※この作品はR-18です。

遊戯王ARC−V 幻影の魔術師   作:しょごりゅう

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内容はタイトル通り。
そういえば先日やっと映画ポケモンココ観に行ってきました。
遅かったというのとコロナの影響で上映時間が朝の1回しかなくてちょっと焦りましたが無事初見の映画館で見ることが出来ました。
場所にもよるとは思いますが、今発券機でチケット買うんですね。
前売り券を買っていたのですが、聞いたらQRコードを読み取って購入する感じでした。
久しぶりの映画だったので、かなり疲れましたが行ってよかったです。



第21話 会合と和解

ーSide/遊奈

 

ジュニアユース選手権出場権を無事獲得したあの日から数日経ち、私はL.Cビルの目の前に来ていた。

 

《いよいよ…だね》

 

そうだね。

 

そう、今日は赤馬零児に会う日なのだ。

深呼吸して気を引き締めるとビルの中に入り、受付の女性に話しかける

 

「ようこそ。レオ・コーポレーションへ。あら?キミ迷子かしら?」

 

「…違いますよ。今日、赤馬社長とアポを取ってる榊です」

 

迷子に間違わられ、思わず苦笑いしながらも要件を話す

 

「榊遊矢様ですね。社長がお待ちです。こちらへどうぞ」

 

「あ、中島様!」

 

すると中島と呼ばれたサングラスをかけたスーツの男が横から近づいて話しかけて来た。

 

「社長のお客様だとは思わずとんだ失礼を致しました」

 

受付嬢は一礼して謝ってくるので、大丈夫ですよと話して中島さんの後に続いてエレベーターを上り社長室へ通される

 

「社長。榊遊矢殿がお見えになりました」

 

「入れ」

 

扉を潜ると、舞網シティが一望出来る窓が広がり、部屋の真ん中に社長机と椅子には赤馬零児が座っていた。

社長机の前には新しめのテーブルと座り心地が良さそうな椅子があり、そちらに座るように言われ座ると社長は向かいに座った。

少しするとお茶が運ばれてくる。

 

「久しぶりだな。この前はすまなかった」

 

「構わないよ。こうやって時間を作ってくれたんだし…ね?」

 

「そうか。それと、ジュニアユース選手権出場おめでとう」

 

「社長さん直々に祝ってくれるなんて意外だな。ありがとう」

 

「さて…世間話もここまでにして本題に入ろうか。君はどこまで知っている?そして、どこまで関わっているのかを…」

 

「…逆に聞くけど、君の父親がエクシーズ次元で何をしたのか知らない?逆に君は赤馬零王とはどういう関係なのかな?敵?それとも味方?まさか、知らないって事はないよね?」

 

「…少なくとも私はあの男を父親だと思ったことは無い。寧ろ敵だ」

 

「……」

 

零児と視線が絡まる。嘘をついてはいないようだ。

 

「…うん。信じるよ社長の言葉。君は嘘をついてない。…俺が関わっているのはエクシーズ次元の戦士に兄や友人がいるのと、俺のもう1人の母親的存在の人がアカデミアの戦士らしき者に攫われたことだけだよ」

 

「やはりエクシーズ次元から使者が来ていたか…。それに君が関わりがあり、君の大切な人が囚われていると…」

 

「うん。俺は母やエクシーズ次元の人々を救う為にアカデミアと戦うつもりだよ。このまま放っておけば、エクシーズ次元だけじゃない、ここやシンクロ次元をも巻き込んだ次元戦争になる。それだけは阻止しないといけない」

 

「君と私の目的は同じのようだな。私も赤馬零王の野望を阻止したい。だが、私の力だけではアカデミアに勝つ事は難しい。そこで、共に戦ってくれる強きデュエリストを探していたのだ」

 

「…もしかして、舞網チャンピオンシップの目的は…」

 

「ああ、アカデミアに対抗し得るデュエリストを探す為だ」

 

どうやら、赤馬社長はアニメと同じように自分の父親と敵対しているようだ。それなら安心して遊斗達のことを話せる

 

「…なら協力をした方が良さげだね。分かった、この事は遊斗達に話をしてみる」

 

「話が早くて助かる」

 

零児が手を差し伸べて来たので私も手を伸ばし握手を返した。

 

「説得出来るか分からないけど頑張るよ」

 

「ああ、よろしく頼む。ところで、君はLDSの関係者が襲われてカード化されている事件を知っているか?」

 

「あ〜……ごめん兄の知り合いの仕業です…」

 

「…説明を求めてもいいか?」

 

「ア、ハイ…」

 

黒咲のことを社長に話す

 

「…ここ最近、事件が治まっていたのはそういう事か…」

 

「ごめん。もう少し早く見つけられていたら被害を最小限に抑えられたのに…」

 

「いや、君のせいではない。それよりも、カード化された人達を元に戻さなければ…こちらで回収したカードを調査しているが未だに解決方法が無い。君の兄や友人から聞いたことはないか?」

 

「…残念だけど、兄達が言うにはあのデュエルディスクの機能は元々アカデミアのモノだったらしいよ。彼らはそれを復元したに過ぎない」

 

「そうか…」

 

「…カード化された人達を元に戻すの俺も手伝えないかな?」

 

実は遊斗達が使っていたデュエルディスクを解析してみたところ手掛かりになりそうな箇所がいくつかあった。しかし、家には最先端技術の機械がなかった為、それ以上は調べられずに断念していた。

でも、ここなら最先端技術が集結しているに違いないと思い、提案をする。

 

「君が…?」

 

「一応、これでもプログラミングとかは得意なんだよ?ほら、ポッポちゃんとか!」

 

『クック!』

 

そう言ってポッポちゃんをいつものクラッカーではなくマジックの応用で手から出して肩に止まらせる。

 

「…やはり、それはリアルソリッドビジョンを応用したモノか…。デュエル中に勘づいてはいたが見事だな」

 

「それほどでもないよ。で?ダメかな?」

 

「いや、寧ろ助かる。分析室には話を通して置こう」

 

「ありがとう。…」

 

「…どうした?」

 

「いや、社長さんと話してるとどこか懐かしい気がしただけだよ」

 

ふと、こうして話してると、どこか安心してる自分がいることに気づく、そしてそれが懐かしく感じていることにも。

思わずじっと社長の瞳を見つめてしまい、不審に思ったのか社長が聞いてくるので、出されたお茶を飲み、少し苦笑いを浮かべながらそう話す

 

「…零児」

 

「ん?」

 

「零児でいい。私も名前(・・)で、呼ばせてもらおう」

 

「あっえーと…零児?」

 

「ああ」

 

少し戸惑いながら名前を呼ぶと、普段見せない綺麗な笑顔で返事をする零児を見て顔が熱くなる

 

え?え?零児が笑った?!///

 

心臓がバクバクして半分パニックになりながらお茶を飲んで冷静になろうとする

 

「どうした?」

 

「何でもない!///」

 

不意打ちは狡い…これだからイケメンは…

 

様子がおかしいと思ったのか零児に呼ばれるだけで心臓が更にドキドキして誤魔化すようにそう言えば、零児は少し納得いってないように、そうかと言うと話を切り出す

 

「ところで、先程懐かしいと言っていたが本当に勘違いだと思うか?」

 

「…どういう事?」

 

「私は君の事を知っている。…昔から(・・・)と言えば分かるか?」

 

「!?」

 

「君が榊遊矢という男ではなく、榊遊奈という女性だと言うことを、私は昔から知っている」

 

「…知ってたんだ。でも昔から?調べたんじゃないの?」

 

まあ、戸籍自体は改ざんじゃなくてカモフラージュ程度のものだったから調べようとすれば調べられるだろう。

しかし零児の昔からという単語に疑問が浮かび問いかける。

 

「無論、調べてはいる。だが、君が女性だと言うのは知っていた」

 

記憶を辿ってみても零児と会った記憶はない。

そんなビッグイベントがあったのなら覚えているはずなのにだ。

 

「…ごめん。記憶が無いんだ。…私たち会ったことがあるの?」

 

「…ああ、何年か前にな。だが、無理に思い出さなくても構わない。ただ、私には無理に隠さなくてもいいと伝えたかっただけなんだ」

 

「…この事は?」

 

「私と私の母と中島は知っている。だが、母にはきちんと誤解を解いてあるし、中島も私の部下で最も信用出来る奴だ。この事は誰にも話すつもりは無い」

 

「そう…。君や中島さんはともかく、君の母親が心配だったけど、誤解を解いてくれたのなら、まあいいや。てか、最初っから言って欲しかったなぁ。なんか騙された気分だよ」

 

「エンタメデュエルの奇術師といわれてるファントム様を騙せたのなら光栄だ。しかし、最初から言っても変に警戒するだけだろう?」

 

「そりゃあ…まあ…」

 

「こちらもそれが原因で、君との交渉が決裂になり、最悪の場合、敵になってしまうのを避けたかっただけなんだ。気に障ったのならすまないな」

 

「いいよ謝らなくて。これでおあいこでしょ?」

 

「…そうだな」

 

茶目っ気たっぷりにウインクしながら零児にいうと、一瞬キョトンとした顔をされるが直ぐにクスクスと笑い始める。

 

零児ってそんな顔も出来るんだなって思ったら、なんだかこっちも可笑しくなってつられて笑ってしまった。

 

───────────────────────

 

ーSide/零児

 

「…社長」

 

「どうした?中島」

 

色々と話してだいぶ時間がたった頃、控えていた中島が私の耳元で話す

 

「…またか、分かった。今は来客中だから、また後日お越し下さるように伝えろ」

 

「しかし、よろしいのですか?相手は市会議員の…」

 

「構わない。来たところで同じ事を言うのは分かっているからな」

 

「…分かりました」

 

中島が、部屋を出た事により2人きりになると、零児は少し疲れたように椅子の背もたれに背を預ける

 

「大丈夫?さっき中島さんが市会議員の人が来てるって言ってたけど」

 

「ああ、すまない。…君にも話しておくべきか…。君は沢渡君を覚えているか?」

 

「ああ…前に屑カード呼ばわりして怪我をした、社長の刺客の事?」

 

「その節は済まなかった…」

 

少し棘のある言い方で言う遊奈に、相当あの時の事を怒っていると察して慌てて謝る。

 

「冗談だよ。零児も私に会いたくて必死だっただけでしょ?」

 

「い、いや!そういう訳では…!///」

 

確信を突かれてドキッとしてしまい慌てて否定をするが耳が熱い

 

「あ、えっと…これも冗談だったんだけど…///」

 

零児の照れた顔を見たせいなのか遊奈も赤面しながらそう言う。

お互いがお互いに赤面して顔を逸らす

 

「…コホン。話を戻していいか?」

 

話を戻すために咳払いをして空気を変える

 

「う、うん。で、沢渡がどうしたの?」

 

「実は沢渡君の父親が市会議員で、息子に怪我を負わせた犯人は君だと言って聞かなくてね。こちらも犯人は別にいると言って帰って頂いてるんだが、ちょこちょこアポも無しに来られているんだ」

 

「あー、だからこの前、追いかけられたのか。ごめんね。実は…」

 

遊奈に沢渡事件の真相を聞かされる

 

「なるほど、君の兄は、別に怪我をさせた訳では無いのだな」

 

「うん。柚子を守るためにデュエルしただけみたい。ダメージを実体化した訳ではないから、大袈裟に言ってるだけだと思うよ。実際に学校で見かけるけどピンピンしてるし。いちいち絡んでくるから最近は適当にあしらってるくらいだよ」

 

人選をミスったか…

 

「すまないな。私も彼がそんなに迷惑をかけているとは知らなかった」

 

「まあ、悪い奴じゃないのは分かってるよ。カードも大事にするようになったみたいだし」

 

「そうか…。!…しまったな…」

 

「どうしたの?」

 

「沢渡議員も君が女性である事を知っている」

 

「!。戸籍、改ざんすれば良かったかな…」

 

ボソッと吐かれた物騒な言葉に苦笑いをしながら、頼むからやめてくれと伝える。

 

「君に被害が及ばないようにこちらも対処しよう」

 

「頼みます…。また追いかけっこは勘弁だよ」

 

-♪

 

「すまない。ああ、私だ。……分かった」

 

電話が鳴ったため遊奈に断りを入れて出ると中島からだった。

 

「丁度今、沢渡議員が帰ったようだ。今帰ると鉢合わせする可能性があるから…先に分析室に行ってみるか?」

 

「いいの?急に来たら迷惑かからない?」

 

「問題ない。…私だ。今からそちらに優秀なプログラマーを紹介したいから向かう。…ああ、くれぐれも失礼が無いようにな」

 

分析室の方に連絡を入れて、遊奈を連れて部屋を後にした。

 

───────────────────────

 

ーSide/遊奈

 

「あ…兄様…」

 

零児の後をついて行き、分析室に向かっていると少し前の方から小さい男の子が零児を見つけてそう言った。

零児が気がつくとその男の子の傍により頭を撫でてやってる

 

「零羅か。今帰ったのか?」

 

「う、うん…。ただいま兄様。…お友達…?」

 

「ああ」

 

「零児の弟さんかな?初めまして、私は榊遊奈。君の名前は?」

 

私に気づくと零児の後ろに隠れてしまったので、零児の傍に来るとフードを取ってしゃがんで、男の子と同じ視線になると怖がらせないように笑いながらゆっくり話しかける

 

「あ…赤馬、零羅…です…」

 

「そっか!零羅君って言うんだね。お兄さんの事は好き?」

 

「う、うん…!」

 

「そっか。お兄さんは優しい?」

 

「う、うん!兄様はこんな僕にも…いつも優しくしてくれてるんだ…。でも兄様の事を悪く言う人もいるんだ…あなたも…?」

 

「ううん。私も零羅君と一緒で零児の事好きだよ。確かに零児って感情が無いとか色々言われてるみたいだけど、全然そんな事ないし、私とは二歳しか歳が離れてないのに会社経営とプロデュエリストをしているのは凄いと思ってるよ!零羅君もそう思わないかい?」

 

「う、うん!兄様は凄いんだ!」

 

「じゃあそんな零羅君にお姉さんからプレゼントしよう!…ん~…は!」

 

『ポッポっ!』

 

「うわ!?」

 

両手を握り締めて力を込めてから手を離すとPONと鳴りながらポッポちゃんが現れて私の手から零羅君の手に止まると、またまたPONと音と煙が出て、消えるとポッポちゃんがネコのぬいぐるみに変わっていた。

 

「うわぁ…!」

 

「気に入ってくれたかな?」

 

「う、うん!ありがとう!…えっと…」

 

初めて手品を見たのか興奮したように目をキラキラさせながらお礼を言ってきた零羅君だったが、はっとなったのかおずおずと私に聞いてくる。

 

「零羅君が呼びやすい呼び方でいいよ。零羅君くらいの子がうちの塾にいるんだけど、その子たちは遊奈姉とか遊奈お姉ちゃんって呼んでくれるかな?」

 

「…遊奈…姉さんって呼んでいい…?」

 

「もちろんだよ!零羅君これからよろしくね」

 

「よ、よろしくお願いします」

 

何とか打ち解けてくれて、まだぎこちないが、零羅君は笑って握手を返してくれた

 

「そ、それじゃあ…僕はこれで…お母様の所に行くようなので…」

 

「うん。またね!零羅君」

 

ぺこりとお辞儀をすると、零羅君はそう言って 自分の母親が居る所へ向かっていった。

それを手を振りながら見送ると零児が驚いたように話しかけて来た

 

「…すごいな。あの零羅が私以外で、しかも初めて会った人にあそこまで懐くとは…」

 

「えへへー。慣れてるんだ。小さい子の面倒はよく見てたし、それに零羅君にはどこか感情を殺してるように感じたのと、私に怯えてるんじゃなくて、全てに怯えてるんじゃないかなって思ったから、先ずは緊張を解くために零児の事を話したんだよ。零羅君は君の事が好きみたいだったから」

 

「…君はよく人を見ているのだな」

 

「不快にさせたのなら謝るよ」

 

「いや、寧ろ礼を言う。実は零羅と私は血の繋がりがないんだ」

 

「そうなの?」

 

「…零羅は紛争地帯から拾われた子なんだ。あの子はその過酷な環境で生き残るため、自分の一切の自我を封じ込めていたらしい。その為、何者にも逆らわず従順に従う人形になってしまっている。母は零羅を操り人形として引き取ったようだが、私はあの子を本当の弟のように思っている。そしてあの子の心を変えたいとも思っている。だが、私以外ではまだ心を閉ざしたままなのだ。だから、たまにで構わないから零羅と話してあげてくれないか?」

 

「私は構わないよ。零羅君可愛いし♪」

 

「ありがとう。この事は他言無用で頼む」

 

「OK」

 

「では、先に進もうか」

 

零児に促され、分析室へ向かった。

 

 

───────────────────────

 

ーSide/???

 

L.Cを追い出された沢渡議員は遊奈の写真を見ながらぶつくさ文句を言っていた。

 

「この私を差し置いて来客を優先するとはけしからん!この前襲ってきたあの男はあの女…榊遊奈の仲間に違いないというのに…!!この私を無下にするとは…「ほう…?それは興味深い話だな…」誰だ!?ぎゃあああああ!!!?」

 

一瞬のうちに影が差すと沢渡議員の悲鳴が上がった…

 

 

 

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