※この作品はR-18です。

ISの世界に舞い降りた一人の男   作:メシキ

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……だから早く書けたのかな

勉強も掃除も手に付かないのに執筆だけが手に付きます

執筆なので手に付いているのはペンのはずなんですけどね

まぁ、パソコンで書いているのでペンは持っていませんが…

何と今回は次回予告に沿ったお話です

いや、マジで

好き嫌いは分かれると思いますがどうぞ




58話

 

 

 

チャパパパパパパパ!!

 

水面を走る一つの陰

 

ジャバババババババ!!

 

それを追いかける水上スキー

 

「はっはっは、追い付いてみろ!!俺はここだ!!」

 

「俊葵、凄い…」

 

「どうやったら水面を走れるのかしら」

 

十傑集走りと衝撃波の応用で水面と足の裏の間に薄い膜を作り、それを蹴るように走っているので浮いているように見える。しかしこの技は意外と勝手が悪く水面で止まることができないし、荒れた海では効果が無い。

 

実際は止まることができるのだが燃費が悪すぎる。薄い膜だけなら簡単に作れるが浮くとなると衝撃波で自分の体重を支える事になる。足の裏のジェット噴射でホバリングが難しいのと同じ原理だ。

 

荒れた海で使えないのは単純に波の動きが変則的で、薄く張った衝撃波が波の衝撃にぶつかり乱れてしまうから。ロマンを求めると使い勝手が悪くなる、ノンケでもよく知ってることだ。

 

……

 

…

 

俺の方が先に砂浜に到着して簪と楯無さんを待っていると千冬さんと真耶さんが近づいて来る。さっき構ってやれなかったのでどことなく不機嫌そうだ。

 

「おい、こんなところで超能力を使うな。他の生徒にバレでもしたら大問題だぞ」

 

「織斑先生の言う通りですよ俊葵くん。先生たちが隠ぺいするのも限界がありますからね」

 

「文句があるなら力ずくで従えてみたらどうですか?世界最強の女と元代表候補生の二人がかりなら何とかなるかもしれませんよぉ」

 

こぶしを握り締めて足に力を入れる。砂浜なので踏み込みが甘くなるが問題ない。むしろ本気の踏み込みができてしまったら、それだけで格闘の性能は上がるので手加減には丁度いい。

 

「ほう…私に勝ち越しているからといって調子に乗るのは良くないなぁ(ニヤリ」

 

そう言いつつ拡張領域から刀を取り出して構える千冬さん。踏み込みが浅くなるのを見越してか、軽い小太刀を持っている。

 

「すこしお灸をすえないといけないですね」

 

摩耶さんも取り回しの良いグロック17-フルオートカスタムのドラムマガジンを両手に構えていた。

 

「夜以外で二人と戦うのは久しぶりですね。ふふ…凄く楽しみです」

 

「隙あり!!」

 

千冬さんは足で砂を俺の顔に浴びせて目つぶししてきた。まさか千冬さんがそんな事するなんて思っていなかったので意表を突かれて砂を浴びてしまう。

 

急いで立ち退こうと足に力を入れようとしたが出来ない。仕方ないので後ろに倒れ込み千冬さんの一閃を避ける。

 

「お前らしくもない。以前のお前ならこんな陳腐な攻撃は避けていたろうに」

 

「まったくです。確かに最近は忙しかったですが訓練を疎かにしてはいけませんよ」

 

動きが緩慢になった左足を見ると太ももと膝から血が出ていた。痛覚を遮断していたから気付かなかったのだろう。きっと千冬さんが目つぶししたと同時に撃たれたのかな…痛いのは嫌いなんだよ。

 

傷口から銃弾を取り出して痛覚を少しだけ元に戻す。戻したとたんに火傷のような熱い痛みに襲われた。だけどこれで少しは動きが自然になる。

 

「うぐ…痛いのは本当に嫌なんだよ…」

 

全身に力を込めてゆっくりと呪いを全身に纏っていく。胸の中心から黒い流線型の模様が広がり手足を包み込んだ。

 

「こら、卑怯だぞ」

 

「あらあら~」

 

「俺は素手だからこれくらい良いじゃないですか」

 

追撃が来る前に千冬さんとの間合いを詰めて攻めに転じる。いつまでも後手に回っていては勝てるモノも勝てなくなる。

 

「動きがぎこちないぞ。まだ足が痛むんじゃないのか?」

 

千冬さんの言う通り…まだ左足が万全じゃなくて突きも避けられてしまった。しかも真耶さんはその隙を見逃さずに銃弾を撃ち込んでくる。

 

「ぐぅ…痛い…痛い…よぉ」

 

痛覚を遮断していないので痛みをダイレクトに感じる。いつもはISという安全な鎧に守られているし、痛覚も完全に遮断しているので戦闘でこんな痛みを感じるのは久々だった。痛みを感じた時の戦闘のほとんど、俺が怒り心頭で脳内麻薬ドバドバ出てた状況だったのでこんな痛みは初めてだ。

 

膝と腹部に受けた銃傷が焼けるように痛い。この術は身体能力を上げるだけで防御力を上げる訳ではない。

 

「痛い…痛い、痛い痛い痛い!!」

 

「お、おい…俊葵?」

 

「俊葵くん、大丈夫ですか?」

 

痛いのは嫌だ…嫌だ嫌だ!!守らなきゃ…自分を守らなきゃ!!きっと千冬さんと真耶さんは言葉を掛けたんだろう…でも何も聞こえなかった…≪聞こえなかった≫んだ。今は自分を守らなきゃ死んでしまう。ぼくをこうげきするわるいやつたおさなきゃ。

 

手足に張り巡らした術を一旦、解除する。そして新しい術を身体に掛ける。

 

「うぅ…うぅ~~~~。グルルルル…」

 

爬虫類のような鱗が全身を覆い、強靭な尻尾が生える。半竜属のような鋭い牙と爪、更に太い手足を手に入れ二人を睨みつけた。

 

何かを察したのか二人ともISを装備している。

 

それでい…い……そうじゃない…とふた…きずつけて…。いしきがな……くなる…まえ………たのむ………お…を…とめて……く…r

 

こうして俺の意識は闇へと堕ちていった

 

………

 

……

 

…

 

意識が戻って来て目を開けると宿の天井があった。手足は無事に動くことも確認。

 

全身がズキズキするし頭もボーっとしている。あぁ……段々と思い出してきたぞ。確か砂浜で千冬さんと真耶さん相手に本気を出して…本気を…ハッ!!二人は無事なの!?

 

無理やり起き上がろうとして背中と両手に痺れるような痛みが走る。でもそんな事はどうでもいい。今は千冬さんと真耶さんの無事を確認しなくては!!

 

と思ったところで扉が開き千冬さん、真耶さん、そして束の三人が入ってきた。

 

「あ、目が覚めたんだ。良かったぁ~~、身体の具合はどう?」と束

 

「ふぅ…まったく、私も大変だったぞ」と千冬さん

 

「本気で戦ったのなんて何年ぶりでしょうか」と真耶さん

 

訓練の後のようなことを言う三人はいつもと少し…いや、かなり違っていた。

 

「まさか世界最強の二人と代表生クラスの三人を同時に相手してあそこまで善戦するなんてね。しかも生身で」

 

そう言う束のスカートの裾から延びるカモシカのような足は一本しかなかった。

 

「そもそもアレは生身と言うのか?」

 

千冬さんも左腕から左肩までごっそりと無くなっていた。

 

「う~ん、一応は生身じゃないでしょうか」

 

真耶さんはあの豊満なおっぱいが無くなっていて、顔も左目と口以外は血の滲んだ包帯に包まれている。

 

俺が…俺がこれをやったのか?こんな…こんな…酷い事……俺が。

 

「んぅ?この傷?大丈夫、大丈夫ぅ~~。こんな傷はすぐに塞がるy」

 

束が全部言い切る前に三人の服を無理やり脱がせて全裸にする。そして傷の具合をじっくりと観察した。

 

服の下はもっと酷い傷が沢山あった。普通の人間なら既に死んでいるような傷ばかり。どうして生きているのかが不思議なくらいだ。切り傷、擦り傷は言うに及ばず火傷に裂傷…傷口は塞がっているがかさぶたから血が滲んでいる。どうしたらIS……それも専用機に搭乗した凄腕をこれ程……。

 

「クソッ!!どうして言い訳なんか!!」

 

いきなり怒鳴った俺に驚いているが俺はどんな事お構いなしに怒鳴り散らす。

 

「俺は悪くないとでも思っているのか!?ふざけるな!!どうして俺はいつもいつもいつもいつも!!」

 

「ど、どうしたの俊くん!?まだ寝ていた方が…」

 

「どうして俺の心配をする!!俺はほとんど外傷がないのに!!」

 

「だって俊くんは怪我をして…」

 

「お前らの方が酷い怪我じゃないか!!どうしてお前はいつもそうなんだ……無理矢理にでも治してやるぞ」

 

服の裾から多数の治療用護符を部屋に撒き散らす。そして三人の怪我している箇所へ張っていく。欠損している部位は何枚も張り合わせて身体と癒着させた。

 

本来は治癒力の向上だけだが今回は更に術を上乗せで掛ける。術者の命を使う技だけど不死身の俺からしたら何の問題もない。ほんのちょっぴり苦しむ程度だ。

 

「凄い…足が生えてきた~~♪傷も塞がったし痛くな~~い」

 

「確かこれは…ありがとう俊葵」

 

「私の顔も胸も元通りです。良かった、これで俊葵さんにいっぱいエッチな事ができます」

 

無事に治ったみたいで良かった。

 

「ゲホッゲホッ!!はぁ…はぁ…ひゅ…ひゅぅ…」

 

あぁ…酷い喘息を患ったみたいだ。すげぇ苦しい……でも嫌じゃない。

 

「俊くん大丈夫!?」

 

「だ、大丈…夫だ。このくらい…三人の苦痛に比べたら屁でもない」

 

そうだ…こんな事で音をあげてたまるかってんだい。俺なんかよりも苦しんだはずだ。

 

「ねぇねぇ、ちーちゃん聞いた?」

 

「あぁ…ちゃんと聞こえたぞ」

 

「私も聞きました」

 

何を訳の分からないことを…

 

急に柔らかい物に顔を包まれたので顔をあげると束の顔が目の前にあった。左腕は千冬さんの。右腕は真耶さんのおっぱいが包んでいる。

 

「私たちも俊くんに酷いことしたんだよ?俊くんの意識が無いのを良い事に手足を引きちぎったり、絶対制空領域を生身に仕掛けたり…」

 

「でもそれは俺が悪いわけで束たちは何も悪くない」

 

「いえ、そもそもの原因は私が俊葵くんの膝を撃ったことです。だから怪我をしたのは自己責任なんです」

 

「だからお相子だ。もう何も気にするな。私たちも怒っていないし俊葵の事を嫌いになったわけでもない」

 

本当に…

 

「信用しろ」

 

「そうそう、だって私たちは俊くんのオンナなんだからね」

 

「なんで…」

 

「常識的に考えたらおかしいよね。でも違う…だって傷は塞がったし、もう痛くもなんともない」

 

へっちゃらと言いたいのか手足を動かして俺に見せる。その肌を見ると傷はおろかシミすら見つからない程の完成度で治療は完了していた。

 

「それにいい経験だった。暴走状態の俊葵の戦闘力も分かったしな」

 

「学校であの状態になられたら困りますけどね」

 

「俊くんは自分を守ろうとしただけだったんだよ。それが暴走してこうなっちゃったってわけ。だからもっと訓練しよ?そうすればこんな事は二度となくなるよ」

 

「そうだな、束の言う通りだ」

 

「私も一緒に頑張ります。まだまだ未熟だと思い知らされちゃいましたし」

 

俺は本当に良い女に恵まれたなぁ…涙が出てきやがる。くそ…みんな痛かったろうに…苦しかったろうに…(泣

 

「もしかして私たちが痛い思いをしたと思っているなら大間違いだよ?」

 

「ふぇ?」

 

丁度いま心配していたことを指摘されて頓狂な声を出してしまう。

 

「私もちーちゃんもまややんも全員、痛覚をマヒさせて戦っていたからね。俊くんの前で言うのは何だけどあんな酷い傷を負っているのに痛覚が通ったままだと痛みでショック死しちゃう」

 

「おいおい、そんなに泣くことは無いだろう」

 

「よしよぉ~し、ママのおっぱいに甘えていいでちゅよ~~♪」

 

痛みを感じていなかった。たったそれだけの情報で俺の心は救われた気がする。

 

「ぷっ…はは、ははは。良かった…本当に良かったです」

 

三人の笑顔を見ていたら落ち込むのもバカバカしく思えてきて笑ってしまった。三人もそれにつられて笑い暗い空気はどこへやら。そうだな束…やっぱり笑顔が最高だよ。

 

 

 

 






今回も最後まで読んでいただきありがとうございます

今回の話の必要性は後から分かります(現段階で作者は分かっていません)

そんな訳で次回予告

男の子として生まれたからにゃあ

やらにゃあいけんことがある

大きい旅館の大浴場に可愛い女子が揃い踏み

そこを覗かにゃ男が廃る

いざ行け俊葵、漢道

次回「漢、俊葵の覗き道」さて

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