それだけの話さ……
某所、王宮
「さて、そろそろ向かうとするか……」
「遂に向かうのですね、幻想郷に」
「ああ、そこには我が妹達がいるからな」
「では直ぐに準備を致します」
「うむ、頼むぞエリザベート」
「はい、では……」
待ってろよ、レミリア…フラン…
お前達の兄、ブラックヴァンパイアであるこのアークが幻想郷に行くぞ……
幻想郷 紅魔館
「……咲夜!」
「はい、どうなさいましたか?」
「今すぐ会議室に全員収集しなさい、メイド妖精もよ」
「何かあったのですか?」
「話は後、さっさとしなさい!」
「は、はい!」シュン
「この幻想郷に、兄様が、アーク兄様がいらっしゃるなんて…… 」
会議室
「全員揃ったわね」
「レミィ、急にどうしたの?」
「皆には言ってないことだけど、あぁパチェには言ったことあるわね。私とフランには兄様がいるの」
「ああ、そんな事言ってたわね」
「お嬢様に御兄様がいらっしゃったんですか?」
「ええ」
「お姉様、御兄様がどうかしたの?」
「……御兄様の名前はアーク、私達は普通のヴァンパイアだけれども御兄様は違う」
「どうゆうこと?」
「種族名は……ブラックヴァンパイア」
「レミィ、私の記憶だと最高種族じゃなかったかしら?」
「ええ、その希少さゆえに多くのブラックヴァンパイアは狩られていったわ。だけど私の御兄様は普通のブラックヴァンパイアではないの」
「というと?」
「よく聞きなさい、御兄様はブラックヴァンパイアの王なのよ」
「ええ!?それってめっちゃ凄いじゃないですか!」
「凄いなんてもんじゃないわ、戦闘においてまさに無敵、体術でも美鈴なんて雑魚同然よ」
「私が雑魚……」ズーン
「頭脳は天才中の天才、彼が付いて行った戦闘では1人も死者は出さなかったわ」
「それは凄いですね」
「しかも弱点がないの」
「弱点なし??」
「ええ、私達一介の吸血鬼は陽の光は無理だし流水も駄目、だけど御兄様は日中外に出ても平気、流水も大丈夫、究極のヴァンパイアなのよ」
「チートじゃないの」
「とんでもないチートよ、幻想郷来たら更に強い能力手に入るかも……」
「……お嬢様、ここに兄上様が来られると言う事ですか?」
「そうよ、だから最上級にもてなしなさい。御兄様の機嫌を損ねたら紅魔館は終わりよ、咲夜任せるわよ」
「分かりました、完全で瀟洒なメイドの名にかけて使命を果たしてみせます」
「美鈴」
「は、はい」
「門番サボったら容赦なく殺すわよ」
「分かりました!」ブルブル
「パチェ」
「なに?」
「魔法でこの紅魔館全てをいい環境に整えて頂戴、気温とか湿度とかそんなのよ」
「了解したわ」
「フラン」
「なに?お姉様」
「私の部屋に来て吸血鬼の正装をするわよ」
「はーい」
「さて、準備は整った。後は御兄様を待つだけね……」
何事もなければ良いけど……