※この作品はR-18です。

ISの世界に舞い降りた一人の男   作:メシキ

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約一年ぶりの初投稿です

無事に就職出来て仕事にも慣れ時間を取れるようになったので投稿を開始します

ぶっちゃけ自分で書いておきながら話の内容をさっぱり忘れてしまっていて一話から読み直したのは内緒




98話

 

 

 

久しぶりの休日は清々しい晴れ。まさにお出かけ日和で気分も良い。気温は夏ほど暑くなく冬ほど寒くない、しかし秋と言うにはまだ夏の暑さが残る不思議な感じ。

 

昨日、ラウラと約束した喫茶店デートを敢行するには全くもって丁度良い日だと思う。おそらくラウラはこれを見越して今日という日を選択したのかもしれない。

 

「まずはどこの店に行く?」

 

下調べはラウラが済ませている様子でスマホの地図を頼りに喫茶店へ向かっている。休日と言うのもあって人が多いので迷わないように手をつなぎながら。

 

しかしまぁ…どいつもこいつも恋人と言うのは人前でよくもまぁあんなにデレデレできるもんだ。それに比べて俺たちは清く、優しく、心地良くの三拍子揃った最高のカップルと言えるだろう。

 

どうせちょっとした浮気で別れてしまうようなカップルと俺たちはわけが違う。永遠の愛を誓い合った最高にして最強のカップルだ。

 

「俊葵、どうかしたのか?さっきから周りを気にして」

 

「いや、ちょっちね。カップルだらけだから俺たちってどう見られているのかなって」

 

「それはもちろん健全な男女に見えているだろうな。年相応で背伸びをしている高校生のアベックに見えている」

 

アベックて…死語だぞそれ。

 

そう言うラウラは俺がプレゼントした服に身を包んでいる。ラウラは機能性や実践向けなものを好むと思って動きやすくて武器を隠すためのポケットが多い七分丈のズボンとちょっと大きめのシャツをプレゼントした。可愛い(語彙力)

 

「俺はおっさんに見えてるかもしれないけどね」

 

ラウラとのデートは久しぶりなのでかなり気合を入れた格好をした結果、俺はロングコートの下はシックな服と言う「人気はそこそこだけど品格があって一定以上の指名はとれる重鎮ホスト」の様な格好になってしまった。早い話がザ・殺し屋ルックってことだ。眼帯も手助けして、懐に手を入れたらすぐにでも銃を取り出しそうな人相をしている。まぁ、銃なら身体中に隠してあるけど。

 

「すごく似合っているぞ、うん。大人の男の雰囲気が良く出ている」

 

「そうかなぁ~でへへ。褒められて悪い気はしないなぁ~」

 

「自分の彼氏に嫌な気持ちをさせる女もいまい///着いたぞ、ここだ」

 

照れ隠しに話を中断したかったのか、それとも本当に着いたのか一軒の喫茶店の前で止まる。俺も知っているような有名チェーン店で何度か来たことがある。

 

「私一人ではこういった店に入るのは苦手だからな。俊葵が付いて来てくれて本当に助かる」

 

「ラウラお嬢様とならどこへなりとも」

 

俺が付いているけれど本当に苦手なのかなかなか入ろうとしないので、俺が先に自動ドアをくぐって店内へ入った。店内にはコーヒーと焼き立てのパンの香りが充満している。

 

「注文はこちらでどうぞ」

 

受付の人に促されるままにレジへ向かう。ラウラも俺に付いてくるけど店内をきょろきょろしている。狙撃や襲撃の心配をしているわけじゃあなくて初めて来た店にワクワクしているようで可愛い。

 

「ご注文は」

 

「スウィートポテトラテのショート、キャラメルマキアートのショートでキャラメルとホイップマシマシで」

 

「畏まりました」

 

「それからBLTにトッピングでトマト大盛、あと秋限定のパンプキンケーキを一つ。以上で」

 

「畏まりました。お連れ様のご注文は」

 

少しだけ考えるそぶりを見せてすぐに注文を始めた。下調べをしたメニューがあるのか確認したのかもしれない。

 

「ずんだ抹茶ラテとスウィートポテトにホイップクリームをトッピングしたものを頼む」

 

「畏まりました。ではこの番号札をもって席でお待ちください。商品をお持ちいたします」

 

席に着いた俺たちは周りからじろじろ見られている。銀髪で美人の隻眼と黒髪で火傷跡のある隻眼が揃って座っていたら注目もされるだろう。

 

「いけ好かないな」

 

「注目されるのは苦手か?」

 

「視線が多いとどれが敵視か分からなくなる」

 

「そうか?俺は敏感だからな、人の視線とかに。もともと敏感だったし強化された俺ならなおさらだよ。集中していて視界内なら敵意を感知できるよ」

 

「どうやるんだ?野生動物でもそんなに敏感じゃあないぞ」

 

「肌がピリピリするんだよね。感覚的にだけど。だから今は大丈夫。興味とか、異質な物を見る気持ちの悪い感覚ばかりだから」

 

「それは私も感じていた。まったく…こいつらは自分の事しか考えていないのか」

 

「それに関しては何も言えないな。俺は世界一わがままな男だからな」

 

「違いない」

 

ちょっとは否定してくれても良いのに…悲しみ。

 

「お待たせしました。こちら、商品になります」

 

目の前に置かれるドリンクとケーキ、この季節感のある香りがとても好きだ。このくらいのケーキなら自分で焼けるけどこういった店の雰囲気を楽しみながら食べるのも悪くない。

 

「これくらいなら自分で焼けるし仕入れなくても模擬店に出せそうだな」

 

「このドリンクはどうする?さすがにこれは出せないぞ」

 

「これを出さなくていいだろ。あくまで参考にするだけだから抹茶ラテとか自分たちで出来る範囲でやろう」

 

「それもそうだな。ではいただこう。美味しそうだ」

 

……

 

…

 

軽食を終えて店の外に出る。秋の雰囲気を味わったが、外に出ると残暑が身体を包み込んだのでまだまだ夏の気分を味わう。

 

「まだ暑いな…」

 

そう言って上着を一枚脱ぐラウラを俺は凝視する。こうした動作の一つ一つに色気を感じる。厚着をした女性が上着を脱ぐ瞬間って色気を感じる、感じない?

 

「そうじろじろ見るな」

 

「バレた」

 

「視線には敏感な方なんだ」

 

「視線じゃなくて邪な感情だろ」

 

「違いない」

 

押し殺したような笑い顔もまた可愛い。ラウラは自覚していないだろうけれど滅茶苦茶可愛い。凛とした佇まい、流れるような白銀の長髪、綺麗な瞳、小さな体躯だけど鍛えられたバランスの良い筋肉、どれをとっても素晴らしい。誰が見ても美少女なラウラに隣を歩かせて腕を組むというのは男として優越感に浸れる。勿論それだけのためにラウラを好きなわけじゃあない。

 

「次の店はどこ?」

 

「次はココだな」

 

「随分とまぁチャラチャラした店だこと」

 

「ネットで調べたら今時の女子高生はタピオカが好きだと分かった。初めて聞く食べ物だから個人的にも気になっていた。それに人気な物なら模擬店に取り入れたい」

 

「タピオカって芋の粉を練ってゆでて作った小さな餅みたいなお菓子だよ。それを色んなドリンクに入れて飲むんだけど、俺はまぁ…好きかな」

 

もちもちとした触感を気に入っている。ただ専用の太いストローじゃないと飲みにくいのがマイナスポイント。それを除けば嫌いな要素は見当たらない。

 

「そうか、それなら楽しみだ。入るぞ」

 

意を決して俺の手を握り店内に入る。女子高生やきゃぴきゃぴした女子が『可愛い、可愛い』と騒がしい。別にお前らは可愛くねぇよと心の中で思いながら口には出さずそこそこの笑顔で列に並ぶ。俺の隣でラウラは慣れない空間に格闘しつつ自分たちの番が来るのをおとなしく待っていた。

 

「いらっしゃいませ、こちらがメニューになります」

 

期間限定メニューが目立つように作り直されたであろうメニューを見るとかなり数が多い。ミルクティー以外もたくさん種類がある。

 

「タピオカミルクティーのMサイズを一つ」

 

「畏まりました」

 

ラウラは最初からそれを注文するつもりだったのかメニューを一瞥するとすぐに注文した。注文あるあるだと思うけどコレを頼もうとレジに行ってメニューを見たらもっと美味しそうなものがあってしばらく悩むヤツが今発動した。

 

しかし店員や後ろに並んでいる奴らならいざ知らずラウラを待たせるのは宜しくない。なぜならまだ他にも行かなければいけない店があるからだ。

 

「ココア、キャラメルマキアート、紫芋ラテ、抹茶ラテ、ミルク、全部黒糖タピオカで」

 

「畏まりました。少々お待ちください。合計で3250円になります」

 

「カードで」

 

「いや、ここは私が払おう。私の都合で付き合わせているんだ」

 

「俺の方が多く注文したし俺が払う」

 

「いや、譲れないな。ここは私に払わせてもらおうか」

 

言い合いを続けても良いけど、偶には花を持たせてやるもの彼氏の役割なのかもしれない。ラウラに気持ち良く俺とのデートをしてほしい気持ちから頑固にならずおとなしく引き下がる。

 

「それじゃあ頼むわ」

 

会計を済ませ待つこと数分、専用のスタンドに立てられたドリンクを受け取って店を出る。一杯500円弱が高いのか安いのかよく分からない。普段買わない物の値段はどのくらいが安くて高いのとか分からん。でも全く損した気分にならないのだからきっと安いんだろう。

 

数が多いので少し待たされたが一口含むと待たされたというマイナスな感情は消えた。ドリンクの味はもとよりタピオカも胆力があって少し甘めで美味しい。

 

「うん、けっこう美味しいな」

 

「タピオカにも味がついていて美味しいと思うぞ」

 

「これは模擬店で出したいな」

 

「あぁ、私も賛成だ。これは良いな…ちゅ~~~!気に入った」

 

数分と待たずに飲み終わったラウラは追加のミルクティーを買って店を出た。

 

……

 

…

 

その後はクレープやファストフードなど模擬店、もといメイド喫茶で販売したら売れそうなもの巡りをした。そして最後に訪れた店はなんとメイド喫茶。今度はメニューではなく接客を学ぶらしい。何事にもまっすぐで真面目なラウラらしい。

 

俺たちは意を決してメイド喫茶の扉を開いた。

 

「おかえりなさいませ、ご主人様♪」

 

俺は普段からクロエにご主人様のような扱いを受けているので別に緊張はない。しかし隣のラウラはなんと返答して良いのか分からずに硬直している。可愛い(小並感)

 

「こちらへどうぞ」

 

メイドに案内されるままに席へ着いた。入口から席に座るまでラウラはずっと俺のシャツの裾をつまんだままだった。可愛い(確信)

 

「ご注文がお決まりになられましたらこちらのボタンでお呼びください♪」

 

そういって彼女は別なご主人様の元へ行った。

 

「な、なんだこの空間は…さっきまでの喫茶店とは段違いの凄さだ。なんと表現したら良いのか分からないがとにかく凄い。今までに体験したことがない空気だ」

 

「緊張する必要なんてないよ。普通の喫茶店やレストランと同じような物なんだから」

 

テーブルの端にあるメニューをとってラウラに見せる。

 

「ほら、早く頼んじゃお」

 

「世界樹の雫に黄金の卵?これはいったいどういう事だ?」

 

「下に野菜ジュースとオムライスって書いてあるよ」

 

「何故こんな分かりづらい表記をする必要がある?これでは客に不親切ではないか」

 

「これがココの売りなんだよ。メイドとご主人様っていう非日常を演出するのがメイド喫茶なの。ほら、普段は主従関係なんてないでしょ?」

 

「……そうか?」

 

「あぁ…そうだね…ラウラは軍人だし、そうでなくとも俺とオンナとの関係は主従関係みたいなもんだったね」

 

こいつぁとんだ盲点だった。俺やラウラがメイド喫茶に来たって普段とあまり変わりない。日常の延長戦になってしまうだけだ。

 

「確かにそうだがコレは新鮮だと思うぞ。部下とも友達とも違う形で人と親しげに接するのは新しい経験だ」

 

「そういうのラウラは苦手だと思っていた」

 

「正直なことを言うと苦手だ。しかし苦手だからと遠ざけていてはいつまでも苦手なままだ。虎穴に入らずんば虎子を得ずとも言うしこれも良い経験だろう」

 

俺なんかよりもずっと大人なラウラが輝いて見える。俺もこんな風に何事にも挑戦を忘れない向上心を持つ人間になりたい。

 

「そうだな、何事も経験だよな。で、ラウラはどれにするか決めたか?」

 

「あぁ、すでに決めた。俊葵も決まったか?」

 

もちろんと返し店員…ではなくメイドを呼びつけた。

 

「お待たせしました。ご主…人様?」

 

「あれ?シャルじゃん。何でこんなとこに居んの?」

 

「ひ、人違いです」

 

「嘘つけ。その右手の刺青は確かに俺が掘ったやつだ。他の人に見えていないからここでバイトできてるんだろ」

 

逃げ出さないように腕を掴んで無理やり俺とラウラの間に座らせる。

 

「シャルロット、まさかこんな趣味があったとは…同室でありながら気づかなかった」

 

「僕にだって女の子みたいな服を着る権利くらいあるだろう?…うぅ…俊葵には一番バレたくなかったのに」

 

なんて言ってるが普段から太もも丸出しのミニスカを履いてるじゃんとは言えない。言ったらシャルルを傷つけてしまいそうだった。

 

「別に良いじゃん。似合ってるし可愛いぞ」

 

「ふ、ふん!ほめたって何も出なんだから///」

 

「赤くなって言われても説得力無いんだけど」

 

「ッ///」

 

結局、手を振りほどいてバックヤードに逃げてしまった。そのまま俺たちの前に姿を現すことはなかった。可愛かったのに…。

 

その後は数件のカフェをめぐり適当なメニューを頼んで文化祭の参考になるか食べ歩きをつづけた。

 

……

 

…

 

学園に戻るとラウラは本格的なメニューの選定をするために部屋にこもってしまった。俺はというと特にやる事がないので地下室へ戻ることにした。

 

「おかえりなさいませ俊葵様。本日は楽しまれたようで僥倖でございます」

 

「俺が楽しんだと言える根拠は何だ?今の俺は十分に楽しめていない」

 

「ではこれから私が持てる全てを使い俊葵様を楽しませたいと…」

 

「当たり前だ。そのために俺はお前を愛しているんだから」

 

『あぁ…』と恍惚の表情を浮かべながら股から愛液をダラダラとだらしのないクロエへお仕置きを慣行する。

 

「行儀の悪い股座だな」

 

「俊葵様に愛を囁かれたらどんな女性もこうなります」

 

なるわけねぇだろ(呆れ

 

「あぁ…あぁ……なんと素晴らしい。俊葵様に愛を囁かれた上にお仕置きまで…あへぇ」

 

白目をむいて倒れ込み潮を吹いてしまった。ここ数日かまってやれなかったのが響いているようだ。

 

「仕様がない奴…」

 

あらゆる体液でべちゃべちゃになったクロエを抱き抱えて風呂場へ直行した。まずはこの汚れちまった身体を洗わないことには何も始まらない。

 

風呂場に入ると束が先に入浴中だった。

 

「悪い、クロエを洗おうと思ったんだけど出直すよ」

 

「えぇ~~入っていきなよぅ♡俊君ならいつだって大歓迎だよ♡」

 

クロエを湯船に投げ込んで俺は束に背中を流させた。

 

「こうした裸の付き合いは何日ぶりだっけ?」

 

「4日ぶりだよぉ~。最近の俊君はまややんとかちーちゃんとかばっかりと遊んでるんだもん」

 

「そっか…寂しい思いをさせてごめん」

 

「えぇ~~何で謝るのぉ?謝る必要なんてないんだよぉ~」

 

「いや…でも俺の身勝手で放っておいたのは間違いじゃあないし」

 

「ライオンがシマウマを食べて謝る?人間が空気を吸って謝る?俊君が行う全ての行為は肯定されるべきなの。ねぇ…束さんが必要じゃあなくなったら捨てても良いんだよ」

 

「そんなことしない!!束は…束も俺にとって必要な……す、好きな人…だから///」

 

「俊君は優しいね。私も俊君のことが好き。これまでも、これからもずっと好き。今日は…今夜だけで良いから二人きりになりたいかな。ほら、俊君はモテモテでいっつも女の子に囲まれているからなかなか二人きりになれないしさ」

 

愛する人をこんなに孤独にするなんて俺は恋人失格だ。そもそも束だけの話じゃあない。俺はいったいどれだけの女の子に寂しい思いをさせている。

 

「今日だけなんて言うなよ…俺は束が望むなら」

 

「それはだめ…だって俊君は私が独り占めできるほど小さくないもん。俊君は誰よりも大きくて誰よりも強いんだから。私ひとりじゃあ身が持たないよ…それにその黒人並みのおちんぽで貫かれたら腰が立たなくなっちゃう」

 

「黒人並み?」

 

「うん、黒人並み」

 

「そりゃあ…よう…俺が人類と同じ程度って事かよ」

 

「え?あ、違うの」

 

何かを察した束はあれやこれやと言葉を濁したり俺をなだめようとしてはいるが俺の耳には入ってこない。

 

「俺が一番嫌いなことは他者を思いやることができない奴等だ。二番目に嫌いなのはキノコで三番目が腐れ人類と同等に扱われることだ。俺は人類よりも秀でた存在だ。人類を支配するべき階級の生物だ。それなのになんで人類に例えられなきゃあいけない」

 

「ごめん…」

 

「何で謝るんだ?」

 

「だって俊君に嫌な思いをさせたから…」

 

許してやっても良いけれどそれじゃあなんだかつまらない。

 

「痛みを伴わない謝罪は意味がない。だから今夜は激しくいくぞ」

 

そう言って俺は束を拷問部屋へ連れて行った。

 

 

 






今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます

次の話はいつになるか分かりませんがある意味では分岐点的な話にしようと思っています

とりあえずR-18にしようかな

次回予告

『文化祭(準備)』

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