闇メタが強すぎるので初投稿
プレオープンだというのにプールは大盛況だった。並ぶ必要はなかったけれどそれになりに人がいる。迷子にならないように気を付けない。
「よし…それじゃあ俺はこっちだから後で逢おうな」
「はい、ではプールでお会いいたしましょう」
折角つないだ手を放してお互いの更衣室へ行く。男性用の更衣室はごった返していた。そんなに女性の水着が見たいのかね。
まずは服を脱いで全裸になる。人の裸を見る趣味を俺は持っていないが周りの人は違うらしい。人の視線には敏感なので見られているのが分かる。身体には大小さまざまな怪我の痕があるから仕様の無い事なんだろうけどほんのちょっぴり恥ずかしい。
「すっげぇ…ヤクザだヤクザ」
「デカーーーい、説明不要ッッッ」
「おとーさん、なんであの人のからだけがばっかりなの?」
「しー!見ちゃいけません!」
せめて俺の聞こえないところで言って欲しいもんだ。
水着を穿いてアロハを着て準備万端。銃やナイフは必要なさそうだしカバンの中に入れたまま携帯だけ取り出してロッカーの中にしまう。
「よし…」
周りの視線に包まれながら消毒液を浴びてプールを目指す。財布は持ってこなかったが携帯で買い物ができるので必要ない。…と思う。
取り敢えずセシリアが出てくるまでにペットボトルのジュースでも買っておくか。どうせ後から必要になる訳だし。
近くの自販機に携帯をかざして炭酸飲料と濃縮還元の100%ジュースを買う。セシリアは確かオレンジジュースで良かったはず。俺は何でも飲めるので取り敢えず炭酸を選ぶ。
セシリアには悪いけれど小腹がすいたから何か食べれるものも買っておこうかな。女性の着替えってどうせ時間がかかるだろうし、と思い売店へ足を延ばす。
「ドネルケバブのホットチリソースを5個、ホットドックを5個、ビッグハンバーガーにパテを三枚追加したヤツを5個、以上でお願いします。あ、それとホットドックとバーガーのマスタードは大盛で」
「か、かしこまりました」
焼きそばやたこ焼きも良いが箸を使わずに手軽に食べられるものを買っておこう。ゴミが少ないし手も汚れにくいので立ちながら食べられる。
店の奥を覗くと手抜き無しで作られている。作り置きを出さない店は好きだ。メニューの看板にも『注文を受けてから調理いたしますので少々お時間をいただきます』と注意書きがしてある。
これだとファストフードじゃなくてスローフードだな。早さが足りないッ!
十数分待つとようやく注文した品が出てくる。少し待たされた感が否めないが紙袋から香ばしいチリソースが香ってきたので許してしまう。
さっそくケバブの袋を破り一口頬張ると口いっぱいに甘辛いソースと肉汁があふれた。トマトの酸っぱさが肉の脂っぽさをスッキリとさせレタスのシャキシャキ感が最高のコラボレーションを奏でる。
三つ目のケバブを平らげる頃にセシリアとの待ち合わせ場所に着いた。セシリアがまだ来ていない事を確認してハンバーガーの袋を破る。マスタード多めと言ったのに予想以上に少ない。味は悪くないけれどもうちょっとパンチが欲しくなる。
しばらく待っているとセシリアが姿を現した。真っ黒なビキニを着ていたので最初はセシリアだと気付くまでほんのちょっぴり時間が掛かった。
コチラに気付きトコトコと小走りでこっちへ来る。その際におっぱいがプルンプルンと揺れ動く。俺しか視界に入っていないのか
「お、おぅ…」
「あの…どうでしょうか?似合っていますでしょうか///」
「セシリアって黒も似合うんだな。スゲェ可愛いよ」
「ありがとうございます///俊葵さんの水着もとてもユニークで似合っていますわ」
「そりゃどうも。コレ喰うか?」
褒められて気分のいい俺は一人で食べても味気のないホットドックをセシリアに勧める。
「では」
……
…
しばらく二人で遊んでいるととある看板の文句が目に入った。
「『ペアで頑張れ!頂上目指してGO MY WAY!』とはなんでしょうか?レースならご自分の道よりコースを走ったほうが良いと思いますが」
「英語が堪能なセシリアからしてみれば日本人の英語はおかしく感じられるのかな。アレは意味のない文句だよ。たぶん二人三脚か何かの宣伝じゃあないかな。出場してみるか?」
「え、あの、二人三脚だと身体が触れ合ってしまいます///」
「そんなの気にするなって」
ワザと身体を密着させるように抱き寄せる。脇腹に当たるおっぱいの感触が素晴らしい。
「見ろよ。優勝賞品は豪華旅行券だってさ。しかもペアでのご招待、七泊八日の家族風呂温泉ツアー。どうせ夏休みの予定なんてまだ決まってないんだ。二人の仲をしっぽりと深めようじゃあないか」
「……///」
真っ赤な顔を伏せてしまった。この沈黙は否ではなく応だろう。早速セシリアと出場申し込みをやりに行く。
「……貴方も一緒に出場するのですか?」
「もちろんです。プロですから」
「ではコースの方へ行って待っていてください。あともう少し手始まります」
受付のお姉さんの『空気読めよ』って目は完全に無視して出場を決定。俺のやる事に文句のある顔をするなんて命知らずな奴だな。クロエや束がいなくて本当に良かった。
「じゃあセシリア、ストレッチを手伝ってくれ」
スタート地点は水着美女ばかり。右を見ても左を見てもおっぱいいっぱい夢いっぱいお尻もいっぱいぷるんぷるん。セシリアにストレッチを手伝って貰いながら彼女たちの横乳や下乳を盗み見る。
「俊葵さん…私に集中してくださいまし」
むにゅうと背中におっぱいの感触。力が抜けておでこが太ももにピタリと引っ付く。
「これだけ準備をしたら十分ですわね」
「あぁ、あとはスタートを待つばかりだな」
……
…
「あ、貴女は!?」
「オフレコで頼む。私とコイツも出場する」
「もちろん宜しいです。こちらにご記入を」
……
…
「それでは第一回ウォーターワールド水上ペアタッグ障害物レースの開催です!!参加者の女性陣に大きな拍手を!!」
わあぁ!っと大きな拍手と歓声に包まれながら俺たちは入場する。男性の参加者が俺を含めて三人しかいない。受付での圧力に屈しなかった漢が二人もいると思うと少し嬉しくなった。
「一部、分不相応な方がいますが良しとしましょう」
ジロリと俺たち漢が睨まれる。特に俺に対する視線はいっそう厳しい。きっとこの傷の所為だろうな。
「ルールは簡単、浮島やコースから落ちて水中に入ったら失格です。ペアのどちらかが落ちても失格にはなりませんが二人そろっていないとクリアが難しいコースばかり。それではスタート三秒前…2…1…ゼロォ!!」
パァン!と景気の良いピストルの音と同時に皆は一斉にスタートする。俺とセシリアも一位を目指して走りだした。
「まったく…水上戦闘の訓練はあまり得意ではありませんの」
「そう言ってる割に良い動きしているじゃん」
俺達ペアは全体の真ん中らへんをゆっくりと走っている。他のペアは水着を奪い合ったり押しあったりと妨害工策に勤しんでいた。
水着が取れた時の歓声は男のモノに相違ない。だってそうだろ…。
「男のくせにこんなところに来るなんて。空気を読みなさいよ」
悪口を言われそちらを向くと俺の右後ろでスタートした女性が俺を押そうとしてきた。特に脅威でもないのでヒラリと避けて先を急ぐ。俺に避けられた彼女は勢いそのまま他の女性にぶつかり、そのすぐそばで水着がひらひらと宙を舞っている。
「ひゅ~♪脱げちゃった」
「俊葵さん、集中してくださいまし。そろそろ第一関門ですわ」
前を見ると3メートルは有りそうな大きな壁がそそり立っている。ペアの片方が肩車でもして相方を越えさせてから引き揚げてもらうのが常套手段だろう。しかし俺達ペアにあの程度の壁は何の障害にもならない。
「自分で上れるか?」
「もちろんですわ」
他のペアがあの手この手で上っているのを横目に二人で同時にジャンプをして飛び越える。着地も無事に終わりさて次の関門へ急ごうとしたところで俺たち二人の上を影が通過した。
影は俺たちの目の前に着地するといきなり攻撃を仕掛けてきた。
「むっふっふ、捕まえたよんセシリアちゃん♥」
「ここから先へは行かせないぞ俊葵」
げえ千冬!あと束。
「卑怯だぞ!」
「だまらっしゃい!一夏と鈴のためにも負けられん。あの二人はもっと仲を深めるべきだ」
それには同意するけれど…。
「セシリアちゃ~ん♪俊くんとの温泉旅行は渡さないよん」
「セシリア…残りの障害物は任せたぞ!!」
このまま二人に阻まれていたのでは俺たちは負けてしまう。二人には悪いけれど本気で対処させてもらうぜ。千冬さんを腕を掴んで力任せに束にぶつける。しかし二人とも超人的な身体能力の持ち主なので水に落ちる寸前で浮島に握力だけで捕まっている。
「凄い!さすが世界最高峰の頭脳と肉体を持つペア。あの程度ではびくとも致しません!」
二人を相手に食い止めている俺を褒めろよ。
「どうしてココに?俺がセシリアとデートするなんて誰にも言ってなかったんだけど?」
「それならセシリアちゃんがスキップしながら皆に自慢していたよ。校内で知らない人はいないくらい周知の事実だよ」
「私たちの他にもいろんな方法でチケットを手に入れてきている生徒もいるぞ。今頃セシリアもリタイアしている頃だろうな」
千冬さんの言葉に動揺した俺は束に突き飛ばされて浮島のない方へ身体が向かう。浮遊感に襲われて重力に従い水面へと誘われる。
「これで後はオルコットだけだ」
まだ…まだ終わってない!!
「オラァ!!」
両手で思い切り水面を叩いて浮島まで戻る。
「んなっ!!なんて事だぁ!!水面を叩いて戻ったぞ!!」
実況解説もさすがにあの動きをどう解説して良いのか分からないようだ。
無事に浮島へ着地した俺は俺に背を向けている二人の足を掴んで無理やり水面にぶつけた。二人だからどうせ無事だろうと思っている。
「むぅ…負けちゃった」
「私はまだ戦えるぞ!」
「負けを認めようよちーちゃん。ISを使って良いのならまだ戦えるけれどもう駄目だよ」
「くぅ…自腹で二人を温泉に招待するか」
今回も最後まで読んで頂いてありがとうございます
好きなガンダムは?と訊かれてヅダと答えるメシキです
新作は書いていてとても楽しいのですがR-18出来ないもどかしさで筆が進みません
あぁ…奴隷なんて出すんじゃなかった
あ、外伝を書けば良いんだ(悪手
~次回予告~
金髪の娘かわいそう
次回『決着』
特に意味のない次回予告が俺の小説を襲う