筆箱を開いたらスプーンが入っていました
どういうことなの………
「ねぇねぇ、あの銀髪の女の子可愛くない?」
「隣の金髪の娘も可愛いわね。銀髪の娘の服って見た感じ制服みたいだけど何処の制服かしら?」
「え!?知らないの!?アレってIS学園の改造制服よ!!はぁ…羨ましいわ。アレ一着で十何万円とするの…最高級の生地にナノカーボン繊維を織り込んで防弾性もある凄い制服」
「まさにセレブ高校って感じね。私たちとは住む世界が違うみたい」
「確かに…ところで隣の男は誰かしら?なんかオタクっぽい格好だけど」
「さぁ?見た感じ20代後半って顔だし教師なんじゃない?IS学園って秘密が多そうで外出できなさそうだし見張りだったりして」
「あぁ~、ISや国家に関する秘密とかね。それにあんな変な人が彼女たちの彼氏なんて世の中おかしいわよ」
………
……
…
「あいつらを合法的に消してくる…」
「僕も…」
「おいおいおいおい、待て待て待て待て」
彼女たちの話を聞いてキレた二人を何とかなだめて落ち着ける。こんな街中でISを出されちゃ困るのは俺たちだけじゃなくて千冬さんや学園にも迷惑をかけることになる。彼女たちがどうなろうと俺には全く関係ないけどみんなが迷惑するのはいただけない
「別に良いじゃないか。こんな事で腹を立てているようじゃまだまだ子供だな」
「僕はね…自分の事を馬鹿にされるのはいくらでも我慢できるんだ。でも俊葵の事を馬鹿にされる事だけは何があっても我慢できない」
「同感だ。俊葵の素晴らしさを何も分かっていない子娘どもが…自分のクズ度を棚に上げて俊葵を見下しおって…」
俺の事をこんなにも考えてくれているなんて…本当に彼氏冥利に尽きるなぁ、本当にもう。でもIS学園の生徒としてまだ問題を起こす訳には行けないので二人には抑えてもらわないと。
「言いたい奴らには言わせておけばいいさ。いずれ俺がどこの誰だか分かった時には考えを改めるはずさ。それより早く水着ショップに行こうか」
「きっとその時には俊葵のファンも沢山増えるだろうね。……ちゃんと僕たちを見ててね」
「私は寂しがり屋なんだからな……」
俺はさりげなく二人の手を取って水着ショップへ足を進めた。その道のりで通行人がシャルルとラウラに見惚れたり、俺を羨望と嫉妬のまなざしで見たりするのはとても心地の良いものだった。
………俺ってそんなに老けてるかな…一応、肉体年齢は二十歳なのに…。
………
……
…
水着ショップ
「凄い…水着と言うのはこんなに種類があったのか」
「これだけあったらどれを買うか迷っちゃうなぁ」
「それじゃ分かれて買い物をしようか。はい、これ俺のカード。利用限度額無制限だから好きなだけ買い物して良いよ」
「い、良いよそんなの!!僕たちだってお金くらい」
「そうだぞ、私たちを気遣う必要はない」
そんなつもりはないんだけど…
「お金なんてあり過ぎても困るんだよ。それに二人とは初デートなんだし俺に花を持たせてくれても良いんじゃないか?」
「むぅ…俊葵って偶に強引」
「し、仕方ないから使ってやろう///」
うんうん、女の子は素直が一番
……
…
水着ショップに到着した俺たちは各々に分かれて臨海学校で着る水着を選ぶことにした。本当は俺もシャルル達と水着を選びたかったのだが周りの視線が痛かったのと臨海学校まで水着姿をお預けしておきたかったので一人で選んでいる。それにしても………
「男用の水着ってあんまり種類ないなぁ…」
女性用の水着9割5分で男用の水着コーナーは5分って感じだな。いくら女尊男卑の時代だからってこれは酷い…しかも女性客になんか変な目で見られるし最悪。あれ?店員もなんか面倒臭そうって顔してないか?
「まぁ、可愛いのあったしこれで良いか…」
俺が手に取ったのは真っピンクの短パンタイプ、ハイビスカス柄。一番端っこのラックに掛かっていて75%OFFのシールが目立つこの一品…どうしてこんなに割引されているんだ?こんなにも良い水着なのに。「まさに夏!!」って自己主張の強すぎるハイビスカスに遠くにいても俺だと分かる真っピンクさはポイント高い。
「とりあえずこれを買うか。………?」
妙な気配を感じて試着すると見せかけて更衣室に入り左目の義眼と監視カメラをリンクさせて周りの様子を見る。カメラだけだと音が聞こえないので静かに耳を澄ませる。
……
…
「付き合わせて悪いわね。あんたは俊葵とココに来たかったんじゃないの?」
「いえ、私はまだ俊葵さんとお付き合いしていないので…。それに箒さんに悪いですわ」
この声は…鈴とセシリアか。決闘以来二人でいるところをよく見かけるけど仲良くなったなぁ。それにしても鈴は一夏と来なくて良かったのかな?
「鈴さんこそ一夏さんとデートしなくて良かったのですか?」
「一夏はこの間のVTシステム騒動でISを点検に出さなきゃいけないんだってさ。束さんがいるから任せればいいのに国の方針で専用の機関に任せるんですって。まぁ、ISに関しては束さんにも分からない事も有るみたいだしどこでやっても検査だけなら一緒だろうけど」
「確かにそれは私も思いましたわ。私たちの都合も考えて欲しいですわね」
一夏も大変だな…俺?俺もISを点検に出せって言われたけど「そんなに点検したけりゃお前らが来い。文句があるなら聞いてやる。ただし聞くだけな。俺のISは束にしか点検させない」ってやんわりと優しくオブラートで三重に包みこんで伝えてやった。そのかいあってか俺と日本の関係はなかなかギリギリのバランスで保たれている。どうせ俺が日本の利益になると分かれば態度を変えるのは目に見えているけどね。
「お客様?大丈夫ですか?」
おっと、長く籠りすぎたかな
「大丈夫ですよ。今出ますんで」
……
…
「なぁ、シャルル。俊葵に見せるのはどんな水着が良いだろうか?」
「う~~ん、俊葵ならどんな水着でも喜んでくれそうだけど」
「だが似合う水着を着たい…これなんてどうだ?」
そう言ってラウラは左手に持っている競泳水着を差し出す。
「それともこっちか?」
次に右手の旧型スクール水着を差し出した。
「……どうしてそれを選んだの(呆」
「うむ、実は昨晩ドイツにいる副官のクラリッサに訊いたのだ。『どのような水着を着て行けばよいか』とな。そうしたらクラリッサは『俊葵さんはマニアックな性癖をお持ちですので隊長の魅力を最大限に引き出す競泳水着などがよろしいかと』と助言してくれたのだ。やはり困った時にはクラリッサに訊くのが一番だ」
「確かに俊葵はマニアックだけどさすがにそれは…これなんかラウラに似合うと思うんだけどなぁ」
シャルルがラウラの為に選んだ水着はシンプルな作りのフリル付き黒ビキニ。シンプルでありながら寄せてあげるタイプの水着なのでラウラでも若干なりの谷間を作ることができる。そして谷間の部分は大きく開いており、なかなかどうしてプリティと言うよりはセクシィな水着だ。
「う…そ、そんな物を私に着ろと言うのか!?恥ずかしくて俊葵の前に出られなくなる!!」
「ふぅ~~ん、じゃあ僕はこの水着で俊葵をメロメロにしてイチャイチャしちゃおうかなぁ~~♪」
シャルルは自分で選んだ水着を身体に合わせながらラウラを挑発する。
黄色い生地に黒いラインが入っているとても明るいビキニ。シャルルが作中で着ていたヤツに似ているが違うところがある。それは………
「シャルル…布地の面積が少なすぎないか?」
「確かに少ないけど俊葵にはエッチな僕を見て欲しいなぁ~~♥」
「シャルル…お前は何も分かっていない」
「「俊葵!?」」
いきなりの俊葵の登場に驚く二人。とっさに選んだ水着を後ろに隠すが俊葵にはバレている。
「露出が多ければ良いという訳じゃないんだ。言うなれば水着と言うのは女性をさらに美しくする装備。装備が少なすぎれば必然的に魅力は半減してしまう。しかし適切な水着を着こなすことができれば魅力は何倍にも跳ね上がるのだ。という訳でこっち来い」
俊葵はシャルルの手を引いて何着か水着を持って一緒に試着室へ入っていった
今回も最後まで読んでくださってありがとうございます
前書きに書いた出来事はマジです
多分、夕飯がカレーだったので洗った後に入れたんだと思います
………。
………安心してください。(小説は)書いてますよ
次回予告
新たな水着を俊葵に流されるまま買うシャルルの恥じらいが消えるはずもなかった
だが俊葵の奴隷であるという事実はシャルルを従わせる
次回「慣れない水着」
この次も、サービスしちゃうわよん♥