※この作品はR-18です。

ISの世界に舞い降りた一人の男   作:メシキ

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忙しい…まさか「あんなこと」になるとは…

ってそれっぽいことを言ったら皆は許してくれるっておばあちゃんが言ってた(汗

R-18は一応ですが執筆中で、内容は束×クロエなので人を選ぶと思いますが読んでいただけると嬉しいです。




20話 説得…からの即落ち

 

IS学園放課後

 

 

私、ラウラ・ボーデヴィッヒはIS学園へ来ていた。ここに教官がいるのか…こんなISをファッションかなにかと勘違いしているような奴らがいる場所で織斑教官が教えていると思うとむかっ腹が立つ。適材適所…やはり織斑教官はドイツで教官をしてもらった方があの人の為になる。しかし遅い…いつまで人を待たせているのだ。トシキは教官を探しに行くと言ってどっかへ行ってしまった。もう30分は待っているのに帰ってこない。喉も乾いたし自動販売機で飲み物でも買いに行くか…カードもあるし問題はないだろう

 

 

 

トシキサイド

 

 

 

千冬さんが良そうな場所を一通り回ったがどこにもいない…留守かな?今日は平日だし学校にいると思ったんだけどなぁ。てかなんでみんな俺に注目して…あ、そうか俺の右腕と左目が目立つのか。

 

「俊葵さん…俊葵さんです…の?」

 

「セシリアか。ひさしわぶっ!!」

 

ぎゅ~~~~~!!

 

「心配していましたのよ!?それにその腕!!その顔!!もう…こんなに酷いお怪我をなさって!!」

 

息が!!息ができない!!おっぱいに埋まって死ぬ…良い人生であった。

 

「セシリア、もう離してやったらどうだ?俊葵も苦しそうだぞ」

 

「そ、そうですわね…でも本当に心配しましたのよ?」

 

ふぅ…離れてくれたか。ちょっと名残惜しいが俺は千冬さんを探さなければいけないので仕方ない…。

 

「二人とも千冬さんがどこにいるか知らないか?ちょっと会わせたい奴がいるんだ」

 

「多分、束姉さんのところじゃないか。地下への階段を下りていくのを見た」

 

「その会わせたい人と言うのはどなたですか?」

 

二人になら話しても大丈夫だよな

 

「千冬さんがドイツで教官をしていた時の教え子だよ。どうも一夏を恨んでいるみたいだから千冬さんと話をさせて落ち着いてもらおうと思ってね。それにしても地下室かぁ…束にこの顔を見せたくないなぁ」

 

右腕はともかく顔の左半分はやけどの跡のように醜く焼けて皮膚が変色している。こんな顔で束には会いたくない…だから行きたくない。でもいつかはこの顔を見せなきゃいけないわけだし覚悟を決めて会いに行くかい。

 

「じゃあ俺は行ってくるから。千冬さんとその人を会わせたらまたドイツへ帰るから本格的に帰ってこれるのは明後日あたりかな。それまで特訓を怠るなよ、んじゃ」

 

そう言って俺は地下へと続く秘密の入り口へ向かった

 

 

 

ラウラサイド 束邸近くのアリーナ

 

まだか…もう一時間…本当にこんなところにいるのか?あいつが私をだます理由はないから嘘だとは思えないが遅すぎる。あいつには礼儀というものがないのか…まったく。

 

 

 

「…でよぉ。俊葵がいないとさぁ…」

 

「…もきっと…忙しい…」

 

「それも分かるけどさ…」

 

 

 

ぼそぼそとしか聞こえないので会話の内容は分からないがこんな時間に生徒が残っているのか。なかなかどうして向上心のある生徒もいたものだな。見上げた根性だ…がしかし所詮は一般生徒の域を出ない腕前さ。でもまぁ顔くらいは見ておこうか

 

そして私は廊下の角から出てきた生徒を見て驚いた。

 

こいつは…織斑一夏!!こいつのせいで教官は!!

 

私は自分の身体が勝手に動くのを感じた。織斑一夏の方へ足が勝手に動いてゆく…そして右腕を振りかぶりその顔面を思い切り殴った…はずだった。しかし私は気が付くと地面にたたき伏せられていた。どうやらパンチを避けた時にそのまま私の腕を掴み柔術の一本背負いを私にきめたらしい。

 

「あ、わりぃ。でもいきなり殴りかかる方も悪いんだぜ?」

 

「ぐぅ…」

 

背中を強く打ち付けたせいで声が出ない

 

「これはドイツ軍の特殊部隊、黒ウサギ部隊の制服ですね。どうしてIS学園に…とりあえず先生を呼びましょう」

 

「あぁ、織斑先生を呼んでくれ。その方が俺としてもこいつとしても良いだろう。おい、立てるか?」

 

織斑一夏の隣にいた銀髪の女生徒は織斑教官を呼びにどこかへ行ってしまった。織斑は右手を私に差し出すがその手を振り払い立ち上がり織斑一夏と雑談と言う名の一方的な文句をぶつけた。

 

「ははっ、それだけ元気があったなら大丈夫だな。それよりいきなり殴るなんてびっくりしたぞ。何で殴られたかは大体は想像できるけど…お前、千冬姉の教え子だろ」

 

「あぁそうだ。お前さえいなければ教官は大会二連覇を達成できた!!それなのにお前はその邪魔をしたんだ!!」

 

「それは…」

 

「それはお前の思い違いだ、ボーデヴィッヒ」

 

振り向くと教官とトシキ、さっきの銀髪の生徒、そしてボロボロで油汚れがひどい白衣を着たビン底メガネのメカニックがいた。

 

「きょ。教官!!」

 

「まったく…話は俊葵から聞いたぞ。もしもお前が一夏を恨んでいるならそれは間違いだ。あの頃の一夏はまだ幼く未熟者だった。プロの人攫いから逃げる術などなかったからあの誘拐は一夏のせいではない。それでもお前は一夏が悪いというのか?」

 

「私は許せないのです…本当は分かっていた。私が間違っているという事も…逆恨みだってことも…それでも孤高で誰も寄せ付けなかった教官が笑顔で語るその男が憎い。教官は一人だった私の傍に居てくれました…一人の寂しさを共感できる人だと思っていました。しかし教官が織斑一夏の話をして笑顔になった時に分かったのです…教官は私と同じではない…教官には帰るべき場所も家族もいると…。私は教官のように強く孤高でありたかった…でも私は弱い。そこのトシキにも織斑一夏にも負けてしまった…もう私は如何していいのか分かりません。また私に教えてください。どうやったら強くなれるのか、如何したらいいのかを」

 

「知るか、そんなもん自分で考えろ。それができたならお前は半人前だ。今のお前に教えてやれることはこの程度だ。もっと教えて欲しければIS学園に来い。私は何時でもお前を待っている、歓迎するぞ」

 

「知るか」ですか…教官らしい答えです。でも今の私には満足過ぎる答え…。教官は私に優しい笑みを浮かべている。あぁ…私はこの顔が欲しかったのだな。目から自然と涙があふれ出てきた。

 

「それと言い忘れたがお前は一人ではないぞ。そこにいるクロエはドイツの研究所から連れ去られフランスの施設での非合法実験に使われていた人物だ。身元ははっきりとしていないがお前と同じ遺伝子操作された人間だ。お前より早く生まれているのでお前の姉だろうな。では私は忙しいので帰るがゆっくりしていけ、ただし深夜にはドイツへ帰れよ?部隊のみんなが心配するからな…ではまた会おう」

 

そう言って教官は帰って行った。私の心の中にあった黒い何かは綺麗に無くなっていて、私の心にあるのはここへ連れてきてくれた俊葵への感謝の念だった。俊葵に負け、一夏に負けて私は自分の実力を再確認させられた。特殊部隊の隊長になり国家代表候補まで上り詰めたと思っていたが井の中の蛙、大海を知らずだったようだな…これからh

 

「どじぐぅぅぅぅうううん!!あ゛い゛た゛か゛った゛よ゛ぉぉぉおおおお!!」

 

私の思考を遮りメカニックが俊葵に飛びつく。しかしこの銀髪の生徒…クロエだったか。この人が私の姉か…私にも…試験官ベイビーの私にも家族がいたのか…こんなに嬉しいことはない。

 

「ラウラと…そうお呼びしても?」

 

「姉…さん」

 

「私も妹がいるなんて初めて知りましたよ。ぎゅ~ってしてあげますからラウラ、こっちへ」

 

クロエ姉さんは両手を広げて私を迎え入れてくれる

 

「姉さん…私のたった一人の家族…姉さん」

 

私はずっと欲しかった教官の笑顔と家族を同時に手に入れたあまりの嬉しさに涙が止まらなかった。

 

「もうラウラは一人ではありません。これからは私とトシキ様、それに沢山の友人もいます。もう寂しい思いはしなくてもいいのです」

 

「あぁ…あぁ…。嬉しい…嬉しいよ…姉さん。………ん?トシキ様?」

 

何故、姉さんは俊葵の事を様付けで呼ぶんだ?もしかして俊葵に弱みを握られているとか!?ぐぬぬ…恩人と言えど姉さんを…いやしかし…ぬぅ

 

「トシキ様は私の命の恩人です。研究施設に売り払われた死ぬのを待つだけだった私を連れ出してくれた。だから私の人生の全てをトシキ様に捧げると決めたのです。勿論、処女も捧げました…///」

 

姉さんは顔を赤く染める。むぅ…俊葵め…姉さんにこんな顔をさせるなんて…羨ましい奴だ。俊葵には恩を感じているが…あぁ私は如何したらよいのだ!?

 

ラウラは今日起きた様々な出来事のせいで頭の中はてんやわんやだった。

 

 

 

俊葵サイド

 

千冬さんとラウラの話が終わったと思うと束はいきなり抱き着いてきた。

 

「ほんっとうに心配したんだよ!?右腕はどうしたの!?左目は!?こんなにボロボロになって…うぅ…私が任務をお願いなんてしたから…うぅ」

 

「束のせいじゃないよ。俺は束の夢を守るために奮闘した、ただそれだけだよ。愛する人の夢を守りたいって思うのは当たり前だろう。でもこんな顔じゃ束も俺の事を嫌いになるよな…こんな醜い顔の男が恋人だなんて嫌だよな…」

 

ぎゅう~~~

 

「前にも言ったと思うけど私は俊くんのことを愛してる…絶対に裏切らない。怪我をしたなら治せばいいよ。顔の整形くらい腕のいい医者はいくらでもいる。それに目が見えなくなってもISのハイパーセンサーを埋め込んだ目を私が作ってあげるし、右腕だってISの技術を使ったスペシャルなのを作ってあげる。俊くんの為ならなんでもしてあげるよ」

 

「それは嬉しいがドイツに戻らなきゃいけない。向こうのお偉いさんには内緒で出てきてるから国際問題になりかねない。あとで適当に俺が持ってる古い世代の設計図をいくつか持って行ってなだめるよ」

 

「むぅ~戻んなくていいのにぃ~。それにお土産なんてもってかなくてもいいじゃん。ほっとこうよぉ~」

 

あからさまに不貞腐れる束…可愛いな

 

「一応、ドイツは俺の命を救ってくれた。だから少しくらいならいいだろう?なぁに、束クラスの天才が簡単に作れる程度の設計図だから問題は無いさ」

 

「…分かった。でも俊くんがそうしたいって言うからなんだからね。じゃないと私は納得しないよ…」

 

「ありがとう、んじゃあさっさと帰るよ、またな束。行くぞ、ラウラ」

 

俺はラウラの手を取って屋上へ向かう。あ、ISの修理してもらえばよかった。束ならきっと十数分で直してくれるだろう。ま、いっか。いざ行かん、ドイツ基地へ!!

 

 

ドイツ基地へ着いた俺たちはすぐにお偉いさんに呼び出され説教を食らった。しかし俺が設計図を渡すとラウラは褒められて俺たちへのお咎めは無しになった。余談だがクロエと俺の関係性を理解したラウラはクラリッサに俺の事を何と呼べばいいか分からなくなり助言を求めた結果

 

『そこはやはり兄として接するのが良いかと思われます。お兄ちゃん、兄さん、お兄様、にぃにぃ、兄者、兄の呼び方はたくさんあるのでその中から模索してはどうでしょうか?』

 

なぁんて言ったもんだからラウラは俺の事をお兄ちゃんだとか兄様だとか呼んで付きまとうようになった。やりました、さすがに気分が高揚します。

 

 

 

こうしてラウラと一夏の仲直り劇は終幕。そして俺とラウラの義兄弟物語の開幕。

 

 

 





今回も最後まで読んでいただけて嬉しいです。

2週間も間が空いてしまって申し訳ない…本当に忙しかった

予想外の出来事はいつ起こるか分からないから困ったものです…次の投稿は早くできたらいいと思っています。

次回も読んでいただけると嬉しいです。

ではでは(´◉◞౪◟◉)ノシ
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