし、壁を背にして倒れた。

 

 誠斗が仕込んでいた鉄製の棒を瞬時に取り出し、男の脳天と首、横脇、を高速で突き、最後に鳩尾に棒を叩き込んで、壁に飛ばしたのだ。

 

 

 

 

 一連の全てを見ていた司は、仕込み棒を強く握りしめ、俯く誠斗の背中を見る。

 

 その時、誠斗の口から歯軋りする音が聞こえたような、感覚を覚える。

 

 その誠斗の背中から紡がれる感情に、司は胸を締め付けられるように一緒に苦しみ、後ろから誠斗の頭を包み込み、自分の胸に引き込み、温もりを与えた。

 

 

 

 「……大丈夫だ、誠斗…。私は大丈夫だ。

 

  ありがとう…。 誠斗は”救った”んだ…。自分を責めるのではない………。」

 

 

 

 無言のまま、司にされるがままの誠斗に、司が壊れそうな陶器を大事そうに包むようにして優しく抱きしめる。

 

 

 

 

 …………そうしないと、今にも誠斗が罪悪感に陥りそうだったから…。

 

 

 




繊細な誠斗なんですよ~!!
その理由はまた次に~~!!

誠斗~~~!! 
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